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第76回東京箱根間往復大学駅伝競走

2000年の箱根駅伝 ウィキペディアから

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第76回東京箱根間往復大学駅伝競走(だい76かいとうきょうはこねかんおうふくだいがくえきでんきょうそう)は、2000年1月2日から1月3日までに開催された第76回目の東京箱根間往復大学駅伝競走である。前回大会の上位9位までのシード校と、予選会を勝ち抜いた帝京大学、法政大学、早稲田大学、日本体育大学、関東学院大学、拓殖大学[1] の15校が出場した。

概要 試合日程, 出場校 ...

実施日程

  • 往路:2000年1月2日
    大手町読売新聞東京本社前(スタート)〜鶴見〜戸塚〜平塚〜小田原〜箱根町芦ノ湖駐車場入口(ゴール)
  • 復路:2000年1月3日
    箱根町芦ノ湖駐車場入口(スタート)〜小田原〜平塚〜戸塚〜鶴見〜大手町読売新聞東京本社前(ゴール)
  • 予選会:1999年10月24日
    大井埠頭周回コース

参加大学

前回出場校のうち、中央学院大学が予選会で敗退し、関東学院大学が2年ぶりに本戦出場を果たした。

さらに見る シード校, 大学名 ...
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概要

要約
視点

この大会から5区と6区のコース変更が行われ、旧街道の杉並木を通るルートから箱根神社の大鳥居をくぐるルートとなった。前回大会往路優勝の駒大、連覇を狙う順大、前年の出雲駅伝全日本大学駅伝でいずれも2位に入った山梨学大、2年ぶりの優勝を狙う神大の4校が優勝候補であった。

往路

1区

法大・徳本一善がスタート直後に飛び出すとぐんぐんリードを広げ、10km地点で2位集団に43秒の差をつける。その2位集団は11.8kmで駒大の1年生・島村清孝がペースを上げると、山梨学大が東洋大・関学院大とともに脱落する波乱の展開。その後は順大・岩水嘉孝が集団を引っ張り、14.6kmで日大・拓大も後退し9人に絞られる。

独走態勢を築いた徳本は終盤もペースを落とすことなくトップでタスキリレー。2位に1分05秒差をつけた。法大の鶴見中継所トップ通過は44年ぶり。2位争いは中継所まで残り300mで岩水と島村が抜け出し、岩水が2位・島村も同タイムの3位でタスキリレー。神大・相馬雄太も最後まで2位集団に食らいつき、順大と5秒差の8位でタスキを繋ぐ。一方、11.8kmで集団から脱落した山梨学大・大浜洋平は厳しい走りとなり、トップと2分43秒差の14位と大きく出遅れた。

2区

トップの法大・坪田智夫が区間賞の走りを見せ、2位との差を1分40秒差に広げた。法大の戸塚中継所トップ通過は22年ぶり。

2位争いは順大・高橋謙介の真後ろに駒大・神屋伸行がピタリとつく展開となり、16km手前で高橋が20m引き離したものの19.3kmで神屋が追いつき、高橋は最後まで神屋を振り払うことができず、ほぼ同時にタスキを渡した。

早大・佐藤敦之が戸塚中継所でコースを間違えるハプニングがありながらも、6人抜きで4位に浮上。神大は辻原幸生が区間9位とふるわず6位でタスキを繋ぐ。14位でタスキを受けた山梨学大・古田哲弘は快調に飛ばし、17.2kmで辻原を捉え7位まで順位を押し上げるものの、その後ペースを落とし3人に抜き返され4分17秒差の10位でタスキリレー。

3区

逃げる法大・佐藤研司に対し、2位集団の順大・坂井隆則と駒大・布施知進がじわじわと差を詰めるが、さらに後ろから帝京大・北島吉章が猛追を見せる。トップと3分01秒差の5位でタスキを受けると、17.5kmで順大、18.3kmで駒大をかわし2位に浮上。法大・佐藤は区間9位ながらもトップを守ったが、北島はトップとの差を55秒まで縮める快走で、帝京大史上初の区間賞を獲得した。

駒大はトップと1分03秒差の3位、順大は1分38秒差の4位。山梨学大は宮原充普が区間3位の好走で4人を抜き、3分14秒差の6位でデビット・カリウキにタスキリレー。

中位争いでは東海大・伊藤孝志が区間2位の走りで6人を抜き、11位から5位にジャンプアップ。一方、早大は4位から9位に後退した。平塚中継所では5位の東海大から11位の大東大まで44秒の間に7校がひしめく混戦となる。

4区

帝京大の躍進はさらに続く。4区の鎌浦淳二は12.7kmで法大・奈良澤徹に並ぶと、13.8kmで奈良澤をかわし大学史上初めてトップに立った。しかし4位でタスキを受けた順大・野口英盛が快走を見せ、10km手前で駒大の主将・前田康弘に並び、13km過ぎで引き離すと、14.6km手前で奈良澤を、15.4kmで鎌浦をかわしトップに浮上。区間賞の走りで2位帝京大に1分06秒差をつけた。順大の小田原中継所トップ通過は11年ぶり

駒大は1分29秒差の3位。奈良澤は15.9kmで前田にもかわされ、1分56秒差の4位に後退。山梨学大・カリウキはレース中盤で脚を痛め6位から9位に後退した。

14位の関学院大は4区の兄・武生健治から、5区の弟・武生康志への双子のタスキリレー。これは第58回大会で大東大の大隈広基(9区)・重信(8区)兄弟がタスキリレーして以来、史上3例目となる。

5区

3位でタスキを受けた駒大・松下龍治が7.1kmで帝京大・飛松誠をかわすと、9.7kmで先頭を行く順大・佐藤功二を捉えトップに浮上。佐藤は程なく飛松にもかわされ3位に後退した。その後方では、トップと2分23秒差の6位でタスキを受けた東海大・柴田真一が猛追。小涌園手前で佐藤をかわすと、13kmで飛松をかわし、さらに14.5kmで松下をも抜き去りトップに躍り出た。東海大が大逆転で初の往路優勝かと思われたが、山下りに入ると再び松下が追いつき、17.3kmでスパート。柴田はついていくことができず、駒大が2年連続2回目の往路優勝を果たした。

5区での首位交代は史上18回目。また往路のゴールテープは3年連続で1年生が切った。東海大は柴田が区間賞の走りを見せたが28秒及ばず2位でゴール。3位には1分12秒差で帝京大が入った。中大・藤原正和は柴田と同タイムとなる区間賞の走りで4人を抜き、1分43秒差の4位でゴール。順大・佐藤は大きく後退し、1分59秒差の5位に沈んだ。序盤レースを盛り上げた法大は6位だった。

山梨学大はカリウキに続き5区の尾崎輝人もブレーキとなり6分43秒差の12位。神大は4区まで7位につけていたが、5区の林健太郎が体調不良の影響で区間最下位に沈み、8分42秒差の13位に転落。9位大東大とは3分09秒の差がつき、優勝争いどころかシード権獲得さえ危うくなった。トップと10分以上の差がつき復路一斉スタートとなったのは関学院大と東洋大のわずか2校であり、これは現行制度(第60回大会以降)では最も少ない校数である。また、1位と最下位のタイム差も過去最も短いものであった。

復路

6区

濃霧の中でのスタートとなった6区。先頭の駒大・大西雄三が順調なペースで山を下るなか、後方では4位の中大・永井順明と5位の順大・宮井将治が追い上げを見せる。宮井が永井との16秒差を山登りで一気に詰め、下り始めの5.6kmで追いつき前に出る。快調に駆け下る宮井に永井が食らいつくかたちで、8.2kmで帝京大、9.7kmで東海大をかわすと、11.9kmで永井が再逆転し一気に宮井を突き放した。2位に浮上した永井はただ1人58分台のタイムで山を駆け下り区間賞を獲得。大西も区間2位の好走を見せたが、小田原中継所で両者の差は55秒まで縮まった。一方、宮井は3位に浮上したものの終盤の平坦区間でペースダウン。区間3位での好走ではあったが駒大との差は9秒開き、2分08秒差となった。

シード権争いでは、大東大が9位から7位、拓大が11位から10位、山梨学大が12位から11位に浮上。一方法大は6位から8位、早大は8位から9位、日体大は10位から12位に後退。9位早大と10位拓大の差は4秒、7位大東大から11位山梨学大まで1分33秒の間に5校がひしめく。

7区

トップの駒大・揖斐祐治が区間記録にあと19秒と迫る1時間03分12秒で区間賞を獲得。2位の中大に2分29秒差、3位の順大とは4分19秒の大差をつけた。

シード権争いは、早大・櫻井勇樹が14.2kmで法大・今津誠をかわし8位に浮上、平塚中継所では法大に2分近い差をつける。今津は区間14位の苦しい走りとなったが、追いかける山梨学大・拓大もタイムは伸びず、平塚では9位法大、5秒差の10位に山梨学大、さらに31秒遅れて11位拓大の順でタスキリレー。

8区

空が晴れ上がり急激に気温が上昇する中、8区では一転して順大が大きく差を詰めた。奥田真一郎が区間歴代2位となる1時間04分37秒で区間賞を獲得。平塚中継所では1分50秒もの差があった中大・花田俊輔を20kmで捉え、ほぼ同時にタスキリレー。駒大・平川良樹が15km手前から急失速したことも手伝って、藤沢の定点で3分22秒もあった駒大と順大の差は、戸塚中継所では1分20秒まで縮まった。

シード権争いは山梨学大・安藤真人が1kmで法大・竹崎重紀に並ぶと、戸塚中継所では48秒の差をつける。神大は中村裕が区間3位と好走し、山梨学大と1分13秒差の11位に浮上した。

9区

駒大はユニバーシアードのハーフマラソンで銀メダルを獲得している西田隆維が、区間記録を上回るスプリットを刻む。一方追いかける順大・入船満は西田以上のハイペースで突っ込み中大を置き去りにし、権太坂では1分06秒差まで詰め寄る。しかしそれ以降は西田が快調なペースで差を広げ、2分31秒の差をつけて鶴見中継所に飛び込んだ。西田は1時間09分00秒の区間新記録を樹立。3位の中大は順大からも1分以上離され3分42秒の差がついた。

シード権争いは大混戦となった。まず11位でタスキを受けた神大・小松直人が6.2kmで10位の法大・土井洋志に追いつき、併走しながら前を追う。その前方では8位の大東大・徳原淳治、9位の山梨学大・尾池政利のペースがともに上がらず、4人の差がぐんぐん縮まっていく。横浜駅を過ぎて土井が小松を突き放すと、19kmで徳原と尾池に追いつき8位集団を形成した。引き離された小松は20kmの生麦定点で集団と23秒の差があったが、集団が牽制しペースダウンしたこともあり中継所手前700m地点で追いつくと、一気に集団の前に出た。鶴見中継所では8位大東大、1秒差の9位に神大、さらに3秒遅れて10位法大の順でタスキリレー。小松のスパートについていけなかった尾池は重い足取りでフラフラになりながら、法大と30秒差の11位でタスキを渡した。

鶴見中継所では関学院大と東洋大が繰り上げスタートとなった。関学院大は惣臺光範が区間6位と健闘しながらわずか40秒届かず。東洋大・石川末廣は横浜駅前の定点まで区間3位と好走していたが、前半のオーバーペースが影響して脱水症状を起こし急失速。審判車両にぶつかりそうになるなどフラフラと蛇行を繰り返しながら、先頭から27分38秒遅れて鶴見中継所にたどり着いた。

10区

駒大・高橋正仁が区間新記録の走りで後続を突き放し、駒大が出場34回目にして悲願の総合初優勝を往路・復路完全優勝で飾った。順大は4分18秒差の2位。6分41秒差の3位に中大。過去2大会は15位だった帝京大は大躍進の総合4位に入り、3回目の出場で初のシード権を獲得した。

エースの山本佑樹を故障で欠いた日大は3区を終えて13位と苦戦していたが、4区・5区で3つずつ順位を上げて往路を7位で終えると、復路も安定した走りを見せ総合5位。前回40秒差でシードを逃した早大は2区以降一度もシード圏外に落ちることなく総合6位で2年ぶりにシード権を獲得。往路2位の東海大は復路で振るわず7位まで順位を落とした。

シード権争いは、神大・吉野秀吾が区間新記録(区間2位)の好走で抜け出し8位を確保。11位でスタートした山梨学大・椎葉弘幸が、法大・久村幸平と大東大・丹沢太郎に追いつき9位集団を形成した。ここからまず丹沢が失速しシード圏外に後退。続いて久村も突き放され、20km地点で55秒の差がついた。椎葉は序盤のハイペースが響いて最後に失速したものの、久村を29秒抑え辛くもシード権を獲得。法大は4年ぶりのシード権を逃した。丹沢は終盤フラフラの状態で13番目にゴール。大東大は総合12位で5年ぶりのシード落ちとなった。

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成績

要約
視点

総合成績

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往路成績

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'注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。

復路成績

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'注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。

区間賞

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※3区の帝京大・北島は大学史上初めての区間賞獲得。

区間記録

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  • 太字は区間1位。色つきは区間新記録。

各区間順位

1区

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2区

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3区

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4区

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5区

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6区

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7区

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8区

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9区

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10区

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予選会

今大会より予選会出場資格が「5000m 18分以内」から「5000m 17分以内もしくは10000m 35分以内」に変更された。これに伴い出場校数が前回より13校減少し32校に、参加人数も513人から369人に減少している。

成績

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個人順位(上位10名)

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脚注

外部リンク

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