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イルーシヴクオリティ
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イルーシヴクオリティ (Elusive Quality) とはアメリカ合衆国の競走馬・種牡馬。
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経歴
要約
視点
(レースの出典については#競走成績の項を参照。)
ケンタッキー州、コステロ夫妻が所有するシルバースプリングス牧場によって生産され、シェイク・モハメッド殿下の所有馬となる[4][5]。
3歳
1996年の5月、ベルモントパーク競馬場の未勝利戦(D8.5ハロン)にラモン・ペレスを鞍上にデビュー。1番人気に応えて2着に11馬身半を付ける大差の逃げ切り勝ち。2戦目からはジェリー・ベイリーに騎手が代わる。3戦目のアローワンスを勝った後にキングスビショップステークス(G2、D7ハロン)に出走。メトロポリタンハンデキャップの勝ち馬オナーアンドグローリーが1番人気、ディストーテッドヒューマーが2番人気。イルーシヴクオリティは4番人気だった。レースは逃げを打つイルーシヴクオリティに2番手で追走するオナーアンドグローリー。直線でもリードを保っていたが、ゴール寸前で鼻差かわされての2着になった。次はG1初挑戦となるヴォスバーグステークス(G1、D7ハロン)。オナーアンドグローリーが1番人気、イルーシヴクオリティは3番人気での出走となった。しかしスタートで失敗して逃げ損ない、何の見せ場もなく勝ったラングフールから17馬身と4分の3差離された最下位8着に惨敗した。その次のアローワンスで2着になった後で鞍上をパット・デイに代える。その後はアローワンスを2走して2勝。3歳シーズンを8戦4勝で終える。
4歳
翌年2月のアローワンスに勝利。この時のタイム1分20秒17はコースレコードだった[4][5]。カーターハンデキャップ(G1、D7ハロン)で再びG1に挑戦。1.8倍の圧倒的な1番人気だったが、上手く逃げることが出来ずに中段を進まされ、そのまま5着に敗北(勝ったのはラングフール)。次走のトゥルーノースハンデキャップ(G2、D6ハロン)では逃げることに成功したものの途中で失速、4着に敗れる。ここで再び騎手をジェリー・ベイリーに戻してアローワンス・トムフールハンデキャップ(G2)と出走するがいずれも3着。4歳シーズンは6戦1勝で終わった。
5歳
年明けからアローワンスを2連勝。5月のメトロポリタンハンデキャップ(G1、D8ハロン)で3度目のG1挑戦。このレースでは2番人気ワイルドラッシュにベイリーが騎乗したためリチャード・ミグリオーレが鞍上となった。1番人気はディストーテッドヒューマー。イルーシヴクオリティは8番人気と評価を下げていた。ワイルドラッシュとのハイペースな逃げ合いになり、レース途中で失速。勝ったワイルドラッシュから23馬身差開いた8着に完敗した。メトロポリタンハンデキャップの6日後のジャイプールハンデキャップ(G3、芝7ハロン)に鞍上をベイリーに戻して出走。7番人気のブリストリングが逃げ、イルーシヴクオリティは2番手追走。直線で先頭に立ちブリストリングに頭差を付けて優勝。初のグレードレース勝利となった。続けて7月のポーカーハンデキャップ(G3、芝8ハロン)ポーカーステークス)に1番人気で出走。スタートから軽快に逃げたイルーシヴクオリティは2着に6馬身差の圧勝。レースタイム1分31秒63は当時の芝マイルの世界レコードであった[4][5]。しかし次のウッドバインマイル(リステッド、芝8ハロン)では4着、ケルソハンデキャップ(G2、芝8ハロン、ケルソステークス)でも6着に終わる。このレースを以って引退。モハメッド殿下の兄マクトゥーム殿下所有のゲインズボロー牧場で種牡馬入りした[4][5]。
競走成績
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種牡馬時代
要約
視点
2002年から産駒がデビュー。初年度からフランスのモルニ賞でイルーシヴシティが優勝して産駒G1初勝利。2年目産駒からは米2冠馬スマーティージョーンズが登場。この活躍により2004年の北米リーディングサイヤーを獲得した。マクトゥーム殿下の死去に伴ってジョナベルファームに移動。種付け料も10万ドルにまで上がった。それ以降もブリーダーズカップ・クラシックのレイヴンズパスなど多数の活躍馬を輩出。2003年から2008年にはオーストラリア、2009年と2010年にはブラジルへとシャトルされてその土地でも活躍馬を出した。
2017年をもって種牡馬を引退[4][5]。翌2018年に死去した[6]。
代表産駒
(パート1国のG1馬のみ記載)
- 2000年産
- Elusive City - モルニ賞(仏G1)
- 2001年
- Maryfield - バレリーナS(米G1)
- Smarty Jones - ケンタッキーダービー(米G1)・プリークネスS(米G1)
- 2004年産
- Camarilla - サイアーズプロデュースS(豪G1)
- 2005年産
- Raven's Pass - BCクラシック(米G1)・クイーンエリザベスⅡ世S(英G1)
- 2006年産
- Quality Road - フロリダダービー(米G1)・ドンH(米G1)・メトロポリタンH(米G1)・ウッドワードS(米G1)
- 2007年産
- Demonstrative - 米グランドナショナル(米G1)
- 2008年産
- Sepoy - ブルーダイヤモンドS(豪G1)・ゴールデンスリッパーS(豪G1)・マニカトS(豪G1)・クールモアスタッドS(豪G1)
- 2009年産
- 2010年産
- Avenger of Light リネアヂパウラマシャド大賞(伯G1)
- Certify フィリーズマイル(英G1)
- 2011年産
- Birkin Bag - ジアナ大賞(シダーヂジャルヂン)(伯G1)
- Bonaparte - ダービーパウリスタ大賞(伯G1)
- Colorado Girl - ホベルト&ネウソングリマウジセアブラ大賞(伯G1)
- Last Kiss - エンリケデトレドララ大賞(伯G1)
- 2016年産
- Ce Ce - ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント(米G1)
母父としての代表産駒
- ショウナンアデラ - 阪神ジュベナイルフィリーズ(父ディープインパクト)
- No Nay Never - モルニ賞(父Scat Daddy)
- Roy H - BCスプリント2回、サンタアニタスプリントチャンピオンシップステークス2回(父More Than Ready)
- Shamrock Rose - ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント(父First Dude)
- Gomo - アルシバイアディーズステークス(父Uncle Mo)
- Guelph - 豪シャンペンステークス、サイアーズプロデュースステークス、フライトステークス、豪1000ギニー(父Exceed And Excel)
- Shooting to Win - コーフィールドギニー(父Northern Meteor)
- Castle Lady - 仏1000ギニー(父Shamardal)
- Essential Quality - ブリーダーズフューチュリティステークス、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル、ベルモントステークス、トラヴァーズステークス(父Tapit)
- Mischief Magic - ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフスプリント(父Exceed And Excel)
- Randomized - アラバマステークス、オグデンフィップスステークス(父Nyquist)
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血統表
Elusive Qualityの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミスタープロスペクター系 |
[§ 2] | ||
父 Gone West 1984 鹿毛 |
父の父 Mr. Prospector1970 鹿毛 |
Raise a Native | Native Dancer | |
Raise you | ||||
Gold Digger | Nashua | |||
Sequence | ||||
父の母 Secrettame1978 栗毛 |
Secretariat | Bold Ruler | ||
Somethingroyal | ||||
Tamerett | Tim Tam | |||
Mixed Marriage | ||||
母 Touch of Greatness 1986 鹿毛 |
Hero's Honor 1980 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Glowing Tribute | Graustark | |||
Admiring | ||||
母の母 Ivory Wand1973 鹿毛 |
Sir Ivor | Sir Gaylord | ||
Attica | ||||
Natashka | Dedicate | |||
Natasha | ||||
母系(F-No.) | Natashka系(FN:13-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Native Dancer 4×5、 Somethingroyal 4×5、 Nasrullah 5・5×5、 Princequillo 5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
血統背景
- 母 Touch of Greatness は不出走馬[10]で、イルーシヴクオリティ以外に1999年のロベールパパン賞(仏G2)・アングルシーステークス(愛G3)に勝った Rossini[11] を出している。
- 母父 Hero's Honor は現役時代米G1を2勝(ボウリング・グリーンハンデキャップ、ユナイテッドネイションズハンデキャップ)した活躍馬で半弟に1993年の米2冠馬シーヒーロー[12]がおり、他にも多数の活躍馬を出した名牝系に属している。種牡馬としても米G1を2勝した Super Quercus (ハリウッドダービー・ハリウッドターフカップステークス)[13]を筆頭に多数のグレードレース勝ち馬を出して一定の成功を収めた[14]。 母父としてはイルーシヴクオリティ以外に2007年のサンチャリオットステークスに勝利した Majestic Roi を出している[15]。
- 本馬の祖母 Ivory Wand は1976年のG3時代のテストステークス勝ち馬[16]で Touch of Greatness の半兄にオイロパ賞他ヨーロッパでG1を3勝した Gold and Ivory[17] 、Touch of Greatness の半姉 Land of Ivory の仔にアイルランドナショナルステークスの勝ち馬 Heart of Darkness[18] 、同じく半姉 Ivory Idol の仔にブリーダーズカップ・ジュヴェナイル勝ち馬の Anees[19] など他にも活躍馬多数。
- さらに本馬の曾祖母 Natashka は1966年のアラバマステークスなど多数のステークスに勝利した名牝でその子孫には活躍馬が多数出ている。日本にも縁が深く、輸入種牡馬サウスアトランティック[20]・シルクプリマドンナ[21]・ヘヴンリーロマンス[22]などはNatashkaの子孫である。
脚注
外部リンク
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