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御手洗潔シリーズ
島田荘司の小説に登場する架空の人物 ウィキペディアから
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『御手洗潔シリーズ』(みたらいきよしシリーズ)は、島田荘司の推理小説のシリーズ。島田のデビュー作である『占星術殺人事件』を始めとする、御手洗潔を主人公としたミステリーシリーズ。
シリーズ作品
その他の作品
- 糸ノコとジグザグ(『毒を売る女』1988年 8月 光文社 / 1991年11月 光文社文庫) - 御手洗が無名で登場
- 切り裂きジャック・百年の孤独(1988年 8月 集英社 / 1991年 8月 集英社文庫 / 2006年10月 文春文庫) - 御手洗が偽名で登場
- 「BEWITH」への手紙(『島田荘司読本』1997年 6月 原書房 / 2000年 7月 講談社文庫) - 松崎レオナからの手紙形式の短編
- 読者への手紙(同上)
- 犬坊里美の冒険(2006年10月 光文社 ISBN 4-334-07640-8 / 2009年 8月 光文社文庫 ISBN 978-4-334-74627-8) - 犬坊里美が主役で、御手洗本人は登場しない
- 痴漢をゆるさない! 犬坊里美の冒険 検察修習編(『ジャーロ』No.40 2010年11月 光文社) - 『犬坊里美の冒険』の続編となる中編
- 御手洗潔ショートショート(『BAILA』2016年6月号 集英社)
- 香具山の白い衣(『ダ・ヴィンチ』2016年6月号 角川書店) - 『星籠の海』スピンオフ
- 世界にただひとりのサンタクロース(アンソロジー『鍵のかかった部屋 5つの密室』2018年 9月 新潮文庫nex) - 『鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース』の一部を短編として抜粋したもの
パスティーシュ
- 御手洗パロディ・サイト事件(2001年 8月 南雲堂SSKノベルス)
- パロサイ・ホテル 御手洗パロディ・サイト事件2(2001年 8月 南雲堂SSKノベルス)
ガイドブック
- 名探偵・御手洗潔シリーズ(2014年10月31日配信 講談社デジタル)
選集
- 名探偵傑作短篇集 御手洗潔篇(2017年
- 収録作品:数字錠 / ギリシャの犬 / 山高帽のイカロス / IgE / SIVAD SELIM
8月 講談社文庫)
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登場人物
主要人物
- 御手洗 潔(みたらい きよし)
- 1948年11月27日生まれ。
- シリーズ第1作『占星術殺人事件』では、東横線の綱島に事務所を持つ「探偵が趣味の占星術師」であったが、後にこの「占星術師」という設定はフェイドアウトして行き、正式に横浜の馬車道に事務所を構え、「星占いが趣味の私立探偵」となり、近年では「探偵が趣味の脳科学者」という設定になっている。
- 戦前は高級官僚であった父親と数学者の母親の間に生まれ、姓は父方のものだが幼少期に父が音楽学校の講師となるため渡米、母も研究に没頭していたため横浜市で「セリトス女子大学」を運営していた母方の実家に引き取られ、伯母(当時セリトス女子大学理事長)と祖父によって大学の敷地内にあった邸宅で育てられる。幼少期より聡明さと達観した性格を持ち、幼稚園児や小学生の頃から難事件を解決しているが、この頃より真相を明らかにするよりも当事者にとって最適な落とし所を見つける姿勢や、後の女性嫌いの端緒と思しき伯母への反感が見られる(『Pの密室』)。
- 10代の頃にはアメリカに留学して飛び級で15歳でボストンの「アメリカ有数の名門大学」へ入学(『御手洗潔のメロディ』収録「ボストン幽霊絵画事件」)、1969年当時は20歳そこそこの若さでコロンビア大学の助教授となるも(『摩天楼の怪人』)、1974年までには世界各地を放浪した後帰国して京都大学医学部に入学するも中退(『追憶のカシュガル』)、再度渡米し研究職やジャズ・ミュージシャンとして活躍した後日本に帰国し、占星術師となる。占星術師を廃業し、私立探偵として幾つかの事件を解決した後、北欧へ移住、スウェーデンのウプサラ大学で教鞭をとりつつ、脳科学の研究を行っている。
- IQは300以上。語学に堪能で、地球上のほとんど全ての言語に通じているが、流石にヒエログリフは読めない(『水晶のピラミッド』)。ある理由からコーヒーは飲まず、紅茶派である(「数字錠」参照)。
- 「御手洗潔」という名前の由来は、作者である島田荘司の少年時代の渾名(あだな)「便所そうじ」から来ている。
- 石岡 和己(いしおか かずみ)
- 1950年10月9日生まれ。
- 御手洗の変人ぶりにあきれながらも共同生活を行う親友。美大出身でもともと本業はイラストレーターだったが御手洗が解決した事件を本にして出版するようになり、御手洗シリーズのほとんどは石岡の視点で描かれている。
- 変人・奇人の御手洗とは対照的に、ごく一般的な日本人といえる人物。御手洗との出会いは、とある事件の中で陰謀に巻き込まれた石岡を御手洗が救い出したというものである。以後御手洗の親友かつ彼の伝記作家となる。なお、御手洗と石岡との詳しい出会いは『御手洗潔のメロディ』収録の「さらば遠い輝き」にて描かれている。
- ミステリ好きで、初期は何かと意見を言っていたが、だんだんと御手洗の知識や推理に圧倒されて、思考停止が目立つようになる。人前で話すのが苦手で、また外国語は全く話せない。
その他
- 松崎 レオナ - ハリウッドの大女優。初登場は『暗闇坂の人喰いの木』。御手洗に恋愛感情を抱いているが、御手洗は冷たくあしらう。
- 犬坊里美 - 今どきの法学部の女子大生(のちに弁護士)。『龍臥亭事件』より、石岡との交流が深まる。御手洗が去った後の石岡にとっては貴重な外の世界との接点となっている。
- 竹越文彦 - 警視庁の刑事。『占星術殺人事件』では御手洗と対立したが、彼の推理力を実感したことと誠実な面も見せたことからその後は警察側の窓口役の立場となる。
- ハインリッヒ・フォン・レーンドルフ・シュタインオルト - スウェーデン在住のドイツ人ジャーナリスト。渡欧し研究者となって以降の御手洗の助手役。
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漫画
1999年に、島田が原作を書下ろした漫画『御手洗くんの冒険』(みたらいくんのぼうけん)が、源一実(みなもと いちみ)作画で刊行された。これは御手洗潔の少年時代を描いた作品である。
- 書誌情報(作画:源一実)
- 『御手洗くんの冒険』 南雲堂 全1巻
- 1999年1月発行、ISBN 4-523-51401-1
- 『御手洗くんの冒険』〈新装版〉南雲堂 全3巻
- 2003年ISBN 4-523-51403-8 9月発行、
- 2003年11月発行、ISBN 4-523-51404-6
- 2003年12月発行、ISBN 4-523-51405-4
- 『御手洗くんの冒険』 南雲堂 全1巻
2012年から、原点火の作画で『ミタライ 探偵御手洗潔の事件記録』として『モーニング』(講談社)にて初めて漫画化される。1編の短編・中編作品を数話に分ける形で、2012年19号(同年4月)より[1][2]不定期に連載されている。時代は現代に置き換えられており、SNSや情報機器が登場する。
また2016年には映画公開に合わせてヤングマガジンに星籠の海が赤名修作画で連載された。
テレビドラマ
『天才探偵ミタライ〜難解事件ファイル「傘を折る女」〜』(てんさいたんていミタライ なんかいじけんファイル かさをおるおんな)のタイトルで、2015年3月7日21:00 - 23:10にフジテレビ系の土曜プレミアムで放送された。
原作者の島田は、NHK大河ドラマ『篤姫』で坂本龍馬役を演じた玉木が、「土間で靴を脱ぐシーン」にピンと来て御手洗役に指名したという[4]。石岡役の堂本光一は、2007年7月にテレビ朝日系で放送された『スシ王子!』以来の約7年半ぶりのテレビドラマ出演となった[5]。
平均視聴率は8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)[6]。エンディングで"To be continued?"と続編を思わせるような表記があった[注 1]。
キャスト(テレビドラマ)
スタッフ(テレビドラマ)
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映画
2015年5月2日に映画化の発表が行われ、2016年1月26日に公式サイトが開設された。映画化の発表時点で御手洗シリーズ最終作となる「星籠の海」を原作に、タイトルは『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』(たんていミタライのじけんぼ せいろのうみ)となる[注 2]。主演は、テレビドラマでも御手洗潔を演じた玉木宏で[11]、福山市制施行100周年の2016年に公開された[10]。
キャスト(映画)
スタッフ(映画)
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注釈
出典
関連項目
外部リンク
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