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浜中町
北海道厚岸郡の町 ウィキペディアから
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浜中町(はまなかちょう)は、北海道釧路総合振興局管内の厚岸郡にある町。

国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成。

幾度も津波被害にあったことから、海岸沿いの陸地に総延長17キロメートルにも及ぶ防潮堤が建設され、全国初の津波防災ステーションがつくられた。街が城壁に囲まれたような光景が見られる。
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町名の由来
現在役場が置かれている霧多布市街の北の付近が地名の発祥で、アイヌ語の「オタノㇱケ(ota-noske)」(砂浜・の中央)と呼ばれていたものを意訳したもの[2]。その後鉄道開通時に浜中駅が内陸部に設置されたため、地名としては現在の駅付近(浜中市街)を指すようになっている[2]。
地理
釧路総合振興局東南部に位置、太平洋に面する沿岸の町。北海道本島側の暮帰別(ぼきべつ)と陸繋島である湯沸島間に形成された陸繋砂州(トンボロ)上の霧多布(きりたっぷ)地区に役場があったが[3]、津波浸水の懸念があることから高台である同地に移転され、2021年(令和3年)1月に新庁舎が完成した[4]。
釧路市から東に約80km、根室市から西に約50kmの位置にある。太平洋に面し、浜中湾および琵琶瀬湾を形成。
北部は丘陵が広がり、国道44号が東西に縦貫する。厚岸霧多布昆布森国定公園があり、南部は面積約3,168ヘクタールの霧多布湿原を有する平野になっている。 夏は濃霧が発生しやすく、気温があまり上がらない。
気候
要約
視点
ケッペンの気候区分によると、浜中町は湿潤大陸性気候に属する。寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。降雪量が多く、豪雪地帯に指定されている。冬季は-20℃前後の気温が観測されることが珍しくなく、寒さが厳しい。
歴史
- 1701年(元禄14年)、厚岸場所を分割しキイタップ場所(後の霧多布場所)が開設されたのが町の始まり。
- 1831年(天保2年)2月20日、国籍不明の異国船が厚岸場所ウラヤコタンに碇泊し発砲。同月22日厚岸勤番谷梯小右衛門ら60人が異国船の小船一艘と交戦となり、異国軍追加四艘による攻撃により退却。(ウラヤコタンの交戦) 異国軍は番屋を焼き、小右衛門の部下一人とアイヌ先住民一人を捕虜にしたが、3月3日になり捕虜は書簡と食糧を持たされて釈放され、異国軍は撤退した[6]。
- 1869年(明治元年)、北海道11国86郡が置かれ、現在の浜中町に相当する地域は釧路国厚岸郡に含まれた。同年、榊富右衛門がアシリコタン(現在の榊町)に漁民を定住させ、漁業が開始された。榊町は港に適さない地形だったため、町の中心地はのちに霧多布へと移っていった。
- 1872年(明治5年) 開拓使根室支庁の所轄となり、榊町に浜中出張所が開設される。
- 1879年(明治12年) 榊町に戸長役場設置。
- 1884年(明治17年) 榊町戸長役場廃止、後静村、琵琶瀬村、霧多布村、散布村の四村に分割。
- 1886年(明治19年) 霧多布外一町四村戸長役場設置。
- 1906年(明治39年) 二級町村制が施行及び改称、浜中村となる。
- 1919年(大正 8年) 一級町村制施行、浜中村。
- 1951年 (昭和26年)茶内市街地に存在した大原劇場(映画館)で火災。42人が死亡[7]。
- 1952年(昭和27年) 十勝沖地震の津波により、村が壊滅状態となる。
- 1960年(昭和35年) 1960年チリ地震の津波により、村が再び壊滅状態となり11人が死亡した。
- 1963年(昭和38年) 根室市との境界変更。町制施行、浜中町となる。
- 1999年(平成11年) 霧多布温泉開湯。
- 2011年(平成23年)ルパン三世通り開設。
- 2021年(令和3年)1月6日 - 浜中町役場新庁舎開庁[8]。
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経済
産業
浜中町は気候に恵まれているため、産業が発展している。北部の内陸部では酪農が盛んである。生産される生乳は高品質で、高級アイスクリーム「ハーゲンダッツ」や乳酸菌飲料「カルピス」の原料などで使用されている。また、南部の海岸地帯では漁業(昆布、ホッキなど)が盛んである。特に天然昆布は日本有数の生産量を誇る。主要な港は霧多布港・散布港。
農協・漁協
- 浜中町農業協同組合(JA浜中町)
- 浜中漁業協同組合
- 散布漁業協同組合
- 北海道農業共済組合(NOSAI北海道)
- 釧路東部支所
- 浜中家畜診療所
- 姉別家畜診療所
金融機関
- 大地みらい信用金庫浜中支店
立地企業
- タカナシ乳業北海道工場
郵便局
- 霧多布郵便局(集配局)
- 茶内郵便局(集配局)
- 浜中郵便局(集配局)
- 姉別郵便局(集配局)
- 琵琶瀬郵便局
- 火散布簡易郵便局
宅配便
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公共機関
警察
- 厚岸警察署霧多布駐在所
- 厚岸警察署茶内駐在所
- 厚岸警察署浜中駐在所
消防
- 釧路東部消防組合
- 浜中消防署
- 茶内分遣所
地域
人口
| 浜中町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 浜中町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 浜中町
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
浜中町(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 総務省統計局 国勢調査より | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
2012年10月末現在(広報はまなかより)
- 総数 6,470人(男3,124人、女3,346人)
- 世帯数 2,486世帯
消滅集落
2015年国勢調査によれば、以下の集落は調査時点で人口0人の消滅集落となっている[9]。
- 浜中町 - 新川
教育

- 高等学校
- 霧多布高等学校(町立)
- 中学校
- 霧多布、茶内、浜中
- 小学校
- 霧多布、茶内、浜中
- 小中学校
- 散布(ちりっぷ)
- 閉校した学校
- 1972年3月 – 三番沢小は茶内小へ統合。
- 1986年3月 – 熊牛小は浜中小へ統合。
- 2003年3月 - 奔幌戸(ぽんぽろと)小は浜中小へ統合。
- 2004年3月 - 円朱別小は茶内小へ統合。
- 2009年3月 - 茶内第三小は茶内小へ統合。
- 2010年3月 - 貰人(もうらいと)小は浜中小へ統合。
- 2012年3月 - 姉別小は浜中小へ統合。
- 2012年3月 - 西円朱別小は茶内小へ統合。
- 2012年3月 - 琵琶瀬小は霧多布小へ統合。
- 2013年3月 - 榊町小は霧多布小へ統合。
- 2014年3月 - 姉別南小中は浜中小・浜中中へ統合。
- 2019年3月 - 茶内第一小は茶内小へ統合。
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隣接している自治体
交通


鉄道
バス
運行日や経路詳細はバス事業者記事や公式サイトで確認のこと。
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

観光
- 霧多布岬
- ルパン三世通り
- アゼチ岬
- 霧多布湿原:ラムサール条約北海道遺産に登録された湿原。「霧多布泥炭形成植物群落」は国の天然記念物。
- 霧多布温泉ゆうゆ:浜中町ふれあい交流・保養センター
- 酪農展望台 国道44号に接する展望台
- 琵琶瀬展望台 太平洋を見渡せる
- ムツゴロウ動物王国(非公開)

- ウラヤコタン異国船上陸地
イベント
- ルパン三世フェスティバルin浜中町
- 浜中うまいもん市(7月)
- 岬まつり(9月)
- 牧場祭(2013年9月で終了)
- やっ茶内雪まつり(やっちゃう)(2月)(2007年終了)
出身の有名人
関連人物
浜中町が舞台の作品
- 小説『霧多布殺人湿原』(著:梓林太郎 徳間書店) ISBN 9784198905262
- ルパン三世シリーズ
- 原作コミックス第11話「健在ルパン帝国」(著:モンキーパンチ 双葉社)
- 『TV第2シリーズ』第108話「哀しみの斬鉄剣」
- アニメスペシャル『ルパン三世 霧のエリューシヴ』
- 道下俊一を描いた作品
- プロジェクトX〜挑戦者たち〜第125回「霧の岬 命の診療所」
- 潮風の診療所〜岬のドクター奮戦記〜
- 思い出のマーニー (スタジオジブリ制作 長編アニメーション映画)
- 釧路~根室間にある架空の町が舞台。 藻撒布沼が「湿っ地屋敷」前の沼地のモデルだと言われる。
その他
- 2008年4月より全国で初めて行政区域内の全商店でレジ袋を有料化した。
- 2009年1月朝日新聞社のふるさと100選に選出。
脚注
外部リンク
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