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全国高等学校演劇大会
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全国高等学校演劇大会(ぜんこくこうとうがっこうえんげきたいかい)は、高等学校の演劇の全国大会。全国高等学校総合文化祭の演劇部門である。
毎年7月下旬から8月上旬に開催される。文化庁および全国高等学校演劇協議会が主催。
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歴史
終戦直後の1945年から新制高校での演劇活動が再開された。東京、愛知、北海道で都道県組織が立ち上がった。1949年、東京で東京都高等学校演劇コンクールが行われた。地区大会と中央発表大会のコンクール形式であった。1955年には演劇創造活動についてプロから学ぼうという趣旨の元で全国の高校演劇指導者が集まることを目的に、全国高等学校演劇指導者講習会が発足、その後1963年頃からコンクール制に移行し、毎年全国大会が開催されている。
講習会の中で素材上演として第1回は、1955年に東京の一橋講堂で行われ、参加校は芝商業高等学校と忍岡高等学校のわずか2校であった[1]。 その後1965年第11回大会から審査方式による大会に変更され、杉並高等学校が最優秀賞を、嘉穂東高等学校が優秀賞を受賞。1977年以降からは全国高等学校総合文化祭の一部門となり、現在に至っている。[2]
大会の方式
全国高等学校演劇大会(以下、全国大会)を目指す高校は、まず、都道府県を数地区に分割して行われる地区大会(おおむね7月から10月に開催)に参加することになる。ここで優秀な上演をおさめ、上位大会推薦校となると、都道府県大会(おおむね8月から11月に開催)に駒を進められる[注 1]。
都道府県大会においても、同様に推薦校が選出され、全国を9つに分けたブロック大会(11月から1月に開催)への出場権が得られる。
なお、都道府県によっては参加校数が少ないため、地区大会がなくそのまま県大会出場となる県がある(滋賀県や徳島県など)。また、北海道は地域が広大なため、10つの支部に分けられており道大会がブロック大会と同一となっている。逆に横浜市は参加校が多いため、市内を数ブロックに分けた市大会を開催している[3]。
上記各ブロック大会における全国大会推薦校計10校に加え、全国大会開催県から1校、持ち回り枠[注 4]1校を合わせた計12校が全国大会へ出場する。
なお、全国大会は上述のように、次年度の7月下旬から8月上旬にかけて開催される。そのため、他の体育競技や文化部大会とは異なり、ブロック大会に出場した3年生は、必然的に全国大会には出場できないことになる。
全国大会ではプロの演劇人や高校演劇関係者を含む7人の審査員による審査が行われ、最優秀賞1校・優秀賞3校・内木文英賞[注 5]1校・創作脚本賞1本・舞台美術賞1作品がそれぞれ与えられる。審査員特別賞が設けられることもある(2024年度大会時点)。なお、最優秀校・優秀校の4校は国立劇場で行われる優秀校公演に出演することになり[注 6]、最優秀校の作品は毎年9月にNHK『青春舞台』においてテレビ放送される。
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上演規則

全国大会における上演規則は以下の通りである[3]。なお、ブロック・都道府県・地区大会など、全国大会の下部大会においても若干の差異はあるが、すべて同じ規則が適用される。
- 全国大会には、全国大会に推薦された上演時と同じ脚本で臨まなくてはならない。
- 上演時間は60分以内、装置の設置・撤去時間は30分以内としなくてはならない。上演時間が規定を超えた場合、失格とはならないが、評価を一つ下げる。(ブロックや府県大会において失格の大会もある)
- キャスト(出演者)およびスタッフ(脚本を除く。演出を含む「裏方」全般)は在校生のみで構成されなくてはならない。[注 7]
なお、脚本については既成脚本(プロによる脚本、古典作品など)、創作脚本いずれともの使用が認められている。創作脚本は1人の生徒が書いたもの、演劇部員がアイディアを出し合ったもの、顧問の教員や外部コーチが書いたものなどすべてが認められている。
開催地・結果一覧
要約
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春季全国高等学校演劇研究大会
上記の全国大会とは別に、3月中旬に春季全国高等学校演劇研究大会が開催されている。特徴としては審査が行われず、生徒同士の観劇を通して演劇の研究をすることにある。そのため、サブタイトルとして、フェスティバル20XXと称する。春フェスとも呼ばれている[5]。各ブロック大会の次点校が推薦され、開催県枠を含めた計10校が出場する。2005年度に試行大会が開催され、2006年度第1回大会より継続して開催されている。年度内のため、3年生も含めたオリジナルスタッフでの最後の舞台となる。
歴代開催地一覧
- 2004年度(2005年3月) 試行大会 東京都 劇団四季自由劇場
- 2005年度(2006年3月) 試行大会 東京都 劇団四季自由劇場
- 2006年度(2007年3月) 第1回大会 東京都 劇団四季自由劇場
- 2007年度(2008年3月) 第2回大会 東京都 劇団四季自由劇場
- 2008年度(2009年3月) 第3回大会 東京都 劇団四季自由劇場
- 2009年度(2010年3月) 第4回大会 岡山県倉敷市 倉敷市文芸館
- 2010年度(2011年3月) 第5回大会 北海道伊達市 だて歴史の杜カルチャーセンター (大会直前に発生した東日本大震災の影響で4校が出演辞退)
- 2011年度(2012年3月) 第6回大会・震災復興宮城大会 宮城県仙台市 広瀬文化センター
- 2012年度(2013年3月) 第7回大会・震災復興福島大会 福島県いわき市 いわき芸術文化交流館アリオス
- 2013年度(2014年3月) 第8回大会・震災復興岩手大会 岩手県北上市 北上市文化交流センター
- 2014年度(2015年3月) 第9回大会 香川県高松市 サンポートホール高松
- 2015年度(2016年3月) 第10回大会 北海道伊達市 だて歴史の杜カルチャーセンター
- 2016年度(2017年3月) 第11回大会 岐阜県大垣市 大垣市市民会館
- 2017年度(2018年3月) 第12回大会 神奈川県横浜市 神奈川県立青少年センター
- 2018年度(2019年3月) 第13回大会 愛知県豊橋市 穂の国とよはし芸術劇場
- 2019年度(2020年3月) 第14回大会 新潟県新潟市 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場 (2019新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催中止)
- 2020年度(2021年3月)第15回大会 福岡県北九州市 北九州芸術劇場
- 2021年度(2022年3月)第16回大会 大阪府富田林市 すばるホール
- 2022年度(2023年3月)第17回大会 大分県大分市 J:COM ホルトホール大分
- 2023年度(2024年3月)第18回大会 福島県いわき市 いわき芸術文化交流館アリオス
- 2024年度(2025年3月)第19回大会 広島県福山市 神辺文化会館
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著名な出場者
Wikipediaに記事がある人物を記載している。
- 横内謙介(神奈川県立厚木高等学校)
- 岡森諦(神奈川県立厚木高等学校)
- 六角精児(神奈川県立厚木高等学校)
- 本村健太郎(久留米大学附設高等学校)
- 藤田貴大(北海道伊達緑丘高等学校)
- 中屋敷法仁(青森県立三本木高等学校)…第64回大会(長野大会)では審査員を務める
その他の出場者や高校演劇出身者は「高校演劇」を参照
著名な関係者
- 第59回大会の審査員を務め、後述の『幕が上がる』を執筆、高校生対象のワークショップを開催するなど高校演劇と関わりが多い。
- 劇作家・演出家・俳優・高校教員。青森中央高校の脚本を担当し、第51・54・58回大会最優秀賞へ導く。諸大会の審査員も務める。
- 劇作家・演出家。審査員を担当する他、本大会の上演規則に則って作られた作品「いつ高」シリーズを発表している。
脚注
関連項目
外部リンク
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