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2021年の東京ヤクルトスワローズ
NPBチームのシーズン ウィキペディアから
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2021年の東京ヤクルトスワローズでは、2021年シーズンについての東京ヤクルトスワローズの動向をまとめる。
この年の東京ヤクルトスワローズは、高津臣吾監督の2年目のシーズンである。チームスローガンは「真価・進化・心火」。
9月7日の試合前ミーティングで高津監督が使った「絶対大丈夫」という言葉を合言葉に奮闘し、日本一に輝いた。
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開幕前
2020年、東京ヤクルトスワローズは41勝69敗10分でセントラル・リーグ6位に終わった[1]。同年は、攻撃面ではチーム得点がリーグ5位、守備面ではチーム防御率が4.61とリーグ最下位に終わり、攻撃面守備面共に課題を残した。
2020年シーズンの成績を受け、ヤクルト球団幹部は投手陣打撃陣共に補強を重視する姿勢をとった。ドラフト会議では即戦力投手として木澤尚文と山野太一、即戦力野手として元山飛優などの選手を獲得し[2]、新外国人選手として、メジャー通算77発の実績を持つドミンゴ・サンタナを獲得した[3]。結局、新外国人はサンタナを含めて4人(うち2人が投手、2人が野手)と契約した。また、小川泰弘、石山泰稚、山田哲人のFA流出が危ぶまれたが、大型契約を結びチーム残留に成功した[4]。
キャンプイン後は、不安視された先発投手陣の不足が表面化していたが、3月に読売ジャイアンツから廣岡大志とのトレードで田口麗斗を獲得[5]。
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開幕後
要約
視点
前半戦
開幕後は新型コロナの水際対策の影響でビザ取得が間に合わず、開幕時に新外国人のオスナとサンタナを欠き、前年同様、長打力不足による貧打が解消されず、開幕カードも全敗して3連敗スタートを切った[6]。4戦目でようやく初勝利を挙げるも、直後に濃厚接触者と判定された2番打者の青木宣親と代打の切り札の川端慎吾が離脱してしまい[7]、早々に厳しい状況に陥った。この状況下で、前年から4番を担った村上を中心に、塩見泰隆を中軸に据え[8]、2番には正捕手の中村が回って打線を牽引すると[8]、投手陣も奮起して苦しい状況下にも関わらず、チームは一気に盛り返していくことになる。4月勝ち越し、例年失速するシーズン2か月目の5月を5割で乗り切る。
6月以降は山田・村上の2枚看板に加え、これまで中軸を務めていた塩見は近年固定できず、懸案事項になっていたリードオフマンに固定され、持ち味の俊足と長打力を発揮[9]、コロナ離脱から不振が続き下位打線に回っていた青木は復調して本来の2番に戻り[10]、中軸から下位を担い安定した成績を残したオスナとサンタナ、二人の間の6番で高出塁率をマークした中村が座った。1番から7番まで好成績を残したメンバーを固定できたことで12球団随一の強力打線を形成。2019年に大きく負け越した交流戦を勝ち越しで終え、セ・リーグでは2位につけ、首位を走る阪神への追撃態勢を築くことに成功した。
最終的に、前半戦は10年ぶりの貯金10[11]、首位の阪神に2.5ゲーム差の3位に付けた。
後半戦
後半戦はオスナが大不振に陥ったことで、打線も全体的に低調になるも、投手陣が前半戦以上に奮起した。9、10日以上の登板間隔を開ける変則ローテーションながら抜規群の安定感を見せた奥川恭伸、勝ち星に見放されたが交流戦以降快投を続けた高橋奎二の両先発陣を軸に、9月からは両名に加えてサイスニード、石川雅規、小川泰弘、原樹理、アルバート・スアレス、高梨裕稔の8人を先発ローテーションに抜擢した。従来のローテーションより人数を増やして調整期間を伸ばす起用法を確立[12]し、いずれの投手も安定感を見せたことで先発防御率は昨年より大きく向上。
また、今野龍太、清水昇、スコット・マクガフの勝利の方程式を中心としたブルペン陣は前半戦に引き続き活躍、終盤には田口とスアレスをブルペンに配置転換してより厚みを持たせた。
打線が復調し、投打ともに盤石となった9月後半からは一気に調子を上げて9連勝、13戦負け無しの成績で阪神をかわして首位に立った[13]。なお、ヤクルトの9連勝は2011年9月以来で、13試合連続負け無しは球団史上初のことであった[13]。
2年連続最下位からのリーグ優勝と20年ぶり日本一
10月26日に横浜スタジアムで行われたDeNA戦を5対1で勝利し、2015年以来6年ぶり8度目のリーグ優勝を決めた[14]。2015年以来6年ぶりに前年度最下位からのリーグ優勝となり、セ・リーグでは5度目、パ・リーグを含めると6度目の事例となった[15][注 1][注 2]。
チーム最多勝は小川、奥川の9勝。2桁勝利投手0人でのレギュラーシーズン最高勝率や日本シリーズ出場は2000年の福岡ダイエーホークス以来21年ぶり史上2度目[16]。なお、リリーフ陣の勝利は12球団でトップの24勝だった[16]。規定投球回以上投手が不在でのレギュラーシーズン優勝は2019年の西武以来2年ぶり2度目であり、二桁勝利投手0人年間規定投球回数クリア投手0人のリーグ優勝はNPB史上初であった[17]。尚、オリックスも同じく2年連続最下位からリーグ優勝し、プロ野球史上初の両リーグ共に最下位からリーグ優勝を果たした。
オフェンス面は39本塁打で自身初の本塁打王を獲得した村上と2年ぶりに30本塁打をクリアした山田を中心に、前年まで固定できず課題となっていった1番に塩見、5番に座ったサンタナがそれぞれ高水準なOPSを記録。6番で繋ぎ役に徹しランキング9位につける出塁率をマークした中村と2番に戻り調子を取り戻した青木も平均レベルの打撃成績を残し、後半戦大不振に陥ったオスナも前半戦は5番打者として.850を超えるOPSをマークするなど貢献した。オスナ以外の打者はコンスタントに四球を選ぶなど選球眼の良さも見せつけ、リーグトップの四球数と出塁率を記録。本塁打数も巨人に次ぐ142本塁打を記録し、最終的に12球団トップの625得点とチームOPS.730をマークし、シーズン通して高い打力を披露した。
シーズン最終戦となる11月1日に明治神宮球場で行われた引退試合を最後に雄平が現役を引退した[18]。
クライマックスシリーズは3位から勝ち上がってきた読売ジャイアンツと対戦。初戦を奥川のプロ初の無四球完封で勝利すると[19]続く2戦目は高橋が6回無失点の好投を見せて勝利[20]。王手をかけた3戦目は打球直撃で緊急降板した原樹理の後を受けた金久保優斗が5回まで1失点の好投を見せると、7回に青木のタイムリーで逆転。8回に同点に追いつかれたが、そのまま逃げ切って初となる9回表引き分け打ち切りによる優勝を勝ち取り、6年ぶり8回目の日本シリーズに進出を決めた[21]。MVPには初戦に無四球完封を飾った奥川が選出された[22]。
11月20日から始まった日本シリーズは同様にリーグ制覇からCSを突破したオリックス・バファローズと対戦。第1戦は投手タイトルを独占して沢村賞を獲得した相手先発の山本由伸に対して奥川が譲らず7回1失点と好投し、8回に村上のシリーズ初本塁打で勝ち越すもマクガフが撃ち込まれてサヨナラ負けを喫した[23]。しかし、第2戦の高橋のプロ初完封勝利を皮切りに、東京ドームで開催されたホームゲームの第3戦と第4戦目も1点差のゲームを制して3連勝となり、日本一への王手をかけた[24]。王手で迎えた第5戦は9回表に勝ち越し点を取られて1点差で敗戦[25]。11月27日に行われた第6戦は1-1の同点で迎えた延長12回表に代打の川端が勝ち越し点を挙げて延長戦を制し、2001年以来20年ぶり6度目の日本一となった[26]。MVPには中村悠平が選ばれた[27]。セ・リーグ球団が日本一になるのは2012年の巨人以来9年ぶりとなった[28]。
シーズン終了後
シーズン終了後の表彰で、塩見・山田・村上・中村の4人がベストナインに選出され、MVPは村上が受賞。村上はセ・リーグ最年少での受賞となった。
12月2日に発表されたゴールデングラブ賞を中村悠平が6年ぶり2度目となるセ・リーグ捕手部門で受賞した[29]。球団の捕手でゴールデングラブ賞を複数回受賞するのは古田敦也の10回、大矢明彦の6回に次いで3人目となり、捕手部門での球団合計18回の受賞は両リーグで最多である[30]。
オフに前ブルージェイズのA.J.コール、前LGツインズのアンドリュー・スアレスを獲得[31]。
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チーム成績
要約
視点
レギュラーシーズン
順位 | 球団 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 差 |
1位 | 東京ヤクルトスワローズ | 73 | 52 | 18 | .584 | 優勝 |
2位 | 阪神タイガース | 77 | 56 | 10 | .579 | 0.0 |
3位 | 読売ジャイアンツ | 61 | 62 | 20 | .496 | 11.0 |
4位 | 広島東洋カープ | 63 | 68 | 12 | .481 | 13.0 |
5位 | 中日ドラゴンズ | 55 | 71 | 17 | .437 | 18.5 |
6位 | 横浜DeNAベイスターズ | 54 | 73 | 16 | .425 | 20.0 |
セ・パ交流戦
順位 | 球団 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 差 |
1位 | オリックス・バファローズ | 12 | 5 | 1 | .706 | 優勝 |
2位 | 阪神タイガース | 11 | 7 | 0 | .611 | 1.5 |
3位 | 横浜DeNAベイスターズ | 9 | 6 | 3 | .600 | 2.0 |
4位 | 中日ドラゴンズ | 9 | 7 | 2 | .563 | 2.5 |
5位 | 東京ヤクルトスワローズ | 10 | 8 | 0 | .556 | 2.5 |
6位 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 9 | 8 | 1 | .529 | 3.0 |
7位 | 埼玉西武ライオンズ | 7 | 7 | 4 | .500 | 3.5 |
8位 | 千葉ロッテマリーンズ | 8 | 9 | 1 | .471 | 4.0 |
9位 | 読売ジャイアンツ | 7 | 8 | 3 | .467 | 4.0 |
10位 | 北海道日本ハムファイターズ | 7 | 11 | 0 | .389 | 5.5 |
11位 | 福岡ソフトバンクホークス | 5 | 9 | 4 | .357 | 5.5 |
12位 | 広島東洋カープ | 3 | 12 | 3 | .200 | 8.0 |
クライマックスシリーズ
阪神と巨人のファーストステージは巨人が2勝0敗で進出したためファイナルステージは巨人と対決。3勝0敗1分で日本シリーズ進出となった。なお、MVPは奥川恭伸が選ばれた。
日本シリーズ
日本シリーズはオリックスと対決。4勝2敗で日本一を達成した。なお、MVPは中村悠平が選ばれた。
入団・退団
シーズン開幕前
シーズン開幕後
本節では、本シーズン開幕から終了までの入退団について記述する。
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マイナビオールスターゲーム2021選出選手
→詳細は「2021年のオールスターゲーム (日本プロ野球)」を参照
代表選出選手
東京オリンピック
- 日本代表
- アメリカ代表
選手・スタッフ
- 背番号変更
個人成績
投手成績
- 色付きは規定投球回数(143イニング)以上の選手
- 太字はリーグ最高。
野手成績
- 色付きは規定打席(443打席)以上の選手
- 太字はリーグ最高。
タイトル
表彰
達成記録
記録
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試合結果
要約
視点
レギュラーシーズン
7月19日から8月12日まで、東京オリンピック開催により公式戦が中断された[52]。また、本拠地の明治神宮野球場が東京オリンピック・パラリンピックの資材置き場として使用されることに伴い、8月27日 - 8月29日の横浜DeNAベイスターズ戦、9月3日 - 9月5日の広島東洋カープ戦の計6試合を東京ドームで主催した。
ポストシーズン
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ドラフト指名選手
→詳細は「2021年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)」を参照
脚注
関連項目
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