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望月拓郎

数学者(1972年-、日本) ウィキペディアから

望月拓郎
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望月 拓郎(もちづき たくろう、1972年8月28日 - )は、日本数学者微分幾何学代数幾何学)。博士(理学)京都大学課程博士1999年)(学位論文 『Gromov-Witten class and a perturbation theory in algebraic geometry[1]』。京都大学数理解析研究所教授。

概要 もちづき たくろう望月 拓郎, 生誕 ...

大阪市立大学理学部助手、京都大学大学院理学研究科助教授、京都大学大学院理学研究科准教授、京都大学数理解析研究所准教授などを歴任した。

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概要

長野県出身[2][3][4]微分幾何学代数幾何学を専攻する[2]。調和バンドルとツイスターD加群の研究などで知られている[4]微分方程式に関する「柏原予想」の証明に成功した[4]2011年平成23年)には30代にして日本学士院賞を受賞した[3]京都大学大学院理学研究科で学び、大阪市立大学や京都大学に勤務した。

来歴

生い立ち

1972年昭和47年)生まれ[2][4]長野県長野市出身[3]長野県長野高等学校を卒業後、京都大学に進学[2]理学部にて学んでいたが[2]、在学中にトポロジーの本を読み[4]、「計算で答えを出す高校までの数学からガラッと変わった」[4]と述懐している。大学院理学研究科飛び入学で進学するため、1994年平成6年)に理学部を中途退学した[2]1996年(平成8年)、京都大学の大学院における修士課程を修了した[2]。それに伴い、修士(理学)学位を取得した。大学院在学中に「Gromov-Witten class and a perturbation theory in algebraic geometry」[5]と題した博士論文を執筆した。1999年(平成11年)、京都大学の大学院における博士課程を修了した[2][4]。それに伴い、博士(理学)学位を取得した(甲博士[2][5][6]

数学者として

大学院修了後、大阪市立大学に採用され[2][4]、1999年(平成11年)に理学部の助手として着任した[2]2004年(平成16年)、母校である京都大学に転じ[2][4]、大学院の理学研究科にて助教授に就任した[2]。なお、2007年(平成19年)学校教育法改正により職位が助教授から准教授となった[2]2008年(平成20年)、本務が理学研究科から数理解析研究所となり[2][4]、そちらでも准教授に就任した[2][4]2012年(平成24年)、京都大学の数理解析研究所にて教授に昇任した[4]。その傍ら、他の教育・研究機関でも教鞭を執った。オーバーヴォルファッハ数学研究所においては、サイモンズ客員教授を兼任した[7]

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研究

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2015年バーデン=ヴュルテンベルク州オルテナウ郡オーバーヴォルファッハにて

専門は数学であり、特に微分幾何学代数幾何学といった分野の研究に従事した[2]。当初、数学のさまざまな分野に関心を持っており[4]、大阪市立大学に勤務する頃までは研究テーマがなかなか定まらなかった[4]。のちに同値性を主要な研究テーマとし[4]、調和バンドルとツイスターD加群の研究などで知られるようになった[4]幾何と解析の観点から調和バンドルを研究し[4]代数と解析の観点からツイスターD加群の研究に取り組んだ[4]柏原正樹が1996年(平成8年)に提唱し「半世紀は解けない」[4]と言われていた「柏原予想」に取り組み[4]、2011年(平成23年)に発表した論文にて柏原予想の証明に成功した[4]。2014年(平成26年)には国際数学者会議にて全体講演を行った[4][8]

これまでの業績に対し、多くの賞が授与されている。2006年(平成18年)には、「Harmonic bundleの漸近挙動」[9]に対して日本数学会より春季賞が授与された[9]。2008年(平成20年)には、「ツイスターD-加群と半単純偏屈層の研究」[10][† 1]に対して湯川・朝永奨励賞が授与された[10]。「調和バンドルの漸近挙動の研究」[11][12]に対しては、2010年(平成22年)3月1日に日本学術振興会より日本学術振興会賞が授与されるとともに[11][13]、同日に日本学士院からも日本学士院学術奨励賞が授与された[12]。2011年(平成23年)6月20日には、「純ツイスターD-加群の研究」[3][† 1]に対して日本学士院賞が授与された[14]。2012年(平成24年)には、「調和バンドルと純ツイスターD-加群の研究」[15][† 1]に対して、大阪科学賞が授与されている[15]。2021年(令和3年)には、「調和バンドルとツイスターD加群の研究」[16][17][† 2]に対して朝日賞が授与されている[16][17]2022年に東洋人で初めて数学ブレイクスルー賞を受賞[18][19][20][21]

人物

数学の魅力について、未知の世界への探検に例えて説明している[4]

略歴

受賞歴

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日本学士院学術奨励賞受賞に際して公表された肖像写真

講演

脚注

関連項目

外部リンク

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