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サイレント・ウィッチ
日本のライトノベル作品、テレビアニメ番組 ウィキペディアから
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『サイレント・ウィッチ』は、依空まつりによる日本のライトノベル。2020年2月から同年10月まで「小説家になろう」にて連載され、2021年6月から書籍版が「カドカワBOOKS」 (KADOKAWA) より『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』のタイトルで刊行されている[注 1]。イラストは藤実なんなが担当している。
メディアミックスとして、「B's-LOG COMIC」 (KADOKAWA) にて桟とびの作画によるコミカライズ版が、2021年7月配信のVol.102より連載されている[3]。テレビアニメは2025年7月から10月まで放送された[4][5]。
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関連作品
『記憶喪失軍医ロザリー・ヴェルデの考察』
『サイレント・ウィッチ(外伝)』
『白翼のハルピュイア』
- 隣国「シュヴァルガルト帝国」が舞台の作品。『サイレント・ウィッチ』一連作品の一部の人物が登場する。「小説家になろう」にて2024年10月から連載中。
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あらすじ
モニカ・エヴァレットは世界で唯一の無詠唱魔術の使い手であり、史上最年少の15歳で、リディル王国における魔術師の最高峰・七賢人に選ばれる。しかし、モニカは極度の人見知りであり、無詠唱魔術も人前で話さなくていいように練習して会得したものだった。そして七賢人に選ばれたモニカは、同期のルイス・ミラーからセレンディア学園に編入して第二王子フェリクス・アーク・リディルを護衛する極秘任務を押しつけられる。
登場人物
要約
視点
声の項はアニメ版の声優。
主要人物
- モニカ・エヴァレット
- 声 - 会沢紗弥[10]
- 本作の主人公[2]。史上最年少の15歳にして、王国最高峰の魔術師・七賢人になり、無詠唱魔術が使用できることから〈沈黙の魔女〉と呼ばれる[2]。魔術と数学の理解度が非常に高い。数学が好き過ぎて、童謡の「サムおじさんの豚」が大のお気に入りである。才能はあるものの性格はかなりの人見知り。
- 山小屋に引き籠もっていたところに、七賢人の同僚〈結界の魔術師〉ルイス・ミラーから、セレンディア学園に潜入し第二王子フェリクス・アーク・リディルを極秘で護衛する任務を押し付けられる。正体を隠すためセレンディア学園編入中は、「ケルベック伯爵令嬢イザベル・ノートンの世話係」という体で、高等科二年生として「モニカ・ノートン」と名乗っている。編入してすぐ、生徒会役員の会計に任命された。
- 最高審議会以降、任務完了でセレンディア学園を去ったあと七賢人としてあちこちに顔を出す事となったため多忙になり、山奥に引き籠るのを辞めたモニカは交通の便の良いサザンドールへと移住した。学園で出会ったラナ・コレットとの仲は相変わらず良好で、サザンドールへの移住も彼女を頼っての事。七賢人の同僚〈茨の魔女〉ラウル・ローズバーグとも共同研究を行いつつ、ラナの立ち上げた商会を支援している。
- 【作者の狙い】「ピーキーで尖った性能」という作者の好みが全面的に反映されているキャラクター。また、「才能は時として呪いにもなる」という点において、モニカがどのように向き合っていくのかを見てみたいという作者の思いからモニカは誕生している[2]。
- ネロ
- 声 - 生天目仁美[4]、土岐隼一(人型)
- モニカの使い魔で普段は猫の姿をしているが、人型にもなることができ、人の言葉も理解している不思議な使い魔。魔力に敏感だったり、人間に化けたり、セクシーポーズができたりと色々多芸[11]。好きな書物は冒険小説等[12]。特に作家ダスティン・ギュンターの小説がお気に入りで、人前に人型として姿を晒す時は、冒険小説の主人公の名であるバーソロミュー・アレクサンダーと名乗っている。人の名前を覚えることが苦手らしく、モニカと、モニカがよく口にするラナ以外を名前で呼ぼうとしない。フェリクスを「キラキラ王子」、シリルを「ヒンヤリ兄ちゃん」と呼んでいる。
- モニカが撃退したことになっている、ウォーガンの黒竜そのものである。ウォーガン山脈で、食べた鳥の骨が喉に引っかかり、悶えていたところをモニカに助けられる。その後、人型に化けたネロを黒竜の姿よりも怖がるモニカを面白いと感じ、自ら使い魔となることを申し出た。モニカはその気になればネロを倒せると思っており、ネロもまたモニカの方が自分よりも強いと思っている。
- ルイス・ミラー
- 声 - 諏訪部順一[4]
- 七賢人の1人で〈結界の魔術師〉と呼ばれる。竜の単独討伐数で歴代二位を誇る超絶武闘派魔術師。態度こそ上品だが、実は元ヤンで癖がとても強い[2]。魔術を使った戦闘を得意とする魔法兵団の団長経験者であるが、七賢人選抜の魔法戦でモニカに完膚なきまでに叩きのめされた経緯があり、モニカより10歳年上のルイス[12]だが、同時期に七賢人になったモニカのことを「同期殿」と呼んでいる。妻のロザリーを溺愛しており、ロザリーが身ごもった時には契約精霊のリンから浮かれポンチと言われている。
- 第一王子のライオネルとはミネルヴァ時代の学友であり、クロックフォード公爵と第二王子のフェリクスが嫌いという理由から、王位継承に関しては第一王子派ではあるが、絶対に第一王子推しという訳ではない。
- 【作者談】作者はルイスのことを「いかにも正論っぽい暴論を笑顔でゴリ押してくるキャラ」と表現している[2]。
- ロザリー・ミラー
- 声 - 佐藤利奈
- ルイスの妻。医者。旧姓はロザリー・ヴェルデ。
- ルイス・ミラーのミネルヴァでの元クラスメイト。父は元七賢人。
- ※ Web版[注 2]「記憶喪失軍医ロザリー・ヴェルデの考察」の主人公。
セレンディア学園
生徒会役員
- フェリクス・アーク・リディル/アイザック・ウォーカー
- 声 - 坂田将吾[5]、内田真礼(従者)
- リディル王国第二王子、セレンディア学園の生徒会長、三年生。モニカの護衛対象。母方の祖父がクロックフォード公爵。魔術に興味のないフリをしているが、実は〈沈黙の魔女〉の隠れファン[15]。その有能さで完璧な第二王子として名を馳せ、王位継承に最も近いと貴族たちから思われている。
- 本名はアイザック・ウォーカー。幼少期に竜害により両親と弟を失い、孤児だった彼をクロックフォード公爵が引き取った。本物のフェリクス王子の従者であり親友だった。何をやっても上手く出来ないフェリクスと違って、隣で見ていたアイザックは全て吸収して完璧に熟して見せるほど有能だった。だがフェリクスは、公爵がアイザックの顔をフェリクスそっくりに作り変え、表舞台に立たせようとしていることを知り、それから間もなく屋上から転落死する。アイザックはそれを自殺と誤解し、彼の代わりにフェリクスの名を後世に残すことを信念に、第二王子として成り代わり長年振舞って来た。
- ある時、アイザックは公爵を裏切ったことにより切り捨てられ、公爵とは無関係にフェリクスに成り代わった罪人として裁かれようとしていた。アイザックはフェリクスの名誉を守るため、処刑を受けることを覚悟していた。だが、フェリクスの死が事故であったことを知ったモニカは友人、七賢人の同僚、さらには国王をも巻き込み、アイザックを審判する最高審議会で聴衆を欺き、アイザックを助け出す。国王はモニカに、息子の名誉を守ろうと尽力した事に親として礼を言った。セレンディア学園卒業後は、エリン公爵として領地を与えられ、半ば隠居生活を送っている。モニカがサザンドールに引っ越してからは、自領の業務の一部を自身に化けたウィルディアヌに任せてモニカの元に押しかけ、強引に弟子入りして身の回りの世話をしている。モニカに惹かれており、彼女も無自覚にシリルに想いを寄せている事を察しているが負けるつもりはない。
- シリル・アシュリー
- 声 - 中島ヨシキ[16]
- ハイオーン侯爵令息。養子。セレンディア学園の生徒会副会長、三年生。〈識者の家系〉の人間で、真面目で勤勉。氷の魔術の使い手。魔力過剰吸収体質のため、魔力を変換して放出する魔導具のブローチを身に付けている。フェリクスに忠誠を誓っており、フェリクスにもまた信頼されている。隠れ甘党でチョコレートが大好き[15]。クローディア・アシュリーの義兄。妹との仲は微妙。恋愛に鈍く、自分がモニカに惹かれている自覚が無い。フェリクスの正体を知ってもその忠誠に揺らぎはなかった。卒業後、フェリクスに仕事を押し付けられて疲弊したウィルディアヌに泣きつかれ、彼を連れ戻すためにモニカの許へ訪れた。その際のやり取りで未だにシリルとモニカは互いが好きあっている自覚が無く、付け入る隙があると見なされていた。
- エリオット・ハワード
- 声 - 木村良平[17]、高橋李依(幼少期)
- ダーズヴィー伯爵令息。セレンディア学園の生徒会書記で、タレ目の三年生。階級至上主義者で平民や平民出身者には風当たりが強い。ただ権威を振りかざす訳ではなく、平民であっても才能を伸ばし努力する者は認め、役割を弁えており「貴族は平民を守る義務がある」と思っている。陽気で軽薄に見えるが、他人にも自分にも厳しい性格[14]。選択授業では宮中音楽家の息子ベンジャミンと共にチェスを選択している。
- 関係者を除き、フェリクスの入れ替わりを唯一知っていた人物。本物のフェリクスを散々苛めていたエリオットをアイザックは嫌っており、エリオットもまたいけすかないアイザックを嫌っている。
- 【作者談】作者によれば「噛めば噛むほど味のするスルメのような、絶妙な人間臭さが魅力のキャラクター」であるという[2]。
- ブリジット・グレイアム
- 声 - 日笠陽子[18]
- シェイルベリー侯爵令嬢。セレンディア学園の生徒会書記、三年生。やることが完璧、気位の高い才女。学園三大美人の一人。フェリクスの幼馴染で、婚約者候補の一人。
- 幼少期のフェリクスに想いを寄せていたが、療養を明けて再会したフェリクスはブリジットが知っている彼とは似ても似つかず、密かにフェリクスの身辺を調査していた。
- ニール・クレイ・メイウッド
- 声 - 榊原優希[19]
- メイウッド男爵令息。セレンディア学園の生徒会庶務(Web版では総務)、二年生。〈調停者の家系〉の人間で、クローディアの婚約者。温厚で大人しく控え目な性格。背が低いことを気にしており、チビは禁句。分からないことは自分で徹底的に調べる主義[15]。
- アーロン・オブライエン
- 声 - 市川蒼
- ステイル伯爵令息。元セレンディア学園の生徒会会計。クロックフォード公爵の推薦で生徒会役員をやっていたが、生徒会の経費を着服していたことが発覚し、退学に追い込まれた。
- ヴィクター・ソーンリー
- 声 - 遊佐浩二
- モニカのクラスの担任教師、兼生徒会顧問。上級魔術師資格を持つ。生徒会顧問に就任するやいなや精神干渉魔術の研究費を捻出するため、生徒会会計記録を改ざんし、着服していた黒幕だった事がモニカによって暴かれた。その着服過程で研究実験も兼ねて精神干渉魔術を用いアーロンとセルマを操っていた。前年会計担当だったシリルも同じく精神干渉魔術を掛けられていた。
- ※ Web版[注 2]ではただのモニカのクラスの担任として名前も設定されていない人物。アーロンの単独犯行のストーリーとなっている。
一般生徒
- イザベル・ノートン
- 声 - 種﨑敦美[5]
- リディル王国東部を守護するケルベック伯爵家の令嬢。セレンディア学園の一年生。モニカの任務の協力者。モニカの任務の手助けをすべく、悪役令嬢になりきっている[11]。高笑いのキレは誰にも負けないと自負している[20]。学園内では、モニカをいじめているふりをしているが、裏ではモニカのことをモニカお姉様と呼び、溺愛している[20]。なお、ケルベック伯爵家はモニカがウォーガンの黒竜を撃退したことに深く感謝しており、ノリノリで協力した[21]。
- モニカがお茶会毒殺未遂事件の被害にあった時は、完璧な悪役令嬢を演じ、カロライン・シモンズを徹底的に貶めている。
- 常に侍女のアガサが側で仕えている。
- ラナ・コレット
- 声 - 中村カンナ[22]
- コレット男爵令嬢。セレンディア学園の二年生。父親が豪商で爵位も金で買ったほどの莫大な財を有しており、ラナ本人も親譲りの商才を持ち様々な流行にも詳しい。クラスメイトからはその財力を妬まれて成金男爵令嬢と陰口を叩かれているが、本人はそれらの一切を相手にしておらず気にもしていない。心優しい性格で、教室で人の多さに委縮していたモニカに声をかけ世話を焼くようになる。この学園でモニカとって初めて出来た友達で、後に無二の親友ともなったクラスメイト。モニカをとても大切に思っている。
- 卒業後、リディル王国随一の港町サザンドールにて魔道具をメインに扱う商会を若くして立ち上げる。メインの商材以外にも多方面に手を伸ばす予定で、実用性とデザイン性を兼ね備えた可愛い魔術師のローブを考案中。それでモニカを着飾るつもりでいる。
- クローディア・アシュリー
- 声 - 茅野愛衣[23]
- ハイオーン侯爵令嬢。セレンディア学園の二年生。侯爵家は代々智者で名高い〈識者の家系〉であり、その知識量は膨大で歩く書庫のような存在。シリル・アシュリーの義妹。兄との仲は微妙だが、兄の動かし方はよく分かっている[14]。感情表現が苦手で、基本的に何をやっていても無表情だが実際には優しい人物。またひねくれ者で、兄や友人達に内心とは逆の態度で接したり、識者の家系である事から他人に利用されるのが嫌い。ニール・クレイ・メイウッドの婚約者[24]。学園三大美人の一人。お茶会毒殺事件で倒れたモニカの応急処置を行った命の恩人で、識者の家系故の知識でモニカが飲まされた「毒」を見抜き、事件解決に貢献している。
- グレン・ダドリー
- 声 - 木村太飛[25]
- 魔術師見習いの肉屋の息子。ルイスの弟子。フェリクスの警戒の目をモニカから逸らすため、ルイスが同時期に編入させた二年生。好きな女性のタイプはクールな年上。ニール・クレイ・メイウッドのクラスメイト。
- 飛行魔術が得意。七賢人でも2人しかいない、250を超える魔力量を持っている。ミネルヴァにいた時期にヒューバードに持ちかけられた魔法戦で、魔力を暴走させる事故を起こしたことがある。
- ケイシー・グローヴ
- 声 - 直田姫奈[26]
- ブライト伯爵令嬢。セレンディア学園の二年生。祖母がランドール王国の侯爵家から嫁いで来ているため、そちらとも血縁がある。王国東端の国境に接する領地の田舎貴族故に、馬術や狩り、刺繍が得意。ブライト領は傲慢な中央貴族達から見放された地で、竜害の事を訴えても救援を寄越してもらえず、実際に救ってくれたのは戦争の危険がありながらも秘密裏に国境を越えて救援に駆けつけた隣国ランドールの騎士団だった。この事でリディル王国を見限ってランドール王国側に寄っていたブライト領にとって、中央で権勢を振るうクロックフォード公爵とその後ろ盾を得た第二王子フェリクスは障害でしかなく、彼が王位に就けばクロックフォード公爵は帝国との戦争を行うために間にあるランドール王国を侵略する事が確定的であったため、モニカの友達を装い第二王子暗殺を目論んだ。だが、ただの学生ではなく沈黙の魔女であったモニカによって計画は阻止される。王族暗殺未遂により本来処刑されるところを、モニカが慈悲を訴えたことでルイスの一存により事件は隠蔽され、修道院送りで済まされた。
- ベンジャミン・モールディング
- 声 - 西田雅一
- 宮中音楽家の息子。セレンディア学園の三年生。物事を何でも音楽で例える程の芸術家肌。選択授業では生徒会書記のエリオットと共にチェスを選択している。家訓は「借金取りと恋人に嘘をついても、音楽とチェスで嘘はつくな」らしい。
- エリアーヌ・ハイアット
- レーンブルグ公爵令嬢。セレンディア学園の二年生。フェリクス・アーク・リディルのはとこであり、フェリクスの婚約者候補の一人。学園三大美人の一人。
- セルマ・カーシュ
- 声 - 長谷美希
- アーロン・オブライエンの婚約者。モニカのクラスメイトで保健委員。モニカの調査によって、アーロンの着服事件を庇うために看板落下事件と植木鉢落下事件を起こしていたことが判明し、自主退学処分となった。実際にはアーロン共々ヴィクター・ソーンリーの魔法によって操られた末の犯行であった事が後に判明する。
- ※ Web版[注 2]では登場しない人物。アーロンの単独犯行のストーリーとなっている。
- カロライン・シモンズ
- 声 - 渡部紗弓
- 竜害に自力で対処出来ないためにケルベック伯爵家の庇護下に入っているノルン伯爵家の令嬢。セレンディア学園の二年生。絶えず2人の取り巻きを従えて行動している。傲慢でかなり考えの足りない令嬢で、この学園が唯の学校ではなく社交界の延長の場でもあるという事を理解できていない。階段でセルマ・カーシュを虐げていた際にラナとモニカを巻き込んだ件については軽い叱責で済んでいたが、これで恥をかかされたと逆恨みしたカロラインがモニカに報復しようと誘ったお茶会にて、危険な「毒物」であるという知識も無いまま軽い気持ちで目薬(散瞳薬)入りの紅茶を飲ませたために大事になる。くだらない動機で行われたこの愚行はモニカに目を掛けるフェリクスの怒りを買い、モニカ・ノートン嬢毒殺未遂事件として強制退学処分(取り巻き二人は自主退学処分)となった。この際にモニカを溺愛するイザベルの怒りも買っており、社交の場で庇護者であるノートン一族に仇なす愚か者は自領地をも滅ぼすのだという事実を徹底的に教え込まれ、心をへし折られた。実際にはケルベック伯爵家はノルン伯爵家を見捨てはしないが、父はこの件を交渉カードとして利用するだろうとイザベルは述べている。
- ロベルト・ヴィンケル
- 声 - 中村源太
- 男爵家の五男。神殿傘下「院」の生徒で、ランドール王国からの留学生。チェス大会でモニカに敗北したのを機に、モニカにチェスの付き合いを目的とした婚約を申し込むも断られ続けているが、しつこく食い下がっている。チェス大会の後、セレンディア学園に一年生として編入。選択授業ではモニカと同じチェスを選択している。チェスとモニカの事しか頭にない。
- ヒューバード・ディー
- 子爵家の次男。〈砲弾の魔術師〉の甥で、魔道具製作の天才。魔術師養成機関ミネルヴァを退学し、セレンディア学園に三年生として編入した。いつも鼻歌を歌っている。ドSな性格で、モニカやグレンにミネルヴァ時代にトラウマを植え付けている戦闘狂。
教師
他校の関係者
- バーニー・ジョーンズ
- 声 - 渡辺明乃
- リディル王国南西部に領地を持つアンバード伯爵家の次男。魔術師養成機関ミネルヴァの生徒。
- ミネルヴァに在学していた頃のモニカを虐めから助けて唯一人の親友となり、彼女に無詠唱魔法のヒントを与えた。実技成績1位、誇り高き貴族であろうと務める好漢で七賢人の座を目指していたが、モニカに先を越された事に嫉妬して決別、彼女が山奥に引き篭もる原因になった。人生の目標を奪ったモニカに対して歪んだ執着心を抱いている。
- ギディオン・ラザフォード
- 声 - 仲野裕
- ミネルヴァの教師。煙管を愛煙しており、吐き出される紫煙を利用した魔術を使うことから〈紫煙の魔術師〉の二つ名で呼ばれている。土属性の攻撃魔術を使い、かつては〈岩窟の魔術師〉の二つ名で呼ばれていた。ルイス、カーラの師匠で、モニカの恩師。元軍人で、やや暴力的で口が悪い。
- ユージン・ピットマン
- 声 - 子安武人
- ミネルヴァの教師だが、チェス大会に向かう道中で帝国の諜報員に殺されて容姿をすり替えられた。諜報員は竜化の魔法の使い手。
王族関係者
- アンブローズ・クレイドル・リディル
- リディル王国の国王。年齢は五十歳前後。穏やかで理知的な雰囲気で民から慕われている。高圧的に王家の権威を振りかざさず、周辺諸国と国内貴族の顔を立てる政治姿勢が故に、主張の弱い王に見られがちだが、国内のバランス調整に尽力する強かさがある穏やかな改革者。
- ライオネル・ブレム・エドゥアルト・リディル
- リディル王国第一王子。ルイスのミネルヴァでの同級生で、親友。ルイス曰く「金のゴリラ」。厳つい見た目だが、穏やかな性格で心根は優しい。ネイトという従者が側で仕えている。
- フェリクス・アーク・リディル(幼少期)
- 声 - 安齋由香里
- リディル王国の第二王子、アイリーン妃の息子。王子でありながら気が弱く、常に及び腰で謝ってばかりで頼りないが、誰よりも心優しい少年。回想で描かれるびくびくした姿はモニカを思わせる。本編に当初から登場するフェリクス・アーク・リディルを名乗る人物とは別人。
- 当時従者で親友だったアイザックを、クロックフォード公爵家から逃がすために騒ぎを起こそうとするも、屋上から転落し亡くなる。これはあくまで事故だったが、当時フェリクスが祖父ダライアス(クロックフォード公爵)に見放されて追い詰められていたためにアイザックは自殺なのだと誤解し、フェリクスの名誉を守るために入れ替わりを公爵と計り今へと繋がる計画が始まった。
- アルバート・フラウ・ロベリア・リディル
- リディル王国第三王子。魔術師養成機関ミネルヴァからセレンディア学園に編入した。従者の名はパトリック・アンドリュース。
七賢人
- メアリー・ハーヴェイ
- 声 - 能登麻美子
- 七賢人の一人で、〈星詠みの魔女〉。星を詠んで占いを行う占星術を使い、国の行く末を占う。美少年好き[27]。
- エマニュエル・ダーウィン
- 七賢人の一人で、〈宝玉の魔術師〉。付帯魔術の使い手。古き良き小悪党[27]。古代魔導具〈偽王の笛ガラニス〉を独断で使用し、他の七賢人やカーラに制圧される。その後、エマニュエルは逃亡先でフェリクスと出会い、クロックフォード公爵の暗殺を命じられるも、返り討ちに遭い亡くなる。
- ブラッドフォード・ファイアストン
- 七賢人の一人で、〈砲弾の魔術師〉。六重強化術式の使い手。戦闘狂[27]。
- レイ・オルブライト
- 七賢人の一人で、三代目〈深淵の呪術師〉。魔術とは似て非なる呪術を独占するオルブライト家の当主。病的な愛されたがり[27]。
- ラウル・ローズバーグ
- 七賢人の一人で、男ではあるが、五代目〈茨の魔女〉の二つ名を持つ。弱冠16歳という史上最年少の若さで七賢人になったが、その1年後に15歳で七賢人になったモニカに七賢人史上最年少就任の座を奪われている。バラを操る付与魔術が得意で、『人食い薔薇要塞』を繰り出せる。常日頃農作業をしており、植物に魔力を付与する研究をしている。初代〈茨の魔女〉レベッカ・ローズバーグに匹敵する王国内1、2を争う魔力量と美貌の持ち主だが体はムキムキ。魔術に関しては天才だが、それ以外は割とポンコツで、空気が読めない。友達募集中。標準装備は野良着と麦わら帽子[27]。
- サイラス・ペイジ
- エマニュエルの死後、代わりに七賢人に就任した〈竜滅の魔術師〉。元七賢人〈雷鳴の魔術師〉グレアム・サンダースの弟子。実年齢よりも老けて見える。竜討伐を信念としており、竜単体討伐数は歴代3位。
- アイザック・ウォーカーとは幼馴染で、リーダーと呼ばれ慕われていた。
- ※ Web版[注 2]では「サイレント・ウィッチ(外伝)」で登場。
元七賢人
- カーラ・マクスウェル
- 元七賢人で、〈星槍の魔女〉。同時に七つの魔術を維持できる。二つ名の由来は、彼女が使用する「星の槍」。ルイスの姉弟子。
- ※ Web版[注 2]では「記憶喪失軍医ロザリー・ヴェルデの考察」で登場。
- バードランド・ヴェルデ
- 元七賢人で、〈治水の魔術師〉。リディル王国内の治水事業に貢献し、水道を普及させた。ロザリーの父。
- ※ Web版では「記憶喪失軍医ロザリー・ヴェルデの考察」で登場。
- メリッサ・ローズバーグ
- 元七賢人で、四代目〈茨の魔女〉。五代目〈茨の魔女〉ラウル・ローズバーグの5歳年上の姉。史上最短で七賢人をクビになった。
- ※ Web版では「サイレント・ウィッチ(外伝)」で登場。
シュヴァルガルト帝国の関係者
- レオンハルト・アロイス・マクシミリアン・ベルント・クレヴィング
- シュヴァルガルト帝国第十六代皇帝。南の異民族を屠った事から「黒獅子皇」の二つ名を持つ。破天荒な性格。
- ユアン
- シュヴァルガルト帝国の諜報員。肉体操作魔術が得意で顔を自在に変化させることが出来る。普段は目の細い平坦な顔をしている。
- ハイディ
- シュヴァルガルト帝国の諜報員。ユアンの協力者。過去にユアンに引き取られ、肉体操作魔術で顔を作り変えられている。
- バルトロメウス・バール
- 声 - 高橋広樹
- シュヴァルガルト帝国出身の技術職人。器用で仕事が早いが二流。アボット商会の紋章の模倣作製を依頼された際に、紋章の「雄牛の尻尾」を書き忘れたために、アボット商会の商人に扮しセレンディア学園に潜り込んだモーゼス達が捕まったきっかけになっている。その事件の捜査の手から逃れるために、コールラプトンの祭りで魔術奉納に使用する古代魔道具「星紡ぎのミラ」を盗み、模倣品を作製し売りさばいた金で高跳びをしようとしていた。
- ※ Web版[注 2]では登場しない人物[28]。
- カリーナ・バール
- 黒髪をお団子にした小柄な少女。ひと目見たものをほぼ再現して作ることが出来る技術者で、黒獅子皇から〈神眼〉の称号を与えられた。帝国側のポンコツ天才娘。
- ※ Web版では「サイレント・ウィッチ(外伝)」で登場。
その他
- ヴェネディクト・レイン
- 声 - 宮本充
- モニカの実の父親。人体と魔力の関係性について研究していた博士。医学、数学、物理学、生物学、魔法学など、あらゆる分野の知識を持っていた。人の遺伝情報を読み取る「黒い聖杯」という魔道具を開発し、これを医療などの分野で役立てようと考えていた。だが、これを利用すれば血縁関係をも明確に出来る事に気付いたクロックフォード公爵に自分の計画の邪魔になるとして、一級禁術である「死者蘇生」を研究しているとの冤罪を着せられて、裁判もされず無理やり処刑された。この事で娘であるモニカも迫害されて心と身体に大きな傷を負い、他人と関わる事が出来なくなってしまっていた。
- ヒルダ・エヴァレット
- 魔術研究所の上級職員。モニカの養母。ヴェネディクトの助手だったが、ヴェネディクトが冤罪で処刑された後に、行方が分からなくなっていたモニカを探していた。引き取られた先で叔父の虐待により身も心もボロボロになっていたモニカを発見・保護し、出生時の名である「モニカ・レイン」を「モニカ・エヴァレット」と改名して引き取っていた。家事は一切苦手。
- ポーター
- 声 - 木内秀信
- コールラプトンの街にあるポーター古書店の店主であり、ダスティン・ギュンター名義で小説を書いている作家。ヴェネディクトの親友だった。
- ダライアス・ナイトレイ
- クロックフォード公爵。フェリクスの母方の祖父。第二王子派筆頭。王国有数の権力者で、貴族議会を牛耳っている。シュヴァルガルト帝国との戦争を目論んでいる。有能だが残忍かつ冷酷で無慈悲な人物で、自分の目的のためなら他人を犠牲にすることを何とも思っておらず、彼によって破滅させられた者たちは多い。孫のフェリクウスの事も役立たずとして見放したほど人間味に欠けている。父を理不尽に謀殺されたモニカにとって最も憎い仇であり、復讐に全てを捧げて仇を殺したいという衝動も心の奥底に抱えていた。権勢が強すぎたために国王からも目障りに思われていた。
- フェリクスを巡る一件で国王に弱みを握られただけでなく、的外れな告発(アイザックを救うためそうなるようモニカが仕向けた)で第二王子を貶めようとしたと権勢に陰りが生まれ、いずれ家督を譲って引退することを余儀なくされた。モニカは「黒い聖杯」の件で証拠を握っているために父親の名誉を回復して彼を断罪することも出来たが、そうすれば破滅への道連れとしてアイザックも一緒に巻き込もうと動く可能性が高く、過去の恨みよりも現在に生きるアイザックを救う方を選択したために見逃された。帝国皇帝レオンハルトの見込みでは、モニカの握る証拠ならダライアスの処刑まで持って行けたはずとのことだった。
- アイリーン・ナイトレイ
- 第二王妃。ダライアスの娘であり、フェリクスの母。故人。
- ピーター・サムズ
- 本名はバリー・オーツ。オルブライト家を裏切り、クロックフォード公爵に雇われた呪術師。レーンブルグ公爵家へ使用人として送り込まれる。呪竜騒動で出没した緑竜の子を呪い殺した。ヴェネディクトの死に関わっている。
- マダム・カサンドラ
- 声 - 沢海陽子
- コールラプトンの町の娼館の主。フェリクスに情報を提供している。フェリクスの正体は知らないが、金払いが良いので気に入っている。
- トリス
- 声 - 小清水亜美
- カサンドラの館で働いている娼婦。
- アニー
- 声 - 土屋李央
- 焦げ茶の髪を首の後ろで括った、モニカ曰く同年代の子どもと比べて頭の良い少女。文字が読める上、職人の娘なので数字に強い。モニカの山小屋のあったの村の少女で、毎月モニカに食料等を届けていた[29]。
- アガサ
- 声 - 原紗友里
- イザベル・ノートンの侍女。有能で細かい所まで気が利く。古流槍術の使い手で、対人戦が得意。
- アラン
- 声 - 田村奈央
- アガサの双子の弟。姉より落ち着いているように見えるが、〈沈黙の魔女〉に会えた時は、密かにテンションが上がっていた。
- セオドア・マクスウェル
- 元七賢人〈星槍の魔女〉カーラ・マクスウェルの兄。魔法生物学者。いつもナヨナヨしている。
- ある日、ミネルヴァに迷い込んだ子竜の種類の判別をラザフォードに頼まれる。しかし、それが黒竜[注 3]であると分かったうえで、赤竜と偽って伝え生息地に返すも、その子竜に愛着を抱いてしまう。その後、崖から転落し致命傷を負ったセオドアは、黒竜に自分を食べるよう言い、セオドアに成り代わった。黒竜は〈暴食のゾーイ〉を使ってセオドアと同じ冥府に向かおうとし、人間に大きな損害を与えた。
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用語
- リディル王国
- 本作の舞台となる国家。
- 三大名門校
- 王国における3つの名門校の総称[30]。貴族の子女達が通う学校「セレンディア学園」、神殿傘下の法学に秀でた「院」、魔術師養成機関の最高峰「ミネルヴァ」で構成される。
- リシャーウッド修道院
- リディル王国北部にある修道院。
- 七賢人
- リディル王国で、特に魔術の扱いに秀でた七人の魔術師の称号。魔法伯という伯爵位に相当する特別な爵位が与えられる。国王の相談役であり、国王の命令以外は受け付けない。また、魔力量が150以上なければ七賢人にはなれない。
- 本編開始時点では〈星詠みの魔女〉、〈砲弾の魔術師〉、〈宝玉の魔術師〉、〈深淵の呪術師〉、〈茨の魔女〉、〈結界の魔術師〉、〈沈黙の魔女〉の7人で構成されている。
- サムおじさんの豚
- リディル王国の市井の子供たちなら誰でも知っている童謡。サムおじさんの養豚場から毎年冬に売られていく豚の数が、フィボナッチ数列になぞらえて増えていく歌になっている。モニカ自身が我を忘れられるほど数字が好きなことから、現実逃避で自分の世界に入り込む際などに用いられている。
- Web版[注 2]ではこの童謡は無く、実際のフィボナッチ数列を、Web版の裏設定では数学者フィオレッティによって広められた数列とされているが、書籍化にあたり作中設定のフィオレッティ数列が実在すると誤認する恐れがある為、「サムおじさんの豚」を用いたストーリー展開に変更されている[31]。
【歌詞】
- 一年目の冬 一匹売られ 二年目の冬 一匹売られ
- 三年目の冬 二匹売られ 四年目の冬 三匹売られ
- 五年目の冬 五匹売られた ガラガラ ガラガラ 車輪の音に
- ブゥブゥ ブゥブゥ 豚が鳴く 六年目が八匹ならば
- 一〇年目の冬 売られた豚は さて何匹?
- シュヴァルガルト帝国
- リディル王国の隣国。魔術研究が盛ん。世界的に禁止されている肉体操作魔術の研究を限定的に解禁したことで、他国の魔術師の移住が増加している。
- ランドール王国
- リディル王国東端に接し、シュヴァルガルト帝国との間にある小国。
- ファルフォリア王国
- リディル王国の南東に位置する国。農業大国でリディル王国にとって重要な貿易相手であり同盟相手でもある。ファル王国とフォリア王国という別々の国が一つになったという経緯から内政は決して安定しているとは言い難い。
- 貴族階級
- リディル王国における爵位は、上から順に公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵となっている[32]。
- 魔法
- 魔力を行使してなんらかの現象を起こすこと。魔法は人間だけのものではなく、精霊や竜などの魔法生物も魔法を使うことができる。但し、彼らは人間とは異なり、生まれつき魔力操作に長けているため詠唱を必要としない。
- 魔術
- 魔法を使うための手段。詠唱によって魔術式を編むことで魔力を行使すること。
- 詠唱
- 人間が魔術式を編みやすくするための行為。人間は基本的に「詠唱をしなくては魔術を使えない」とされており、上級魔術が二十秒から三十秒以上、中級魔術は十秒から二十秒、下級魔術の詠唱時間は凡そ三秒から十秒ほど詠唱時間がかかる。
- 詠唱中に無防備になってしまうことが魔術師の最大の弱点とされており、戦場に於いては詠唱時間が生死を左右するといわれるほど。上級魔術師の中には短縮詠唱を使って、詠唱時間を半分にする者もいる。
- しかし、モニカはその頭の回転の速さから、魔術式を編むという行為を脳内だけで行うことができ、凡そ八割程度の術を無詠唱で行使することができる[33]。
- 魔力
- 魔法を使う元となる力。これがなかったり、少なかったりすると、魔法が使えない。魔力量の目安は、1〜49が才能のない一般人。50〜99が見習いおよび下級魔術師。100〜149が中級魔術師。150以上が上級魔術師である。200を超える者は滅多におらず、公式に認められた魔力量が250を超えている者は、王国には片手で数えられるほどしか存在しない[34]。
- 古代魔導具
- 旧時代の魔術師によって作られた魔導具。現在ではロストテクノロジーになったもので、意思を持ち、人と会話ができる。
- ※ Web版では「サイレント・ウィッチ(外伝)」から作品設定に組み込まれた概念。
- 星紡ぎのミラ
- 声 - 花澤香菜
- 古代魔道具の一つ。魔素解放のために死者の霊を祀る「コールラプトンの祭り」の際に魔術奉納に使用される。土地の魔力を吸い上げる規模は、星の回りが良い時は街2,3個分で、吸い上げた魔力を攻撃魔術として変換できる。持ち主が女の人の時はおとなしいが、男の人が相手だと惚れっぽく振られると殺してしまうという人格を持つ、曰く付きの古代魔道具。
- 竜
- 本作での竜は町や人々の生活を脅かす災害の一種として描かれており、そのため「竜害」という言葉が人々に広く浸透している。白竜を除き、胴体は固く、弱点は眉間と目のみである。竜には種類があり、飛竜や水竜などがいる。上位の竜には赤竜のように名前に色が付けられている。また、その中でも黒竜と呪竜は特に恐れられている。
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作風とテーマ
作者曰く、本作は「1800年代あたりの近代ヨーロッパ」をイメージしており、魔術などのファンタジー要素が取り入れられている。時代設定を近代にした理由について作者は、「ストーリーに登場させる小道具や概念などに合わせて、文明レベルも引き上げる必要があった」からであると語る[2]。ミステリの要素や派閥争いといった側面はストーリーを面白くさせる要素に過ぎず、本作の主軸は主人公モニカ・エヴァレットの成長ドラマとなっている[2]。
制作背景
本作の設定自体は執筆前に出来上がっていたものの、前もって世界観やキャラクターを固めたいという作者の考えから、先に本作から2年前の世界を描いた物語「記憶喪失軍医ロザリー・ヴェルデの考察[6]」を執筆し、その後本作を執筆するに至っている。「記憶喪失軍医ロザリー・ヴェルデの考察[6]」はルイス・ミラーというキャラクターからストーリーが構築されているが、本編及び「サイレント・ウィッチ(外伝)[9]」はモニカというキャラクターからストーリーを構築しており、世界設定に関しては魔術の普及具合や発展具合が世界観を固める上で重要であることから、魔術が便利になりすぎないようにしている[2]。
評価
2025年6月時点で電子版を含めたシリーズ累計部数は100万部を突破している[35]。「次にくるライトノベル大賞2021」では総合部門で13位、WEB発単行本部門で8位[36]、「次にくるライトノベル大賞2022」では単行本部門で5位をそれぞれ獲得している[37]。『このライトノベルがすごい!2022』(宝島社)では総合新作部門7位[38]、単行本・ノベルズ部門2位を獲得している[39]。『このライトノベルがすごい!2023』では単行本・ノベルズ部門4位を獲得している[40]。
既刊一覧
小説
サイレント・ウィッチ
- 依空まつり(著)・藤実なんな(イラスト)、KADOKAWA〈カドカワBOOKS〉、既刊12巻(2025年7月10日現在)
- 『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』、2021年6月10日初版発行(同日発売[41])、ISBN 978-4-04-074035-5
- 『サイレント・ウィッチ II 沈黙の魔女の隠しごと』、2021年10月10日初版発行(10月8日発売[42])、ISBN 978-4-04-074224-3
- 『サイレント・ウィッチ III 沈黙の魔女の隠しごと』、2022年2月10日初版発行(同日発売[43])、ISBN 978-4-04-074375-2
- 『サイレント・ウィッチ IV 沈黙の魔女の隠しごと』、2022年8月10日初版発行(同日発売[44])、ISBN 978-4-04-074626-5
- 『サイレント・ウィッチ IV -after- 沈黙の魔女の事件簿』、2022年10月10日初版発行(10月7日発売[45])、ISBN 978-4-04-074629-6
- 『サイレント・ウィッチ V 沈黙の魔女の隠しごと』、2023年2月10日初版発行(同日発売[46])、ISBN 978-4-04-074628-9
- 『サイレント・ウィッチ V グッズ付き特装版 沈黙の魔女の隠しごと』、2023年2月10日初版発行(同日発売[47])、ISBN 978-4-04-074886-3
- 『サイレント・ウィッチ VI 沈黙の魔女の隠しごと』、2023年8月10日初版発行(同日発売[48])、ISBN 978-4-04-075090-3
- 『サイレント・ウィッチ VII 沈黙の魔女の隠しごと』、2024年2月10日初版発行(2月9日発売[49])、ISBN 978-4-04-075093-4
- 『サイレント・ウィッチ VII 小冊子付き特装版 沈黙の魔女の隠しごと』、2024年2月10日初版発行(2月9日発売[50])、ISBN 978-4-04-075345-4
- 『サイレント・ウィッチ VIII 沈黙の魔女の隠しごと』、2024年8月9日発売[51]、ISBN 978-4-04-075563-2
- 『サイレント・ウィッチ IX 沈黙の魔女の隠しごと』、2025年2月10日発売[52]、ISBN 978-4-04-075813-8
- 『サイレント・ウィッチ IX グッズ付き特装版 沈黙の魔女の隠しごと』、2025年2月10日発売[53]、ISBN 978-4-04-075814-5
- 『サイレント・ウィッチ IX -extra- 沈黙の魔女の短編集』、2025年6月10日発売[54]、ISBN 978-4-04-075854-1
- 『サイレント・ウィッチ X 沈黙の魔女の隠しごと』、2025年7月10日発売[55]、ISBN 978-4-04-075855-8
サイレント・ウィッチ -another- 結界の魔術師の成り上がり
- 依空まつり(著)・藤実なんな(イラスト)、KADOKAWA〈カドカワBOOKS〉、全2巻
- 『サイレント・ウィッチ -another- 結界の魔術師の成り上がり〈上〉』、2023年12月8日発売[56]、ISBN 978-4-04-075207-5
- 『サイレント・ウィッチ -another- 結界の魔術師の成り上がり〈下〉』、2024年4月10日発売[57]、ISBN 978-4-04-075208-2
漫画
- 依空まつり(原作)・藤実なんな(キャラクターデザイン)・桟とび(作画) 『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』 KADOKAWA〈B's-LOG COMICS〉、既刊6巻(2025年9月1日現在)
- 2022年4月1日発売[58][59]、ISBN 978-4-04-736981-8
- 2022年12月1日発売[60]、ISBN 978-4-04-737274-0
- 2023年8月1日発売[61]、ISBN 978-4-04-737540-6
- 2024年5月31日発売[62]、ISBN 978-4-04-738003-5
- 2025年1月31日発売[63]、ISBN 978-4-04-738326-5
- 2025年9月1日発売[64]、ISBN 978-4-04-738581-8
- 依空まつり(原作)・藤実なんな(キャラクター原案)・アズ・アズコ(漫画) 『サイレント・ウィッチ -another-結界の魔術師の成り上がり』 KADOKAWA〈カドコミ〉、既刊1巻(2025年9月5日現在)
- 2025年9月5日発売[65][66]、ISBN 978-4-04-811618-3
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テレビアニメ
要約
視点
『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』のタイトルで、2025年7月から10月までTOKYO MXほかにて放送された[5][67]。ナレーションはヴェネディクト・レインの声同時担当の宮本充。
スタッフ
主題歌
各話リスト
放送局
BD / DVD
Web番組
『放送直前特番』
『目指せ!《数学の魔術師》主演声優の習いごと』
- モニカ・エヴァレット役の会沢紗弥が数字にまつわる問題に挑戦する企画。隔週配信された。
- 受講者: 会沢紗弥(モニカ・エヴァレット役)。 講師: あきとんとん(Youtuber)。
『【サイレント・ウィッチ】最終回直前!音声生配信』
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脚注
参考文献
外部リンク
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