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2014年の日本シリーズ

2014年の日本一のプロ野球チームを決める試合 ウィキペディアから

2014年の日本シリーズ
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2014年の日本シリーズ(2014ねんのにっぽんシリーズ、2014ねんのにほんシリーズ)は、2014年(平成26年)10月25日から10月30日まで開催された、阪神タイガース(以下、阪神)と福岡ソフトバンクホークス(以下、ソフトバンク)による第65回日本選手権シリーズである。

概要 ゲームデータ, 日本一福岡ソフトバンクホークス3年ぶり6回目 4勝1敗 ...
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概要

要約
視点

前年まで特別協賛だったコナミ(後のコナミホールディングス)が特別協賛から撤退。それに伴い本年から三井住友フィナンシャルグループ三井住友銀行、SMBC)の特別協賛を得た。これにより大会名称は「SMBC日本シリーズ2014」(エス・エム・ビー・シー・にっぽん<にほん>シリーズ)となる[1]。なおSMBCは本大会特別協賛を機に、2014年10月1日より本大会を主催する日本野球機構の協賛スポンサー「NPBパートナー」の締結を結んだ[2]

なお2014年のアジアシリーズはホスト国の台湾中華職業棒球大聯盟・CPBL)側の都合などから非開催となった[3]ため、本大会の優勝チームの国際大会への出場はない。

セ・リーグ代表の阪神タイガースはシーズン2位ながらクライマックスシリーズで勝ち上がっての出場となり、2010年千葉ロッテマリーンズ以来4年ぶりにリーグ優勝チームでないチームの出場となった。阪神タイガースはホークスとの日本シリーズ対戦は3度目だが、南海1964年)、ダイエー2003年)、ソフトバンク(2014年)と3代の親会社全てのホークスと日本シリーズで対戦した初のチームとなった。

試合日程

パ・リーグのホームゲームに限り指名打者(DH)制度が採用される。また、両チーム監督の合意(紳士協定)により前年に引き続き2年連続で予告先発が行われた[4]

クライマックスシリーズからの勝ち上がり表

CS1st CSファイナル 日本選手権シリーズ
                   
 
(6戦4勝制<含・アドバンテージ1>)
東京ドーム
 
 巨人(セ優勝) ☆●●●●
(3戦2勝制)
阪神甲子園球場
 阪神(セ2位) ★○○○○
 阪神(セ2位) ○△
(7戦4勝制)
阪神甲子園球場
福岡ヤフオク!ドーム
 広島(セ3位) ●△
 阪神(セCS優勝) ○●●●●
 ソフトバンク(パCS優勝) ●○○○○
 
(6戦4勝制<含・アドバンテージ1>)
福岡ヤフオク!ドーム
 
 ソフトバンク(パ優勝) ☆○●●○●○
(3戦2勝制)
京セラドーム大阪
 
 日本ハム(パ3位) ★●○○●○●
 オリックス(パ2位) ●○●     
 日本ハム(パ3位) ○●○     
☆・★=クライマックスシリーズ・ファイナルのアドバンテージ1勝・1敗分
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出場資格者

さらに見る 福岡ソフトバンクホークス ...
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試合結果

要約
視点
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第1戦(10月25日)

スコア(SMBC日本シリーズ第1戦)

○阪神 6 - 2 ソフトバンク● (阪神甲子園球場)

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  1. (阪神1勝0敗)
  2. ソ:●スタンリッジ (4回2/3) - 森福 (0回1/3) - 岩嵜 (1回) - 岡島 (1回) - (1回)
  3. 神:○メッセンジャー (7回) - 福原 (1回) - 呉昇桓 (1回)
  4. 勝利:メッセンジャー(1勝)  
  5. 敗戦:スタンリッジ(1敗)  
  6. 審判
    [球審]
    [塁審]白井(1B)、本田(2B)、名幸(3B)
    [外審]橘高(LL)、嶋田(RL)
  7. 開始:18時17分 観衆:45,293人 時間:3時間26分
オーダー
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この2チームの日本シリーズの組み合わせは2003年のソフトバンクの前身ダイエー以来11年ぶりとなった。阪神はメッセンジャー、ソフトバンクはスタンリッジと外国人投手の投げ合いでシリーズが始まった。スタンリッジは前年まで阪神に所属しており、古巣相手に投げることとなった。両先発投手とも3回まで無失点に抑えていたが、4回裏、阪神は1死2塁からゴメスの二塁打で1点を先制する。5回裏もチャンスを作ると2死満塁からゴメスの2点タイムリーで2点、なおも2死1.2塁からマートンの二塁打で2点を追加。スタンリッジはこの回で降板した。さらに2死2塁から2番手の森福から福留が二塁打で1点を追加しこの回一挙5点を取った。6回表、ソフトバンクは1死満塁から李大浩の犠飛で1点を返す。7回表には2死3塁から柳田のタイムリーで1点を返し4点差となった。阪神は8回から福原が登板し無失点で抑え9回は呉昇桓が登板しそのまま逃げ切った。メッセンジャーは日本シリーズ初登板初勝利。また阪神は1985年の日本シリーズ第1戦以来29年ぶりの初戦勝利及び2003年の日本シリーズ第5戦以来11年ぶりの勝利を飾り、日本シリーズの連敗も6で止めた。ソフトバンクは先発のスタンリッジが誤算だった。

なお、この試合の始球式を務めた当時阪神タイガースジュニアチーム所属の嘉手苅浩太は、2020年のドラフト東京ヤクルトスワローズからドラフト6位指名を受けプロ野球選手となった[5][6]

第2戦(10月26日)

スコア(SMBC日本シリーズ第2戦)

●阪神 1 - 2 ソフトバンク○ (阪神甲子園球場)

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  1. (阪神1勝1敗)
  2. ソ:○武田 (7回) - H五十嵐 (1回) - Sサファテ (1回)
  3. 神:●能見 (6回) - 高宮 (1回) - 安藤 (1回) - 松田 (1回)
  4. 勝利:武田(1勝)  
  5. セーブ:サファテ(1S)  
  6. 敗戦:能見(1敗)  
  7. 本塁打
    ソ:李大浩1号(4回1点・能見)
  8. 審判
    [球審]名幸
    [塁審]本田(1B)、橘高(2B)、嶋田(3B)
    [外審]川口(LL)、深谷(RL)
  9. 開始:18時18分 観衆:45,259人 時間:2時間57分
オーダー
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両チームの先発は阪神が能見、ソフトバンクは武田の投げ合いとなった。ソフトバンクは1回表、1死2塁から内川の適時打で1点を先制する。4回表には李大浩が両チーム通じて今シリーズ初となるソロ本塁打を放ちリードを2点に広げる。阪神は5回まで点を取れなかったが6回裏、2死1塁から西岡の二塁打で1点を返す。しかし後続が倒れ同点には追いつけなかった。ソフトバンクの武田は7回1失点と好投を見せ後をリリーフに託した。その後8回を五十嵐が、9回は抑えのサファテが抑えてゲームセット。1勝1敗のタイに持ち込んだ。一方阪神は先発の能見が6回2失点と好投を見せたものの打線が振るわなかった。

第3戦(10月28日)

スコア(SMBC日本シリーズ第3戦)

○ソフトバンク 5 - 1 阪神● (福岡ヤフオク!ドーム)

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  1. (ソフトバンク2勝1敗)
  2. 神:●藤浪 (5回2/3) - 高宮 (0回0/3) - 安藤 (0回1/3) - 歳内 (2回)
  3. ソ:○大隣 (7回) - 五十嵐 (1回) - サファテ (1回)
  4. 勝利:大隣(1勝)  
  5. 敗戦:藤浪(1敗)  
  6. 審判
    [球審]嶋田
    [塁審]橘高(1B)、川口(2B)、深谷(3B)
    [外審]東(LL)、白井(RL)
  7. 開始:18時32分 観衆:35,527人 時間:3時間30分
オーダー
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舞台を福岡に移しての第3戦、ソフトバンクは大隣、阪神は藤浪の先発となった。ソフトバンクは1回裏、1死三塁から内川の適時二塁打で1点を先制する。4回裏には1死2塁から藤浪の暴投で細川が振り逃げとなり、その間に二塁走者吉村が生還し1点を追加。6回裏には2死満塁とチャンスを作り、内川の打球を西岡が野選し1点、さらに2死満塁とチャンスが続き、李大浩の2点タイムリーで2点を追加しリードを5点に広げた。藤浪はこの回途中で5回2/3、5失点2自責で降板。大隣は打線の援護に恵まれ7回無失点と先発の役割を果たした。ソフトバンクは得意の継投策で逃げ切りを図る。無得点続きだった阪神は9回表2死2塁でサファテから鳥谷がタイムリーを放って1点を返すが、後が続かずソフトバンクが連勝で2勝1敗とリードした。

第4戦(10月29日)

スコア(SMBC日本シリーズ第4戦)

○ソフトバンク 5x - 2 阪神● (福岡ヤフオク!ドーム)

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  1. (ソフトバンク3勝1敗)
  2. 神:岩田 (7回) - H福原 (1回) - ●安藤 (1回1/3) - 呉昇桓 (0回1/3)
  3. ソ:中田 (3回) - H東浜 (3回) - H森 (1回) - H五十嵐 (2回) - ○サファテ (1回)
  4. 勝利:サファテ(1勝1S)  
  5. 敗戦:安藤(1敗)  
  6. 本塁打
    ソ:中村1号(10回3点・呉昇桓)
  7. 審判
    [球審]深谷
    [塁審]川口(1B)、東(2B)、白井(3B)
    [外審]名幸(LL)、本田(RL)
  8. 開始:18時30分 観衆:35,861人 時間:3時間56分
オーダー
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ソフトバンクは中日からFA移籍して2桁勝利を挙げる活躍を見せた中田、阪神は岩田が先発となった。ソフトバンクは1回裏からチャンスを作ると1死満塁から松田の2点タイムリーで2点を先制する。阪神は3回表に1死満塁からマートンが犠飛、さらに2死1.3塁とチャンスが続き、福留のタイムリーでこの回2点を取り同点に追いつく。ソフトバンクの中田は中日時代阪神との相性が良く、シリーズでも好投が期待されたが3回で降板することになり3回2失点と期待に応えられなかった。その後はソフトバンクはリリーフ陣が奮闘を見せ、得点を与えなかった。阪神も岩田が7回2失点の好投で両チーム一歩も譲らず今シリーズ初の延長戦に入った。10回裏、ソフトバンクが1死1.2塁とサヨナラのチャンスとなったところで阪神は9回から登板していた安藤を下げ、呉昇桓を投入する。呉昇桓は1死を取ったがなおも2死1.2塁で中村がサヨナラ3ラン本塁打を放ち試合を決めた。ソフトバンクは3連勝で日本一に王手を賭けた。一方阪神は3連敗で後がなくなった。

第5戦(10月30日)

スコア(SMBC日本シリーズ第5戦)

○ソフトバンク 1 - 0 阪神● (福岡ヤフオク!ドーム)

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  1. (ソフトバンク4勝1敗)
  2. 神:●メッセンジャー (7回2/3) - 呉昇桓 (0回1/3)
  3. ソ:攝津 (6回) - H森 (1回) - ○五十嵐 (1回) - Sサファテ (1回)
  4. 勝利:五十嵐(1勝)  
  5. セーブ:サファテ(1勝2S)  
  6. 敗戦:メッセンジャー(1勝1敗)  
  7. 審判
    [球審]白井
    [塁審]東(1B)、名幸(2B)、本田(3B)
    [外審]嶋田(LL)、橘高(RL)
  8. 開始:18時33分 観衆:36,068人 時間:3時間31分
オーダー
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ソフトバンクはベテランの攝津、阪神は第1戦にも先発したメッセンジャーが先発した。両チームの先発投手の好投で無得点が続き、摂津は6回まで投げた。メッセンジャーも7回まで無失点に抑えたが8回裏、ソフトバンクは2死1.3塁のチャンスで松田がタイムリーを放ちついに均衡を破った。メッセンジャーはこの回途中で降板した。そして9回マウンドにはサファテが上がるが制球が不安定で3四球を与えて1死満塁となる。打席には西岡を迎えた。西岡が一塁へゴロを放つとファーストがバックホームで2死を取り、捕手の細川が再びファーストへ投げたようとしたところ、打者走者の西岡が最初から内野のライン内側を走って捕手から一塁への送球を妨害したために(故意であろうと無かろうと内野のライン内側を走ることは守備妨害でアウトになるとルールブックに記載されている)、一塁手の姿を隠しながら走る西岡の背中めがけて送球してボールが当たり、ファーストはボールを取れずファールグランドに転がった。これで2塁走者(田上)はホームベースを踏んでホームインのジェスチャーをしたが認められず、併殺プレー妨害(西岡が内野のライン内側を走ったことによる守備妨害)でスリーアウトとなり、第2戦から4連勝で4勝1敗となりソフトバンクの3年ぶりの日本一が決まった。日本一の最後のアウトが守備妨害で試合終了して日本一が決定したのは史上初。

一方で阪神は2005年の日本シリーズ同様1本塁打も放てず、第1戦以外は打線が機能しなかったことが響いた。

リーグ優勝チームでないチーム(いわゆる「下克上チーム」)が日本シリーズで敗れるのは両リーグを通じて初のことであった。また、阪神は日本シリーズにおいてビジター球場では2003年の日本シリーズ第1戦から続いて9連敗、ヤフオクドーム(=福岡ドーム)においても2003年の日本シリーズ第1戦から通算7連敗のいずれも日本シリーズ最長記録を更新し日本シリーズを閉幕した。

2015年から福岡ドームにはホームランテラスが増設されたため、この試合がテラスがない福岡ドームとしては最後の公式戦となった。

また日本シリーズ65回目にして、初めて盗塁が記録されないシリーズとなった。第2戦でソフトバンクの松田、第5戦で阪神のマートンと上本がそれぞれ1度盗塁を企図したが、いずれも盗塁刺している。

この試合が平成最後の阪神の日本シリーズ試合となり、阪神は広島東洋カープ2004年に消滅した大阪近鉄バファローズと共に平成30年間で日本一になれなかった球団となった[7]

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表彰選手

[8]

  • MVP(最高殊勲選手):内川聖一(福岡ソフトバンクホークス)
  • 優秀選手(3名)
    • 柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
    • D.サファテ(福岡ソフトバンクホークス)
    • 武田翔太(福岡ソフトバンクホークス)
  • 敢闘選手:R.メッセンジャー(阪神タイガース)

テレビ・ラジオ中継

要約
視点

テレビ中継

地上波テレビ中継

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  • 中継局の記載は、日本野球機構公式サイトの日本シリーズ開催概要[13]に表記されている中継局をそのまま記載する。そのため、首都圏以外での開催でもキー局を表記することがある。
  • 放送時間はビデオリサーチのデータ[14]に基づく。
  • 第3~5戦にゲスト出演の稲葉篤紀は、今シーズン限りで現役引退した。

なお、非開催となった第6戦以降を放送する予定だった局は以下のとおり。なお第6戦まで続いていれば、甲子園での日本シリーズをフジテレビ系列で初中継することとなっていた。

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※視聴率は(ビデオリサーチ調べ)、第1戦は11.8%(関東)、25.7%(関西)、26.7%(北部九州)。 第2戦(18時18分以降)は10.2%(関東)、21%(関西)、21.3%(北部九州)。第3戦は8.3%(関東)、17.3%(関西、18:19~206分間)、24.3%(北部九州)。第4戦は8.4%(関東)、18.7%(関西)、23.9%(北部九州)。第5戦(18時33分以降)は10.3%(関東)、9.6%(関西)、26.7%(北部九州)だった。

BS放送中継

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なお、非開催となった第6戦以降を放送する予定だった局は以下のとおり

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ラジオ中継

第1戦
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第2戦
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第3戦
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第4戦
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第5戦
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非開催となった第6戦以降の放送予定は以下のとおり

第6戦
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第7戦
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脚注

関連項目

外部リンク

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