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黒川 (川崎市)

神奈川県川崎市麻生区の町名 ウィキペディアから

黒川 (川崎市)
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黒川(くろかわ)は、神奈川県川崎市麻生区にある地名である。住居表示未実施区域[5]郵便番号は215-0035[3]

概要 黒川, 国 ...
概要 全ての座標を示した地図 - OSM ...

また、黒川東地区の一部で1979年昭和54年)に黒川第一土地区画整理事業に伴う換地処分と住居表示が実施され、南黒川が新設され、黒川下地区の一部は住宅・都市整備公団(現:都市再生機構)の宅地開発(黒川特定土地区画整理事業)により2006年平成18年)に住居表示が実施され、黒川から分かれて新たにはるひ野が新設された。

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地理

現在の行政区画では川崎市の北部最西端に位置し、周囲を東京都稲城市多摩市町田市に囲まれた県境の地域である。

北側・西側・南側を多摩丘陵の山に囲まれ、その豊かな森を水源とする多摩川水系三沢川の水源地である。豊かな森と水に恵まれた当地域では、かつては農業焼きが盛んであり、特に後者は「黒川炭」と呼ばれて良質のものを産したという。また、黒川上地区は市内でいちばん標高が高く、多摩丘陵内でも標高の高い地域で、多摩市との境界付近はおおむね 140m ほどである。この付近では推定2万4000年前の先土器時代以降の遺跡が見つかっており、当地域には古くから人々の生活があったことを物語っている。

近年は川崎市の都市計画により、黒川上地区(北東部)および黒川東(あずま)地区の一部地域が市街化調整区域および農業振興地域に指定されたことから、市内各所で急速に進んだ都市化から免れ、川崎市内では珍しく今も谷戸地形を利用した農業が引き継がれ、里山的環境が残っている。一方で黒川下地区では宅地開発が進み、2004年度には新興住宅地はるひ野」が街開きし、2006年には新駅としてはるひ野駅が開業した。

地名の由来

三沢川の源流域であり、多摩丘陵の豊かな森に育まれたその川の水が透明で、底が黒く見えたことによると言われる。ただし現在の三沢川源流域は全てコンクリート三面貼りの水路で、昔日の面影はない。

周辺

ここ黒川地域の森を水源とし、稲城市内を横断して沢を集め、川崎市多摩区布田多摩川に注ぐ。
  • 川崎一号水道(川崎市水道局第一導水隧道)
相模湖などで取水した水道原水を長沢浄水場(多摩区三田)へ運ぶトンネルが黒川地区の地下を通っている。
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歴史

明治以降の行政区画の沿革

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地区

要約
視点

黒川上地区

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黒川上営農団地
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黒川の鎮守、汁守神社
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毘沙門天堂(旧金剛寺)
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瓜生黒川海道(街道・往還)緑地保全地区
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川崎市最西端付近(国士舘大学多摩校舎南側)

黒川地区のうち多摩市・町田市境に近い北東部一帯が市街化調整区域および農業振興地域に指定されたことから、かつての谷戸地形を利用した農業が受け継がれ、以前は多摩丘陵の各所で見られた里山の光景を今に伝えている。

  • 黒川上営農団地
1978年度から1982年度にかけて土地基盤整備事業が実施された。既存農家の他、市民農園や近隣学校の体験学習農地としても利用されている。
  • 汁守神社
かつて、武蔵国総社大國魂神社府中市)に供える汁物を調える役目を担ったことから、こう呼ばれるようになったと言われる。
神奈川中央交通(鶴川駅〜若葉台駅・調布駅系統)「日影」バス停の前、黒川の中心部にある小高い丘の上に鎮座する。境内の鎮守の森には川崎市指定保存樹木が多い。春には一面にカントウタンポポが咲き、秋には紅葉で染まる。また、境内には黒川公会堂が併設されている。
かつて黒川上地区にあった金剛寺の跡といわれ、その歴史は8世紀に遡ると考えられている。現在は近隣住民により祠が建てられている。かつては行基作と伝えられた毘沙門天座像[8]が祀られていたが、平成7年に盗難に遭い、現在は小さな毘沙門天立像が収められている。参道は軽い上り坂であるが、境内の入口には鳥居が立てられており、明治初の廃仏毀釈以前の神仏習合の様子をうかがわせる。しかし鳥居の根本に並ぶ石仏群はいずれも首が落とされており、廃仏毀釈の爪痕を生々しく伝えている。
  • 瓜生黒川海道(街道・往還)
柿生・黒川から府中八王子方面に抜ける近道で、江戸時代頃から歩かれた往還。黒川・柿生地域特産の「黒川炭」「禅寺丸柿」などが運ばれ、また汁守神社の汁物が府中に運ばれる際にも使われたと言われている。
以前は鬱蒼とした森の中を通る山道であったが、隣接する「はるひ野」の宅地造成に伴せ、地面が均されるなど散策道として整備されつつある。また、尾根伝いの多摩市境に散策路「よこやまの道」が整備されて以降、散策を楽しむ人が多く訪れている。
沿道の雑木林は緑地保全地区に指定されており、既存の農地と一体として、かつての里山の風景を今に伝えるとともに、野鳥などの生態系を支えている。
  • 西光寺
曹洞宗室町時代の創建といわれる。[8]
川崎一号水道の取水地と浄水場の落差を利用した水力発電所。
  • 川崎市水道局黒川高区配水池
昭和60年に設置された、潮見台浄水場(宮前区潮見台)で浄化された水道水を汲み上げて各世帯へ配水するための施設。当地域が市内でも随一の標高であることから、黒川配水所よりも高い地域へ配水するために設けられた。
三菱重工相模原製作所黒川試験場跡を明治大学が買い取り、2005年度より整備方針が検討されて、2012年4月開場。川崎市と連携して市民も利用可能な農業試験場として整備されている。
町田市真光寺町との境界にある変電施設。ここを中心に田子倉発電所只見幹線)、佐久間発電所佐久間東幹線)など各方面へ送電線が延びる。

黒川東地区

稲城市平尾・坂浜に隣接する地域。黒川駅周辺の町名は、1979年南黒川へ改められている。

黒川駅の程近くに位置し、野外活動の拠点として利用できる。利用は無料だが、食事・寝具などは用意されない(ただし、毛布や座布団は用意される)。
  • 川崎市水道局黒川配水所
昭和52年に設置された、潮見台浄水場(宮前区潮見台)で浄化された水道水を汲み上げて各世帯へ配水するための施設。
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黒川東(あずま)農村広場、遠くに多摩ニュータウン若葉台地区に建ちはじめたマンション群が見える。(2006年 5月5日撮影)
  • 黒川東(くろかわあずま)農村広場
かつては急峻な丘陵地で農業が営まれていたが、1977年度から1980年度にかけて土地基盤整備事業が実施され、畑の区画整理や農道の敷設などが行われた。現在は市街化調整区域および農業振興地域に指定され、丘陵地の斜面に畑や果樹園、農業用ハウスが広がる。名前は名より。川崎広域レーダ雨量情報システム(レインネットかわさき)のレーダー基地局が置かれている。

黒川下地区

多摩ニュータウン若葉台地域(かつての稲城市坂浜)に隣接する地域。現在では宅地開発が進み、2004年度に「はるひ野」の地名で住宅地が開かれた。はるひ野は当初から住居表示がされており、1丁目から5丁目まで存在する。

  • 若葉台
稲城市坂浜地区(のちの若葉台)に、住宅・都市整備公団(当時)により開かれた多摩ニュータウン最後の団地であるが、その最寄駅である京王相模原線若葉台駅は下黒川地区に立地する。都県境をまたいで京王電鉄車両基地である若葉台検車区が立地し、大規模車庫が併設されていることから、早朝夜間には最寄りの若葉台駅を始発・終着とする列車が多数設定されている。
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世帯数と人口

2025年(令和7年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

さらに見る 大字, 世帯数 ...

人口の変遷

国勢調査による人口の推移。

さらに見る 年, 人口 ...

世帯数の変遷

国勢調査による世帯数の推移。

さらに見る 年, 世帯数 ...
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学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2021年12月時点)[16][17]

さらに見る 大字・丁目, 番地 ...

事業所

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[18]

さらに見る 大字, 事業所数 ...

事業者数の変遷

経済センサスによる事業所数の推移。

さらに見る 年, 事業者数 ...

従業員数の変遷

経済センサスによる従業員数の推移。

さらに見る 年, 従業員数 ...
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交通

鉄道

麻生区黒川と稲城市若葉台にまたがって立地する。駅所在地(駅長室所在地)は川崎市黒川であるが、駅前バスターミナルや多くの駅前商業施設は駅舎南側の稲城市内に立地する。また「下黒川」バス停も最寄りである。
黒川駅は南黒川にあるが、黒川駅前に路線バスは乗り入れておらず、路線バスへの乗り換えは階段を降りて徒歩数分の「黒川」バス停が最寄りとなり、黒川にある。

バス

  • 小田急バス
    • 柿24 柿生駅北口 - 黒川分校下 - 黒川 - 下黒川 - はるひ野駅入口 - 稲城台病院入口 - 若葉台駅
    • 柿24 柿生駅北口 - 黒川分校下 - 黒川 - 下黒川 - 矢野口駅 - 調布駅南口
    • 柿24 柿生駅北口 - 黒川分校下 - 黒川 - 下黒川 - 駒沢学園 - 稲城駅
    • 柿24 柿生駅北口 - 黒川分校下 - 黒川 - 下黒川 - 駒沢学園
    • 柿24 柿生駅北口 - 黒川分校下 - 黒川 - 下黒川
    • 若11 若葉台駅 - 下黒川 - 黒川

道路

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その他

日本郵便

警察

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[21]

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脚注

参考文献

関連文献

関連項目

外部リンク

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