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『安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜』(あんどうロイド エー アイ ノウズ ラブ、英題:Ando ♡ Roid[1])は、TBS系の『日曜劇場』枠(毎週日曜日21:00 - 21:54〈JST〉)で2013年10月13日から12月15日まで放送された日本のテレビドラマ。主演は木村拓哉。
安堂ロイド 〜A.I. knows LOVE?〜 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
脚本 |
西荻弓絵 泉澤陽子 |
演出 |
波多野貴文 木村ひさし 坪井敏雄 |
出演者 |
木村拓哉 柴咲コウ 大島優子 桐谷美玲 遠藤憲一 名取裕子 |
音楽 | 菅野祐悟 |
オープニング | 菅野祐悟「ARX II-13」[注 1] |
エンディング | 竹内まりや「Your Eyes」[注 2] |
時代設定 | 2013年、2113年 |
製作 | |
プロデューサー |
植田博樹 坪井敏雄 |
制作 | ロボット(協力) |
製作 | TBSテレビ |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2013年10月13日 - 12月15日 |
放送時間 | 日曜日 21:00 - 21:54 |
放送枠 | 日曜劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 10 |
公式ホームページ | |
特記事項: 初回は15分拡大(21:00 - 22:09)。 第2話は10分拡大(21:00 - 22:04)。 |
100年先の未来から大切な人を護るために現代へと送り込まれたアンドロイド・安堂ロイド(ARX II-13)と、婚約者である沫嶋黎士を亡くした安堂麻陽との交流を軸に描かれる、現在と100年先の未来を結ぶSFドラマ仕立ての時空を超えたラブストーリー。コンセプト・設定協力としてアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズのスタッフである庵野秀明、そして鶴巻和哉、前田真宏が実写テレビドラマに初参加して制作された[2]。第17回日刊スポーツ・ドラマグランプリ、月刊TVnaviドラマ・オブ・ザ・イヤー2013などを受賞している。
2014年6月11日にBD、DVDソフトが発売。初動売上は1億を超え[3]、オリコンBD週間ランキング、同DVD週間ランキング(6月23日付)でドラマ部門1位を記録した[4]。
2013年のある日、安堂麻陽と婚約中の天才物理学者・沫嶋黎士は100年後の未来から来た警察アンドロイドの機体に殺害される。その死は飛行機事故に偽装され、突然婚約者を亡くし憔悴する麻陽もまたアンドロイドに襲われる。だが、彼女の元に黎士と瓜二つの姿を持つアンドロイド・ARX II-13が現れて彼女を救う。彼は未来のクライアントの命令で麻陽の命を守るために現れたという。麻陽はアンドロイドの非情な振る舞いが理解できず当初は反発するが、未来の秘密を守るために彼を黎士が生きていたことにしてなりすまさせ一緒に生活する。そして、次第に彼が人間らしい感情を持つことに気付いて絆を深めていき、安堂ロイドという名前を付ける。未来の警察機体は次々に麻陽のもとに送り込まれ、ロイドはその度に体を張って麻陽を守り続ける。ロイドは黎士が残した麻陽への思いや、仲間同士の友情、支援ロボット・サプリの自分への愛などを知り、感情のプログラムを得て人間の未来とその鍵となる麻陽への思いを強くしていく。
やがてロイドの存在は黎士の妹・七瀬や公安刑事・葦母、麻陽に密かな思いを寄せる同僚・星に気付かれることになるが、彼らは麻陽が巻き込まれ、そのために命を奪われようとしている未来の権力者による陰謀を知り、彼女を守るためにロイドに協力していくことになる。そして、殺された黎士が未来で脳データ化され、その意思が麻陽を守るため2013年にロイドを送り込んだこと、七瀬が多重人格障害であり、その凶暴な別人格が2013年に生み出したのが、警察アンドロイドを支配する謎の美少女ことARX IX-THE LAST QUEEN(LQ)であることが明らかになる。LQは現代の権力者たちをも支配し、麻陽の周囲の人々を次々に襲うが、麻陽と彼女を守ろうとする人々の思いに支えられたロイドはその身を犠牲にしてLQを倒し消滅する。その後、海底に沈むメモリーチップとなって100年の時を過ごしたロイドは、未来から再度麻陽の元に現れ、メモリーを抜いた肉体に黎士の脳データをインストールして黎士を麻陽の元に復活させ、二人の未来を守ることを約束してサプリと共に去っていく。
キャラクターに関する読み仮名などの出典は公式サイトの出演者説明[5]キャラクター紹介[6]、および各テレビ情報誌に基づく。
☆は麻陽・ロイドの命を狙うアンドロイド、または彼らになりすまされるか乗り移られるかした者。名前の由来は過去に実在した学者。
麻陽が勤めるIT企業。以下、説明時は適宜「エニグマ社」と略す。名前の由来は日本の作家。
複数話登場の場合は括弧()内に表記。
劇中ではノンクレジットだったが、特記に値する登場人物を下記に説明する。
本作品には、物語に散りばめられた謎をひも解くための重要な用語や小ネタが多数登場する。以下、五十音順で記載。
オリジナルとなる本作品は、木村、柴咲と過去何度も仕事をしている植田博樹のプロデュース作品。『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズを手掛ける庵野秀明、そして鶴巻和哉、前田真宏がコンセプト・設定協力として実写テレビドラマに初参加することでも話題となった[2]。また、設定協力だけではなく、庵野をはじめとするスタジオカラーのスタッフが絵コンテを描いている[14]。脚本は、『ケイゾク』や『SPEC』など独特な世界観を作り上げる西荻弓絵が担当し、映画『劇場版 SP』などを手掛けた波多野貴文、『ATARU』の木村ひさしが演出を担当する。波多野をはじめとするROBOTのスタッフが制作協力で参加している。
本作品はドラマ『SPEC』の放送時から企画されていた。プロデューサー・植田曰く「木村拓哉が眼鏡をかけたCMがずっと印象に残っており、そのビジュアルで何かやってみたかった」というのがこのドラマの始まり[14]。
サブタイトルにあるA.I.はArtificial Intelligence(意味は人工知能、および人工知能を持った人型ロボット=アンドロイド)の略称。ラブストーリー感を出したかったため、A.I.と愛の響きをかけている。ちなみに本作品のタイトルは当初「アンドロイドは夢を見るのか」というものだったが、大勢のスタッフに長いと言われて却下された[7]ため、安堂ロイドに落ち着いたという。
主演の木村は本作品の企画書を提示された際、「安堂ロイド…アンドロイド。最初は、ふざけてるのかなと思いました。でも、企画書にあることを実写でできるのか?と聞くと、やろうと思っています!と返ってきて凄いことを考えるなって驚きました[20]」と語っている。
柴咲も木村同様に企画書に書いてあることを本当にできるのか疑問だったという。しかし、「この時代にこういう作品をやろうという挑戦的な部分に惹かれました[20][21]」と語っている。
2003年に放送されたドラマ『GOOD LUCK!!』以来10年ぶりに木村拓哉と柴咲コウが共演した[2]。
脚本がある程度できてからオファーをされることの方が多いが、主演の木村、ヒロインの柴咲は企画の段階からオファーを受けている。
プロデューサーの植田は木村に関して、以前から「影のあるヒーローを演じてもらいたいと考えており、映画『レオン』のようなキャラクターでラブストーリーが作れないかとずっと構想を練っていた[22]」という。
また、柴咲に関しては、主人公のロイドが「鉄壁の如く無表情なため、ヒロインは喜怒哀楽のハッキリした芝居ができる柴咲コウさんに[22]」という思いでキャスティングした。
登場人物の名前は本作品の題材や人物設定に関連して、SF作家や学者から由来するものが多い[11]。
安堂ロイドが机の引き出しから現れるという設定は、元々はプロデューサーの植田のアイディアであったが、庵野秀明と鶴巻和哉に提案したところ、「(パロディ元である)ドラえもんと見え方が同じだと、実写では格好が悪いので、見せ方を変える必要がある」と言われたという[14]。植田曰く「引き出しから出てくると聞くと、視聴者は「ドラえもんかよ!」とツッコむ。それをフリにして、ポンと違う出し方をすればカッコイイ」という庵野の言葉を参考にした[7]。
ロイドが注射器を使ってパワーアップする(アスラシステムに切り替える)設定は、木村拓哉のアイディアが基になっている[16]。
また、撮影のほぼ全編は、TBSにて導入されたばかりの映画撮影用デジタルビデオカメラのSONY CineAlta PMW-F55を2台使用して行われた[23]。
公式サイトでは、木村拓哉が役名の沫嶋黎士としてメッセージを書くブログが放送前の10月9日から開設された[24]。このブログは開始後からアクセスが殺到し、つながりにくい状態が起きたため[25]、16日にこれを解消するため移転措置が取られた。
話数 | エピソードタイトル | 初回放送日 | 脚本 | 演出 | 視聴率[29] | 備考 |
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第1話 | 永遠に君を護る! | 10月13日 | 西荻弓絵 | 波多野貴文 | 19.2% | 15分拡大 (21:00 - 22:09) |
ワームホール理論を研究する天才物理学者・沫嶋黎士は2013年のある日、自分が数時間後に確実に殺されること、さらに婚約者の安堂麻陽もその後に殺されることに気付く。黎士は妹の沫嶋七瀬にそのことを伝え、さらに麻陽に電話をし、自分の運命を伝えてたとえ殺されても麻陽の命を守ると告げる。黎士は空港に向かい、2113年の警察から派遣されたアンドロイド・ラプラスに運び込まれた異空間で銃殺されたのち、墜落事故を起こす航空機に乗せられ事故死したことにされる。 憔悴する麻陽のもとに、亡き黎士の自宅の部屋から彼と瓜二つの顔を持つアンドロイド・ARX II-13こと安堂ロイドが現れ、ラプラスに襲われる麻陽を救う。ロイドはクライアントから麻陽が「死ぬことを禁止する」と命じられ、その命を救うために行動しており、超人的な力をもってラプラスと格闘する。二人はラプラスから計10体のアンドロイドが麻陽の命を狙いにやって来ると知る。ロイドはラプラスを倒すが、麻陽は混乱する状況と黎士の死のショックから自殺を図ろうとし、またもロイドに救われる。 | ||||||
第2話 | 母の愛、家族の絆 | 10月20日 | 西荻弓絵 | 波多野貴文 | 15.2% | 10分拡大 (21:00 - 22:04) |
死にたがる麻陽を前にしたロイドは、クライアントの意志に反し「射殺許可」を得て殺そうとするが、麻陽を探しにきた彼女の部下・星新造が現れその場から消える。ロイドは鉄工場に身を隠しサプリの助けでダメージの回復を図るが、暗殺者のキュリーとバルスが彼と麻陽を狙って現れる。ロイドは敵の目を欺いてバルスを倒し麻陽の元に向かう。エニグマ社に戻った麻陽を訪ねてきた七瀬がキュリーに捕らわれ、麻陽を狙うもロイドが助ける。この騒動で七瀬に黎士そっくりの姿と存在を知られたロイドは、麻陽に対し他者に秘密がばれると歴史に影響が出てしまうため、正体を知る人間は容赦なく殺すと宣言する。また、公安刑事・葦母衣朔は殺人スケジュール事件を追い、命を狙われながら不思議な状態で助かっている麻陽を疑問に思い、二人の前にも現れ尋問する。世間の目を欺く必要に駆られた麻陽は、黎士が生きていたことにし、ロイドに彼のふりをさせて同居を始める。しかし家族にまで嘘をつき通せないと考えた麻陽は、七瀬に真実を告げ、ショックを受けた彼女を逆上させてしまう。 | ||||||
第3話 | 触れあう二人の孤独な気持ち | 10月27日 | 泉澤陽子 | 木村ひさし | 13.2% | |
ロイドは秘密を知った七瀬を殺すと言い、大学で彼女に襲いかかる。駆け付けた麻陽が彼女をロイドから必死でかばい、七瀬は秘密を共有することになる。ところがロイドとの生活は、回復のために大量の充電を必要とするため麻陽は日常生活に支障をきたし不満を募らせる。麻陽はロイドを破壊しようとチェーンソーなどを手に襲いかかったところ、サプリが手配した警察にDV容疑で捕まり拘留されてしまう。釈放されたあと、七瀬になりすました暗殺者ボルタが麻陽を襲い、ロイドがまたも倒す。そんな中で、麻陽はロイドが「殺人マシン」としての過去の記憶にうなされる姿や、物に対する黎士を思わせる態度などを見て、感情を持たないはずの彼に感情があるのではと考える。やがて、七瀬の調べにより、生前の黎士が100年後の何者かとメールで連絡を取り合っていたことが判明する。 | ||||||
第4話 | アンドロイドは愛を知った | 11月 | 3日泉澤陽子 | 木村ひさし | 10.3% | |
アメリカ在住の黎士の親友・桐生貴志が突然桐生が麻陽たちの元に訪れる。桐生はロイドが黎士になりすましているとは気付かず再会を喜ぶ。同じころ、葦母は出所したばかりの知人でテロリストの川島に会うが、その正体は暗殺者のドルトンで、突然襲撃され危篤状態に陥るも、サプリが未来の特効薬を投与して意識を回復する。また、未来との通信について調べる七瀬に謎の美少女が接触してくる。その後、麻陽が帰国する桐生と挨拶を交わしていたところ、突然豹変した桐生が襲いかかり、ロイドが助けに来る。実は暗殺者のナビエが桐生になりすましていたのだ。ナビエはかつてロイドの仲間で、2人共高度な人工知能を持つゆえに感情が芽生え、大量虐殺を犯した記憶に苦しむようになったが、ナビエは苦痛に耐えられずその記憶を消していた。ロイドは乱入するドルトンを倒しナビエと対決、ロイドに倒され停止する間際、ナビエは仲間としての記憶を甦らせる。麻陽は黎士が残した愛情の証である婚約指輪をロイドから受け取り、仲間との思い出を大切にし辛い記憶も消さずにいるロイドに共感する。麻陽はロイドと食事を共にするようになり、彼を「安堂ロイド」と名付ける。 | ||||||
第5話 | 今夜衝撃の第5話! 愛を知ったロイドが涙を流す…。 怒濤の展開への序章 | 11月10日 | 西荻弓絵 | 坪井敏雄 | 11.5% | |
入院中の葦母は驚異的回復を遂げるが、調査を依頼していた鑑定屋・伍代が殺されたことを知り公務に復帰する。一方、星は黎士の生還に不審を抱き、彼の関連データをハッキングしてロイドが黎士になりすましている秘密に気付き始め、麻陽を問い詰める。麻陽は星の身を案じてこの件に近づかないよう忠告するが、星は伍代の残したデータを手に葦母に接触する。葦母は2113年の警察が現代で殺人を行っていることに気付いており、2066年のロイドが所属する虐殺器官・ARX部隊でテロを起こし10億人近い人類を殺害したことなどを星と話し合う矢先、葦母の部下・冨野好雪が突然暗殺者に乗り移られ二人に銃を向ける。葦母と星は助かるが冨野はその場から消え、次いで麻陽に接触して命を狙う。 ロイドは黎士の代わりに大学で講義を行い、ピエール=シモン・ラプラスの提唱する未来に関する概念への反論として人の思いは未来を変えられるというクライアントの伝言を説く。七瀬はその言葉を黎士のメッセージではないかと考えるが、謎の美少女が再び現れ、七瀬に全知全能に近い自分たちの未来の技術を伝えようと誘惑する。そのころ、ロイドの身体は不調が次第にひどくなり、サプリは芽生えた感情と戦闘プログラムとのエラーによるバグであり記憶を消して初期化するしかないと診断する。記憶を消されることを拒むロイドは不調のまま麻陽を守るため戦闘に向かい、アスラシステムを2度に渡り起動するも冨野の姿をした敵に追い込まれる。サプリはロイドを助けるため、彼に感情のプログラムをインストールして記憶を保ったままバグを治すが敵の本体に自分の体を侵食されてしまう。サプリはやむなく敵を自分の中に閉じ込め、ロイドに原子還元処理を行わせる。彼への愛の言葉を最後に口にした後、サプリは敵もろとも消滅する。 | ||||||
第6話 | 優しい嘘・悲しい真実 | 11月17日 | 泉澤陽子 | 波多野貴文 | 11.4% | |
麻陽とロイドがサプリの死を悼みつつ生活するある日、麻陽の母・景子が余命がいくばくもないため、早く娘の花嫁姿を見たいという。景子の思いを叶えるため、麻陽と黎士のふりをするロイドは婚礼衣装を着て家族写真を撮るが、実は景子の病気は結婚式を延期している二人を心配してついた嘘だった。ロイドはなぜか黎士の名で呼ばれることに対して怒り、麻陽の部屋に帰らなくなる。麻陽から話を聞いた七瀬はロイドが黎士に嫉妬しているという。その陰で、七瀬も優秀な兄に抱いていた嫉妬と、自分を兄と比べる両親を殺したのが七瀬自身であることを謎の美少女に指摘される。 一方警視庁では冨野の遺体が発見される。葦母は星に手を引くように言うが、星は麻陽のために命を賭ける決意をして引き続き協力を続ける。そして星は麻陽に対してロイドが「物」にすぎないアンドロイドであることを指摘し、彼は暗殺者の仲間で騙されているのだと言い、愛を告白するが、麻陽は聞く耳を持たずロイドを信じると答える。その夜麻陽を襲おうとする暗殺者フレミングを捕らえたロイドは、彼が家族を持つことを知り、麻陽の言葉を思い出して見逃す。 やがて暗殺者たちが未来と通信し、保存された黎士の脳データによって未来と過去間の通信回線が絶たれていることが判明し、黎士の脳データが破壊される。ロイドは葦母に銃撃されるがやはり家族のいる相手を殺すことができない。そのとき麻陽をフレミングが率いる暗殺者たちが襲おうとし、ロイドはその場から消え麻陽を助ける。フレミングが自分を騙したことを知ったロイドは怒りに燃え、クライアントの命令でなく自分の意志で麻陽を守ると言い、許可されない原子還元処理によってフレミングを消滅させる。その直後、ロイドのOSは致命的ダメージを受け停止してしまう。 | ||||||
第7話 | ロイド!! あなたは私が護る | 11月24日 | 泉澤陽子 | 坪井敏雄 | 11.2% | |
麻陽はその場に現れた葦母の手助けで動かないロイドを自宅に運び、七瀬に電話をし修理を頼むが拒絶される。麻陽は葦母の助言で星に修理を頼むことにする。その後、星は葦母に呼び出されて公安上層部の幹部たちに面会する。未来の警察と既に通じ取引をしている彼らは、修理に乗じてロイドを抹殺する処理をするよう星に頼む。その作業中、星はロイドらのいたARX部隊の紋章がフランスの死刑執行人家系のものと同じと知り、2066年に行われた大量虐殺が支配階級の人類による虐殺命令をアンドロイドたちの反乱に見せかけたものだったこと、それに反抗したロイドが命令した要人たちを殺害したことに気付く。さらに麻陽のロイドを守ろうとする意志の強さを知って星はロイド抹殺を止めるが、公安幹部は麻陽たちの元にSITを送り込んで抹殺を実行させようと脅し、麻陽と星の命を狙う。しかし麻陽は黎士のメッセージとみられる未来からのメールに励まされ、ロイドが起動するまでの時間を稼ごうとSIT隊長に対面する。別人がなりすまして星を騙すために監禁されていた葦母もその場に駆けつけ、ロイドを守ろうとする。その時、プログラムの修復によってロイドは復活。ロイドはSITを制圧すると公安幹部に麻陽の命を狙えば警察上層部を皆殺しにすると脅す。戻ってきたロイドを麻陽は喜んで迎えるが、彼は麻陽に名前を与えられた記憶を失っていた。 | ||||||
第8話 | 想いは奇跡をうむ、誕生の夜 | 12月 | 1日泉澤陽子 | 波多野貴文 | 10.7% | |
麻陽と過ごした記憶を失い、任務だけを無感情に遂行する人格に戻ってしまったロイドは、葦母と星に銃を向けるが麻陽の説得で思いとどまる。麻陽はロイドの記憶が必ずどこかに残っていることを信じ、七瀬の元に相談に訪れるが、七瀬は突然豹変し、自分から兄を奪った麻陽を罵り扼殺しようとする。七瀬は「レイコ」と呼ばれるその別人格に抵抗して意識を失い、解離性同一性障害と診断されそのまま入院する。一方ロイドは謎の美少女と対峙する。彼女は未来から送られたロイドのデータを元に2013年に作成されたアンドロイドで、ロイドの「妹」を名乗り、人類を絶滅させアンドロイドにより世界を支配しようと誘うがあくまで麻陽を守ろうとするロイドは彼女と対戦する。しかし謎の美少女もアスラシステムを起動し、ロイドは勝つことができない。そのころ警察機体たちは政府の大物政治家と交渉するなどロイド抹殺を目論むが、謎の美少女に殺されたあとぬいぐるみの中にデータとして保存されたポリスクラウドのリーダー・角城元が、麻陽たちの味方になることを決意して離反する。そして未来から再送信され復活したサプリが、ロイドと互いに感情のプログラムをインストールし合って共に記憶を取り戻し、角城をプリントアウトして復活させる。角城は、黎士が人の想いを伝える素粒子が存在すると考え実際に発見し、それによって未来と通信していたが麻陽に危険が及ぶことを案じ、2013年とのゲートを閉じたこと、そのため未来の警察機構が麻陽を殺害しようとしていること、自分が殺されることで脳データと化して未来からアンドロイドを送り込み、麻陽を守ろうとしていることなどを一同に説明する。 | ||||||
第9話 | 兄妹の絆〜孤独が犯した過ち | 12月 | 8日泉澤陽子 | 木村ひさし | 10.3% | |
入院中の七瀬は謎の美少女にそそのかされて凶暴な別人格・黎子を再び目覚めさせ、医師たちに重傷を負わせて病院から逃亡する。連絡を受け、麻陽やロイドたちは七瀬の行方を捜す。その最中、麻陽とロイドはケプラとメンデルに遭遇し襲われる。ロイドは最後のアスラシステムを起動するが、OSをアップグレードしたケプラたちに勝つことができない。突然上空に現れた雷雲に驚いたケプラたちはその場を去るが、ロイドは大きなダメージを負う。一方、七瀬の行方を捜すため彼女のパソコンを調べていた黎士の助手たちは、七瀬が未来から送信されたロイドのデータを元にアンドロイドを開発し、2013年の現代にプリントアウトしたことを知る。それこそが、謎の美少女、すなわちLAST QUEEN(LQ)だった。助手たちの元に現れたLQは彼らを連れ去り、その後研究室に来て異常に気付いた星と葦母は、凶暴化した七瀬に襲われ監禁される。しかし、そこで星に兄が妹の才能を高く評価し、研究者としての心の励みとしていたことを聞かされた七瀬は、元の人格に戻り彼らを助けようとする。だが、LQは七瀬を、そして星と葦母も銃撃する。その頃、日本の大物政治家は未来の警察と交渉を進めていたが、人間がアンドロイドのコントロールを失うことを恐れて直前に拒否し、その場に現れたLQに銃撃される。ロイドは回復が充分でないながらもLQの元へ現れ、政治家を原子還元処理しようとするケプラを返り討ちにする。サプリの協力で政治家と星たちを安全な場所で治療し、角城はLQが人質に取った助手たちを助ける。ロイドは様々な人々の思いに自分が生かされていることを語り、LQと対決する。 | ||||||
最終話 | 約束の時、想いは永遠に | 12月15日 | 泉澤陽子 | 波多野貴文 | 12.6% | |
ロイドはLQ・メンデルと対決するも追い込まれ、助けに現れたサプリと共に危機一髪のところ、回復した七瀬がLQに愛情のプログラムを強制インストールして苦悩の末システムダウンさせたことで助かる。しかし原子還元処理を行おうとするとLQは反撃し、ロイドたちは退避する。七瀬はLQに狙われることを悟って麻陽たちの安全のためにその場から離れ、LQを欺いて機能停止を実行、メンデルを角城が倒して全ては終わったかに思われた。だが、LQは回復し、麻陽たちと落ち合う七瀬の腹を突き破り殺そうとする。LQは麻陽に降参を迫る。しかし満身創痍のロイドはその場に現れ、角城はメンデルと相打ちを図って共に原子還元される。LQは世界のトップが自分たちの子孫のみの繁栄と引き換えにアンドロイドに世界を売り渡したことを告げ、人類は守るに値しないと言うが、ロイドは未来を託す価値のある人間に未来を任せれば自分たちが虐殺を起こすような事態は起きないと反論し、あくまで人間の力を信じる。そこへ警察上層部から送り込まれたSITが現れ、麻陽たちに銃を向ける。しかし、葦母の涙ながらの説得により、隊長は銃撃を停止させる。業を煮やしたLQはロイドに原子還元処理を行う。ロイドは麻陽に感謝と別れを告げ、原子還元処理の火球とともにLQを抱き込んで上空にウージングアウトし、共に爆発し消滅する。 その後、黎士と麻陽の結婚式が予定されていた日、皆は無事で平和に過ごし、麻陽の部屋には突然ロイドが再度プリントアウトされる。消滅したロイドはメモリーチップとなって海底で浸食に耐え、100年後の科学者に発見され、黎士に肉体を返すために未来から再度送信されてきたのだ。ロイドはメモリーチップを排出して停止し、サプリがそれを回収しに現れる。ロイドの肉体には未来から黎士の脳データが送信される。サプリはロイドからの、麻陽と黎士の幸せな未来を守るため、何かあれば再び現れることを約束するという伝言を残し、二人を祝福して去る。生体活動モードに移行し復活した黎士は目を覚まし、麻陽と再会を喜びあい、物語は終わる。 | ||||||
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