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ヴァニタスの手記

望月淳による日本の連載漫画 ウィキペディアから

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ヴァニタスの手記』(ヴァニタスのカルテ)は、望月淳による日本漫画[2]。『月刊ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス)にて2016年1月号より連載中[3]

概要 ヴァニタスの手記(カルテ), ジャンル ...
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あらすじ

蒸気機関による技術が発達し、吸血鬼(ヴァンピール)が存在する19世紀のフランス。

吸血鬼の青年ノエは、吸血鬼に呪いを振り撒く魔導書「ヴァニタスの書」を探すためにパリへ向かい、その途中の飛行船の中である事件に遭遇した。その最中、吸血鬼の専門医を自称するヴァニタスと名乗る青年がノエの前に現れるが、彼はノエの探す「ヴァニタスの書」を手にしていた[4]

その本は吸血鬼の命そのものとも言える、刻まれた真名を崩して狂わせることも、そして復元して正気に戻すこともできる機械仕掛けの魔導書。

それを巡る人間と吸血鬼たちの「救い」の物語。

登場人物

要約
視点

は担当声優、は舞台での担当俳優を記載。

主要人物

ヴァニタス
声:花江夏樹[5] / 演:植田圭輔
誕生日:2月7日、星座:水瓶座、身長:176cm、年齢:18歳。
本作の主人公。吸血鬼の専門医を自称する人間の一人。
蒼月の吸血鬼より、名前および「ヴァニタスの書」と呼ばれる魔導書を受け継いだ[6]。目的のためならば文字通り手段を選ばず、周りを巻き込んで翻弄する[6]
しかし、早々に世間知らずなノエの自由極まる性質に翻弄されており、根は苦労人気質な常識人であることが徐々に明るみになっていく。
そのエキセントリックで自己を顧みない衝動的な言動は、どこか蒼月の吸血鬼の奔放な性格をトレースしている雰囲気もある。
また蒼月の吸血鬼からマーキングとともに純度の高い星碧石(アストルマイト)をも受け継いでいる。強力な式を発動すると自身の存在も「書き換えられて」いくという。
ジャンヌのことは「業火の魔女」の異名と戦いぶりを蒼月の吸血鬼から聞かされていた模様。
初対面で彼女の主であるルカに対し「ガキ」と暴言を吐いたヴァニタスに対し、ジャンヌは激昂。その後ヴァニタスは自身の情動を「恋」であると定義し、自分に好意を持つ気配のないジャンヌに絡むようになる。
ジャンヌには「もしも君が自我を失い、人間を襲うようになったら殺してやる」「本当の願いが何であっても受け止めてやる」と約束するなど何かと情をかける[7]が、デートの最中にノエの安否を気にして夜に一人ジャンヌを置いて帰ったり、「そういえば俺は君が好きなのだったな」と口にするなど本気の想いではないかのような描写がたびたび入れられていた。
しかし、【ジェヴォーダンの獣(ベート)の章】にてジャンヌと一晩共に山小屋で過ごし、ヴァニタスへの恋心を抱いたジャンヌのキスと笑顔に、ヴァニタスもまた本気で恋に落ちてしまう。(ちなみに本人は頑なにこの感情が恋であることを否定している)
母親は大道芸人団に所属するエンターテナー。ヴァニタスを産んですぐに死去。父親は元医者で、母のいた大道芸人団の仲間とともに旅をしていたが、のちに父親が吸血鬼に殺され、協会に吸血鬼被害児として保護された。
協会の保護中にドクター・モローという人物に攫われる。モローに飼われていた当時はNo.69という被験番号で呼ばれており、蒼月の吸血鬼に助け出され、ヴァニタスの名前とヴァニタスの書を受け継ぐ。
ドクター・モローの研究所にいた頃は、ミハイルと言う弟分の少年がいた。
寒さに非常に弱く、極寒の地では失神するほど。
実は家事が巧く、ノエの大好物であるタルト・タタンも絶品であるなど料理も器用にこなすが、当然ながら公言しようとはしない。
 
本名は単行本11巻に至る現在まで不明。
※第一話の副題が「ラスティ・ホープの場合」であることから様々な憶測を呼んでいるが、公式では一切明かされていない。
 
ノエ・アルシヴィスト
声:石川界人[5]七瀬彩夏(幼少期) / 演:菊池修司高本学(初演代役)
誕生日:9月28日、星座:天秤座、身長:182cm、年齢:19歳。
本作のもう一人の主人公。吸血鬼の青年。
「ヴァニタスの書」を探すために田舎からパリへと向かってきた[6]
身体能力が高く、抜群の戦闘センスを持っており、自身の感情を正直に行動する性格でもある[6]
ファミリーネームのアルシヴィストは「血を暴く牙」の意。相手の血を飲むことでその対象の記憶に潜ることができる家系。
ファーストネームは「方舟の子」の意。
通常は紫の瞳だが、怒りが頂点に達すると瞳の色が赤になることがある。
いろいろなものに興味を惹かれやすく、かつすぐ道に迷いやすい方向音痴でもあるので、誰かが見ていないとどこでもいってしまう性格。
幼い頃に幼馴染みのルイが呪い持ちになり、その後処刑されてしまったことがトラウマになっており、大切なもの(友人など)を失うことを厭うようになっている。
 
ジャンヌ
声:水瀬いのり[5] / 演:能條愛未(初演)、七木奏音(再演)
誕生日:4月21日、星座:牡牛座。
本作のヒロイン。吸血鬼の少女。現在はルカの騎士。
かつて「業火の魔女」という異名を持っており、美しき容姿とは逆に、吸血鬼からは同族殺し・処刑人(ブロー)として怒りを買っていた[8]
ヴァニタスに不意打ちでキスをされたあとはあからさまな敵意を隠していなかったが、幾度となくヴァニタスに窮地を救われ、時折垣間見せる弱さや優しさを見つけていく。【ジェヴォーダンの獣(ベート)の章】以降は彼を本気で好きになっている自分に気付き、幼少の頃のように無邪気に恋に胸躍らせ、かつケモノのごとくヴァニタスの貞操を狙う戦乙女となりつつある。
ノエに負けず劣らずの極度の甘党。
 
ルカ / ルキウス
声:下地紫野[5] / 演:田村颯大(初演2幕)、前田武蔵(初演1幕/再演)
誕生日:7月31日、星座:獅子座。
吸血鬼である少年。
吸血鬼の女王に次いだ地位を持っており、礼儀正しい性格でもある[8]
ジャンヌと共に行動しており、兄を救おうと「ヴァニタスの書」を求める[8]。「ルカ」はニックネーム、本名はルキウス。
 
ドミニク・ド・サド
声:茅野愛衣[5] / 演:澤田美紀
誕生日:6月1日、星座:双子座。
凛々しい口調と佇まいのヴァンピール。吸血鬼の名門貴族、異界領主のサド侯爵家の娘。
それぞれ全員腹違いの兄と姉が居る。(ドミニクは3番目の妻の子)
ノエとは幼馴染[8]
 
ミハイル
声:小松未可子
もう一つの魔導書“ヴァニタスの書”を持つ少年。
ヴァニタスのことは「お兄ちゃん」と呼んでおり、以前は現在のヴァニタスと蒼月の吸血鬼と行動していた。
母親はもともと娼婦だった。母親の仕事の都合のために、一緒に居たころは女の子の格好をさせられていた。母親が吸血鬼に殺された後は、協会に吸血鬼被害児として保護される。
しかしヴァニタスとともにドクターモローの所に連れ去られ、No.71という被験番号をつけられる。のち、ヴァニタスとともに蒼月の吸血鬼に助け出される。
母親につけられた愛称「ミーシャ」を名乗っている。研究所での人体実験がトラウマになっており、痛いのと寒いのが苦手。
 

その他の人物

ルスヴン
声:森川智之 / 演:鷲尾昇
元老院の一人として女王陛下に仕えている吸血鬼。ルカの叔父であり後見人も務める。
 
ベロニカ・ド・サド
声:日笠陽子 / 演:下村彩
異界領主サド侯爵家の娘でドミニクの姉。女王の牙(ビスティア)の一人。
 
先生
声 - 石田彰[5] / 演:浅野康之
ノエの育ての親 兼 師匠である男性。
ノエが「ヴァニタスの書」を探すきっかけになる手紙を送っている[8]
姿と名前を頻繁に変え、吸血鬼たちからは「貌(かたち)持たざるもの」の異名がつけられている。名前を間違えた者を容赦なく殺すなど、残忍な面を持つ。
 
ルイ
声:島袋美由利 / 演:矢代卓也
ドミニクの兄。ノエの初めての友達。
呪い持ちになってしまったため、処刑された。
 
ムル
声:小牧未侑[5]
ノエが連れている、オッドアイで首元のリボンをつけた、モフモフとした白い[8]
 
ダンテ
声:木内太郎[5]
ヴァニタスによく利用されている情報屋の青年。
金を出すことによって大抵のことはどんなことでもする[8]。口は悪いが情に厚い面もある。吸血鬼と人間のミックス。
 
ヨハン
声:遊佐浩二[5]
同じく情報屋の眼鏡をかけた青年。
ダンテとリーチェに関しては、やや過保護気味なところも見られる[8]
吸血鬼と人間のミックス。
 
リーチェ
声:久間梨穂[5]
同じく情報屋の眼鏡をかけた少女。
歴史学に知識を深めており、その話になれば少し早口気味になるところも見られる[8]。吸血鬼と人間のミックス。
 
ローラン
声:河西健吾 / 演:丘山晴己
教会の対吸血鬼部隊、狩人(シャスール)を束ねる隊長の内の1人。
“碧玉(へきぎょく)″を与えられた第6の聖騎士(パラディン)。
 
オリヴィエ
声:前野智昭
聖騎士(パラディン)の1人であり、ローランを”碧玉(へきぎょく)”に推薦した人物。
 
アストルフォ
声:村瀬歩
弱冠15歳で歴代最年少聖騎士(パラディン)になった少年。
「柘榴石(ざくろいし)のアストルフォ」と呼ばれ、別名「狩人(シャスール)の問題児」。
家族全員を吸血鬼(ヴァンピール)に殺されている。吸血鬼が大嫌い。
 
クロエ・ダプシェ
声:釘宮理恵
ダプシェ侯爵家の『隠された吸血鬼(ヴァンピール)』。
ダプシェ家の生き残り[9]。薄灰色の髪に灰色の青みがかった瞳をもち、幼いジャンヌが「お人形みたい」と表現するほど美しい容姿をしている。
ネーニアと契約し真名を捧げた。
禍名は【ミリー(氷雪の劇場)】、真名は【カノーラス(雪花奏でる者)】。
 
ジャン=ジャック
声:濱野大輝小市眞琴(幼少期)
クロエと行動を共にする吸血鬼ヴァンピールの青年。
幼い頃にクロエと出会ってからずっと彼女のことを慕い、城では料理や裁縫など身の回りの世話をしている。ネーニアに願いを叶えてもらう代わりに真名を差し出した。ジェヴォーダンの獣(ベート)の正体。
真名は「雪の果て寄り添う者」
 
ネーニア
声:名塚佳織
ノエがアメリアの記憶の中でシャルラタンのパレードと共に目撃した、吸血鬼の真名(しんめい)を奪い、呪持ちの元凶とされる黒い影。
実は紅月の吸血鬼の女王。真の姿は足まで届く白銀の髪に、赤い瞳の十代くらいの少女の姿[10]
真名はファウスティナ、禍名のネーニアは「死を囲む者」の意。
 
蒼月の吸血鬼
声:朴璐美
ヴァニタスはルーナと呼び、ミハイルは父さんと呼んでいる。
性別は特にない。ヴァニタスとミハイルをモローの研究所から連れ出した。
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書誌情報

  • 望月淳『ヴァニタスの手記』ガンガンコミックスJOKER〈スクウェア・エニックス〉、既刊11巻(2024年4月22日現在)
    1. 2016年4月22日発売[11]ISBN 978-4-7575-4961-6
    2. 2016年10月22日発売[12]ISBN 978-4-7575-5105-3
    3. 2017年4月22日発売[13]ISBN 978-4-7575-5329-3
    4. 2017年11月22日発売[14]ISBN 978-4-7575-5505-1
    5. 2018年7月21日発売[15]ISBN 978-4-7575-5758-1
    6. 2019年2月22日発売[16]ISBN 978-4-7575-5996-7
    7. 2019年10月21日発売[17]ISBN 978-4-7575-6269-1
    8. 2020年6月22日発売[18]ISBN 978-4-7575-6635-4
    9. 2021年6月22日発売[19]ISBN 978-4-7575-7231-7
    10. 2022年5月20日発売[20]ISBN 978-4-7575-7826-5
    11. 2024年4月22日発売[22]ISBN 978-4-7575-8226-2

テレビアニメ

要約
視点

第1クールは2021年7月から9月までTOKYO MXほかにて放送[1][24]

第2クールは2022年1月から4月まで放送[24]

スタッフ

主題歌

「空と虚」[25]
ササノマリイによる第1クールオープニングテーマ。作詞・作曲・編曲はササノマリイ。
「0 (zero)」[26][25]
LMYKによる第1クールエンディングテーマ。作詞・作曲はLMYK。編曲はJimmy jam & Terry LewisとJohn Jackson。
日本語バージョンに加えて英語バージョンも制作され、英語圏を中心とした地域では後者が使用される。
Your Name[25]
Little Glee Monsterによる第2クールオープニングテーマ。
「salvation」[25]
モノンクルによる第2クールエンディングテーマ。

各話リスト

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放送局

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BD / DVD

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舞台

初演は当初2022年1月21日から30日までシアター1010にて公演予定だったが[30]、出演者の新型コロナウイルス感染症の陽性が判明したため、1月21日の12時公演から1月29日の12時公演までが中止[31]
1月29日の17時公演は代役を立てて上演された[32]。また、1月30日の14時公演はイベント形式の公演へと変更[33]。初日と千穐楽公演のライブ配信の予定もあったが[34]、前述の変更により29日17時公演の内容になった[35]。同じように、後日、公演本編全景映像(劇場特別上映会スペシャルカーテンコール付き)がTVOD配信された[36][37]。Blu-ray/DVDの発売予定はない[36]
再演として『舞台「ヴァニタスの手記」-Encore-』というタイトルで2023年3月10日から12日にサンシャイン劇場にて上演[38][39]。アンコール公演はBlu-Ray化されている。

キャスト

サブキャスト

  • 先生 ほか - 浅野康之[30][38]
  • ノックス ほか - 香月ハル[30][38]
  • マーネ ほか - 酒井翔悟[30][38]
  • アメリア ほか - 渡辺菜花[30][38]
  • ベロニカ ほか - 下村彩[30][38]
  • カトリーヌ ほか - 野島怜衣珠[30][38]
  • マリア ほか - 黒須杏樹[30][38]
  • ジョルジュ ほか - 海本博章[30][38]
  • 蜘蛛の仮面の男 ほか - 佐松翔[30][38]
  • 強化人間 ほか - 新大悟[注 1][30]

スタッフ

  • 原作 - 望月淳 / 舞台「ヴァニタスの手記」制作委員会[30]
  • 脚本・演出 - 山崎彬[30]
  • 美術 - 田中敏恵[30]
  • 音楽 - 坂本弦[30]
  • 映像 - 横山翼(オーベロン)[30]
  • アクション - 奥住英明[30]
  • 舞台監督 - 中西輝彦 / 仲里良[30]
  • 制作 - ナッポスユナイテッド[30]
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脚注

外部リンク

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