トップQs
タイムライン
チャット
視点
2022年の東京ヤクルトスワローズ
ウィキペディアから
Remove ads
2022年の東京ヤクルトスワローズでは、2022年シーズンについての東京ヤクルトスワローズの動向をまとめる。
開幕前
昨年の東京ヤクルトスワローズは、前年から引き続き4番として活躍した村上宗隆を中心に、
- 成功した補強策(ドミンゴ・サンタナ、ホセ・オスナ、サイ・スニード、田口麗斗)
- 故障から再起した主力選手(山田哲人、塩見泰隆、中村悠平)
- 成長した若手投手陣(奥川恭伸、高橋奎二、金久保優斗、今野龍太ら)
が噛み合ったことで投打共に脆弱な数字だった一昨年から一変、12球団1位の得点力を誇る打線と打者有利の神宮球場でチーム防御率3位投手陣を有するなど大きく生まれ変わり、2年連続最下位から20年ぶりの日本一と最高の結果を残した。
連覇を目指したオフは、サンタナとサイ・スニードを単年契約、オスナを3年契約で残留させることに成功。さらなる投手力向上を目指して、前トロント・ブルージェイズのA.J.コール、前LGツインズのアンドリュー・スアレスを獲得した。
開幕後
要約
視点
4-5月
開幕戦は阪神相手に7点リードを許しながらも、終盤のサンタナの2本塁打等の打線の奮起で逆転勝ちを収める。その勢いに乗って阪神をスイープし、昨年とは逆に開幕3連勝スタートを切ったものの、直後の本拠地開幕カードの巨人戦でスイープされるなど、4連敗を喫し、波に乗れない滑り出しとなった。開幕戦以降は先発・リリーフ中心にチーム防御率こそ安定したものの、開幕から故障の中村を欠き代わりに出場した古賀優大が打率1割台、OPS350に届かないなど打撃面の課題を露呈し、打線を支えていたサンタナが膝のクリーニング手術による長期離脱[2][3]、青木の昨年以上の不振と離脱、昨年後半から全く結果が出なかったオスナに至ってはそれ以上に低調な成績に終始した。その結果、高い守備能力を買われて開幕からショートで出場した長岡秀樹を6番に固定せざるを得ない状況が続き、打率だけでなく、四球・長打が激減し、深刻な得点力不足に陥った。4月29日に前パドレスのパトリック・キブレハンを獲得。 5月からは古賀に代わり出場した内山壮真が打撃で結果を残し始め、中村も戦列に復帰し、中村・内山二人体制となった捕手陣が打撃面でチームを引っ張ることで、得点力はある程度改善された。上旬以降は少ない得点を投手力で守る野球が功を奏し、4月までに最大5ゲーム差をつけられた巨人を追い抜き、首位に立った[4]。
6月の交流戦完全優勝
交流戦では先発の軸の奥川を欠き小川・高橋に依存する形になるも、昨年同様、登板間隔を空けるマネジメントが功を奏して大きな痛手にはならず、リリーフ陣はケガから復帰した梅野、昨年のドラフト1位の木澤尚文、新外国人のコールが新たに加わったことで、田口・清水・今野・マクガフと共に非常に強固なラインナップを形成し、昨年以上に投手力で勝つ試合が増えた。
打線では山田が打率こそ低調ながらも本塁打を量産し、塩見も3打席連続本塁打[5]を記録するなど、交流戦全体を通して好調を維持し、村上が交流戦トップのOPS1.208を記録するなど、中心の3選手がしっかり軸となった。離脱したサンタナと青木の穴は、濱田太貴、山崎の活躍でカバーし、捕手が中村・内山体制になって以降8番に回った長岡も交流戦からは調子を上げ、打線は一気に復調。交流戦最多の本塁打、12球団1位のOPSを記録した。
投打ともに圧倒的な数字を残した結果、福岡ソフトバンクホークス、埼玉西武ライオンズをスイープ、他4球団を2勝1敗と勝ち越し、18試合制における歴代最高勝率.778を記録、セ・リーグでは初となる交流戦完全優勝を果たした[6]。なお、最高勝率は2018以来2回目だが、当時のルールにより優勝と認定されなかったので、球団としても初の優勝となった。
リーグ戦に戻っても、勢いは続き、カード勝ち越しの記録を伸ばし続け、6月は19勝4敗という驚異的な成績を残し、7月2日のDeNA戦に勝利しプロ野球史上最速での優勝マジック53を点灯させた。一方、7月29日に坂本光士郎とのトレードで山本大貴を獲得。
7月-後半戦
7月から塩見・山田を中心とした主力選手のコロナウイルスによる離脱、および先発投手陣の崩壊によりチームが苦しい時期に突入。後半戦からも塩見、山田の調子が戻らず、復帰後もハイペースで本塁打を量産したサンタナまでもが失速すると投打ともに脆弱となり負けが込み始めた。その結果、8月以降破竹の勢いで勝ちを重ねたDeNAに最大4ゲーム差まで接近を許し、月末に直接対決を迎えることになった。
2年連続9回目のセ・リーグ優勝
この状況下で、これまで孤軍奮闘していた村上が3戦4本塁打と獅子奮迅の活躍を見せてカード3連戦をスイープし、チームは再び勢いを取り戻した。
9月はこれまで以上に先発陣が崩壊し低調な内容の試合が多かったが、再点灯したマジックを着実に減らし、マジック2で迎えた9月25日のDeNA戦を丸山和郁のサヨナラ安打で勝利して優勝を決めた。チームとしては、92・93年以来2度目となるセ・リーグ連覇となり、交流戦とペナントレースを同時に優勝したのは球団史上初の出来事となる。なお、ルーキーが優勝決定のサヨナラ打を放つのはプロ野球史上初だった。 優勝決定後は直後の阪神戦には連敗したが最後の4試合は引き分け含む三連勝で締め、両リーグ唯一の80勝まで勝ち星を伸ばした。また、最終的には一時4ゲーム差まで詰め寄られた横浜とのゲーム差も8まで拡大した独走での優勝となった。
村上は9月13日の読売ジャイアンツ戦で2本塁打を放ち日本出身選手最多タイの55本塁打を達成[7]。その後は調子を落とし自己ワーストの13試合連続ノーアーチ[8]と苦しんだが、シーズン最終戦のDeNA戦で56本塁打を放ち日本出身選手シーズン最多記録を56本塁打[9]に更新。さらに、自身初の首位打者と打点王を獲得し、本塁打王も2年連続で獲得。令和史上初、史上最年少の三冠王[10]を達成するなど圧倒的なシーズンを送った。
チーム最多勝はサイスニード、リリーフの木澤の9勝。2年連続での2桁勝利投手0人でのレギュラーシーズン最高勝率や日本シリーズ出場はNPB史上初。前年不在だった規定投球回以上の投手は小川が到達している。
ポストシーズン
クライマックスシリーズは、3位から進出した阪神と対戦。レギュラーシーズン防御率0点台と抑え込まれた苦手の西勇輝を初回からオスナのスリーランで打ち崩すと、サンタナのホームランなどで加点して7-1で勝利。2戦目は村上が難しい球を逆方向にもっていく技ありの逆転ホームランをきっかけにペースをつかみ、5-3で勝利。3戦目は中盤まで3点リードを許し、打線は阪神のエース・青柳晃洋にチャンスもなかなか作れない状況が続いたが、相手の失策に乗じて7回に5点をもぎ取り8回にも加点して6-3で勝利。前回同様3戦で日本シリーズ進出を決め、MVPには2本塁打のオスナが選出された。日本シリーズでは、前年同様オリックスとの顔合わせとなったが、2勝4敗1分けに終わり連覇達成はならなかった。
Remove ads
チーム成績
レギュラーシーズン
順位 | 球団 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 差 |
1位 | 東京ヤクルトスワローズ | 80 | 59 | 4 | .576 | 優勝 |
2位 | 横浜DeNAベイスターズ | 73 | 68 | 2 | .518 | 8.0 |
3位 | 阪神タイガース | 68 | 71 | 4 | .489 | 12.0 |
4位 | 読売ジャイアンツ | 68 | 72 | 3 | .486 | 12.5 |
5位 | 広島東洋カープ | 66 | 74 | 3 | .471 | 14.5 |
6位 | 中日ドラゴンズ | 66 | 75 | 2 | .468 | 15.0 |
セ・パ交流戦
順位 | 球団 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 差 |
1位 | 東京ヤクルトスワローズ | 14 | 4 | 0 | .778 | 優勝 |
2位 | 阪神タイガース | 12 | 6 | 0 | .667 | 2.0 |
3位 | 千葉ロッテマリーンズ | 10 | 8 | 0 | .556 | 4.0 |
4位 | 福岡ソフトバンクホークス | 9 | 9 | 0 | .500 | 5.0 |
5位 | 埼玉西武ライオンズ | 9 | 9 | 0 | .500 | 5.0 |
6位 | 横浜DeNAベイスターズ | 9 | 9 | 0 | .500 | 5.0 |
7位 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 9 | 9 | 0 | .500 | 5.0 |
8位 | 北海道日本ハムファイターズ | 8 | 10 | 0 | .444 | 6.0 |
9位 | オリックス・バファローズ | 8 | 10 | 0 | .444 | 6.0 |
10位 | 読売ジャイアンツ | 8 | 10 | 0 | .444 | 6.0 |
11位 | 中日ドラゴンズ | 7 | 11 | 0 | .389 | 7.0 |
12位 | 広島東洋カープ | 5 | 13 | 0 | .278 | 9.0 |
ファイナルステージ
日本シリーズ
達成記録
- 7月14日 - 球団通算5000敗、史上6球団目[12]。
記録
- 開幕戦7点差逆転勝ち ※1982年の日本ハムファイターズ以来史上2度目、セ・リーグ史上初[13]
- 交流戦勝率.778 ※18試合制では史上最高[14]
- 14カード連続勝ち越し:5月14日 - 15日の広島戦(1勝1分)から7月1日 - 3日のDeNA戦(2勝1敗)まで ※1952年のフランチャイズ制導入以降では、1954年の南海ホークスに並び史上最長タイ[15][注 5]
- 11球団連続勝ち越し ※史上初[17]
- 史上最速マジック点灯:7月2日(M53) ※2リーグ制以降最速[18]
球団記録
- 月間19勝:6月 ※球団史上最多タイ記録[19]
Remove ads
入団・退団
シーズン開幕前
シーズン開幕後
本節では、本シーズン開幕から終了までの入退団について記述する。
Remove ads
マイナビオールスターゲーム2022選出選手
→詳細は「2022年のオールスターゲーム (日本プロ野球)」を参照
代表選出選手
侍ジャパン強化試合2022・侍ジャパンシリーズ2022
- 日本代表
選手・スタッフ
- 背番号変更
個人成績
投手成績
- 色付きは規定投球回数(143イニング)以上の選手
- 太字はリーグ最高。
野手成績
- 色付きは規定打席(443打席)以上の選手
- 太字はリーグ最高
タイトル
表彰
達成記録
- 4月2日 - 山田哲人が通算250本塁打、史上66人目[28]。
- 4月30日 - 青木宣親が通算1500試合出場、史上201人目[29]。
- 6月30日 - 石川雅規が通算3000投球回、史上28人目、球団史上3人目[30]。
- 8月2日 - 山田哲人が通算1000三振、史上75人目[31]。
- 8月23日 - 石川雅規が通算500試合先発登板、史上7人目、大卒投手では史上初[32]。
- 8月26日 - 村上宗隆が通算150本塁打、史上179人目。22歳6か月での達成は史上最年少、プロ5年目での達成は史上2人目[33]。
- 8月31日 - 清水昇が通算100ホールド、史上43人目。174試合目での達成は史上最速[34]。
記録
- 5月7日 - 村上宗隆が2試合連続満塁本塁打、史上9人目[35]。
- 6月28日 - 村上宗隆が月間9度目の勝利打点、2リーグ制以降では史上最多[36]。
- 6月29日 - 村上宗隆が月間5度目の1試合複数本塁打、史上3人目[37]。
- 7月31日 - 村上宗隆が阪神甲子園球場で1試合3本塁打、ビジター選手としてはラッキーゾーン撤去後史上初[38]。
- 8月2日 - 村上宗隆が5打席連続本塁打、史上初[39][注 6]。
- 8月28日 - 村上宗隆が14打席連続出塁、史上5人目、歴代2位タイ[40][41][注 7]。
- 9月2日 - 村上宗隆がシーズン50本塁打、史上10人目15度目、日本人史上6人目9度目、22歳シーズンでの達成は史上最年少、119試合目での達成は史上3番目の早さ[42]。
- 10月3日 - 村上宗隆がシーズン56本塁打、史上2位、左打者及び日本人登録選手としては史上初。
球団記録
Remove ads
試合結果
- 7月9日 - 10日
Remove ads
ドラフト指名選手
→詳細は「2022年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)」を参照
脚注
関連項目
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads