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江戸時代、東インド会社が日本に置いた商館の最高責任者 ウィキペディアから
カピタン(甲比丹、甲必丹、加比旦)は、江戸時代にオランダ東インド会社が日本に置いた商館の最高責任者「商館長」のこと。ポルトガル語の
天文12年(1543年)種子島にポルトガル人が漂着して以来、多くのポルトガル人やイスパニア(スペイン)人が来日し、貿易やキリスト教布教を始めていた。天文19年(1550年)肥前国平戸に来航したポルトガル商船が永禄4年(1561年)平戸での貿易(南蛮貿易)を許可され、平戸ポルトガル商館を建設した。
元亀2年(1571年)ポルトガルの要請で長崎が開港[注釈 3]した。イエズス会は土地を寄進され[注釈 5]、ポルトガル商館が建ち、貿易港長崎はかつてない発展を遂げた。天正12年(1584年)平戸にイスパニア商船が来航し、平戸イスパニア商館が建設された。平戸及び長崎は南蛮貿易で大きく栄え「西国の京都[要出典]」とも謳われた。
天正15年(1587年)豊臣秀吉はバテレン追放令を発布した。目的は「外交貿易権掌握[注釈 6]」「神社仏閣への迫害[1]」「日本人の奴隷[4]売買禁止」など諸説ある。
慶長5年(1600年)、ロッテルダムマゼラン社[注釈 7]のリーフデ号が豊後国に漂着し、生存者[注釈 9]の中からウィリアム・アダムス(三浦按針)とヤン=ヨーステン・ファン・ローデンスタインは江戸に送られ徳川家康と会見した。関ヶ原の戦い後、両名は外交顧問の旗本[注釈 12]に取り立てられ日英・日蘭貿易に貢献した。慶長14年(1609年)平戸オランダ商館建設の許可(朱印状)[注釈 13]を得たオランダ東インド会社は初代カピタンにヤックス・スペックスを派遣した。
慶長18年(1613年)イギリス東インド会社は平戸にイギリス商館を建設し初代商館長にリチャード・コックスを置いたが、元和9年(1623年)のアンボイナ事件を機に対インド貿易注力に方針転換、平戸の商館を閉鎖し対日貿易から離脱した。
慶長17年(1612年)江戸幕府は禁教令を布告し、慶長18年(1613年)家康が公布させた「伴天連追放之文」が以後の基本となる。元和6年(1620年)の平山常陳事件は幕府のキリシタンに対する不信感を決定づけた。元和8年(1622年)元和の大殉教以後諸大名もキリシタン迫害を徹底した。元和9年(1623年)幕府はポルトガル人の日本在住禁止、朱印船のマニラ渡航禁止など公布した。
寛永元年(1624年)イエズス会を組織したイスパニア船の来航を禁止し平戸イスパニア商館を閉鎖した。ポルトガル領マカオには宣教師を日本に派遣させないことを要求し、日本との貿易途絶を恐れたマカオは受諾した。
それでも宣教師は諦めず、東南アジアの日本人町に渡航して布教[注釈 15]したり、朱印船で日本に密航を企てたりしたので、幕府は禁教徹底のため朱印船貿易廃止を決定し、その役割を外国人(ポルトガル人・オランダ人・中国人)に代行させる観点から長崎奉行の定員を旗本2人とした。長崎奉行への職務規定(鎖国令)を通じて、中国や東南アジアとの中継貿易拠点としての長崎を整備していった。
寛永10年(1633年)奉書船以外での渡航や5年以上在外居住者の帰朝禁止、寛永12年(1635年)邦人の東南アジア方面往来全面禁止、寛永13年(1636年)ポルトガル人の妻子や縁者をバタヴィアに追放、さらに長崎に出島を建設して長崎ポルトガル商館を移築し出島内にポルトガル人を収容管理した。
寛永14年(1637年)の島原の乱を翌年鎮圧した幕府はポルトガル貿易の打ち切りを望むようになった。寛永16年(1639年)将軍徳川家光・幕閣とオランダ商館長フランソワ・カロンが会談し、台湾経由で生糸などの中国製品を確保できること、台湾に渡航している中国人が密航者ではない明朝官許商であること、オランダが対西葡軍事力を備えていることなどを確認し、ポルトガル貿易の打ち切りを決定した。幕府は全国の大名にポルトガル船に対する警戒と打払い・来航禁止令を発布、ポルトガル人は出島から追放された。
寛永18年(1641年)島原の乱鎮圧を支援したオランダに、西洋諸国の情報収集[15]のため貿易続行は許可し、オランダ商館を平戸から長崎の出島に移転させ鎖国は完成した。安政5年(1858年)の日蘭修好通商条約締結まで出島は存続する。
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