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阿武隈高地

福島県の高地 ウィキペディアから

阿武隈高地
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阿武隈高地(あぶくまこうち)は、宮城県南部から茨城県北部にかけて広がっている高地で、大部分が福島県に属している。阿武隈山地(あぶくまさんち)とも呼ばれる。

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石川町より見る阿武隈高地
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阿武隈高地の棚倉近辺(2006年6月撮影)
概要 阿武隈高地, 所在地 ...

地勢

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阿武隈高地の周辺

宮城県南部の阿武隈川右岸山地(亘理町岩沼市の境)を北端、茨城県北部の久慈川左岸山地(日立市東海村の境)を南端として南北170 km以上[1]にわたって連なる山地である。その大部分が福島県に属し、おおむね阿武隈川を中心とする盆地である中通り地方と、太平洋沿岸部である浜通り地方との境界線となっている。阿武隈川・久慈川・太平洋に囲まれた紡錘形をした比較的なだらかな山地である。

山容は隆起準平原北上山地と同様に高地部は全体的に比較的なだらかな地形が続く。阿武隈高地は海底で堆積した大変古い地層が隆起して陸地となり、はじめは日本アルプスのような大山脈だったと考えられるが、その後の長年の浸食作用で老年期のなだらかな地形となり、さらに隆起が進み隆起準平原となったと考えられる。阿武隈高地には侵食による残丘である硬い地質の独立峰が各所に残る。阿武隈高地中央部から西部のなだらかな山容とは対照的に阿武隈高地東部は、更なる隆起と再侵食により深い渓谷を刻むも多く、阿武隈高地を西から東に抜ける道路の多くは、隆起した高地東部の「畑川断層」・「双葉断層」など断層による断崖状の壁面の急勾配を下っていく[2]。阿武隈高地がかつて海底にあったことを物語るものに、田村市滝根のあぶくま洞などの鍾乳洞いわき市大久町のアンモナイトフタバスズキリュウなどの化石産出地などがある。

阿武隈高地は活断層調査結果などより比較的安定な地盤と考えられ、また従来地震による被害の少ない地域でもある。

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気候

沿岸は温暖な太平洋側気候、内陸は内陸性気候を呈しており、奥羽山脈以西より降雪量も少ない。また阿武隈山地の西側は年平均降水量1,100 mmから1,300 mmと東北地方では少ない方である。太平洋側は阿武隈川側に比較して冬は温暖で夏は涼しいが、標高の高い地域はは寒さが厳しく、やませの影響で冷害となることも多い[3]

主な山

  • 大滝根山 1,193 m 阿武隈山地最高峰
  • 日山 1,057 m 阿武隈山地で2番目に高い山
  • 八溝山 1,022 m 茨城県最高峰

以上1000m峰

北より

[4][5]

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阿武隈高地(ビッグアイ22階展望ゾーンより望む)

主な河川

要約
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隆起した高地東部を刻む深い谷の一つ夏井川渓谷

阿武隈高地の河川施設

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阿武隈高地の千五沢ダム(中央付近)空撮

阿武隈水系においては、支流における河川施設が多く、阿武隈川が流れる福島県中通り地方の年平均降水量1,500 mm(奥羽山脈側) - 1,100 mm(阿武隈川流域・盆地部) - 1,300 mm(阿武隈高地側)と少ないため、その多くは灌漑、上水道用のダムである。

河川施設一覧

さらに見る 一次支川 (本川), 二次 支川 ...


用水路・導水路

さらに見る 用水路名, 所在地 ...

発電所一覧

さらに見る 発電所名, 河川名 (水系) ...

阿武隈高地のダム画像

阿武隈高地の水力発電所画像

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鍾乳洞

植生

  • 日山周辺
    • 日山の山頂付近を除く自然林の多くが伐採され、自然の植生群が少なくなってきているが、低地ではアカマツ林が点在する所があるほかに、日山の標高860メートル周辺には貴重なブナの自然林、イヌシデ林が残されている。(岩代観光協会ホームページより要約

産業

工業

農業

林業

観光

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交通

阿武隈高地は、阿武隈川流域盆地(概ね国道4号沿線)から太平洋沿岸(国道6号沿線)を直結する河川に乏しいため、富士川流域や三遠南信天竜川流域)や濃尾木曽三川流域)や信越信濃川流域)のような「内陸と沿岸が山地を越えて親密」とは逆に、内陸と沿岸の交流は浅い。

水戸 - - 中村 - 亘理の「沿岸同士」や、宇都宮 - 郡山 - 福島 - 白石の「内陸同士」は、交流も深く交通網も充実している。しかし、「阿武隈高地を越えた双方」を結ぶ路線は、鉄道では平と郡山を結ぶ磐越東線1本のみだが、本数は少なく複線化もされていない。同じく、中村から福島または白石を結ぶ鉄道は、計画倒れに終わっている(→阿武隈急行線)。

空港

  • 福島空港 - 郡山近郊に位置する。阿武隈高地を切り開いて作られたため、日本では松本空港658 m)に次いで標高が高い空港(372 m)である[8]

鉄道

道路

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脚注

関連項目

外部リンク

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