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フリマアプリのメルカリを運営する日本の会社 ウィキペディアから
株式会社メルカリ(英語: Mercari, Inc.)は、東京都港区に本社を置く日本の企業。フリマアプリ「メルカリ」を運営している。日経平均株価の構成銘柄の一つ[3]。2013年に山田進太郎が株式会社コウゾウとして設立、同年中に株式会社メルカリに商号変更。
メルカリ本社が入る六本木ヒルズ森タワー | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 指名委員会等設置会社[1] |
市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒106-6118 東京都港区六本木六丁目10番1号 六本木ヒルズ森タワー18F |
設立 |
2013年2月1日 (株式会社コウゾウ) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 6010701027558 |
事業内容 | フリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運営 |
代表者 | 山田進太郎(取締役兼代表執行役社長兼CEO) |
資本金 |
426億3000万円 (2021年6月期)[2] |
発行済株式総数 |
1億5780万7344株 (2021年6月30日現在)[2] |
売上高 |
連結:1061億1500万円 (2021年6月期)[2] |
営業利益 |
連結:51億8400万円 (2021年6月期)[2] |
経常利益 |
連結:49億7500万円 (2021年6月期)[2] |
純利益 |
連結:57億2000万円 (2021年6月期)[2] |
純資産 |
連結:400億1300万円 (2021年6月30日現在)[2] |
総資産 |
連結:2625億2900万円 (2021年6月30日現在)[2] |
従業員数 |
連結:1,752人 単独:1,060人 (2021年6月30日現在)[2] |
決算期 | 6月30日 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
主要株主 |
山田進太郎 23.96% 富島寛 5.41% MSIP CLIENT SECURITIES 5.37% GOLDMAN SACHS & CO. REG 5.36% SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT 4.30% (2021年6月30日現在)[2] |
主要子会社 |
Mercari, Inc. 100% メルペイ 100% 鹿島アントラーズ・エフ・シー 100% ソウゾウ 100% メルコイン 100% |
外部リンク |
mercari |
特記事項:経営指標は2021年6月期第7期 有価証券報告書 |
他に、地域コミュニティアプリ「アッテ」、本・CD・DVD専用のフリマアプリ「カウル」、ブランド品専門の「メルカリ メゾンズ」などのサービスを運営していた[4] がすべて終了している[5][6][7]。
メルカリ(英: mercari)とは、日本およびアメリカ合衆国にてサービスを提供しているフリマアプリである。2013年7月2日にAndroid版が[47]、同年7月23日にiOS版が配信開始となった[48]。「メルカリ」の名称は、ラテン語で「商いする」との意味の「mercari」に由来しており、「マーケット」の語もこの語が起源である[49]。
2014年9月12日(現地時間)に、アメリカでサービスを開始[15]。2024年8月28日、台湾でも「美露可利」のサービス名で提供を開始した[50]。なお、イギリスでは、2017年3月15日(現地時間)にサービスを開始したが、2019年3月に終了、撤退した[51][52]。
メルカリの完全子会社である株式会社メルペイ[53] が2019年2月13日に開始した非接触型決済サービス[31]。
メルカリのスマートフォンアプリに併設され、メルカリの売上金を支払いに充てられるほか、銀行からの入金にも対応している。支払い方法は、当初Felica経由のiDのみであったが、2019年3月からはQRコード決済にも対応した。ちなみに、au契約のAndroid端末でiDによる決済が利用できるのはメルペイが初である[54]。
2020年1月23日、メルペイが同年2月25日付で同業のQRコード決済サービスであるOrigami Payの運営会社Origamiの全株式を取得し、メルカリグループに参画することを発表した。今後、一定の周知期間を経たうえでOrigami Payのサービスやブランドをメルペイに統合させる予定で調整している[36]。また、今までOrigamiが業務提携してきた信金中央金庫や各信用金庫との関係を継続するためにメルカリとメルペイが信金中央金庫との業務提携を締結することも合わせて発表した[55]。
2022年11月8日には、JCBとの提携で、メルカリの利用状況を踏まえた与信、メルカリ売上金による支払いなどの機能を備えたクレジットカードである「メルカード」の発行を開始した[56]。
メルカリの完全子会社であるソウゾウが2021年7月28日にプレオープン[57] として開始した事業者向けのECサービス。本格提供は、2021年10月7日[40]。
メルカリは、メルカリShopsローンチ前までは、あくまで個人向けのサービスであったが、メルカリShopsのローンチにより、事業者の出品も公式に可能となった。
購入者は、これまでのフリマアプリ「メルカリ」と同様に、メルカリアプリ上から事業者と商品が購入可能となっている。
2024年3月6日より、「だれでも、すぐに、かんたんに」働ける、空き時間おしごとサービス「メルカリ ハロ」の提供を開始した。 18歳以上、メルカリでの本人確認、銀行口座登録が完了しているユーザーが利用可能である[58]。
手元にない商品の出品やECサイト等から直送すること(禁止されている行為・出品物)とメルカリガイドに記載していながら発売前の手元に無い商品の出品が横行している[59]。
盗品の出品が複数確認されているが、メルカリでは被害者からの申告の多くを放置しており、被害者が警察に通報する必要がある[60]。
2019年9月ごろ、タイキシャトル、ローズキングダム、ウイニングチケット、ビワハヤヒデなど競走馬のたてがみが出品されていたことが発覚した[61][62]。メルカリ広報は「馬のたてがみは禁止出品物に該当しないが、今回削除の対応をした。不正な入手経路の可能性など、さまざまな要素を総合的に判断して対応している」とコメントした。犯人は2020年3月に器物損壊容疑で逮捕された[63]。
メルカリの市場では商標権侵害や著作権侵害の商品が出品されていることがある。2015年5月にメルカリを使ってブランド品の偽物を販売した人物が逮捕された[64]。2015年5月にイラストやキャラクターを無断使用して製作したアクセサリー(「非公式グッズ」)が販売されていたことが注目を集めた[65]。著作権や商標権の使用許諾を得ずに製作された物品は、たとえ個人の製作物(ハンドメイド)であっても第三者に販売する行為は違法となる。芸能人のファンが製作したカッティングシートやポスターなどの販売は違法となる可能性が高く、その人物の写真を使用している場合には肖像権の侵害となる可能性もある。
希少価値がある紙幣・貨幣でもないにもかかわらず、「現金2万円が2万7,000円(送料込み)」「現金1万円が1万3,500円(着払い)」など、現金を額面以上の金額で出品して落札される事例が相次いだ。クレジットカード現金化の手段として用いられている可能性が指摘され、規約で禁止している資金洗浄につながるとして、2017年4月22日より現金の出品が禁止された[66][67][68]。2017年11月16日、千葉県警察と秋田県警察は、メルカリで現金を額面以上の金額で売買した男女を「法定利率の上限を超える利息を受け取った」として、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)違反の疑いで逮捕した[69]。
現金の出品が禁止されると、今度は限度額いっぱいに金額をチャージしたSuicaやICOCAなどのIC乗車券(電子マネー)の出品が行われるようになった[70][71]。
QUOカードや図書カード、テレホンカードなどといった残高のあるプリペイドカード類もクレジットカード現金化や不正行為に利用されてしまう恐れがあることから一部規制していたが、2021年12月24日から出品量や取引内容を問わず、一律で出品を禁止した[73]。
不妊に悩む女性をターゲットに、2014年ごろから妊娠しやすくなるとする「妊娠菌つき」の商品・食品や「妊婦が使っていた」ものなど、感染呪術的な商品が出品されていた[74]。
メルカリは元々ゲームデータの出品を禁止していたが、2016年7月に、利用規約の一部であるガイド内での「・実体のない商品(サービスや無形商品、ゲームのアイテム・アカウントなど)」から「・物品ではないもの(情報、サービスの提供等)」に変更し、ゲームアカウントの売買を解禁した[75][76]。
2017年3月12日から13日、大阪府の男子中学生が、メルカリに「コンピューターウイルスの入手法」を出品し、ウイルスをダウンロードできるサイトのURLを教えた代価としてポイントを受け取っていた。奈良県警察本部が同年9月4日に、男子中学生を児童相談所に通告(犯罪を問える年齢ではなかったために刑事事件としては立件されなかった)、この中学生から情報を得た少年4人を書類送検とした[77]。
2020年1月ごろから世界規模での新型コロナウイルスの感染拡大によるマスクの品薄に伴い、通常価格を大きく上回るマスクの高額転売が相次いでいた。これに関して、メルカリは同年2月4日に公式サイトにて適切な範囲での出品や購入をユーザーに呼びかけるとともに取引状況によっては入手経路の確認や商品の削除・利用制限などを行う可能性があることを警告した[78][79]。しかし、その後も高額出品や転売が続き、消費者庁がメルカリなどのフリマアプリ運営会社に対応を要請したが、メルカリでは転売自体は法律違反ではないとして、定価の数倍の値付けをしてマスクを出品する行為は禁止しておらず、一部の高額商品を除いて放任状態となっている[80][81][82][83]。
新型コロナウイルスの流行により、マスクやアルコール消毒液やハンドソープが品薄になった。それを転売する事例が多発した。2020年3月以降、マスク(ハンドメイド品を含む)やアルコール消毒液は出品禁止対象品になった。同年5月25日以降はハンドソープも出品禁止対象品になり、規制開始前に出品したものも対象となった。2021年9月2日からは酸素缶や血中酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)、酸素濃縮器、犬猫療法食も出品禁止となった[注釈 1][84]。なお、市場での供給が安定して来たことから、2022年5月に消毒液とハンドソープ[85]、同年8月にマスク[注釈 2][86]、2023年5月に医療用マスクとPCR検査キット[注釈 3][87] の出品規制がそれぞれ解除となった。
新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要により、品薄となっている一部のビールにおいて、高額での転売が散見される事例も相次いでおり、2021年9月にはメルカリとアサヒビールが転売防止の連携協定を締結し、サイト上などで価格が急騰している旨の注意喚起を表示することになった。なお、ビールなどの酒類を販売する際は酒税法に基づく酒類販売業の免許が必要であり、継続的に酒類を出品する行為は違反になる可能性もあるとして、国税当局が情報収集を始めているという報道も同月になされている[88][89][90]。
高市早苗総務大臣は2020年9月15日の会見で、前日から調査票の配布が始まった第21回国勢調査で調査員が使用する手提げ袋が出品されていたことを明らかにした。手提げ袋は本来調査終了後に返却する必要があり、詐欺などに悪用される恐れがあることから総務省はメルカリにこの商品の取り下げを行うよう要請し、メルカリはこれに応じて商品が不適切であるとして削除した[91][92]。
2021年7月から開催される予定の東京オリンピック・パラリンピックのボランティア用ユニフォームや都市ボランティア用ユニフォームが出品されていることが同月に報じられた。ボランティア用ユニフォームは転売や譲渡を禁じており、犯罪に悪用される恐れもあるため、東京都は同月6日に出品があれば削除するようにメルカリに要請[93]。それらを受けてメルカリはユニフォームやアクレディテーションカードなどといったボランティア・スタッフ用物品の出品を同月17日から一律で禁止することを同月16日に告知した[94]。
2021年9月29日に投開票された自由民主党総裁選挙の投票用紙とみられるものが出品されていたことが明らかとなり、メルカリは「当該商品につきましては禁止行為に該当致します」として当該商品を削除する対応を行った。この件について自由民主党本部総裁選挙管理委員会は「メルカリ事務局に対し、商品として不適切な可能性がある旨を報告し、すでに削除されております。投票用紙の作成にあたっては偽造防止などの措置を講じております」とコメントしている[95]。
2021年8月の東京都小笠原諸島の海底火山噴火により、沖縄県内に漂着した軽石をメルカリに出品する事例が相次ぎ、中には売買が成立したケースもあった[96][97]。しかし、メルカリは「軽石の成分についてわかっておらず安全性が不明である」として、同年11月8日から噴火の影響で同諸島から漂着したとみられる軽石の出品を一律で禁止することを同月5日に告知した[97]。
2022年1月15日時点メルカリ、メルペイを装った不審メールが急増しているため、注意喚起をするととともに本人確認の実施を求めた。本人確認を実施してもらうため、利用制限などをすることで本人確認を促進していると見られる[98]。なお、本人確認は個人番号カード(マイナンバーカード)、運転免許証、パスポート、住民票、印鑑登録証明書で確認できる。なお、学生証や保険証は不可である。
電子チケットや電子クーポンなどのデジタルコンテンツについて、取引成立後にダウンロード出来なくなったり、利用不可能になるトラブルが発生したとして、2022年6月10日からこれらの出品を一律禁止にすることを同月3日に発表した[99]。
2022年7月26日、メルカリはSIMカード[注釈 4]の出品を契約状態や種類を問わず、一律で同年8月1日から禁止にすることを発表した。契約したSIMカードを携帯電話会社の許可無く、他者に売却する行為は携帯電話不正利用防止法に抵触する恐れがあるため、トラブルに繋がる可能性があると判断したと推測されている[100][101]。
2017年6月22日、ウェブ版でサーバーの切り替えをした際に、メルカリを利用している顧客5万4,180名の個人情報が外部からみられる状態となっていた。問題が起こったのは9時41分、14時41分にユーザーからの問い合わせで事態が発覚し、15時16分にサービスをメンテナンスモードに切り替え、38分にキャッシュサーバーへのアクセスを遮断、問題は解消した。閲覧された可能性があるのは、氏名、銀行口座、クレジットカードの下4桁や有効期限、電話番号など。直接的に個人を特定できる情報(住所・氏名・メールアドレス)が公開されていたのは、うち2万9,396名[102][103]。
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