トップQs
タイムライン
チャット
視点

三池崇史

日本の映画製作者 ウィキペディアから

三池崇史
Remove ads

三池 崇史(みいけ たかし、1960年8月24日 - )は、日本の映画監督大阪府八尾市出身。「バイオレンスの巨匠」とも謳われている[1]既婚

概要 みいけ たかし 三池 崇史, 生年月日 ...
Remove ads

来歴・人物

要約
視点

幼少時代を三重県で過ごし、大阪工業大学高等学校時代はラグビーを行っていたが、入部した瞬間にレベルの違いを思い知って挫折[2]。ラグビーを断念してバイクサーキットライセンス取得に挑したが、走りにくい状態で前を走る人間を抜く欲求が生まれなかったため、これも断念[2]。大学へ内部進学できなくなっていた三池は横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)に進学、横浜にあった今村昌平の私塾で映画を学ぶが、大師匠の大庭秀雄の映画に対する心構えの講義を聞いた際に自分は場違いなんじゃないかと感じてしまう[2]。最終的に専門学校は卒業するがほとんど中退状態となり、横浜のディスコでアルバイトを行った[2]。専門学校2年生の時に専門学校の先輩からテレビの仕事の手伝いを頼まれ、これを引き受けた[2]。真面目に専門学校に行っている生徒は卒業制作を作っている時期ではあったため学校は先輩の依頼を一度断ったが、先輩が学校の先生に「まともに学校に行っていない生徒でもいいから紹介してくれ」と頼んだところ、その筆頭として三池の名前が挙がったというのが真相であり、学校の職員がアルバイト先のディスコまで来て依頼を持ちかけたという[2]。卒業後、ディスコのアルバイトをそのままやっていくのはなんだからと、その先輩の手伝いを行うようになった[2]。フリーの助監督として今村昌平恩地日出夫野田幸男西村潔井上梅次舛田利雄村川透らの現場に就いた後、1991年にビデオ映画『突風!ミニパト隊』で監督デビュー、1995年の『新宿黒社会』で初の劇場用オリジナル作品を手掛けた。以降、コメディからバイオレンスホラーなど多岐に渡るジャンルで制作活動を続ける。1998年に、『TIME』誌がこれから活躍が期待される非英語圏の監督として、ジョン・ウーと並び10位に選出。クエンティン・タランティーノイーライ・ロスパク・チャヌクなど、海外の監督にも影響を与えた(『殺し屋1』など)。また、オマー・ロドリゲス・ロペスフライング・ロータスなど、海外ミュージシャンにもファンが多いことでも知られる。『極道恐怖大劇場 牛頭』はVシネマとして初めてカンヌ国際映画祭に出品された。旧名は三池モバ。ジャンルを問わず「仕事は来たもん順で受ける」「映像化可能であれば、まず何でもやってみる」と公言しており、多作である。

三池のその映画制作スタイルは鮮烈な暴力描写を伴うため、しばしば論争を巻き起こすものの海外での評価は高い。2001年のトロント国際映画祭での『殺し屋1』の上映時には、エチケット袋を観客に配り、暴力描写が自分の持ち味であることをアピールした。海外での受賞は『極道戦国志 不動』でポルト国際映画祭審査員特別賞。『オーディション』でロッテルダム国際映画祭で国際批評家連盟賞とオランダジャーナリズム連盟賞。『カタクリ家の幸福』でジェルミナーレ国際ファンタスティック映画祭審査員特別賞。『牛頭』で第36回シッチェス・カタロニア国際映画祭審査員特別ビジュアルエフェクト賞など多数。フランシス・コッポラやウェイ・ワンがアジア人監督作品をプロデュースする企画に日本から参加が発表されるなど、ハリウッドからの引き合いもあったが、長期間携わる上に他の仕事に関わることを禁じる契約がある依頼は自分の気質には合わないため、断っているという。

2004年『IZO』(イゾウ)は、R-15指定。幕末時代の殺し屋・岡田以蔵をモチーフに、過去・未来を通じ、時間を超越した殺戮を繰り広げる様を描く。豪華な出演陣が話題となった。ヴェネチア国際映画祭に正式招待された。

2006年にはアメリカのケーブルテレビ局Showtimeが企画した、ホラー映画の巨匠13人によるオムニバステレビシリーズ『マスターズ・オブ・ホラー』の第1シーズンに、日本人唯一の参加を果たした。しかし、実際に三池が製作した『インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜』(原作・岩井志麻子)はアメリカのテレビで最も表現規制が緩いとされる有料チャンネルの放送コードにさえ引っ掛かってしまう内容のもので、北米での放映は見送られることとなり、話題となった。また、日本では角川ヘラルド・ピクチャーズ(現・KADOKAWA)配給で映画館公開も計画されていたが、映倫が審査を拒否したため、映倫の審査が必要ないイメージフォーラムで単館上映した。

2007年11月、米『TIME』誌の調査による「Top 25 Horror Movies(ホラー映画ベスト25)」に唯一の日本映画として『オーディション』が選出された。

2014年、第9回ローマ国際映画祭ガラ部門にて、監督作品「神さまの言うとおり」が、日本人初の「マーベリック賞」を授与される事が決定された[3]

2015年、第6回オアハカ映画祭にて、監督作品『極道大戦争』で最優秀監督賞を受賞[4]

好きな映画監督は黒澤明[5]五社英雄[6]デヴィッド・リンチ[7]ポール・バーホーベン[7]デヴィッド・クローネンバーグ[7]。好きな映画は『燃えよドラゴン[8]、『スターシップ・トゥルーパーズ[7]、『雲霧仁左衛門[5]、『闇の狩人[5]、『七人の侍[5]、『座頭市シリーズ(特に1962年の第1作目)』[5]など。

最近は一般層向けの作品以外にも、漫画やアニメを原作とした作品の監督、女児向け特撮テレビドラマ「ガールズ×戦士シリーズ」(総監督)など、特定の需要に応えた作品のディレクションにも積極的に取り組んでいる。

Remove ads

エピソード

  • 押井守は気になる日本の映画監督に北野武と三池を挙げ「この2人のことは気になります。次は何をやらかすんだろうっていう面白さを感じさせる人たちです」とコメントしている[9]
  • 2017年3月にミュージシャンのMIYAVIと共に行った対談ではMIYAVIから「ボクの大好きな映画監督です」「人間って汚いものじゃないですか? いま綺麗な映画が多いと思うんですけど、その汚さを日本人映画監督として、ポップマイノリティーではなく第一線として『どう表現するか?』というところで闘っている監督だと思っています」と評されている。同じ対談で三池は映画監督としての自身を「ボクには向上心がない。だから逆に言うとMIYAVIさんたちの世代って『ぬるい』っていう風に自覚せざるを得ない世代でしょ? 我々はそう思ってなかったから」「俺はぬるい状況であったからこそ生きてられた。それを30ぐらいで監督になった時にかなり強く感じたんですよ」と評価している[2]
  • 現場と作品以外からはずっとなにかから逃げていると語る人物でもあり、大学進学の見込みが無くなった際もラジオで「大学落ちたら横浜放送映画専門学院!」というCMを聴いて、大学進学に失敗した自分の逃げ道として映画を学び始めた[2]
  • 現場では逃げ道がないため、俳優からの演技に関する質問には全部答えるなど熱心に仕事をこなすが、現場を離れると、資料としてプロデューサーから渡される映画に一切目を通さないなど、気の抜けた姿勢になる。ただし、娯楽としては映画を楽しんで観賞する性分である[2]
  • ひみつ×戦士 ファントミラージュ!』の出演陣は三池監督について最初は怖い印象であったが、実際には優しく和ませてくれる人物であり、演技指導でも自ら実演するなど具体的でわかりやすかったと述べている[10]
  • インタビュアーの吉田豪と、哀川翔との対談の中では哀川の武勇伝が幾つか語られているが、その中で三池監督の名前を出している。映画の現場で一番暴れるのは自分達俳優より監督だと発言しており、その中でも三池監督は「ハンパじゃない」と評している。
  • 芸能界ではウッチャンナンチャンと、出川哲朗の専門学校の先輩であり、日本テレビ系列の世界の果てまでイッテQ!で共演した際は出川に三池先輩と呼ばれていた。
Remove ads

監督作品

映画

テレビドラマ

オリジナルビデオ

  • レディハンター/殺しのプレリュード英語版(1991年製作)
  • 突風!ミニパト隊/アイキャッチジャンクション英語版(1991年製作)
  • 人間兇器/愛と怒りのリング英語版(1992年製作)
  • ボディガード牙
    • ボディガード牙(1993年製作)
    • 修羅の黙示録 ボディガード牙英語版(1994年製作) ※DVD題は「ボディガード牙2 修羅の黙示録」
    • 修羅の黙示録2 ボディガード牙英語版(1995年製作)
  • 俺達は天使(カタギ)じゃない
    • 俺達は天使(カタギ)じゃない(1993年製作)
    • 俺達は天使(カタギ)じゃない2(1993年製作)
  • なにわ遊侠伝英語版(1995年製作)
  • 新宿アウトロー英語版(1994年製作)
  • 新・第三の極道
    • 新・第三の極道 勃発関西極道ウォーズ!!(1995年製作)
    • 新・第三の極道II(1995年製作)
  • 仁義なき野望
    • 仁義なき野望英語版(1996年製作)
    • 仁義なき野望2英語版(1997年製作)
  • 大阪最強伝説 喧嘩の花道(1996年製作)
  • ピイナッツ -落華星-英語版(1996年製作)
  • FULL METAL 極道(1997年製作)
  • シルバー (映画)英語版(1999年製作)
  • 鬼哭 KIKOKU英語版(2003年製作)
  • 極道恐怖大劇場 牛頭(ごず)(2003年製作)
  • 探偵物語英語版(2007年9月29日公開、真樹プロダクション配給)

Webドラマ

MV

舞台

アニメ

PV

Remove ads

出演作品

映画
オリジナルビデオ
  • 恐怖!!寄生虫館の三姉妹(1996年製作、宮坂武志監督) - 黛家父親 ※特別出演 ※三池ドコモ名義
  • 蘇える金狼2 復活篇(1998年製作、渡辺武監督)※三池ドコモ名義
  • 広島やくざ戦争 完結編(2000年) - 呉 コジマ組幹部 ミヤモリテルオ
  • 体警備員 裂かれた制服(2001年製作、熊沢尚人監督)※特別出演
  • 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE FINAL STAND BY ME(2002年、宮坂武志監督) - 阪神タイガースのキャップを被ったおっさん ※特別出演
    • 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 妖怪地獄(2004年) - ロク(故買屋)※三池イエロー名義
    • 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 マレーの虎(2005年) - ロク(故買屋)※三池イエロー名義
  • 極道刑事(2003年製作、佐藤佐吉監督)
テレビドラマ
テレビ番組
OVA
コンピュータゲーム
テレビアニメ
Remove ads

その他の参加作品

映画

テレビドラマ

オリジナルビデオ

  • 闇金の帝王 銀と金2(1993年製作、中原俊監督)プロデューサー、出演
  • 極道ジハード 〜聖戦〜(2002年製作、横井健司監督)監修
    • 極道ジハードII 〜聖戦〜(2002年製作、横井健司監督)監修
    • 極道ジハードIII 〜聖戦〜(2002年製作、横井健司監督)監修
  • 龍が如く 〜序章〜(2006年製作、宮坂武志監督)総合監督

歌舞伎

  • 地球投五郎宇宙荒事 (2015年2月、EXシアター六本木) 演出[19]
Remove ads

出典

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads