トップQs
タイムライン
チャット
視点

白糠町

北海道白糠郡の町 ウィキペディアから

白糠町map
Remove ads

白糠町(しらぬかちょう)は、北海道東部釧路総合振興局管内の白糠郡の町である。

概要 しらぬかちょう 白糠町, 国 ...
Thumb
白糠町中心部周辺の空中写真。1977年撮影の6枚を合成して作成した。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
Thumb
白糠駅前。道路の先は白糠港方面である。
Remove ads

町名の由来

アイヌ語に由来する。原義は諸説が示されてきた中で、山田秀三の考察では、過去に示されてきた解釈を踏まえた上で、「シラリカㇷ゚(sirar-ika-p)」(〔潮が〕岩を・越える・場所)、あるいは「シラロイカ(sirar-o-ika)」(〔潮が〕岩を・そこで・越える)、「シラルカウ(sirar-u-ka-u)」(〔潮が〕岩の・互いに・上に・ある〔=重なりあう〕)などに由来すると解している[2]。いずれにしても、これは市街の東に有る、石炭岬付近の岩礁を表した地名と考えられる[2]

地理

釧路総合振興局西部に位置する。距離は釧路市都心部から西に約30 km。町域の東西を、東西へ飛び地になった釧路市に挟まれている。帯広市からは東に約90 km。

北部の方が標高が高い傾向が見られる。南部の太平洋沿岸に沿って東西に国道38号根室本線が走る。また、根室本線の白糠駅の付近には、白糠町役場が置かれ、白糠港とも近い。また、町域東端部の釧路市との行政境界付近には、釧白工業団地が整備された。人口の多くも海岸部に集中する。なお、人口の分布とは関連性が低いものの、釧路市との行政境界に跨って、釧路空港の滑走路が存在する。

参考までに、白糠町成立前の江戸時代から、町域では炭鉱の開発が為されていたものの、それらは全て閉山した。ただし、白糠港の東に「石炭岬」という地名が残存する。

隣接している自治体

  • ウコタキヌプリ - 足寄町との行政境界を成す山々の一部であり、ここは分水嶺でもある。
  • 阿寒富士 - 足寄町との行政境界である。かつては阿寒町との行政境界でもあった。
  • 滝ノ上山 - 不動の滝などに近い。
  • 鍛高山 - この山の南西麓が、鍛高地区である。

河川

町内の河川は、全て太平洋に注ぐ。他の市町村とは、ほとんど集水域を共有しない。

  • 庶路川 - 町域東部を集水域とし、滝ノ上山付近には大滝や不動の滝も有る。
  • 茶路川 - 町域西部を集水域とし、河口部は白糠港と近い。
  • 馬主来川 - 音別町との行政境界であった。例外的に、他の市町村と集水域を分け合っている河川である。

湖沼

  • 馬主来沼 - 町域の西端部の海岸付近に位置し、付近は湿地である。
  • コイトイ沼 - 町域の東部の海岸付近に位置し、やはり付近は湿地である。庶路川と海岸付近で合流するコイトイ川の流域。
  • Green Lake 庶路 - 町の人口が1万人を割り込もうとしていた21世紀初頭に出現したダム湖である。町内で最大の湖でもある。
Remove ads

気候

要約
視点

ケッペンの気候区分によると、白糠町は湿潤大陸性気候に属する。寒暖の差が大きく、気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。冷帯に分類される地域の中でも、降雪量が多く、豪雪地帯に指定されている。冬季は-20 ℃を下回る気温の観測事例が珍しくなく、寒さが厳しい。夏季には千島海流の影響を受けて、海岸部では濃霧が出る場合が有る。例えば、釧路空港などでも濃霧が観測され、航空機の離着陸にも影響が出ていた[注釈 1]。有視界飛行では、濃霧発生時の離着陸は難しい程の濃霧である。なお、濃霧が出た場合には、気温が上昇し難い。

さらに見る 白糠(1991年 - 2020年)の気候, 月 ...

歴史

江戸以前
明治以降
Remove ads

財政

2019年度決算による財政状況

(白糠町HP)

行政

歴代町長

  • 青木金吾:1947年 - 1963年(4期)[9]
  • 舘岡正男:1963年 - 1971年(2期)[9]
  • 千葉清:1971年 - 1996年(6期)[9]
  • 棚野孝夫:1996年 -(7期目)

行政施設

  • 白糠町役場
    • 庶路支所

消防

かつて、本町と白糠郡音別町および阿寒郡阿寒町を管轄する釧路西部消防組合の本署が置かれていた。しかし、2005年10月11日の釧路市新設合併に伴い釧路西部消防組合が解散し、釧路市消防本部と統合された。これ以降、本町は釧路市に常備消防事務を委託している。

出来事

議会でのマスク着用をめぐる訴訟

2021年7月5日に、福地裕行町議が、マスク不着用や、口元を切り取ったマスク姿で議会での発言を認められず、退席を求められた[10][11]。2021年9月13日に議会は辞職勧告を決議したのに対して、町議は受け入れず、損害賠償を求めて町を提訴した[12]。裁判中は「マスクの着用は有害無益だ」と訴え、法廷には弁護士と共にマスクを付けずに入り、着用を求められても応じなかった[13][12]。弁護士は、神真都Qの弁護士である木原功仁哉が担当した[10][14]。2022年3月29日、町議に敗訴の判決が言い渡された[11]

Remove ads

経済

酪農漁業が盛んであり、農業も営まれている。工業については、食品加工の他に発電事業が目立つ。林業も営まれており、林業関連の工業として、ベニヤ板の製造が為されている。なお、鉱業は廃れた。

産業

農業では、鍛高地区でシソの栽培が行われており、その地名はシソ焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」の名に冠されている。酪農に関しては、町域の南東部に「共同利用模範牧場」も有る。

漁業は、シシャモサケなどの定置網を用いた漁法による漁が盛んだったものの、2010年代以降はサケの漁獲量が激減し、代わってブリの漁獲量が急増した。ブリ専用の加工場を整備し「極寒ブリ」としてブランド化し、ふるさと納税の返礼品などに活用している[15]

かつては雄別炭礦の上茶路炭礦、明治鉱業庶路炭礦など複数の炭鉱で採炭されていたものの、いずれも閉鉱した。町の南東端部には釧路白糠工業団地が置かれ、軽工業と食品加工業の企業を中心に立地している。また、西庶路地区西部にも軽工業団地が置かれている。釧路市、白糠町全域が釧路・白糠次世代エネルギー特区に指定され、ジメチルエーテルの研究・供給拠点の集積を図っている。この関係も有り、木質バイオマス発電所やメガソーラー発電所といった再生可能エネルギーの発電所が集積している。

立地企業

農協・漁協

金融機関

郵便局

  • 白糠郵便局(集配局)
  • 庶路郵便局(集配局)
  • 西庶路郵便局
  • 白糠幸簡易郵便局
  • 白糠橋北簡易郵便局
  • 茶路簡易郵便局
  • 縫別簡易郵便局
  • 北進簡易郵便局

宅配便

Remove ads

公共機関

警察

  • 釧路警察署白糠交番
  • 釧路警察署庶路駐在所
  • 釧路警察署西庶路駐在所

消防

姉妹都市・提携都市

地域

人口

Thumb
白糠町と全国の年齢別人口分布(2005年) 白糠町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 白糠町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
白糠町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 15,482人
1975年(昭和50年) 14,897人
1980年(昭和55年) 14,514人
1985年(昭和60年) 14,105人
1990年(平成2年) 13,301人
1995年(平成7年) 12,307人
2000年(平成12年) 11,359人
2005年(平成17年) 10,397人
2010年(平成22年) 9,291人
2015年(平成27年) 8,068人
2020年(令和2年) 7,289人
総務省統計局 国勢調査より

2021年8月末現在

  • 総数 7,450人(男3,497人、女3,953人)
  • 世帯数 4,055世帯

教育

Thumb
白糠高等学校の正門。
  • 特別支援学校
  • 高等学校
  • 中学校
    • 白糠町立茶路中学校
  • 小学校
    • 白糠町立茶路小学校
  • 義務教育学校
    • 白糠町立庶路学園 - 庶路中学校と庶路小学校を統合し義務教育学校として2018年に開校した[16][17]
    • 白糠町立白糠学園 - 白糠中学校と白糠小学校を統合し義務教育学校として2022年に開校した。
  • 大学施設
    • 京都大学北海道研究林白糠研究管理棟
  • 専修学校
    • 掘削技術専門学校 - 日本初の地熱発電などの掘削技術者を養成する専門学校。2022年4月に開校した[18]

閉校した学校

  • 縫別小中学校 - 1991年3月に茶路小中学校へ統合された。
  • 北進小中学校 - 2001年3月に茶路小中学校へ統合された。
  • 河原小中学校 - 2007年3月に茶路小中学校へ統合された。
  • 庶路小学校 - 2018年3月に庶路学園へ統合された。
  • 庶路中学校 - 2018年3月に庶路学園へ統合された。
  • 白糠小学校 - 2022年8月に白糠学園へ統合された。
  • 白糠中学校 - 2022年8月に白糠学園へ統合された。
Remove ads

交通

Thumb
白糠駅の正面。

空港

  • 釧路空港 - 町域の東端部に滑走路の一部がかかっている。空港ビルディングなどは、全て釧路市内である。

鉄道

廃止された路線

かつては国鉄の白糠線が、沿岸部の白糠駅から茶路川に沿って北進まで通じていた。北進からは、分水嶺を越えて、足寄町の螺湾地区を通り[注釈 2]、今度は螺湾川、足寄川に沿って降って、足寄駅まで延伸する計画が有った。しかし、1983年10月23日に白糠線は廃止された。なお、その延伸計画先の足寄駅も、池北高原鉄道の廃線に伴って、すでに無い。

バス

  • くしろバス
    • 36系統 白糠線(白糠高校-釧路駅)
    • 5系統の2 鶴ヶ岱線(白糠高校-市立病院)
    • スターライト釧路号(共同運行)
  • 阿寒バス(都市間バスのみ)
    • スターライト釧路号(共同運行)
  • 北海道中央バス(都市間バスのみ)
    • スターライト釧路号(共同運行)
  • 北海道バス
    • 釧路特急ニュースター号(深夜便のみ停車)

タクシー

  • 三州タクシー(午前7時から午後11時まで、営業車両2台)[19]

道路

Remove ads

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

文化財

重要無形民俗文化財

観光

  • ハミングロード - 白糠駅前にある大通であり「広告景観優良地区」に指定された。
  • 岬の森東山公園 - 白糠駅から近い。
  • バシクル自然公園 - 馬主来沼の近く。
  • 恋問海岸 - 道の駅しらぬか恋問から近い。なお、町内には「恋隠」と言う地名も有るが、全く違う場所である。
  • 不動の滝 - 滝ノ上山の北麓に有る、庶路川の滝である。
  • Green Lake 庶路 - ダム湖である。

祭り・イベント

  • 白糠町ロードレース大会(3月)
  • 港in白糠大漁まつり(6月下旬)
  • 厳島神社例大祭(7月下旬)
  • カミングパラダイス(9月中旬)

郷土芸能

  • 白糠駒踊り
  • 白糠駒太鼓
  • アイヌ古式舞踊

名産品

  • 駒踊り最中
  • シソ - シソ焼酎の「鍛高譚」の製造者は千葉県に本社を置く合同酒精であり、製造所は旭川市だが、原材料のシソは白糠町鍛高産である。このため「鍛高」の名が冠されている。ただし「赤鍛高譚」も有る。

出身有名人

脚注

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads