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第80回東京箱根間往復大学駅伝競走

2004年の箱根駅伝 ウィキペディアから

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第80回東京箱根間往復大学駅伝競走(だい80かいとうきょうはこねかんおうふくだいがくえきでんきょうそう)は、2004年平成16年)1月2日から1月3日までに開催された第80回目の東京箱根間往復大学駅伝競走である。

概要 試合日程, 出場校 ...

実施日程

  • 往路:2004年平成16年)1月2日(金)
    大手町読売新聞東京本社前(スタート)〜鶴見〜戸塚〜平塚〜小田原〜箱根町芦ノ湖駐車場入口(ゴール)
  • 復路:2004年平成16年)1月3日(土)
    箱根町芦ノ湖駐車場入口(スタート)〜小田原〜平塚〜戸塚〜鶴見〜大手町読売新聞東京本社前(ゴール)
    • 予選会:2003年平成15年)10月18日(土)
      箱根町芦ノ湖・湖尻林間駐車場(スタート)~芦ノ湖スカイライン料金所(折り返し)~芦ノ湖東岸~元箱根(周回)~芦ノ湖東岸~箱根高原ホテル(ゴール)

変更点

  • 第80回を記念し、前回出場した関東学連選抜チームに代えて日本学連選抜チームがオープン参加した。前回と同様チーム記録は認められないが、個人記録は公式記録として認められる。
  • 最優秀選手賞として金栗四三杯が授与されることになった。
  • 80回大会記念事業として、シンポジウムや各校監督によるトークバトルが初めて開催された。
  • メインスポンサーだったサッポロビール(旧社)が前年7月1日の持株会社化でサッポロホールディングスとなったのに伴い、同日付で新設分割された新社のサッポロビールにメインスポンサーが移行した。

参加大学

今回の予選会は、箱根町の誘致により芦ノ湖東岸で開催された。道幅が狭く激しいアップダウンや未舗装路もあるという理由から、例年より3.7km短い16.3kmに短縮したコースが採用された。

城西大が初出場。東農大が7年ぶり、国士大が10年ぶりの出場を果たした。拓殖大は合計タイムでは8位であったが、関東インカレポイントによる減算で城西大・国士大に逆転を許し、わずか4秒差で出場権を逃した。

1 駒澤大学前年1位38年連続38回目
2 山梨学院大学前年2位18年連続18回目
3 日本大学前年3位7年連続75回目
4 大東文化大学前年4位37年連続37回目
5 中央大学前年5位75年連続78回目
6 東洋大学前年6位2年連続62回目
7 東海大学前年7位32年連続32回目
8 順天堂大学前年8位47年連続47回目
9 日本体育大学前年9位56年連続56回目
10 中央学院大学前年10位2年連続5回目
11 法政大学予選1位/前年16位6年連続68回目
12 亜細亜大学予選2位/前年17位3年連続27回目
13 神奈川大学予選3位/前年11位13年連続36回目
14 帝京大学予選4位/前年13位7年連続7回目
15 東京農業大学予選5位/第73回 15位7年ぶり62回目
16 関東学院大学予選6位/前年18位3年連続6回目
17 早稲田大学予選7位/前年15位28年連続73回目
18 城西大学予選8位/ -初出場
19 国士舘大学予選9位/第70回 14位10年ぶり38回目
20 日本学連選抜(オープン参加/区間記録のみ公認)

概要

要約
視点

3連覇を狙う王者・駒大に対し、前回総合3位・出雲駅伝優勝の日大、全日本大学駅伝で優勝し三大駅伝初タイトルを獲得した東海大、出雲・全日本で共に2位の成績を収めた大東大、前回総合2位の山梨学大の4校が対抗馬として挙げられた。

往路

1区

スタートから山梨学大・橋ノ口滝一が速いペースで先頭を引っ張り、早くも3km過ぎから集団がばらけ始める。5.3kmで12人の先頭集団から橋ノ口が飛び出し、10km地点で2位集団に21秒の差をつけた。

しかし12kmから橋ノ口のペースが落ちる一方、2位集団は日体大の1年生・鷲見知彦が引っ張ってペースが上がり、その差が一気に縮まる。15kmで2位集団から鷲見と駒大・太田貴之が抜け出すと、15.9kmで橋ノ口を抜き去った。

鷲見と太田のデッドヒートは六郷橋の中間地点で太田がスパートをかけたが、鷲見が19.4kmで追いつくと中継所まで残り300mで鷲見がスパートしトップでタスキリレー。太田が6秒差で続いた。序盤仕掛けた橋ノ口はトップと1分31秒差の11位まで後退した。後方では早大が14位、中大が15位、順大が17位と伝統校が揃って大きく出遅れる展開となった。

2区

駒大・内田直将が1.1kmで日体大の1年生・保科光作に追いつき2.8kmで単独トップに立つと、一時は20秒以上の差をつける。しかし権太坂の上りにかかった12km以降、内田のペースが伸びず保科との差がじわじわと縮まり、15kmで再び保科が先頭に立つ。

後方では9位でタスキを受けた東洋大・三行幸一が猛追。14.1kmで大東大・佐々木誠をかわして3位に浮上すると、16.2kmで内田をかわし、16.9kmでは保科をもかわして単独トップに躍り出た。三行は最後まで力強い走りで駆け抜け、東洋大が62回目の出場にして戸塚中継所を初めてトップでタスキリレー。三行は8人抜きの快走で区間賞を獲得した。東洋大の区間賞獲得は第59回大会1区以来21年ぶり。

3位に後退していた内田は終盤持ち直して19.5kmで再び保科に追いつくと、最後は中継所直前でスパートし24秒差の2位。佐々木は50秒差の4位。1区11位と出遅れた山梨学大はオンベチェ・モカンバが区間2位の走りで6人を抜いて5位に浮上する。

一方、東海大は一井裕介が区間3位でまとめたが順位を上げることは出来ず7位のまま。日大・藤井周一は序盤こそ三行と競り合って6位から4位に浮上するも、中盤以降失速し8位まで後退。14位でタスキを受けた早大・空山隆児は区間19位とまさかのブレーキ。18位まで後退した。

また、順大は1年生・今井正人が走り、区間10位だったものの、ラスト3kmの上り坂で学連選抜を含め4人を一気に抜いた事から、翌年以降の5区での大活躍の伏線となる。

3区

駒大・佐藤慎悟と日体大・四辻聖が併走しながら3.7kmで東洋大・信清高志をかわすと、10kmを過ぎて佐藤が四辻を引き離す。佐藤は区間賞の走りで四辻に1分10秒の差をつけトップでタスキリレー。

後方では10位でタスキを受けた神大・下里和義が7人抜きの快走を見せ、1分41秒差の3位に浮上。下里は佐藤と同タイムで区間賞を獲得した。

優勝候補と目された大東大・東海大・日大はそれぞれ区間中位に留まり、トップと2分以上の差をつけられてしまう。東洋大・信清は区間最下位の苦しい走りで8位に急落。山梨学大も小陣良太が区間19位に終わり、11位まで後退する。

後方では、城西大の1年生・高岡寛典が4km地点の藤沢バイパスへの分岐でコースを間違え、引き返してきたところで早大にかわされるというハプニングが発生した。早大は篠浦辰徳が佐藤、下里と15秒差の区間3位と好走したものの、2区までの出遅れが大きく響き、17位に浮上するのがやっとであった。

4区

駒大・田中宏樹が区間賞の走りで日体大との差を2分51秒に広げた。

中位争いは大混戦となった。8位集団の東洋大・日大が11.2kmで東海大・法大・大東大の5位集団に追いつくと、東洋大・永富和真が集団から抜け出し、前を行く神大・亜大の3位集団を中継所直前で逆転し5人抜きで3位に浮上する。しかし6位集団も永富から大きく離されることなく粘り、小田原中継所では3位東洋大から9位法大までわずか23秒の間に7校がタスキリレー。

5区

区間記録保持者の東海大・中井祥太は7位でタスキを受けると、3.5kmで4人を抜いて3位に浮上。東洋大と亜大を引き連れながら追い上げ、15.1kmで日体大を捉え単独2位に浮上する。しかし駒大・村上和春は安定した走りで首位を譲らず、2位東海大に3分26秒の差をつけ、4年ぶりの往路優勝を果たした。

16番手でタスキを受けた日本学連選抜・筑波大の鐘ヶ江幸治が9人をごぼう抜きする快走を見せ、中井を33秒抑え区間賞を獲得した。亜大は鈴木聖仁が12km過ぎまで中井に食らいつき、過去最高の往路3位をマークした。日体大が4分26秒差の4位。法大は9位でタスキを受けた佐藤浩二が区間3位の走りで4分32秒差の5位でゴール。2区で見せ場を作った東洋大が5分10秒差の6位に入った。

優勝候補に挙がっていた3校は、日大が7分18秒差の9位に留まり、山梨学大はモカンバ以外の4人が区間2桁順位と振るわず11位でゴール。大東大は5区の馬場周太が脱水症状に陥り8位から16位に急落、シード獲得も危うい状況となった。

シード権争いは7位神大から13位中大まで1分53秒の間に7校がひしめく混戦となった。

1区から出遅れた伝統校は3校とも巻き返すことができず、順大は12位、中大は13位、早大は15位に留まった。初出場の城西大は1区10位と好発進したが、2区以降が続かず18位だった。

国士大・早大・大東大・東農大・城西大・関学院大の6校が復路一斉スタートとなった。

復路

6区

トップの駒大・吉田繁は区間3位と好走し、2位との差を5分02秒まで広げる。

2位でスタートした東海大・永松剛は序盤の上りからペースが上がらず、7.6kmで法大・白田雄久と日体大・上野飛偉楼にかわされると、大平台では亜大にもかわされ5位まで順位を下げてしまう。白田は8km過ぎに上野を突き放し、最後の平地でやや失速したものの3人抜きの快走で2位でタスキリレー。永松は終盤亜大と日体大を抜き返し3位でタスキを渡したが、駒大とは5分23秒の大差をつけられた。

シード権争いは、13位でスタートした中大・野村俊輔が区間記録にあと8秒と迫る快走を見せ、5人を抜き8位(9番手)まで順位を押し上げた。野村は2年連続の区間賞獲得。往路10位の帝京大は、清野祥啓が区間19位タイのブレーキで13位に後退。10位の中央学大からは3分15秒離され、シード権争いから大きく後退した。

7区

気温が上昇する中、駒大・齊藤弘幸は区間3位の堅実な走り。後方では3位でタスキを受けた東海大・小出徹が快走。一時は日体大・関根靖史に追いつかれるも、11.6kmの二宮の定点から関根を引き離すと、12.6kmで法大をかわし2位に浮上。区間賞の走りで駒大との差を4分55秒に縮めた。

中位争いでは、9番手でタスキを受けた中大・家高晋吾が4人をかわし5位に浮上。7位でタスキを受けた神大の1年生・森脇佑紀も3人を抜いて4位まで浮上する。中盤まで小出と競り合っていた日体大・関根は失速し6位に後退する。

シード権争いは、11位でタスキを受けた順大・和田真幸がハイペースで突っ込み、6kmで中央学大をかわし10位に浮上すると、9km過ぎには日大も捉え9位に浮上。日大が10位で踏みとどまり、42秒差で11位の中央学大が続く。12位の山梨学大は10位と3分35秒の差がついた。

8区

先頭の駒大・本宮隆良は暑さを懸念して序盤をスローペースで入る一方、2位の東海大・影山淳一はイーブンペースを刻み、わずか3kmで25秒も差が縮まる。その後は本宮もイーブンペースに戻したためレース中盤では差が縮まらなかったものの、遊行寺坂を越えてペースの落ちた本宮に対し、影山は最後まで安定した走りで押し切り、駒大との差を3分28秒まで縮めてタスキリレー。小出・影山の連続区間賞で、東海大が逆転優勝に望みを繋いだ。

中位争いは、中大・亜大・日体大の5位集団に12.2kmで東洋大・日本学連選抜が追いつき5人の集団となる。ここから日本学連選抜・岡山大の末吉勇が抜け出し、8番手から5番手に浮上。一方で集団から脱落した日体大・梅枝裕吉が急失速。17.6kmで順大、18.1kmで日大にかわされ10位まで後退する。11位の中央学大との差は1分22秒。

山梨学大は10位と3分49秒差の12位、大東大は5分49秒差の14位と巻き返すことができず、シード獲得は絶望的となった。

城西大は前回関東学連選抜で8区を経験している前田健太が区間最下位に沈み、戸塚中継所で繰り上げスタートとなった。戸塚での繰り上げスタートは第74回大会以来6年ぶり。

9区

トップの駒大・塩川雄也が区間2位の力走を見せ、優勝争いに決着をつけた。東海大は前回2区を務めた根立友樹を9区に起用したが区間12位と振るわず、駒大と4分48秒の大差がついた。

6番手でタスキを受けた亜大は、前回6区で区間最下位だった堀越勝太郎が激走。区間賞の走りで日本学連選抜・神大・法大をかわし、3位でタスキリレー。亜大としては第72回大会1区以来8年ぶりの区間賞獲得となった。

シード権争いは、10位の日体大・山田紘之が区間6位でまとめた一方、11位の中央学大・蔭山浩司は区間19位のブレーキ。鶴見中継所では奇しくも首位争いと同様に4分48秒の大差がつき、シード権争いも決着がついた。

鶴見中継所では国士大と城西大が繰り上げスタートとなった。

10区

駒大・糟谷悟は安定したペースを刻み、東海大との差を着実に広げていく。3位争いは5.4kmで神大・佐藤健太が亜大の1年生・山下拓郎を捉えると、8.1kmで佐藤が単独3位に浮上する。しかしすぐに山下も追いつき、11.4kmでは法大・秋山和稔も追いついて3人の集団となった。その後方では中大・日本学連選抜・順大が6位集団を形成。13.1kmで順大・三原幸男が中大・河合恵悟と足が接触し転倒するアクシデントがあったものの、三原はすぐに体勢を立て直し、14kmで再び3人の集団となる。

糟谷は区間賞の走りでさらにリードを拡げ、後続に5分57秒差をつけ圧勝。駒大が史上5校目となる箱根駅伝3連覇を往路・復路ともに制す完全優勝で飾った。東海大は史上最高成績となる総合2位に入った。

3位争いは神大・佐藤が真っ先に後退し、15kmで亜大・山下がスパート。亜大は往路に続いて総合成績でも史上最高となる3位に躍進した。山下に突き放された法大・秋山は、22kmで日本学連選抜に、22.2kmでは順大に並ばれたものの、激しいスパート合戦を制して総合4位に入り、3年ぶりのシード獲得を決めた。

順大・三原は17km過ぎに6位集団から後退したものの、終盤に猛追。中大・神大を抜き返すと法大と日本学連選抜にも追いつき、復路2位の成績で往路12位から総合5位まで盛り返した。最後まで4位争いに加わった日本学連選抜は、総合6位相当の大健闘を見せた。東洋大は、9位でタスキを受けた鈴木北斗が区間2位の快走で総合6位に入り、2年連続のシード獲得。

往路13位の中大は6区・7区で一気に巻き返し、10区序盤まで復路優勝を争う健闘で総合7位。神大は佐藤が一旦3位に浮上しながらも終盤に失速。今年もアンカーがブレーキとなり総合8位。2年ぶりにシード権を獲得したが課題を残した。

優勝候補と目されていた日大・山梨学大・大東大の3校は誤算が相次いだ。日大は8位でタスキを受けた1年生の原田徹が脱水症状に陥り区間最下位と失速するが、11位の中央学大と大差がついていたこともあり、11位と2分10秒差で辛うじて10位に踏みとどまりシード権は確保。山梨学大は10人中8人が区間2桁順位と低迷し総合12位。途中棄権となった第72回大会を除くと、第64回大会以来16年ぶりのシード落ちとなった。大東大は5区の馬場に続き、9区のエース・柴田純一も途中でふくらはぎの肉離れをおこすアクシデントで区間17位と失速。総合13位に終わり、第76回大会以来4年ぶりのシード落ちを喫した。

7年ぶり出場の東農大は最後まで一本のタスキを繋ぎきり総合15位。早大は第50回大会に並ぶ過去最低タイの総合16位。10年ぶり出場の国士大は総合17位。初出場の城西大は駒大と34分24秒差の総合19位であった。

この大会より新設された金栗四三杯(MVP)には、区間記録保持者を上回る走りで区間賞を獲得した日本学連選抜の鐘ヶ江幸治が選ばれた。

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成績

総合優勝
駒澤大学 11時間07分51秒(3年連続4回目)
往路優勝
駒澤大学 5時間34分34秒(4年ぶり3回目)
復路優勝
駒澤大学 5時間33分17秒(3年連続5回目)
  • 駒澤大学の完全優勝は4年ぶり2回目、完全優勝は通算36回目。
金栗四三杯
鐘ヶ江幸治(日本学連選抜/筑波大学)=5区 区間賞

総合成績

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(「-」はオープン参加のため順位なし)
※10位以内の大学は次大会のシード校
*1 復路一斉スタート
*2 9区繰上げスタート
*3 10区繰上げスタート

往路成績

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(「-」はオープン参加のため順位なし)


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'注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。

復路成績

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(「-」はオープン参加のため順位なし)
*1 復路一斉スタート
*2 9区繰上げスタート
*3 10区繰上げスタート
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'注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。

個人記録

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区間賞

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各区間順位

1区

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2区

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3区

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4区

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5区

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6区

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7区

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8区

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9区

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10区

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予選会

成績

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個人成績(上位10名)

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外部リンク

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