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瀬棚線

かつて日本の北海道に存在し、日本国有鉄道が山越郡にある国縫駅から久遠郡にある瀬棚駅まで営業した鉄道路線 ウィキペディアから

瀬棚線
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瀬棚線(せたなせん)は、日本国有鉄道(国鉄)が運営していた鉄道路線地方交通線)。北海道渡島支庁(現在の渡島総合振興局)管内の山越郡長万部町国縫駅で函館本線から分岐し、渡島半島を横断して檜山支庁(現在の檜山振興局)管内の瀬棚郡瀬棚町(現在の久遠郡せたな町)の瀬棚駅に至る路線であった。国鉄再建法の施行により第2次廃止対象路線に指定され、1987年昭和62年)3月16日廃止された[1][2][新聞 1]

概要 瀬棚線, 基本情報 ...
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路線データ

  • 管轄:日本国有鉄道(国鉄)
  • 区間(営業キロ):国縫駅 - 瀬棚駅間 48.4 km[1][2][新聞 2]
  • 軌間:1,067 mm狭軌[1]
  • 駅数:11(起点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:なし(全線非電化[1]
  • 閉塞方式:タブレット閉塞式
    • 交換可能駅:3(花石駅、今金駅、丹羽駅)[注釈 1]
  • 有人駅:瀬棚駅、北檜山駅、丹羽駅、今金駅、種川駅、花石駅
  • 輸送密度:814人 (1981年度) [3]

歴史

要約
視点
さらに見る 停車場・施設・接続路線(廃止当時) ...

当線開通以前には、国縫駅瀬棚町の間に毎日乗合馬車が運行されていた。1918年(大正7年)には毎日1本、午前8時に国縫と瀬棚から出発し、珍古辺と今金で中継した。到着は瀬棚に午後8時、国縫に午後7時で、料金180銭。冬には馬橇を使った[4]

瀬棚線は軽便鉄道法にもとづいて計画された路線で、1922年(大正11年)の改正鉄道敷設法に記載はない。改正鉄道敷設法には、函館本線八雲駅から分岐して今金に至る鉄道(別表第130号)が規定されていたが、こちらは全く着手されなかった。

1929年(昭和4年)12月13日から1932年(昭和7年)11月1日にかけて全通した。

瀬棚港からの物資輸送に多用されていたが、モータリゼーションの進展やコンテナ輸送への転換によって利便性および機動性に優れたトラック輸送に移行するようになり、1980年(昭和55年)12月27日国鉄再建法が成立すると、第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化直前の1987年(昭和62年)3月16日に全線廃止となった。

年表

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運行形態

線内は普通列車のみで、原則的に長万部駅から発着していた。瀬棚側の末端区間の乗客が多く、全線を通して運転する列車のほか、今金駅 - 瀬棚駅間に区間列車が設定されていた[10]

1966年(昭和41年)10月1日からは、函館駅 - 瀬棚駅間を直通する急行「せたな」が1日1往復運転されていたが[5][11]1984年(昭和59年)2月1日快速列車となった(詳細は後身の快速「アイリス」の項を参照)。なお、快速格下げ前時点で「せたな」は瀬棚線内では普通列車として運転していた[11]。長万部駅所属の車掌(旧長万部車掌区・旧函館車掌区長万部支区)が乗務していた。

廃止前年の1986年(昭和61年)11月1日改正時点では、長万部駅 - 今金駅間に下り7本・上り6本が、今金駅 - 瀬棚駅間に下り8本・上り9本の列車が設定されていた[12]

使用車両

蒸気機関車
気動車

駅一覧

所在地・接続路線の事業者名は廃止時点のもの。全駅北海道に所在。

さらに見る 駅名, 営業キロ ...
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1966年(昭和41年)時点の檜山支庁地図。
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廃止後の状況

各所に築堤や橋台が残る。花石駅 - 北住吉駅間の線路跡は、渡島半島横断道路に転用され、今金駅跡地には、「オランダ通り」という公園が建設された。線路と駅名標のレプリカが保存されている。また付近にJR北海道直営の今金トラベルセンターが設置されたが、2000年(平成12年)頃に廃止された。北檜山駅は、旧駅舎がそのまま函館バス北檜山ターミナルに転用された。終点の瀬棚駅跡には駅名標のレプリカとキロポスト、石碑が設置されている。

廃止後、函館バスが瀬棚線として、国・北海道・沿線3町(今金町・長万部町・せたな町)の補助金を受け、上三本杉 - 長万部バスターミナル間を運行している。通学路線としての色合いを強めており、土日祝日・学休日運休の区間便が設定されている。2024年(令和6年)4月現在、全線通しでは7往復が設定され、これとは別に鉄道時代から一部のルートを変更した快速「瀬棚号」1往復(北海道道263号八雲今金線経由)が函館バスセンターまで乗り入れている。この他、学生専用の区間便として、今金 - 桧山北高校前、桧山北高校前 - 北桧山ターミナル・上三本杉発着が設定されている[14][15]

そのほか、長万部町民センター内の鉄道村(長万部駅より徒歩10分程度)とせたな町生涯学習センターに、当線の史料が展示されている。

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脚注

参考文献

外部リンク

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