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Mastercardの電子決済サービス ウィキペディアから
Mastercardコンタクトレス (英語: Mastercard contactless) あるいはMastercardタッチ決済(Mastercardタッチけっさい)とは、マスターカード (Mastercard) の決済サービス(電子決済)。英語圏ではMastercardコンタクトレスと呼ばれる。日本でもかつてはMastercardコンタクトレスと呼ばれたものの、現在ではMastercardタッチ決済(Mastercardタッチけっさい)と呼ばれる。
近距離無線通信 (NFC) を採用し、EMVに準拠する電子決済(非接触決済)で、クレジットカードやデビットカードを用いたタッチ決済サービスである。
1999年11月、「OneSmartPaypass」として米国で実証実験を開始。翌2000年10月、「OneSmartPaypass」の実証実験が成功。アメックス、JCB、VISAへ技術供与する。
2002年、「OneSmartPaypass」を「PayPass」へ名称変更してサービス開始[1]。世界初の非接触型決済サービスの誕生である。
しかし日本では、それに先駆け2001年に、当時のビットワレット(後の楽天Edy[2])が、非接触型決済サービス「Edy」(現在の楽天Edy)をサービス開始している[3]。
アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、スイス、トルコ、日本、韓国、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシア、タイ、レバノン、オーストラリアなどで展開が行われている。特に普及しているのはアメリカで、ガソリンスタンド、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ファーストフードなどで利用できる。
対応する非接触ICを搭載するカード(ICカード)や携帯機器で利用する事が出来る。
対応する決済端末にカードや携帯機器を翳せば決済が完了する。ただし、一定の金額(国や地域によって異なる)以上を支払う場合は、磁気ストライプカードで決済する際と同様に署名を求められる事がある。
携帯機器で利用するには、Appleの Apple Pay、Googleの Google Pay、Samsungの Samsung Pay、Garminの Garmin Pay、Fitbitの Fitbit Pay などのデジタルウォレットに対応しているスマートデバイスが必要である。ただし日本では、Androidを搭載するスマートフォン(一部を除く)に限り、楽天ペイメントの楽天ペイアプリで楽天カードを利用することも可能である。
Apple Pay で利用するには、 Apple Pay に対応するAppleのiPhone又は Apple Watch が必要である。
Apple Pay に対応しているiPhoneは、次の通りである[7]。
Apple Pay に対応している Apple Watch は、次の通りである[7]。
Google Pay で利用するには、 Androidを搭載するスマートフォン又はWear OS を搭載するスマートウォッチにGoogleウォレットがインストールされている必要がある。
楽天ペイで利用するには、Androidを搭載するスマートフォンに楽天ペイがインストールされている必要がある。ただし、一部機種は対応していない[10]。
2004年にオリエントコーポレーション(Orico)がPayPass(現在のMastercardタッチ決済)の実証実験を始めると発表した[1]。
2005年にポケットカードが伊藤忠エネクスと提携し発行する「CARENEX itsumoカード」の会員にキーホルダー型非接触ICデバイスを配布し、PayPass(現在のMastercardタッチ決済)の実証実験を行った[11]。
2006年にOricoがイクスピアリと提携し発行する「イクスピアリカード」にPayPass(現在のMastercardタッチ決済)を搭載し、合わせて、イクスピアリにPayPass(現在のMastercardタッチ決済)を導入した[12]。
2008年に当時のソフトバンクモバイル(現在のソフトバンク)らが、PayPass(現在のMastercardタッチ決済)に対応するアプリケーションソフトウェアを搭載したSIMカードを差し込んだ携帯電話を使用した決済のフィールド実証実験を日本で初めて行った[13]。同年にKDDIも、PayPass(現在のMastercardタッチ決済)に対応するアプリケーションソフトウェアを搭載するau ICカードを差し込んだ携帯電話を使用した決済の実験を行い[14]、2009年にKDDIらがフィールド実験[15]、2010年にKDDIらが実証実験を行った[16]。2011年に当時のソフトバンクモバイル(現在のソフトバンク)らも実証実験を行っている[17]。
2014年2月5日からiD/PayPass(後のiD/NFC)が開始し、NTTドコモが発行する「DCMX」(現在の「dカード」)が対応した[18]。同年3月5日からOricoが発行するクレジットカードが対応した[19][20]。iD/NFCは、2018年7月31日を以て終了した[21]。
また、ジャックス(JACCS)は、2016年4月1日からジャックスモバイル決済サービス(JACCSモバイル決済サービス)の受付を開始したが[22]、2018年10月31日を以て終了した[23]。
2017年9月20日にAppleが公開した iOS 11.0 及び watchOS 4.0 から日本で発行されているMastercardブランドのクレジットカード及びプリペイドカードが Apple Pay を利用するMastercardコンタクトレス(現在のMastercardタッチ決済)に対応した(一部を除く)[24]。
2022年10月4日に楽天ペイが楽天カードタッチ決済を採用し、楽天カードが発行するクレジットカードが対応した[25]。
2024年7月17日にPayPayカードが発行する「PayPayカード」がMastercardブランドのクレジットカードで日本で初めて Google Pay に対応した[26]。
プリペイドカードでは、三井住友カードが2018年11月24日に市立吹田サッカースタジアム(パナソニックスタジアム吹田)に於いて「Jリーグプリペイドカード」と共に配布したリストバンド型プリペイドカードがMastercardコンタクトレスに対応していたが[27]、発行から2年が経ち、有効期限切れとなった。
デビットカードでは、2019年4月1日に住信SBIネット銀行が日本で初めてMastercardコンタクトレス(現在のMastercardタッチ決済)を搭載する「ミライノデビット」(現在の「デビットカード」[28])を発行した[29]。2022年4月18日に同行が発行する「デビットカード」がMastercardブランドのデビットカードで日本で初めて Apple Pay に対応した[30]。同年5月19日に同行が発行する「デビットカード」がMastercardブランドで日本で初めて Google Pay に対応した[31]。
日本では、次表に記載する各社が発行するクレジットカード(一部を除く)が対応している。
日本では、次表に記載する各社が発行するデビットカード(一部を除く)が対応している。
発行元 | カード | Apple Pay | Google Pay |
---|---|---|---|
楽天銀行 | Yes | No | No |
住信SBIネット銀行 | Yes | Yes[32] | Yes[43] |
GMOあおぞらネット銀行 | Yes | No | No |
日本では、次表に記載する各社が発行するプリペイドカード(一部を除く)が対応している。
発行元 | カード | Apple Pay | Google Pay |
---|---|---|---|
三井住友カード | No | Yes[32] | No |
メルペイ | No | Yes[32] | No |
JALペイメント・ポート | Yes | Yes[35] | No[36] |
auペイメント | Yes | Yes[35] | No |
トラベレックスジャパン | Yes | No | No |
ワイズ・ペイメンツ・ジャパン | Yes | No | No |
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