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日本の宮城県宮城郡利府町にある東日本旅客鉄道の新幹線の車両基地 ウィキペディアから
新幹線総合車両センター(しんかんせんそうごうしゃりょうセンター)は、宮城県宮城郡利府町に位置する東日本旅客鉄道(JR東日本)の新幹線車両基地。敷地そのものは利府町および仙台市宮城野区・多賀城市にまたがっている。
主に東北新幹線で運用される車両が所属し、仕業・交番検査といった日常的な整備から、当センター以外に在籍する車両も含む全般検査などの重整備、改造工事や新製車両の搬入・廃車解体に至るまで、JR東日本が保有する新幹線車両に関する総合的な業務が行われている。
1982年(昭和57年)の東北新幹線開業と同時に開設された。当初は車両の整備を行う仙台新幹線第一運転所と検査・修繕を行う仙台工場に分かれていたが、のちに統合され仙台総合車両所に改組。2004年(平成16年)4月より現在の名称になった[3]。JR東日本本体の従業員が約500名、関連・協力会社を含めると1,100名を超えるスタッフがこの車両基地に勤務し、新幹線の定時輸送・安全運行を支えている。勤務者が多いことから利便性を考慮し新利府駅が併設された。
全長3.7km、幅260mの広大な敷地を有し、仙台レールセンター・仙台新幹線保線技術センター・総合訓練センター等を併設している。砂押川が敷地中央を横切るため、堤防の高さをクリアする関係や地盤が軟弱である事を考慮して、車両検修建屋の大半はコンクリートパイル上に載る人工地盤に建設されている。
JR東日本が保有するすべての新幹線車両が、検査や修繕を受けるために定期的に当センターに入場する。また、標準軌に改軌された在来線(ミニ新幹線)区間で普通列車として運用される719系電車5000番台および701系電車5000・5500番台については、当初は当センターで全般検査などを受ける計画だったが、その後所属基地または重要機器のみ郡山総合車両センターで検査が行われることとなったため、当センターへ入場した実績はない。
山形新幹線・福島 - 新庄間が運休となった場合は、山形・新庄行きの「つばさ」は仙台行きに変更し、仙台駅着後当センターまで臨時回送される。
なお、公式PRキャラクターとして、200系とE5系を掛け合わせた「しんきちくん」が存在し、後述の新幹線車両基地まつりやJR東日本東北野球部が都市対抗や社会人選手権の各大会に出場する際などで見掛ける場合がある。
計画当初は全国新幹線鉄道網に基づいて建設され、国鉄が運営する東北・上越・北陸・北海道新幹線(オイルショック前の計画であり、実際は北陸・北海道新幹線の着工は当時は見送られた)で運用される車両 最大約2,500両の検修を想定し、仙台基地発足当初は約1,500両の検修規模を計画した[4]。しかし、オイルショックなどによる社会情勢の変化など(北陸新幹線など当時は建設見送り)から、仙台基地は最大約1,500両の検修規模に修正され、仙台基地発足当初は約1,000両の検修規模とした[4]。
構内は砂押川を挟んだ南側に着発収容線群、ロングレールセンターや保線車両基地を、北側に仕業・交番検査庫や工場設備を設けている[4]。
2022年(令和4年)4月1日現在の配置車両は以下の通り[1]。
E2系電車(100両)
E5系電車(510両)
E926形電車(6両)
E956形(10両)
E2系電車
入換動車
上記の他、建屋内専用の車両移動機(アント工業製など)が数機存在する。
1985年(昭和60年)から仙台工場の工場公開として始まり、翌年から新幹線車両基地祭りとして毎年夏季に開催されていたが、2019年には10月末に開催された。1985年に開催してから、東日本大震災が発生した2011年(平成23年)と新型コロナウイルス感染症が流行していた2020年 - 2022年を除き毎年開催されている。特に構内を走行する「体験列車」には多くの乗車希望者が列を作りさばききれなくなったため、2004年からは往復はがきによる事前申し込み制になった。PRコーナー等の年間来場者は約7万人[13]。開催期間中は、車両基地まつりの際に人数を限定して「シミュレーター室」を開放している。これは仙台地区在来線の乗務員訓練のために使われるもので、当センターではなく総合訓練センター管轄である。
新利府駅と当センターは新利府門を介し専用通路で直結しているが、通勤時間帯のみ開門し開門時間帯は守衛が常駐するため関係者以外は通路を利用できない。ただし、「新幹線車両基地まつり」の際は、来場者向けに一般開放され新利府門より当センターへの入出場が可能となる。基地まつり以外の日に来所し見学する場合は利府門の守衛詰所で受付をする必要があり、列車利用で行くには利府駅からの方が近い。
以下の車両も保存されていたが、解体または移送された。
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