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1973年スペイングランプリ

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1973年スペイングランプリ
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1973年スペイングランプリ: 1973 Spanish Grand Prix)は、1973年のF1世界選手権第4戦として、1973年4月29日モンジュイック・サーキットで開催された。

概要 レース詳細, 日程 ...

レースは75周で行われ、7番手からスタートしたロータスエマーソン・フィッティパルディが優勝した。ティレルフランソワ・セベールが2位、シャドウジョージ・フォルマーが3位となった。

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レース前

前戦南アフリカGPから7週間のインターバルがあり、この間に2つの非選手権レースが開催された[2]3月18日ブランズ・ハッチで開催されたレース・オブ・チャンピオンズ英語版F5000シェブロン英語版-シボレーを駆るピーター・ゲシンマクラーレンデニス・ハルムヘスケスからサーティースを駆るジェームス・ハントを抑えて優勝した[1]4月8日シルバーストン・サーキットで開催されたBRDCインターナショナル・トロフィー英語版ティレルジャッキー・スチュワートが優勝した[2]

エントリー

要約
視点

本レースから車両規定が見直され、燃料タンクの容量を250L以内とし、各車ボディの両サイドに衝撃吸収用のディフォーマブル・ストラクチャーを装備することを義務付けた[3]。これに伴い、最低重量は従来の550kgから570kgに引き上げられた[1]

この規定変更の施行に合わせ、ほとんどのチームが新車の投入や従来車の改造を行った[1]ティレルジャッキー・スチュワート006/2を用意した[4]ロータス72Dの改良版として72Eを投入した。マクラーレンは前戦南アフリカGPデニス・ハルムにのみ用意した新車M23ピーター・レブソンにも用意した[1]ブラバムはこの年チーフデザイナーに昇格したゴードン・マレーが初めて手掛けたF1マシンで三角断面モノコックやノーズのツインラジエーターが特徴の新車BT42[5]カルロス・ロイテマンウィルソン・フィッティパルディに用意し、旧型BT37は本レースから加入したアンドレア・デ・アダミッチに与えられた[2]フェラーリは新車312B3プロトタイプが失敗作に終わったことからマウロ・フォルギエリが一時的にチームから外されていたが[6]、新たにサンドロ・コロンボの指揮の下、イギリスのTCプロトタイプ・オブ・ウィードンで制作された[注 1]2代目の312B3[注 2]を投入した[7]。このマシンは、フェラーリのF1マシンでは初のフルモノコックが採用された[8]。しかし、新しい312B3を用意できたのはジャッキー・イクス用の1台だけで、アルトゥーロ・メルツァリオは欠場せざるを得なかった。マーチ721Gを改変した731を投入した[1]ワークスジャン=ピエール・ジャリエが同日にニュルブルクリンクで行われるヨーロッパF2選手権の出場を優先したため、アンリ・ペスカロロが代走を務める[2]。新車731はプライベーターのマイク・ボイトラーにも用意された。BRMP160Dをさらに改変したP160Eを投入した[1]ウィリアムズは前戦南アフリカGPを欠場したナンニ・ギャリが復帰し、新車イソ・マールボロ・IRを投入した。マシン名の「IR」はメインスポンサーのイソ・リヴォルタ(Iso Rivolta)から取られた[2]。なお、サーティースのみ新車の投入がなかったが、規定変更を見越して開幕からTS14を改変したTS14Aを投入していた[1]

2度のチャンピオンを獲得したベテランのグラハム・ヒルは、エンバシー・タバコ英語版の支援を受けて自身のチーム「エンバシー・レーシング」を結成し、この年新規参戦したばかりのシャドウからDN1を購入して参戦を開始する[9]。本レースにはイギリスのエンサインが初めてエントリーされたが参戦しなかった[1]

エントリーリスト

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追記
  • ^1 - マシンが準備できず欠場[11]

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予選

要約
視点

ロニー・ピーターソンが2番手のデニス・ハルムに0.7秒差でポールポジションを獲得した。2列目はティレル勢が並び、フランソワ・セベールジャッキー・スチュワートに先行した。ピーター・レブソンジャッキー・イクスが3列目で、エマーソン・フィッティパルディは技術的な問題により7番手に甘んじた[1]。以下、クレイ・レガツォーニマイク・ヘイルウッドジャン=ピエール・ベルトワーズがトップ10に入った[2]。自身のチームでは初参加のグラハム・ヒルはピーターソンから8秒遅れの最下位に終わった[1]

予選結果

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決勝

要約
視点

予選9番手のマイク・ヘイルウッドは朝のウォームアップ後にエンジン交換を行ったため、ピットからレースをスタートする[2]

ロニー・ピーターソンが好スタートを切り、デニス・ハルムジャッキー・スチュワートからリードを奪った。11番手スタートのニキ・ラウダも好スタートを切って6位に順位を上げ、エンジンを交換したヘイルウッドは半周遅れでスタートすることができた。3周目にエマーソン・フィッティパルディがラウダとジャン=ピエール・ベルトワーズを抜いて5位に、スチュワートがハルムを抜いて2位に浮上する。しばらくはピーターソン、スチュワート、ハルム、フランソワ・セベール、E.フィッティパルディの順で順位が安定したが[2]。ハルムはホイールが外れそうになったため、20周目にピットインしてホイールを締め直した[1]。これでセベールが3位に上がったが、数周後にE.フィッティパルディがセベールを抜き、スチュワートが47周目にブレーキの故障でリタイアすると、ロータス勢の1-2体制ができあがったが、長くは続かなかった。57周目にピーターソンがギアボックスのトラブルでリタイアし、E.フィッティパルディが首位に立つ。これによりカルロス・ロイテマンが2位に浮上したが、数周後にドライブシャフトが壊れてリタイアした。

E.フィッティパルディはレース後半にリアタイヤのエアが漏れた状態で[14]2位のセベールに42秒差を付ける独走で今季3勝目を挙げ、ロータスにF1通算50勝目をもたらした。3位はシャドウジョージ・フォルマーで、シャドウ及びフォルマーは2戦目で初の表彰台を獲得した[1]

レース結果

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追記
  • ^1 - ヘイルウッドはピットスタート[13]

優勝者エマーソン・フィッティパルディの平均速度[11]
157.504 km/h (97.868 mph)
ファステストラップ[16]
ラップリーダー[17]
太字は最多ラップリーダー
達成された主な記録[1]
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第4戦終了時点のランキング

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  • : トップ5のみ表示。前半8戦のうちベスト7戦及び後半7戦のうちベスト6戦がカウントされる。

脚注

参照文献

外部リンク

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