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占冠村
北海道勇払郡の村 ウィキペディアから
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概要
「自然体感占冠」をキャッチフレーズとしており[1]、占冠村を含む6市町村で「富良野・美瑛観光圏」を形成している[2][3][4]。
村名の由来
アイヌ語に由来し、アイヌ語研究者の山田秀三は「本流の・鵡川(muk-ap)」すなわち「鵡川の源流」を表す「シムカㇷ゚(si-mukap)」によるのではないか、としている[5][6]。ただし「鵡川」の語源については諸説ある(詳細は鵡川を参照)。
なお、占冠村公式ホームページでは「とても静かで平和な上流の場所」を表す「シモカㇷ゚(shimokap)」を由来としており[7]、「シュムカプ」(ヤチダモが多い川岸)としている説もあるが[5][8]、山田は上記2説について「アイヌ語地名の形としてはどうも考えられない[5]」としている。
地理
要約
視点
北海道のほぼ中央部、鵡川の最上流部に位置し、鵡川流域の他町とともに旧胆振国の勇払郡に属しているが、大正期には北の南富良野村(現:南富良野町)と組合役場を設置するなど上川管内との結びつきが強く、現在でも上川総合振興局管内の最南端となっている。四方を山に囲まれており、村面積の94%は山林になっている[7]。村境はほとんどが分水嶺になっている[7]。
- 山:狩振岳(1,323 m)、トマム(苫鵡)山(1,239 m) 、国境山(982 m)、社満射岳(1,063 m)、老根別山(911 m)、三角山(851 m)
- 河川:鵡川、双珠別川、ホロカトマム川
- 渓谷:赤岩青巌峡[9]
- ダム:双珠別ダム
- 鵡川 赤岩青巌峡(2000年7月)
人口
占冠村の人口は20世紀以降、複数回に渡って激しく増減している。
1902年に最初の入植者が村に定住[10]して以降、20年ほどで総人口は3,000人程度まで増加するも、大正から昭和初期にかけて一時減少に転じる。その後再び人口増となり、1960年代には史上最大の約4700人に達する。
しかし1960年代後半に入ると、高度経済成長の終焉とともに著しい過疎化が進行。小学校によっては運動会の開催もままならない状態となった。そのため村はバブル景気以前の段階からリゾート開発の誘致に奔走し、1983年にアルファリゾート・トマムの開業にこぎつけた。なお、総合保養地域整備法(通称「リゾート法」)の制定は1987年である。この開業により、1980 - 1990年の10年間の人口増加率はプラス70%に達した。
その後、バブル崩壊による運営事業者の経営破綻等により、再び著しく減少。1990 - 2010年の20年間の人口減少率は-49%、特に2005年から2010年までの5年間の減少率は-23.4%で、全国ワースト3位を記録した。
→詳細は「星野リゾート トマム § 沿革」を参照
2015年以降は明治、昭和前期、昭和末期に続く、4度目の人口増加局面に入っている。2015 - 2017年の3年間では+19.05%の増加となり、2位の沖縄県八重山郡与那国町(+14.16%)や3位の東京都中央区(13.57%)を上回り人口増加率1位となった。2021年には前年比-18.48%と、一転し減少率全国ワーストになってしまったが、2023年には前年比+13.43%の増加となり、2位の北海道倶知安町(+5.73%)や3位の名古屋市中区(+3.55%)を上回り、人口増加率1位に返り咲いた。
2023年時点で村の人口は約1,400人だが、2019年以前には年間約48万人の観光客(うち8割が訪日外国人)が雲海に代表される自然環境などを求めて訪れた[11]。
![]() | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
占冠村と全国の年齢別人口分布(2005年) | 占冠村の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 占冠村
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
占冠村(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
気候
要約
視点
ケッペンの気候区分によると、占冠村は湿潤大陸性気候に属する。寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。降雪量が多く、周辺の自治体と同様に特別豪雪地帯に指定されている。
近年でも-30℃を下回る気温が観測されることが珍しくなく、2020年2月9日に-31.1℃、2023年1月30日に-31.9℃を観測している。
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歴史
要約
視点
占冠村は、1902年(明治35年)5月に佐藤農場支配人の日蔭長松が小作人7戸を連れて入地したことに始まる[7]。
- 1905年(明治38年):辺富内(へとない)村(現在のむかわ町の一部)から分村。
- 1906年(明治39年):室蘭支庁(後の胆振支庁)から上川支庁へ移管[13]。
- 1919年(大正 8年):二級町村制施行。南富良野村、占冠村組合役場設置[14]。
- 1932年(昭和 7年):南富良野村、占冠村組合役場から占冠村として独立[14]。
- 1952年(昭和27年):北海道開発局が鵡川・赤岩青巌峡一番淵付近に多目的ダム計画発表(赤岩ダム計画)。ニニウ・トマム(苫鵡)以外はすべて水没対象となるため、村全体で反対運動が起こる。
- 1961年(昭和36年):北海道開発局が赤岩ダム計画の白紙撤回発表。
- 1965年(昭和40年):占冠村全域が「山村振興法」指定。
- 1971年(昭和46年):国道237号金山トンネル完成[15]。
- 1981年(昭和56年):国鉄石勝線開業。
- 1983年(昭和58年):「アルファリゾート・トマム」開業[16]。
- 1989年(平成元年) :「総合保養地域整備法」(リゾート法)による重点整備地区に指定(北海道内初)。
- 1991年(平成3年):アメリカ合衆国コロラド州アスペンと姉妹都市提携[17]。国道274号(石狩樹海ロード)開通[18]。
- 1992年(平成4年):アルファリゾート・トマム発展による繁忙期の水不足から、トマムダムの建設が計画されたが、客足の衰退により中止。
- 1998年(平成10年):アルファ・コーポレーションが自己破産。施設は占冠村が買収して加森観光に無償貸与。
- 2000年(平成12年):「道の駅」登録(道の駅自然体感しむかっぷオープン)[19]。
- 2001年(平成13年):富良野沿線6農協が合併し、ふらの農業協同組合(JAふらの)発足。
- 2003年(平成15年):関兵精麦が民事再生法申請。
- 2004年(平成16年):星野リゾートが関兵精麦所有分の施設を買収して運営開始。
- 2005年(平成17年):加森観光が占冠村所有部分の運営受託契約を解消、星野リゾートによる全面的な運営開始[16]。
- 2007年(平成19年):道東自動車道トマムIC - 十勝清水IC間開通[20]。
- 2008年(平成20年):富良野圏域5市町村による「富良野広域連合」設立(2009年業務開始)。
- 2009年(平成21年):トマムにて第5回『日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議』(太平洋・島サミット)開催[21][22]。占冠IC—トマムIC間開通[23]。
- 2011年(平成23年)
- 村内で「石勝線特急列車脱線火災事故」発生。
- アルファリゾート・トマムが「星野リゾート トマム」と名称変更[16]。
- 夕張IC - 占冠IC間開通[24]。
- 2014年(平成26年):エゾシカ猟の猟区(占冠村猟区)設定[25]。
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姉妹都市
行政
歴代村長
村議会
- 議員定数8人
- 議会
- 定例会(3月・6月・9月・12月)
- 臨時会
- 委員会
- 常任委員会
- 特別委員会
- 議会運営委員会
公共施設
- 占冠村総合センター
- 占冠村コミュニティプラザ
- トマムコミュニティセンター(占冠村役場トマム支所内)
- 双民館
官公署
公共機関
警察
- 富良野警察署占冠駐在所
消防
- 富良野広域連合
- 富良野消防署占冠支署
教育機関
中学校
- 占冠村立占冠中学校
小学校
- 占冠村立占冠中央小学校
義務教育学校
保育所
- 占冠へき地保育所
- トマムへき地保育所
経済・産業
基幹産業は農業、林業[7]。農業はジャガイモ、カボチャ、トウモロコシ、小豆、気温の寒暖差を活かしてメロン、スイカ、てん菜、ハウス栽培を中心としたホウレンソウなどを収穫している[7]。酪農では北海道内で最も歴史ある産地のひとつになっており[7]、肥育素牛として出荷している[7]。観光はトマム地区を中心としたリゾートや鵡川周辺の自然を利用したアウトドア体験がある[7]。
立地企業
組合
- ふらの農業協同組合(JAふらの)占冠出張所
- 占冠村木質バイオマス生産組合
金融機関
- 旭川信用金庫富良野支店占冠出張所
宅配便
郵便
- 占冠郵便局(集配局)
- 胆振苫鵡簡易郵便局
- 占冠郵便局
交通


鉄道
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
バス
- 占冠村営バス[28]
- 富良野線:上双珠別 - 営林署 - 役場前 - 占冠駅 - 原商店 - 金山駅 - 山部・富良野高校・富良野駅・協会病院
- トマム線:営林署 - 役場前 - 占冠駅 - トマム駅 - 上トマム - 落合駅 - 南富良野高校 - 幾寅駅
- 日高町営バス[28]
- 占冠駅より日高町日高方面
道路
村内を通る幹線道路は、シーニックバイウェイの「大雪・富良野ルート」になっている[32]。
- 占冠IC(2010年8月)
- トマムIC(2012年4月)
- 道の駅自然体感しむかっぷ(2022年6月)
ヘリポート
- 占冠ヘリポート(2017年に閉鎖)
観光・レジャー
鵡川ではラフティングや釣りなどを楽しむことができる[33]。
- 赤岩青巌峡(あかいわせいがんきょう)
- 国設占冠中央スキー場
- 道の駅自然体感しむかっぷ
- 占冠村物産館
- 湯の沢温泉[34]
- ホロカトマム山林[35]
- 星野リゾート トマム
- イトウアイリスガーデン
- 国設占冠中央スキー場(2008年2月)
- 星野リゾート トマムの「ザ・タワー」と「ガレリア・タワースイートホテル」(現在のリゾナーレトマム)(2011年2月)
祭事・催事
- しむかっぷ村民「山菜市」(5月)
- 占冠村ふるさとまつり(8月)
- 占冠村紅葉まつり(10月)
名産・特産
占冠村が舞台(ロケ地)となった作品
テレビドラマ
映画
村民憲章・宣言
占冠村民憲章
わたくしたちは、樹海と清流に恵まれた自然の中に、先人の遺業を受け継ぎ、輝かしい未来をみつめながら、住みよい郷土占冠をつくるために、この憲章を定めます。
— 昭和57年8月5日制定[38]
- 1 健康で、しあわせな家庭をつくりましょう。
- 1 自然を愛し、美しい環境をつくりましょう。
- 1 きまりを守り、明るいまちをつくりましょう。
- 1 生産を高め、活気ある社会をつくりましょう。
- 1 文化を育て、豊かな郷土をつくりましょう。
宣言
脚注
参考資料
関連項目
外部リンク
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