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日本の小説、メディアミックス作品 ウィキペディアから
『手紙』(てがみ)は、東野圭吾の小説。犯罪加害者の親族の視点に立って、その心情の動向を丹念に追った作品である。
手紙 | ||
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著者 | 東野圭吾 | |
発行日 | 2003年3月1日 | |
発行元 | 毎日新聞社 | |
ジャンル | 小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判 | |
ページ数 | 357 | |
公式サイト | books.bunshun.jp | |
コード |
ISBN 978-4-620-10667-0 ISBN 978-4-16-711011-6(文庫判) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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2001年7月1日から2002年10月27日まで「毎日新聞」日曜版に連載され、2003年3月1日に毎日新聞社から単行本が刊行された。第129回直木賞候補作である。
2006年11月の映画化に合わせて、10月10日に文春文庫版が刊行された。文庫版は1か月で100万部以上を売り上げ、同社最速のミリオンセラーとなった。発行部数は、2018年8月時点で240万部に達している[1]。
2018年にテレビドラマ化された。
弟と2人暮らしの武島剛志は、弟の大学進学のための金欲しさに空き巣に入り、思いがけず強盗殺人を犯して逮捕されてしまう。弟で高校生の直貴は、突然独りぼっちになり途方に暮れる。とにかく謝罪しようと被害者の家を訪れるが、遺族の姿を見かけただけで逃げ出してしまう直貴。高校の卒業式の2日前の彼の元に、獄中の兄から初めての手紙が届く。それから月に一度、刑務所の小さなマークがスタンプされた手紙が届くようになる。
進学を諦めて就職したが、同僚の学ぶ姿に刺激されて大学通信講座を受講する直貴。講座仲間と組んだアマチュアバンドは人気となり、朝美という裕福な家の令嬢と結婚を考える仲にもなった。しかし、殺人犯の弟という素性を知られ、結婚もバンド活動も破綻した。
それでも大学を卒業し、電気メーカーに就職する直貴。兄の存在を承知で応援し続けてくれた由美子と結婚し、娘にも恵まれた。しかし、社宅内に噂が広まり、幼い娘がイジメに合う事態となった。獄中の兄の平穏な日々とは裏腹に、幸せをつかもうとするたびに、自分の前には「強盗殺人犯の弟」というレッテルが立ちはだかる。正々堂々と生きて行く意味を見失った直貴は、獄中の兄に宛てて、「家族のために兄貴を捨てる」と絶縁の手紙を送った。
高校生の頃に逃げ出した被害者遺族の元を、謝罪のために訪れる直貴。家に上がることを許した被害者の息子・忠夫は、剛志から毎月届いた開封済みの手紙の束を見せると「彼にとっての般若心経だ」と理解を示した。最後の手紙には、自分の手紙が弟や忠夫を苦しめていたという謝罪の言葉が綴られていた。
2006年11月3日に丸の内ルーブル他全国松竹・東急系で公開された。
主人公・武島直貴は、原作ではバンドを結成するが、映画では漫才コンビを結成する。
その他
2008年4月に舞台劇『手紙』として上演。菱田信也脚色・演出で演劇化された。
2016年1月に、ミュージカル『手紙』として、新国立劇場小劇場、新神戸オリエンタル劇場、枚方市民会館大ホールにて上演。脚本・作詞は高橋知伽江、演出は藤田俊太郎、作曲・音楽監督・作詞は深沢桂子が担当[3]。
2017年1月には、ミュージカル『手紙』として再演された。新国立劇場 小劇場、新神戸オリエンタル劇場で上演[4]。再演とは言わず、新たに「2017年度版」として上演された。2017年版は弟役がダブルキャストになり新曲が登場、ラストシーンも変更された[5]。また、2018年には脚本や楽曲はそのままで[6]中国・上海でも上演された[7]。
2022年3月に、『ミュージカル「手紙」2022』として東京建物 Brillia HALLで上演される予定[6]。演出は2016年版・2017年版に続き、藤田俊太郎、脚本・作詞は高橋知伽江、作曲・音楽監督・作詞は深沢桂子が担当する[8]。
劇団扉座の横内謙介が脚本・演出を手がけ、2人芝居として上演[10]。キャストは福田悠太と高田翔、越岡裕貴と室龍太の組み合わせで、紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで2021年9月16日から20日までの全8公演を4公演ずつ上演された[11]。
2024年9月、『音楽朗読劇「手紙」』として、博品館劇場にて上演。脚本・演出は林明寛が担当。ピアノの生演奏に乗せて音楽朗読劇が立ち上げられる[12][13][14]。
『東野圭吾 手紙』のタイトルでテレビ東京系で2018年12月19日に放送された[15][16]。主演は亀梨和也。ドラマ化にあたり原作者の東野圭吾は、「『手紙』は私自身が答えを探しながら書き継いでいった作品です。亀梨さんも演技を通じて何らかの答えを発見されるのではと思います」とコメントした[15]。
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