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嬰ヘ長調
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嬰ヘ長調(えいヘちょうちょう)は、西洋音楽における調のひとつで、嬰ヘ (F♯) 音を主音とする長調である。調号はシャープ6箇所 (F, C, G, D, A, E) である。
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音階と和音
赤マスは一般に臨時記号により表される。
和音は上段:自然長音階と旋律的長音階上行形、中段:和声的長音階、下段:旋律的長音階下行形で考えたもの。
ダイアトニック・コードは狭義で自然音階上に成り立つものを指す。
その他のコードネームも実際の楽譜では異名同音的に変えられることがある。
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特徴
嬰ヘ長調と変ト長調は12平均律においては異名同音であり、かつ調号の使用も6箇所であり、五度圏ではハ長調の対蹠に位置する。しかし、調号を書く際に嬰記号をヘから書く点や、同主調である嬰ヘ短調がシャープ3箇所で済む点から、嬰ヘ/変トを主音とする音調は嬰ヘで統(まと)める(嬰ヘ長調、嬰ヘ短調)ことも多い。一方、変記号はロから書き、トは5番目となるが、こちらも変ロ/嬰イを主音とする音調はで変ロで統める(変ロ長調はフラット2箇所、変ロ短調はフラット5箇所)ことも多い。ハ長調から最も離れているため、ある意味最も複雑で混沌とした印象を受ける。
ヴァイオリンやヴィオラなどでは音階中に開放弦が1個も含まれないため、大変弾きづらい調である。
ドビュッシーがローマ賞を獲りメディチ荘に滞在中仕上げた交響組曲『春』に対し、サン=サーンスは嬰ヘ長調であることを理由に「管弦楽に適さない」として酷評した。ドビュッシーがメディチ荘滞在を最低期間の2年で切り上げたのはこの不評も一因だったとされる。
一方、ピアノの場合、嬰ヘ長調は黒鍵の位置関係から手にはまるため弾きやすい。ショパンは未完の教則本の中で、ピアノの練習は嬰ヘ長調、変イ長調、ロ長調から始めた方が好いと指摘しており、実際にショパンにはこれらの調性による作品も多い。とは言えども、調子記号の使用箇所が6箇所と多いので、読譜が困難な調の1つでもある。
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嬰ヘ長調の曲の例
Category:嬰ヘ長調を参照。
関連項目
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