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『ペコロスの母に会いに行く』(ペコロスのははにあいにいく)は、岡野雄一による日本の漫画。西日本新聞連載の後、東京新聞月曜朝刊にて『続・ペコロスの母に会いに行く』を連載中。
作者である岡野雄一と、認知症を患った母の交流を描くエッセイ漫画で、切ないながらもユーモラスで温かみのある作風が特徴。なお「ペコロス」とは「小さな玉ねぎ」という意味で、作中では頭のはげかかった中年男性である主人公(作者)の愛称として用いられている。
ゆういち(愛称ペコロス)は62歳の漫画家。89歳の母みつえが振り込め詐欺にひっかかりそうになったり、死んだ夫のために酒を買いに行こうとしたり、子どもの世話をして轢かれそうになったり、古い下着を大量に溜めていたり、認知症の症状を見せはじめる。ケアマネージャーの勧めでグループホームに入居させる。面会に来た息子が分からず、ハゲた頭を見てようやく息子を思い出すみつえ。夫が亡くなったことを忘れ、見えない夫と話すみつえ。原爆に奪われた幼い妹の幻を見て、妹をあやすみつえ。少しずつ認知症の症状が進み、少女に戻り無邪気な様子を見せるみつえ。そんな母を優しく見守りながら、過ぎ去った日々に思いを馳せる。10人兄弟の長女で、畑仕事でボロボロになった弟や妹たちの服を「ふせ」(あて布)するのがみつえの日常だった。みつえはさとるや幼なじみのちえこ、8歳で亡くなった妹のたかよが会いに来たとゆういちに語る。 「死んだ父ちゃんに会えるのなら、ボケるのも悪いことばかりじゃないね」と思うゆういちとみつえの日々は、思い出と現実が交錯しながら淡々と過ぎていく。
認知症の母親の介護体験[1]を題材とする漫画として、2012年に『ハートネットTV』で紹介され[2]、2013年に朝日新聞で取り上げられる[3]。
ベイベー関根は図書新聞において、本作の抒情性を評価した[4]。また、永江朗は週刊朝日のコラムにおいて、ユーモラスで感動的なだけではなく、介護の困難を感じさせる作品でもあると指摘した[5]。
2013年2月17日22時00分 - 23時00分、『ペコロス、母に会いに行く』(ペコロス、ははにあいにいく)のタイトルでNHK BSプレミアム「プレミアムドラマ」枠にてドキュメンタリードラマとして放送された[7][8]。
NHK BSプレミアム 日曜22:00枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ペコロス、母に会いに行く
(2013.2.17) |
ただいま母さん
(2013.2.24)
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2013年11月16日より全国公開(舞台となった長崎県では11月9日に先行公開)。監督は森崎東。2013年 第87回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・ワン作品。
主人公ゆういちを演じるのは岩松了、もうひとりの主人公みつえ役の赤木春恵は88歳と175日(クランクイン日の2012年9月5日時点)にして本作が映画初主演となり、この出演でギネス世界記録に「世界最高齢での映画初主演女優」として認定された[9]。
このほか若き日のみつえに原田貴和子、夫のさとるに加瀬亮。このほか原田知世、竹中直人、宇崎竜童、温水洋一、などが出演する。
撮影監督に浜田毅、音楽プロデューサーに大川正義(『千と千尋の神隠し』などを手がけた)。一青窈が主題歌「霞道(かすみじ)」を書き下ろしている。
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同タイトルの舞台が、2016年に天王洲 銀河劇場、中日劇場[18]など全国8会場で上演される[19]。
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