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新宝島 (曲)
サカナクションのシングル (2015) ウィキペディアから
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「新宝島」(しんたからじま)は、日本のロックバンド・サカナクションの楽曲。11作目のシングルとして、ビクターエンタテインメント内のレーベル・NF Recordsより2015年9月30日にリリースされた。
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概要
メンバーの草刈が出産のため、バンド活動を一時休止しており、前作「さよならはエモーション/蓮の花」より、約1年ぶりのシングルとなった。本楽曲は、映画『バクマン。』主題歌として制作され、音楽性はバンドの近作とは異なるアッパーなポップ・ミュージックの要素を持ったオルタナティヴ・ロック、ダンス・ミュージックに仕上がっている。
タイトル「新宝島」は、山口が楽曲のテーマを追究するために、漫画を研究した中で見つけた一作である、手塚治虫の作品『新宝島』より借用されている。
本楽曲は、2018年にベスト・アルバム『魚図鑑』に収録された。2019年には、日本テレビ系列『ゴールデンまなびウィーク』テーマソング、2020年には、ソフトバンク「5G」CMソング、2022年には、TikTokのCMソングとしても使用されている。
本楽曲のサウンド、リズム、メロディといった様々な要素は「バンドの新たな姿勢」「原点回帰」と評され[4][5]、Billboard JAPAN「Hot 100」で首位を獲得。また、オリコンでは最高位9位を記録。日本レコード協会からもダウンロードでダブル・プラチナ、フィジカルでプラチナのゴールドディスク認定を受けている。
本楽曲のミュージックビデオは、田中裕介が監督を務め、フジテレビ系『ドリフ大爆笑』といった昭和の歌番組やバラエティ番組をオマージュしたレトロ感のある演出がなされた。本ビデオは「MTV Video Music Awards Japan 2015」にて「最優秀邦楽グループビデオ賞」にノミネートされている。
また、ミュージックビデオとは別に存在するカラオケ映像では、映画『バクマン。』の監督・大根仁が指揮をとり、1980年代末から1990年代初頭のカラオケ映像の質感を再現した映像が制作された。大根が、映画『バクマン。』をセルフパロディし、漫画家の男性と1人の女性の恋模様が描かれている。映像には、山口も出演している。
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発表と制作背景
要約
視点
背景とリリース
本楽曲は、映画『バクマン。』の映画音楽である[6][7]。『バクマン。』の映画プロデューサー・川村元気は、バンドへの映画音楽の依頼、および本楽曲を主題歌として依頼するにあたって、雑誌インタビューで以下の様に述べている[6]。
「 | 」 | |
—川村元気(「MEKURU」2015 vol.06[6]より) |
また、バンドのフロントマン・山口一郎と映画の監督・大根仁の対談では、映画の制作陣がバンドを劇伴、および主題歌に起用した経緯が語られている。
「 | プロの作曲家が作る「いわゆる劇伴曲」というのが自分の作品には合わないなと思ってもいて。トラックメーカーとかアーティストに作ってもらったほうがしっくりくるんですよね。だから劇伴が作れそうなアーティストを自分の中で何人かブックマークしていて、その中にサカナクションがいたんです。 | 」 |
また、バンドを起用したきっかけの1つとして、フェスティバル「TAICOCLUB」にて、大根がバンドのライブを観て、衝撃を受けたことから「お客さんを巻き込んでいく感じがすごくて、『バクマン。』の音楽を頼んだら面白いことになりそう」と発想し、タイアップを依頼したという[6]。また、劇伴や主題歌の担当は、キャストより先にバンドの起用が決定していた[8][9]。
本シングルは、ビクターエンタテインメント内に立ち上げた自主レーベル・NF Recordsによる初のCDリリースであり、共にシングル発売としても初の作品となっている[10]。これに関連し、バンドはアーティスト写真を一新した[10]。
本楽曲は、バンドの11枚目のシングルとして、NF Recordsより2015年9月30日にCDシングルとしてリリースされた。本シングルは、通常盤・初回限定盤・豪華初回限定盤の3形態で発売された。
限定盤のボーナスディスクには、バンドが担当した映画音楽が『MOTION MUSIC OF BAKUMAN。』のもと、1曲の楽曲として収録されている[11][12]。また、本楽曲は、2018年3月28日にリリースされたベスト・アルバム『魚図鑑』に収録された[13]。
制作
本楽曲は、映画の「漫画家を目指す2人の青年の活躍を描いたストーリー」を参考にし、テーマに「線を描く」を掲げて制作された[14][15]。楽曲中には、漫画家と音楽家に共通する「モノを作る苦しみ」が表現されている箇所がある[12][15]。
また、大根からはもう1つのテーマとして「押しつけがましくない卒業ソング」というお題も出されている[15]。映画は、主人公の2人が高校から卒業をする日に卒業式には出ず、教室で話し合っているシーンからエンドロールに入る[16]。そのため、大根から提供されたテーマは、映画のストーリーから「新宝島」へ関連性をもたすはたらきをしている[15]。
制作にあたって、山口は普段読まない漫画を読み、研究を重ねたという。これに際し、山口は「漫画の映画の劇伴や主題歌を作るときに自分から学ばなければいけないなと思った。日本の漫画の原点ってなんだろうと調べたら手塚治虫に着いた」と発言しており[17]、タイトル「新宝島」は、手塚治虫の『新宝島』より借用されている[15]。
本楽曲は、元々「新宝島」というタイトルではなく『バクマン。』の主人公たちがペンで書く「タッチ」とその2人がハイタッチをするシーンから「タッチ」となる予定であったが、原作が『週刊少年ジャンプ』に掲載されているのに対して『週刊少年サンデー』で掲載されていた漫画『タッチ』と題名が同一になってしまうために、映画スタッフに指摘され、タイトルを変えたという逸話がある[18]。
本楽曲は、コンピレーション・アルバム『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』より遅れてリリースされているが、作曲は2014年4月より開始されており[19][20]、本楽曲の方が先に作業を始めている[17]。
本楽曲を制作するにあたって、山口は2015年7月に発売された雑誌のインタビューにて「史上最大級に苦戦した」と述べており[17]、楽曲の制作に1年2ヶ月を要している[19][20]。ベース・コーラス担当の草刈愛美の産前産後休業による制作ペースの遅延、キーボード・コーラス担当の岡崎英美のスランプ、映画に寄せるためになどを理由に楽曲の完成が遅れたという[21]。また、その影響で映画の完成へ影響が発生しており、この一連のことから本楽曲への苦難がうかがえる[6][17][18][21]。
その一方、山口は大根と関わっていく中で、大根が様々と映画に対して挑戦をしている姿を見て「自分も作品に手を抜くことは出来ない」「監督が喜ぶものをつくりたいなという一心だった」など、大根への敬意も作品にこめられている[17]。
また、映画の台本を貰った際に「ちょっと明るい曲にしなきゃ」と山口が思い「監督に『次へ行け』と背中を押された気がした」と、山口は述べており、監督との関わりは、本楽曲での構成も変えている[6]。
一方、音楽雑誌『Talking Rock!』の取材では、大根による影響については特に触れず「観る層も高校生と大学生という、はっきりとしたマーケットがわかっていて。求められている楽曲というのもパンチのある明るいものなのだろうなというのもわかっていたから、じゃあここでふりきってそういうものを作ることで新しいストーリーが生まれるかなとも思った」と述べ、想定されるリスナーからの影響について説明している[22]。
また、本楽曲の歌詞には、バンドが2015年9月に開催したオーガナイズ・パーティー「NF」に関連した歌詞が複数組み込まれている[22]。〈このまま君を連れて行くよ〉は「このまま『NF』に連れて行くよ」という意味が込められているという[22]。
「NF」は「外に音楽を発信した時に、興味を持ってくれた人たちが辿り着ける場所を作ることで自分がまた表向きな気持ち、ポジティブな気持ちで音楽を作ることができるようになれるのでは」という山口の考えから、本楽曲の制作途中に計画、開催されたイベントであり、これを開催したことにより、山口は本楽曲の歌詞を書くことができたという[23]。また、2015年11月に開催された「NF」の第2回にあたる「NF #02」では、イベントテーマが本楽曲の歌詞に影響されたことにより「SEN」と題している[24]。
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構成
本楽曲は、テンポは、75(Free)-158で構成されており[19][20]、調号は変ロ長調/ト短調で構成される[25][26]。2015年9月にリリースされたシングル『さよならはエモーション/蓮の花』や『グッドバイ/ユリイカ』が、作者である山口にとっての感情みたいなものを表現した「陰」というのに対し、本楽曲は「陽」というイメージをもとに制作された。それによって、曲調が近作とは異なるアッパーなポップ・ミュージックの部分をも持ったオルタナティヴ・ロックソング、兼ねては冒険心のあるダンス・ミュージックに仕上がっている。
イントロでは、オルタナティヴ・ロックを持つ展開がされ、バンドの原点回帰もなされている[17][5]。また、本楽曲のイントロ部分の作成中にメンバーがゴダイゴが制作する楽曲と様々な観点で似ていると感じたことにより、楽曲がコミカルな展開になり、ポップ調の曲になった、とも山口は語っている[17]。
本楽曲は、Aメロとサビしかなく[27][26]、曲調そのものは、1980年代から1990年代初頭を彷彿とさせるチャイニーズ感のあるレトロなシンセサイザーのサウンドと打ち込み感のあるリズム・パターン、ミニマルな曲構成とシンプルな構成である[5][28][29]。
歌詞は、リスナーに新たな景色を見せようとする言葉と、耳に残るサビのフレーズや映画の世界[30]、「NF」とリンクした歌詞が特徴的である[29]。本楽曲は、もともとバンドの制作中であった楽曲が合わさって完成されている。サビは「蓮の花」、Aメロは「多分、風。」で構成されている[19][20]。
プロモーション
発売前後のプロモーション活動では、2015年9月4日、TOKYO FMをキー局にJFN38局をネットし、放送しているラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』で山口らが担当しているコーナー『サカナLOCKS!(ARTIST LOCKS!)』にて、独占先行フルオンエアが行われた[11][31][32]。放送まで、映画の予告編などで楽曲の一部を確認することができたが、フルオンエアは初の機会であった[32]。
また、本番組では2016年2月に「SAKANAQUARIUM 2015-2016 "NF Records launch tour"」での本楽曲のライブ音源が初放送された[33]。本楽曲の発売後の記念イベントでは、シングルが発売された5日後にあたる2015年10月4日にタワーレコード 札幌ピビォ店にて握手会が行われた[34]。
タイアップ
本楽曲は、映画のプロモーションとしてメディアで使用された他に、リクルートが発行するフリーペーパーの求人情報誌「タウンワーク」およびストリーミング音楽配信サービス・SpotifyのテレビCMソングとして使用された[35][36][19][20]。
また、山口がファンであることを公言している[37]中日ドラゴンズの選手入場曲としても使用されている。2018年6月29日からは、山口の希望により、ソイロ・アルモンテの打席登場曲として使用された[38]。アルモンテが中日を退団した後、2019年9月8日からは、大野雄大の打席登場曲としても使用された[39][40][41][42]。
アートワーク
通常盤・初回限定盤のジャケットでは、このシングルで文字通り、新たな地平「新宝島」を探し続けるというバンドの姿勢を大胆な「新宝島」というタイポグラフィで表現。楽曲の細部にやどる懐かしさも感じられるデザインとなっている[31]。
豪華初回限定盤のジャケットアートワークでは『バクマン。』原作者である小畑健にイラストの描き下ろしをオファー。イラストのみならず、小畑自身の作業現場や小畑自身が描く手元まで含めた写真がデザインに組み込まれ、文字通り楽曲のテーマである「線を描く」瞬間が切り取られた表現となっている。また、仕様が映画『バクマン。』BOXということから、小松菜奈演じる『バクマン。』ヒロインの亜豆美保が制服を着用した姿で描かれている[11]。
また、映画『バクマン。』BOXに封入される「新宝島」のディスクジャケットには、イラストの原画、および下書きもデザインに組み込まれている[11]。小畑が漫画を描く過程をジャケットにすることにより、音楽家にとっての音楽を生む苦しみ、漫画家にとって漫画を産み出す苦しみを重ね合わせたバンドならではの独自の表現が完成された外装となっている[31]。
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評価
要約
視点
評論家による批評
- 音楽雑誌「WHAT's IN?」ライター・本間夕子は「のっけのこの高揚感。全編を貫くこの太い振動感。最初の一音で耳を引っつかれ、フェードアウトの余韻で一息にもってかれる」とコメントし、本楽曲をJ-POP非ず、日本のポップ・ミュージックのいいところを持ったオリジナリティのあるサウンドメイクであると指摘した[4]。
- 音楽雑誌「MUSICA」レビュアー・小野島大は、本楽曲の仕上がりを「苦労を感じさせないポップでキャッチーな曲」であるとし、構成や詞について「レトロなシンセの音色、歌唱性の強いフレーズやメロディは、一回りして初期のサカナクションを思わせる」「言葉少なで、少しずつ変移しながら繰り返されるメッセージが、先へ先へ進もうという彼らの意欲を示す力強くポジティブなメッセージとなっている」と指摘した[5]。同誌の2016年1月号では、本楽曲が「コアなファンのみならず一般層へもアプローチをする共感と共振を得た楽曲」として、2015年のベストディスクのうちの1枚に選出されている[29]。
- 音楽雑誌「EMTG MUSIC」は、本楽曲を「クリアでエネルギッシュなシングル」として位置付け「サカナクションの歌であると同時に、映画『バクマン。』の感動を増幅させている」と映画への影響も述べている[43]。また、レビューで同誌、および音楽雑誌「CDJournal」は、本楽曲のバンドサウンドを「新しいポップ」と指摘している[35][43]。
受容とチャート成績
Billboard JAPAN
Billboard JAPANのチャートのうち「Hot 100」では、1位を獲得[44]。年間チャートでは、30位を記録した[45]。Billboard JAPANの栗本斉は、本シングルが1位を獲得したことについて、本シングルと同日にリリースされたA.B.C-Z「Moonlight walker」との市場競争について「サカナクションのようにメディアミックスでどう盛り上げるかを考えなければいけない」とバンドのメディア活用とジャニーズのプロモーションの戦略を解析。キャッチーな楽曲や映像を作ることが前提にし、ロックバンドにおいてのメディアミックスの重要性を唱えた[46]。
ラジオエアプレイチャート「Radio Songs」においても、1位を記録し[47]、3週連続1位を獲得した[48][49]。年間チャートでは、13位を記録した[50]。シングルセールスチャート「Top Singles Sales」では、2015年10月12日のチャートで6位を記録[51]。
オリコン
オリコンの調査によると、本シングルは2015年9月30日にフィジカルとしてリリースされた後、発売初週に推定1万8909枚を売り上げ、シングルチャートで9位を記録した[52]。同年10月分のオリコンシングル月間ランキングでは、25位を記録し[53]、前月のランキングでは50位圏外であったチャートをジャンプアップさせた結果となった[54]。
その他認定など
日本レコード協会によるゴールドディスク認定では、10万ダウンロード以上されたシングルトラックとして、2015年11月に認定を受けている[55]。また、2017年1月には音楽配信を25万ダウンロード以上されたシングルトラックとしてプラチナディスク認定を受けた[56]。2020年12月には、50万以上ダウンロードされたトラックとして、ダブル・プラチナ認定も受けている[57]。
カドカワによる消費者動向調査「eb-i」によると、2015年11月2日から3日までに47都道府県の1万1317人の10代から60代までの男女に対するインターネット調査において、本楽曲は「2015年に1番思い出に残っている曲」7位にランクインしている[58]。
有線ラジオ放送「USEN」が2015年12月7日に発表した「2015年間USEN HITランキング」にて、本楽曲は18位を獲得した[59]。
2018年末から2019年にかけて、SNS上で本楽曲を使用した「音ハメ動画」が流行していた。感性工学者の山田真司は「大きな動きのダンスや運動映像と合わせたときに、構造的調和をもたらし、意味的調和を崩す効果を持った楽曲」と評し、158BPMというテンポと「音と画の対位法」が、音ハメ動画が流行した主な要因であると分析した[60]。
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ミュージックビデオ
要約
視点
背景とリリース・内容
本楽曲のミュージックビデオは「夜の踊り子」「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」「さよならはエモーション」などのミュージックビデオを手掛けた田中裕介が監督を務めた[61][62][63]。
『ドリフ大爆笑』などの昭和のバラエティ番組や音楽番組をオマージュしたレトロ感あふれるセットや仕掛けが象徴的な映像になっており[28]、本ビデオがバンドとしての再始動の楽曲ということで華々しいオープニング感あふれる演出となっている[61]。
2015年9月25日、動画サイト「GYAO!」内「映画『バクマン。』特集」にてミュージックビデオが先行公開され[62][63]、翌日、9月26日にバンド公式YouTubeチャンネルで公開された[64][65]。また同日、公開に合わせ「ドキュメント」や「montage」など、バンド公式YouTubeチャンネルに公開されていなかったミュージックビデオも一挙公開となった[64]。
ミュージックビデオの評価
週刊誌「週刊文春」内の「考えるヒット」において、近田春夫は、ミュージックビデオをE-girlsと比較対象にした上で「2拍4拍に合わせて(ダンスの)リズムをとるのがもう既に様になっていないのだ」「老婆心ながら、ここまで切れの悪い "動き" を見せられたらファンのひとだって気持ち冷めるよって。まさかそういう演出ってことないっすよね?」とコメントしている[66]。
MTVジャパンが主催するミュージックビデオの祭典「MTV Video Music Awards Japan」では、ミュージックビデオが「最優秀邦楽グループビデオ賞」にノミネートされている[67]。
カラオケ映像
本楽曲のミュージックビデオは、通常版とは別にカラオケ映像があり、映画『バクマン。』の監督・大根仁が撮影指揮をとった作品が存在する[68]。本ビデオは、LIVE DAMなどのカラオケ映像に使用されているほか、初回限定盤・豪華初回限定盤に収録されている。
本ビデオは、1980年代末から1990年代初頭の音楽シーンを象徴するカラオケ映像であり、大根にとってカラオケ映像が自身の初心であったことから、大根が自らメガホンをとっただけでなく、当時の機材・演出手法、大根が当時にタッグを組んだカメラマンまで招聘。
1990年代に全盛であったカラオケ映像の質感を忠実に再現した。内容は、大根が映画『バクマン。』をセルフパロディし、映画のシーンを再現したかのようなシーンも随所にみられており、バーテンダー役として山口も出演している[69][70]。
あらすじ
漫画家を目指す男性とそれを応援する女性のラブストーリー。ある日、公園で男性が紙を飛ばしてしまい、その紙を女性が拾ったところから2人は出会う。それをきっかけに、男性はその紙を拾った女性をモデルに漫画を描くが、男性が応募した漫画のコンテストに落選したことから2人の愛は崩れ始める。
男性は夜中放浪をしたものの、正気を取り戻し、道中で転びながらも彼女を探し始める。女性も同様に彼氏を探しており、2人は会うことが出来たものの、赤信号となった横断歩道で男性は車にひかれ、亡くなる。その後、女性はバーでお酒を呑みながら、バーテンダーに亡くなった男性などの事を話す。
すると、バーテンダーの男性は出したカクテルの上にのせた女性の手に自分の手を重ね合わせ、女性に何かを言い、彼女を微笑ませる。そして、バーテンダーと女性が腕を組み、夜の街に出るところで映像はフェードアウトし、終了する[70][71]。
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ライブパフォーマンス

本楽曲は、2015年10月から翌年3月にかけてのツアー「SAKANAQUARIUM 2015-2016 "NF Records launch tour"」アリーナ公演にて、ライブ初披露された[72]。
2015年10月27日には、日本武道館にてバンドとして5年ぶりとなる公演を行い、1万1000人を動員し[72]、セットリスト上では、本編最後の曲ながら、山口が「改めまして、僕達、私達、サカナクションです」と挨拶して演奏された[72][73][74][75]。
また、同公演のパフォーマンスは、2016年5月25日にリリースされた映像作品『SAKANAQUARIUM 2015-2016 "NF Records launch tour" -LIVE at NIPPON BUDOKAN 2015.10.27-』に収録されている[76][75]。
ツアーと前後して、2015年12月28日より4日間開催されたロック・フェスティバル「COUNTDOWN JAPAN 15/16」の3日目(12月30日)の公演では、同フェス最大規模のステージである「EARTH STAGE」のトリとして出演[77]。
パフォーマンス中「SAKANAQUARIUM 2015-2016 "NF Records launch tour"」の台湾と幕張メッセでの追加公演を発表し、本編最後の曲として、本楽曲を演奏した[77]。
本楽曲は、2015年10月10日に放送されたTBS系列『COUNT DOWN TV』[78]、同年10月25日のテレビ朝日系列『ミュージックステーション』などの音楽番組や[79]、2015年11月3日にさいたまスーパーアリーナにて開催されたthe telephonesのラストライブ「the telephones Presents "Last Party 〜We are DISCO!!!〜"」 などのライブ、およびイベントなどでも披露されている[80][81][82]。
カバー
日本の歌手・BENIは、楽曲をシティ・ポップ調に英語詞でカバーし[83][84]、2017年9月13日にリリースしたカバーアルバム『COVERS THE CITY』に収録された[85][83][84]。また、2017年7月15日に放送されたTBS系列『音楽の日』[83] や、2017年9月9日に放送されたNHK名古屋放送局の音楽番組『Uta-Tube』でも披露されている[86]。
また、BENIは、カバーバージョンのミュージックビデオを製作している[83][84]。「失った未来」をコンセプトに[83]、未来と過去が行き来するような新しい解釈を生み出そうと制作された[84] ミュージックビデオでは、神奈川県横浜市のみなとみらいやスクラップ場で撮影され[84]、スタイリッシュな衣装に身をまといながらのダンスを見ることができる[87]。
音楽ゲームでは「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」内のバンド・ハロー、ハッピーワールド!が2018年に[88]、「D4DJ Groovy Mix」のキャラクター・ 竹下みいこ(渡瀬結月)が2023年に[89]それぞれカバーし、各ゲームに楽曲が収録されている。
他に、藤原ヒロシが2020年10月7日リリースのアルバム『slumbers 2』で山口のプロデュースを受けて、下田麻美が2021年6月16日リリースのアルバム『THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 4 13 双海真美』で、それぞれカバーしている。
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収録内容
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クレジット
要約
視点
サカナクションレコーディング
DVD
カラオケメイキング映像
カラオケボックストークセッション
カラオケ映像のスタッフ
|
ミュージックビデオのスタッフ
|
チャート・認定と売上
チャート
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ゴールド等認定
売上
解禁日と発売日一覧
脚注
参考文献
書籍・雑誌など
- 有泉智子「サカナクション再始動、その純白なる新世界を山口一郎、一気に独自する」『MUSICA』第9巻第08号、FACT、2015年7月15日、12–31頁。
- 有泉智子「サカナクション、草刈姉さん復帰! 久々の5人全員・再始動第一声!」『MUSICA』第9巻第10号、FACT、2015年9月15日、40 - 47/126頁。
- 有泉智子「THE YEAR in MUSIC 2015(THE 50 BEST DISCS)」『MUSICA』第10巻第01号、FACT、2015年12月15日、21頁。ASIN B0170CLV3A。
{{cite journal ja}}
: CS1メンテナンス: ドメインが未指定のASIN (カテゴリ) - 飯田気晴「CROSS REVUE SINGLE」『WHAT's IN?』第28巻第13号、エムオン・エンタテインメント、2015年9月14日、178頁。
{{cite journal ja}}
: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ) - 大根仁、2015映画「バクマン。」制作委員会(著)『バクマン。【資料とよみもの】』大場つぐみ、小畑健、集英社、アミューズ、2016年4月20日、30–31頁。ASIN B01A9SAI54。TDV26093D、V–1510363MT。
{{cite book ja}}
: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ) CS1メンテナンス: ドメインが未指定のASIN (カテゴリ) CS1メンテナンス: 数字を含む名前/author (カテゴリ) - 近田春夫「近田春夫の考えるヒット第920回「華やかな小技も効いたE-girls 大人の女性で味わいよかったかな」『週刊文春』第57巻、文藝春秋、2015年10月22日、62頁。
{{cite journal ja}}
: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ) - ギャンビットパブリッシング「山口一郎(サカナクション)×川村元気」『MEKURU』第06巻、ギャンビット、2015年8月29日、130–131頁。ISBN 9784907462246。
{{cite journal ja}}
: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ) - 酒井真哉「映像と音楽の幸せの関係」『PICT-UP』第96巻、ピクトアップ、2015年8月18日、23–27頁。
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: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ) - 実業之日本社『オールヒットソング 2016年版』実業之日本社、2015年11月12日、144頁。ISBN 4408062855。
{{cite book ja}}
: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ)
- 山口一郎『新宝島』〈FAIRY PIANO PIECE〉、No.120、フェアリー、2015年10月。ISBN 9784777622351。全国書誌番号:22698796。
{{cite book ja}}
: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ) - 吉川尚宏「サカナクション」『Talking Rock!』第09巻第06号、トーキングロック、2015年9月9日、34–41頁。
{{cite journal ja}}
: CS1メンテナンス: dateとyear (カテゴリ)
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