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「我が良き友よ」(わがよきともよ)は、1975年2月5日にかまやつひろしが発表したシングル・レコードである。発売元は東芝EMI。規格品番:ETP-20098。
かまやつひろしの代表曲であり[1]、前年にシングル「シンシア」を連名で発表した吉田拓郎(当時はよしだたくろう)から提供を受け[2][3][4]、大ヒットした[1]。かまやつのキャリアでは唯一のオリコン月間・週間チャート1位獲得曲であり、1975年度オリコンシングル年間チャートで9位を記録した。シングルの累計売上は90万枚[1][5]。
1991年頃、アサヒビールのビール「Z」でインストルメンタルが使われた。
かまやつは、拓郎たちフォークシンガーの溜まり場だった原宿「ペニーレーン」や[6]、六本木の飲み屋などで、拓郎とよく顔を合わせていて[2]、ヘンな色気があったわけではなく、自分とは全く違う音楽をやっている人間に興味があり、年下ながらオーラを発する拓郎に接近し[7]、意気投合した[7][8]。かまやつは「僕は30歳ぐらいまでお酒ほとんど飲めなかったんですけど、拓郎さんから出会ってからもう吐くまで飲まされて一番弟子ですね。二番弟子が井上陽水さんなんですれどね。1年ぐらい吐きまくって成長したっていうか、もう一つ教わったのは喧嘩の仕方です」などと述べている[7]。拓郎はこれを若干否定し「かまやつさんに喧嘩をさせられた」と述べている[7]。
「我が良き友よ」は出来がいいと前評判が高く、拓郎の周囲の人間は、拓郎自身にレコードを吹き込ませようと強くプッシュしたが[9]、拓郎が「ムッシュにプレゼントしたい」と聞かず[9]、「ムッシュが気に入ってくれないなら返してもらうから」と話していたが[9]、かまやつも大いに気に入り[9][注 1]、拓郎の周りはガッカリした[9]。
かつての人気グループサウンズ・ザ・スパイダースの一員ながら、田辺昭知は田辺エージェンシーを設立し社長として活躍。堺正章と井上順はテレビで大活躍[9]、大野克夫と井上孝之も音楽活動で活躍中なのにかまやつは、日本の歌謡界に絶望していたといわれ[9]、何でも屋(マルチタレント)のようになり[9]、歌はまともに歌っていなかった[9]。ようやく歌う気になったかまやつにとっても正念場だった[9]。高宮昇東芝EMI社長がラジオスポットCMに出馬するほどの力の入れ方だった[9]。
レコーディングは拓郎とかまやつの二人でやった[9]。イントロのリードギターは高中正義によるものである[1][注 2]。歌詞に出てくる蛮カラ風の大学生は吉田の広島商科大学(現広島修道大学)時代の同級生がモデルであるが[2][11]、歌のモデルは吉田と思われることも多く[7]、吉田がブティックに立ち寄った時、店員から「あれ?今日は下駄じゃないんですか?」と言われたという[7]。またかまやつは、あえて誰も思いつかないような時代にミスマッチ的な曲を書いた拓郎のヒット曲に対する拓郎の独特な感性や先見性にも改めて感心させられた[2]。当時はまだ音楽プロデューサーという職種が音楽業界では理解されていなかった[2]。また歌謡曲の世界では編曲家が重宝されていたが、フォークやロックではアレンジャーの認識はまだ低いものだった[2]。「我が良き友よ」の編曲を担当していたのは瀬尾一三だった[2]。瀬尾はここから編曲家として名を上げていき、拓郎や中島みゆき作品で重要な役割を果たして、プロデューサーとして認められていった[2]。
後に吉田は『みんな大好き』(「吉田拓郎とLOVE2 ALL STARS」名義)でセルフカバーした。
一方、かまやつは自身のイメージにそぐわないA面曲の代わりに、カップリング曲の「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」では思い切り好きなことをやらせてもらうことにしたという[10]。折も折、当時かまやつがファンだったタワー・オブ・パワーが来日しており、バックをやってもらえないかとダメもとで依頼したところ、快諾され共演が実現した[10]。この曲は当初から評価は高かったが、1990年代のアシッド・ジャズブームで再評価され[12]、かまやつの代表曲の一つとなった。
我が良き友よ 人生は愉快じゃないか | ||
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著者 | かまやつひろし | |
発行日 | 1975年6月5日 | |
発行元 | KKベストセラーズ | |
国 | 日本 | |
形態 | エッセイ | |
ページ数 | 263ページ | |
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「我が良き友よ」のヒットを受けて、1975年(昭和50年)に発行されたかまやつひろしの本。
アーティスト仲間のエピソードを中心に、エッセイ話と、オリジナルの短編小説3話などが掲載されている。
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