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太陽系の衛星の一覧

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太陽系の衛星の一覧
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本項では、太陽系内で確認されている惑星準惑星を公転する自然衛星の一覧について述べる。2025年5月1日時点で、太陽系の惑星を公転していることが確定している自然衛星は418個国際天文学連合 (IAU) によって正式に認められている準惑星を公転している自然衛星は9個存在しているが、このうち少なくとも19個は十分な大きさがあるため形状がほぼ球体になっており、もしこれらが太陽の周りを直接公転していれば惑星あるいは準惑星に分類される可能性があったかもしれないほどの規模を持つ。

衛星はその軌道によって主に2つのカテゴリーに分類される。1つは規則衛星(主惑星の公転面とほぼ同じ公転面を持つ軌道を描く衛星、軌道はほぼ真円になっている)で、もう1つは不規則衛星(主惑星の公転面から大きく傾いた軌道を持つ衛星、軌道も楕円形になることが多い)である。不規則衛星のほとんどは主惑星の重力によって捕獲された小惑星であるとされている。大部分の不規則衛星は大きさが 10 km にも満たない。

以外で発見された最初の衛星はガリレオ・ガリレイによって発見されたガリレオ衛星である。それから3世紀の間に衛星はいくつも発見されたが、1970年代にガス惑星の調査を行ったボイジャー1号2号による観測で、発見された衛星の数は爆発的に増加した。そして、2000年代からは地上の光学望遠鏡によってさらに多くの衛星が発見されたが、それらはすべて不規則衛星であった。

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各天体の衛星

要約
視点
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太陽系の主な衛星の大きさの比較
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それぞれの惑星の主な衛星と地球との大きさの比較
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年代別に発見された衛星の数を表したグラフ

水星は衛星を持っておらず、少なくとも 1.6 km 以上の大きさを持つ衛星は存在していないが[1]、1974年に水星の衛星の存在が疑われた時期があった。

金星にも衛星は現時点で確認されていない[2]。しかし、17世紀から度々、金星の衛星を発見したという報告がなされている。

地球にはがある。さらに、地球はクルースンYORP2002 AA29 などの準衛星を持つ[3]準衛星または地球横断小惑星も参照)。

火星にはフォボスダイモス(それぞれ「恐れ」と「恐怖」という意味を持つ)という2つの小さな衛星が確認されている。しかし、それ以外の衛星の発見には成功していない[4]

木星には現在、97個の衛星が確認されている。そのうち木星に近い8個の規則衛星は大きさが 3,000 km 以上あるガリレオ衛星木星の環を構成する木星内部衛星群(アマルテア群)の2つに分類される。それらにはゼウスの愛好者の名前が付けられている。その他の89個の不規則衛星も、木星の自転と順行公転する衛星と逆行公転する衛星の2つに分類される。順行する不規則衛星にはヒマリア群に属する衛星とヒマリア群に属さないテミストカルポバレトゥードーがあり、逆行する不規則衛星にはアナンケ群カルメ群パシファエ群に属する衛星とS/2003 J 12S/2003 J 2などが当てはまる。

土星には存在が同一あるいは疑問視されている3つの衛星を除けば274個の衛星が存在しており、太陽系の惑星の中では現時点で最多かつ史上初めて既知の衛星の総数が100個を超えた惑星である[5]。そのうち63個の衛星には固有名が命名されている。そのほとんどは小さな不規則衛星であるが、タイタンを含む7つの衛星は静水圧平衡を満たすのに十分な大きさを持つ。24個の規則衛星には伝統的に、神話のサートゥルヌスに関連する巨人の名前から命名されている。土星の環は数十cmから数mほどの大きさの氷の小天体から形成されている。それらは通常は衛星とはみなされない。環の中、あるいはそのすぐ外を公転している小さな衛星は環の小天体が集まって形成された可能性がある。

天王星には現時点で28個の衛星が確認されており、そのうちの静水圧平衡を満たすほどの大きさを持つ5つの衛星は「五大衛星」と呼ばれている。五大衛星の内側には9個の不規則衛星、外側には13個の不規則衛星がある。天王星の衛星は天王星の自転軸と同じ方向に公転面を持った軌道を描いている。天王星の衛星は他の惑星の衛星とは異なり神話ではなく、ウィリアム・シェイクスピアの作品、およびアレキサンダー・ポープの作品である髪盗人の登場人物から名づけられている。

海王星には16個の衛星が確認されている。最も大きいトリトンは海王星の全ての衛星の質量のうち、全体の 99.5% を占めている。トリトンは太陽系では最大の(海王星の自転方向に対する)逆行衛星であり、さらに潮汐力によって海王星に接近している事から、トリトンはかつて海王星に捕獲された天体である可能性が示されている。トリトン以外に7個の規則衛星と8個の不規則衛星が公転している。

準惑星冥王星には5つの衛星が確認されており、その中で最大のカロンは冥王星の半分以上の大きさがある。その為、冥王星とカロンはしばしば二重惑星として扱われる。その他の4つの衛星、ニクスヒドラステュクスケルベロスは不規則衛星である。

準惑星ケレスには衛星はなく、90% の確率で直径 1 km を越す大きさの衛星は存在していないとされている[6]ハウメアにはヒイアカナマカという衛星を持つ。それぞれ 85 km と 155 km の大きさを持つとされている(アルベドがハウメアと同じだと仮定した場合)。マケマケには衛星は長らく確認されていなかったが、マケマケから0.4秒 (0.001°) 離れた位置に衛星がある場合、約 1% の確率で発見されるだろうとされていた[7]。そして2016年に「MK2」という愛称で呼ばれている衛星S/2015 (136472) 1が発見された[8][9]エリスにはディスノミアという1つの衛星が確認されている。2025年1月1日現在、合計で556個(準惑星4個を除く)の小惑星あるいは太陽系外縁天体には衛星が確認されている[10]

さらに見る 天体名, 水星 ...
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一覧

要約
視点

以下の表では衛星はギリシャ数字による番号順に記載している。太陽を直接公転していたら準惑星などに分類されていたかもしれない大きさを持つ19個の衛星を太字で、地上から小型望遠鏡でも観測できる衛星は斜字で表す。表の色は主天体によって以下のようになっている。準惑星候補に無い小惑星と太陽系外縁天体の衛星については小惑星の衛星を参照。不規則衛星は惑星や太陽から頻繁に摂動の影響を受けることにより、その軌道要素や土星からの平均距離が短い時間スケールで大きく変動するため、掲載されているほとんどの不規則衛星の軌道要素はジェット推進研究所 (JPL) の計算による数千年の時間スケールで数値積分された結果を平均化した固有軌道要素英語版である[14]。最近になって発見されたなどの理由により、ある特定の日時を元期としている接触軌道要素しか判明していない不規則衛星は、固有軌道要素が掲載されている他の不規則衛星と区別するために、その特定の日時を元期としている接触軌道要素を斜体にして掲載している。平均化された適切な軌道要素の元期2000年1月1日 (TDB) を基準としている[15]

惑星

地球の衛星 木星の衛星 天王星の衛星
火星の衛星 土星の衛星 海王星の衛星
さらに見る 画像, 確定番号 ...

準惑星と主な準惑星候補

国際天文学連合により公式に準惑星とは認められていないが、準惑星に分類される可能性がある天体の衛星については行の色を無色にしている。ここでは、マイケル・ブラウンによってほぼ確実に (near certainty) 準惑星に分類できると考えられている天体[61]のみを準惑星候補として扱っている。

冥王星の衛星 マケマケの衛星
ハウメアの衛星 エリスの衛星
さらに見る 画像, 確定番号 ...
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脚注

関連項目

外部リンク

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