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第78回東京箱根間往復大学駅伝競走

2002年の箱根駅伝 ウィキペディアから

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第78回東京箱根間往復大学駅伝競走(だい78かいとうきょうはこねかんおうふくだいがくえきでんきょうそう)は、2002年平成14年)1月2日から1月3日までに開催された第78回目の東京箱根間往復大学駅伝競走である。

概要 試合日程, 出場校 ...

実施日程

  • 往路:2002年平成14年)1月2日
    大手町読売新聞東京本社前(スタート)〜鶴見〜戸塚〜平塚〜小田原〜箱根町芦ノ湖駐車場入口(ゴール)
  • 復路:2002年平成14年)1月3日
    箱根町芦ノ湖駐車場入口(スタート)〜小田原〜平塚〜戸塚〜鶴見〜大手町読売新聞東京本社前(ゴール)
  • 予選会:2001年平成13年)10月20日
    国営昭和記念公園周回コース

出場校(チーム)

前回出場校のうち、拓殖大学國學院大学平成国際大学が予選で敗退し、亜細亜大学が5年ぶり、専修大学が4年ぶり、関東学院大学が2年ぶりに出場を果たした。

さらに見る シード校, 大学名 ...
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概要

要約
視点

戦前予想

前年に続き、順天堂大学と駒澤大学の紫紺対決による優勝争いが予想された。順大は出雲駅伝で3連覇、駒大は全日本大学駅伝で2年ぶりの優勝を果たして箱根駅伝を迎えた。

また今大会から走り終えた選手に対する抜き打ちのドーピング検査が実施されるようになった。

往路

1区

スローペースで牽制が続き、都内では誰一人仕掛けることなく一団のまま六郷橋を迎える異例の展開となった。六郷橋の下りでついに日大が遅れたが、それでも残る14人の集団から仕掛ける選手は現れない。

19kmを過ぎてようやく集団がばらけはじめると、残り300mで順大・入船満がスパートしトップでタスキリレー。1秒差で神大が続き、その後も各選手が雪崩れ込むようにタスキを渡す。日大が1人離されたがそれでもトップとの差はわずか45秒しかないという大混戦であった。

2区

順大・神大・中大・山梨学大の4校が先頭集団を形成。10秒後方では5位の法大・徳本一善に13位でタスキを受けた駒大・神屋伸行の引っ張る集団が2.9kmで追いつき、9人の大集団が形成された。ところが、5位集団を引っ張っていた徳本が5.4kmで右脚に肉離れを発症し急失速、走れる状態ではなかったものの、6.5kmで止めに入ろうとした成田道彦監督を振り切ってさらに歩を進めた。しかし7.3kmで再び成田監督が立ちはだかり徳本を抱き止め、法大は途中棄権となった。2区での途中棄権は前回の東海大に続き2度目で、距離としては史上最短となる。

首位争いは7人の5位集団が9.8kmで先頭集団に追いつき、11人の大集団となった。ここで亜大・前田和之が前に出ると、積極的にスパートをかけて集団を揺さぶる。11.1kmで神屋ら3人が脱落、12kmで順大・奥田真一郎ら4人が脱落し、先頭集団は4人となる。さらに14.1kmで中大・野村佳史が遅れ、15.5kmで早大・原田正彦もついていくことができず、首位争いは前田と山梨学大の1年生オンベチェ・モカンバの一騎打ちとなった。

16.1kmで初めてモカンバがスパートし、前田を振り切り単独先頭に立つ。2位争いは17.8kmで再び前田と原田が並び、20.5kmで原田が抜け出した。モカンバは区間賞の力走でトップでタスキリレー。山梨学大の戸塚中継所トップ通過は5年ぶり。原田は一時先頭から20秒以上離されたものの、終盤巻き返して11秒差でタスキリレー。7人を抜きモカンバと同タイムで区間賞を獲得した。見せ場を作った前田は終盤で脚に痙攣を起こし、区間賞こそ2秒差で逃したものの9人抜きの快走を見せ22秒差の3位。連覇を狙う順大は奥田が一時6位まで順位を下げたが、終盤巻き返して24秒差の4位。駒大は神屋が4人を抜いたものの区間9位と不本意な走りでトップと1分19秒差の9位と苦しい序盤戦となった。法大の3区・有原忠義は、14位東海大のタスキリレーと同時にスタートを切った。

3区

早大・森村哲は1kmで山梨学大・川嶋洋平に追いつくと、4km手前で単独先頭に立つ。6人の3位集団からは大東大・林昌史が積極的に飛ばし、6.4kmを過ぎて単独3位に浮上する。森村は中盤以降後続との差をぐんぐん広げ、区間賞の走りで早大が4年ぶりに平塚中継所をトップでタスキリレー。

3位争いは林が終盤失速し、18.9kmで神大・下里和義が逆転。さらに下里は中継所手前400mで川嶋もかわし、4人抜きで1分11秒差の2位に浮上した。9位でタスキを受けた駒大・島村清孝は区間2位の好走で5人を抜きトップと1分38秒差の4位まで巻き返す。順大は三原幸男が3位集団から弾き出され、3分07秒差の8位まで後退。

4区

4位でタスキを受けた駒大・松下龍治が4kmで神大・山梨学大をかわし2位に浮上すると、ハイペースを維持したまま早大を猛追。中継所まで残り1kmでついに早大の主将・新井広憲を逆転し、11秒の差をつけトップでタスキリレー。松下は4区歴代5位となる快走で区間賞を獲得した。

3位争いは松下にかわされた神大・山梨学大に帝京大が追いつき3人の集団となったが、13kmで神大・島田健一郎が抜け出し1分13秒差でタスキを繋ぐ。12番目にタスキを受けた法大の5区・長嶺貴裕は、繰り上げタスキを捨てて母校の予備タスキでスタートを切った。

5区

先頭の駒大は1年生の田中宏樹が快調なペースを刻み、2位の早大・五十嵐毅との差を大平台で36秒まで広げる。後方からは3位の神大・吉村尚悟が淡々と差を詰め、さらに後ろからはトップと3分差の8位でタスキを受けた順大・野口英盛が区間記録ペースの猛追を見せ、5kmで4人を抜き4位に浮上する。

田中は中盤からペースが鈍り、小涌園前で五十嵐との差は再び15秒に縮まる。しかし五十嵐がそれ以上差を詰めることができずにいると、14.8kmで吉村が五十嵐に追いつき、15.5kmで単独2位に浮上する。15km以降は猛烈な向かい風が吹き荒ぶコンディションとなったが、下りに入った16.5kmで吉村が田中をかわしトップに立つ。

田中も僅差のまま19kmまで粘ったが、平地に入って再び吉村が突き放し、神大が4年ぶりの往路優勝を飾った。1区から5区まで先頭の大学が毎回変わるという大激戦となった。田中は23秒差の2位。野口は18.1kmで五十嵐をかわし47秒差の3位でフィニッシュ。終盤の向かい風に阻まれ区間新記録はならなかったが、3年連続の区間賞を獲得した。五十嵐は最高点を過ぎてからの下りで腹痛を起こして失速し、1分19秒差の4位。

「トップと4分差なら逆転できる」と豪語していた中大の藤原正和は、後半順位を上げ3人を抜き6位に浮上したが、野口から2分03秒も離される区間3位に留まった。留学生として初めて5区に挑戦した山梨学大のデビット・カリウキは、序盤から脚に痙攣を起こしペースが上がらず区間11位。順位も5位から8位に下げてしまった。2区前田の快走が光った亜大がシード圏内の9位。1区最下位と出遅れるも4区を終わって6位まで巻き返していた日大は、中谷圭介が区間13位のブレーキで亜大と59秒差の10位まで後退した。法大・日体大・関学院大・東海大の4校が復路一斉スタートとなった。

復路

6区

氷点下となった箱根山中でも順位がめまぐるしく変動した。

トップと23秒差でスタートした駒大・吉田繁が序盤の山登りで一気に差を詰め、下り始めてすぐ6.2kmで神大・谷口武志を逆転しトップに立つと、ぐんぐん差を広げていく。後方では区間記録保持者の大東大・金子宣隆が、3分08秒差の5位からハイペースで前を追う。

吉田は初の山下りで区間2位の好走を見せ、トップでタスキリレー。2位に浮上した順大に1分51秒の差をつけた。金子は19.3kmで早大・相楽豊をかわすと、19.9kmで谷口も捉え3位に浮上。2分28秒差でタスキを渡した。金子は2年連続の区間賞、さらに史上初めて4年連続山下りで1時間を切る快挙を成し遂げた。谷口は中継所直前で相楽にもかわされ5位まで後退した。

後方では6位の中大・野村俊輔が1年生ながら60分を切る区間3位の快走。シード権争いは亜大が7位に浮上し、帝京大が9位に後退。10位日大との差は14秒。

7区

3年連続の7区となった駒大・揖斐祐治は、3年連続区間賞こそ逃したものの区間3位の好走で首位をキープする。

3位争いは神大・竜田美幸が2.4kmで大東大・柴田純一に並ぶと、4.1kmで早大・空山隆児が2人の間に割って入り3人の集団となった。やがて竜田が遅れるが、空山と柴田は快調な走りで前を行く順大・伊牟田裕二を9.5kmで捉え2位に浮上する。

2人の激しい争いは18.2kmで柴田がスパートし2分19秒差の2位でタスキリレー。4秒差で空山が続いた。区間賞は揖斐を12秒・柴田を3秒抑え空山が獲得した。伊牟田は区間5位でまとめたが、トップと2分56秒の差がついた。

シード権争いは、山梨学大の日本人エース・橋ノ口滝一が区間13位のブレーキで8位から10位に後退。9位に浮上した日大とは1分54秒の差がついた。

8区

駒大は1年生の塩川雄也が堅実な走りを見せる。後方では4位でタスキを受けた順大・中川拓郎がハイペースで突っ込むと、6kmで大東大・早大を逆転。藤沢の定点では塩川との差を50秒縮め、2分06秒差まで追い上げる。しかし遊行寺坂以降は塩川が再び差を広げ、戸塚中継所を2年ぶりにトップでタスキリレー。中川は区間賞の走りを見せたが、その差は2分52秒に戻ってしまった。

シード権争いは日大・帝京大との激しい7位争いから亜大が後退するが、その後方から往路12位・芦ノ湖一斉スタートの日体大・山田紘之が猛追を見せ、3校をまとめてかわし7番手に浮上する。総合タイムでは9位亜大と10位日体大の差はわずか2秒となった。山梨学大は9位と1分22秒差の11位に後退。

9区

駒大の駅伝主将・高橋正仁は区間記録とほぼ同じペースで飛ばし、後続を大きく突き放す。最終的には区間記録に31秒及ばなかったものの、3年連続の区間賞となる快走であった。順大は9区にエントリーされていたエースの岩水嘉孝が肺気胸で欠場。当日エントリー変更された2年生の長山丞が区間3位と健闘したが、駒大とは3分39秒の大差がついた。

上位争いでは5位でタスキを受けた中大・原田聡が快走。高橋と3秒差の区間2位の走りで大東大をかわし、1分10秒あった3位早大との差を22秒まで縮める。

シード権争いは日体大がついにシード圏内の9位に浮上。しかし10位亜大も2秒差で続き、7位日大から11位山梨学大まで5校が1分54秒の間にひしめく大混戦となった。見た目の順番では7位日大・9位日体大・8位帝京大・10位亜大・11位山梨学大の順にタスキを渡した。

戸塚中継所を14番目でスタートした法大は、アンカーが繰り上げスタート時に着用する母校の予備タスキが鶴見中継所に用意されておらず(2区で棄権した際タスキを持ち帰ってしまったため)、もし繰り上げとなった場合は黄色と白の繰り上げタスキを着用せざるを得ない状態になっていたが、土井洋志が参考記録ながら高橋とわずか6秒差の区間3位相当の好走を見せ、繰り上げスタートを回避した。関学院大も繰り上げまで残り39秒で無事にタスキを繋いだが、専大と東海大は繰り上げスタートとなった。

10区

駒大はアンカーの河村修一も区間記録ペースで積極的に飛ばし、順大・春田真臣との差をじわじわと広げていく。上位校の多くが序盤をハイペースで突っ込むが、その中でも3位の早大・櫻井勇樹は中盤以降もペースを落とすことなく、各定点で区間記録を数秒上回るタイムを刻む。

シード権争いは刻々と状況が変化していく。まず10番手でタスキを受けた亜大・木村恵也が41秒前を行く帝京大・桐谷圭を4km過ぎで捉え、並走しながら8番手を行く日体大との差を詰める。この時点で亜大と帝京大が8位となり、日体大はシード権争いから脱落した。その後方からは11番手でタスキを受けた山梨学大・森和治が猛烈なペースで追い上げ、14km手前で木村と桐谷を捉え3人の8位争いとなる。さらに7番手を走る日大・清水貴之のペースが上がらず集団に吸収され、16km手前で4人の7位集団が形成された。

河村は最後まで安定した走りで先頭を守り、駒大が2年ぶり2回目の総合優勝を復路新記録で飾った。順大は3分59秒差の2位。櫻井は最後まで積極的な走りを貫き、鶴見中継所で1分35秒あった順大との差をわずか20秒にまで縮め3位でゴール。前回大会で大東大・真名子圭が打ち立てた区間記録を1秒上回る区間新記録で区間賞を獲得した。4位中大は16年連続総合5位以内。大東大はアンカーの田子康晴が蒲田の踏切で足止めされながらも、中大に17秒差と迫る5位に食い込んだ。往路優勝の神大は6区と9区のブレーキが響き総合6位に留まった。

シード権を争う7位集団は、およそ3kmに渡る並走の末18.4kmで清水が脱落し決着がついた。残り800mで木村がスパートし7位でゴール。亜大は5年ぶりの出場で6年ぶりのシード権を獲得。帝京大が8位、山梨学大は森が区間2位の力走を見せ3年連続の9位。今回もぎりぎりシード権を確保した。日大は56秒及ばず5年ぶりのシード落ちとなった。

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成績

要約
視点

総合成績

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往路成績

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'注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。

復路成績

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'注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。

区間賞

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区間記録

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  • 太字は区間1位。色つきは区間新記録。


各区間順位

1区

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2区

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3区

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4区

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5区

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6区

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7区

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8区

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9区

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10区

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予選会

成績

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個人順位(上位10名)

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外部リンク

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