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ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の行政区画

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ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の行政区画では、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の行政区画とその変遷について述べる。 第3回全ロシア・ソビエト大会ロシア語版では、ソビエト体制のロシアが連邦国家であることを宣言し、1918年の憲法ロシア語版が定められた。 1918年憲法の第2条では、ロシア・ソビエト共和国がソビエトの民族共和国の連邦として組織されていること、第11条で連邦体制をとって自治権をもつ地域連合を含んでいることを明記している[1]。その後の1925年ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国憲法13条の1929年改正後の条文では、「ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国内の民族自治ソビエト社会主義共和国と地域の形成から、(ロシア国内の)民族と団結する」と規定されている[2]

背景

ロシア帝国の行政区画

ロシア帝国の行政区画はグベールニヤ、губерния)とオーブラスチ、область)に分かれていた。一部の県や州の上には総督府が置かれることもあった。ほとんどの州や県は下位の行政区分として郡(ウエズド、уезд)や地区 (オクルグ、округ)などが置かれていた。 フィンランドには、フィンランド大公国が置かれ、その下にも県が置かれていた。ロシア帝国時代に設置された県や州はロシア革命後も数年から十数年間存続した。この時代の州や県は現在のロシア連邦の多くの州や地方の原形となっている。

1914年時点でのロシア帝国時代の行政区画

さらに見る 名称, 政庁所在地 ...
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ソビエト政権による初期の行政区画改編

ソ連で最初の自治ソビエト社会主義共和国トルキスタン自治ソビエト社会主義共和国で、第5回ソビエト地域会議によって1918年4月30日に誕生した。また、初期には自治ソビエト共和国以外にも、バシキール・ソビエト共和国ロシア語版北カフカース・ソビエト共和国などのソビエト共和国や、ヴォルガ・ドイツ人労働コムーネロシア語版カレリア労働コミューンといった労働コムーネという行政区画も存在していた。 また、1920年代前半までは各地で県や州の再編や新設がなされた。

1917年

1918年

1919年

1920年

1921年

  • 1月20日、ダゲスタン州がダゲスタンASSRとなる。
  • 2月3日
    • ヤロスラヴリ県とトヴェリ県の一部からリビンスク県ロシア語版が創設
    • トヴェリ県の一部がモスクワ県に移管される。
  • 3月4日 ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国とブハラ人民ソビエト共和国との間で友好・相互扶助同盟条約が締結される。
  • 4月27日、ザバイカル州の一部にブリヤート・モンゴル自治州ロシア語版が設立される。
  • 5月28日 キルギスASSRのオレンブルグ・トゥルガイ県が廃止され、アクトベ県ロシア語版クスタナイ県ロシア語版の新設2県と、オレンブルグ県に分割される。
  • 6月13日
    • アルハンゲリスク県の一部がムルマンスク県として分割される。
    • アルタイ県とトムスク県の各一部にノヴォニコラエフスク県ロシア語版として分割。
  • 8月7日 トルキスタンASSRのザカスピ州トルクメン州ロシア語版に改称される。
  • 8月21日 アルハンゲリスク州と北ドヴィナ州の各一部がコミ自治州ロシア語版として分割。
  • 9月1日、山岳自治ソビエト社会主義共和国のカバルディン地区からカバルディン自治州ロシア語版が創設。
  • 10月18日
  • 日付不明、オムスク県の一部がアクモラ県として分割され、アクモラ県はキルギスASSRの一部となる。

1922年

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広域な行政区域への統合

要約
視点

1923年から1929年にかけて、行政区画の統合が行われ、広域な州や地方が設立された[10]。これに伴って、ロシアでは1929年までにグベールニヤが全廃された。

1923年

  • 1月1日
    • 沿海県の一部からアムール県が分立。
    • ザバイカル県の一部から沿バイカル県が分立。
  • 2月15日、リビンスク県が廃止され、ヤロスラヴリ州とトヴェリ州の各一部となる。
  • 5月30日、ブリヤート・モンゴル自治州ロシア語版モンゴル・ブリヤート自治州ロシア語版と合併し、ブリヤート・モンゴル自治ソビエト社会主義共和国が設立
  • 7月25日、カレリア労働コミューンがカレリア自治ソビエト社会主義共和国に改組
  • 10月1日、沿アムール県と沿海県が沿海県に統合[9]
  • 10月3日、沿バイカル県がザバイカル県とブリヤート・モンゴル自治ソビエト社会主義共和国で分割[9]
  • 11月20日、エカテリンブルク県、ペルミ県、チュメニ県、チェリャビンスク県が統合し、ウラル州ロシア語版となる。

1924年

  • 1月26日、ペトログラード県がレニングラード県と改称
  • 2月13日、ドン州、クバン・黒海州、テレク県、スタヴロポリ県が合併し、南東州ロシア語版が設立。
  • 3月24日、ベラルーシ・ソビエト社会主義共和国のヴィテプスク県が廃止され、一部がロシア・ソビエト連邦社会主義共和国のプスコフ県に移管。(大部分はベラルーシのヴィテプスク地区ロシア語版ポロツク地区ロシア語版の一部となる。)
  • 5月9日、シンビルスク州はウリヤノフスク州に改称
  • 7月7日、山岳ASSRのオセチア地区とイングーシ地区が北オセチア自治州英語版イングーシ自治州英語版として分離する。同時に、山岳ASSRが廃止される。この時、スンジャ・カザーク自治区ロシア語版とウラジカフカス市はロシアSFSRの直接管轄下となる。
  • 9月14日、ブハラ人民ソビエト共和国がブハラ社会主義ソビエト共和国に改称。
  • 10月17日、南東州、カラチャイ・チェルケス自治州、カバルダ・バルカル自治州、アディゲ・チェルケス自治州、チェチェン自治州、北オセチア自治州、イングーシ自治州、スンジャ・カザーク自治区、ウラジカフカス市の上に北カフカース地方ロシア語版が置かれる。南東州は同日に廃止。
  • 10月、トルキスタンASSR、ブハラ社会主義ソビエト共和国、ホラズム社会主義ソビエト共和国がロシア・ソビエト社会主義共和国のキルギスASSRの一部(編入された一部にカラ・キルギス自治州が設立)、トルクメン・ソビエト社会主義共和国(トルクメンSSR)、ウズベク・ソビエト社会主義共和国(ウズベクSSR)に再編。ウズベクSSRの下にはタジク自治ソビエト社会主義共和国が置かれる。(下記表に詳細)
さらに見る 1924年10月のロシアSFSRの中央アジア地区の行政区画改編, 改編前 ...

1925年

  • 2月16日、アムダリア州の一部がカラ・カルパク自治州として分割。
  • 2月26日
    • ウラジカフカス市とスンジャ・コサック管区ロシア語版が北コーカサス地方の一部となる。
    • ウラル州の一部として、ペルミ管区が設立される。(ペルミ管区は同年4月16日にコミ・ペルミャク民族管区となる。)
  • 4月10日、ツァリーツィン県ロシア語版がスターリングラード県に改称
  • 4月19日、キルギスASSRがカザフASSRに改称
  • 4月21日、チュヴァシ自治州がチュヴァシ自治ソビエト社会主義共和国に昇格
  • 5月15日、カラ・キルギス自治州がキルギス自治州に改名
  • 5月25日、アルタイ県、エニセイ県、イルクーツク県、ノヴォニコラエフスク県、オムスク県、トムスク県の上にシベリア地方ロシア語版が置かれる。
  • 6月6日、ブケイ県(Букеевская губерния)がウラリスク県(Уральская губерния)に統合
  • 7月、カザフASSRのオレンブルク県がカザフASSRを脱退し、ロシアSFSRに直接属する県となる。
  • 9月14日
    • カザフASSRのクスタナイ県(Кустанайская губерния)がクスタナイ管区ロシア語版となる。
    • トゥーラ県の一部がオリョール県の一部に移管される。

1926年

1927年

  • 8月1日、レニングラード県、アルハンゲリスク県、プスコフ県、ムルマンスク県、ノヴゴロド県、チェレポヴェツ県が合併し、レニングラード州が設置される。

1928年

  • 4月30日、チェルケス民族管区がチェルケス自治州ロシア語版に改組
  • 5月14日
    • オレンブルク県、ウリヤノフスク県、ペンザ県、サマーラ県(一部除く)、サラトフ県の一部が合併して中ヴォルガ州ロシア語版が創設
    • ヴォロネジ県、クルスク県、オリョール県、タンボフ県から中央黒土州ロシア語版が創設
  • 5月21日、アストラハン県、スターリングラード県、サラトフ県の残部、サマラ県の残部が合併してニジニ・ヴォルガ県ロシア語版が創設。ヴォルガ・ドイツ人ASSRカルムイク自治州はその一部となる。
  • 6月11日、ニジニ・ヴォルガ県がニジニ・ヴォルガ地方に改組
  • 7月16日、中ヴォルガ地方の一部にモルドヴィン自治州ロシア語版が置かれる。
  • 8月3日、アディゲ・チェルケス自治州がアディゲ自治州英語版に改名
  • 8月15日、キルギスASSRのアクモラ州、セミパラチンスク州、シルダリヤ州、ウラリスク州が解体される。

1929年

  • 1月14日
    • モスクワ県、トヴェリ県、トゥーラ県、リャザン県が合併して中央工業州が創設
    • ウラジーミル県、イワノヴォ県、コストロマ県、ヤロスラヴリ県が合併してイヴァノヴォ産業州ロシア語版が創設
    • ブリャンスク、カルーガ、スモレンスク各県が合併して西部州英語版が創設
    • ニジニ・ノヴゴロド県の全域と、コストロマ県、ヴャトカ県、ウラジーミル県の各一部が合併してニジェゴロド州ロシア語版が創設
    • アルハンゲリスク県、ヴォログダ県、北ドヴィナ県とヴィアトカ県の一部が合併して北部地方ロシア語版が創設。(コミ自治州を中に含む)
    • これにより、ロシアの行政区画上ではグベールニヤが消滅する。
  • 6月3日、中央工業州がモスクワ州に改称。
  • 7月15日
    • ニジェゴロド州がニジェゴロド地方に改組
    • 北部地方の一部としてネネツ民族管区が創設
  • 10月20日、中ヴォルガ州が中ヴォルガ地方に改組
  • 12月20日、ネネツ民族管区に北部地方のニジニ・ペチョルスキー地区英語版が編入
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1930年5月時点での行政区画

自治ソビエト社会主義共和国

地方

自治州

  • アディゲ自治州英語版 (北カフカース地方に属する)
  • ヴォート自治州英語版 (ニジェゴロド地方に属する、1932年からウドムルト自治州に改名)
  • イングーシ自治州英語版 (北カフカース地方に属する)
  • カバルダ・バルカル自治州英語版 (北カフカース地方に属する)
  • カルムイク自治州 (ニジニ・ヴォルガ地方に属する)
  • カラカルパク自治州 (1930年7月までカザフASSRに属する)
  • カラチャイ自治州英語版 (北カフカース地方に属する)
  • コミ自治州ロシア語版(北部地方に属する)
  • マリ自治州 (ニジェゴロド地方に属する)
  • モルドヴィン自治州ロシア語版 (中ヴォルガ地方に属する)
  • ゴルノ・アルタイ自治州 (シベリア地方に属する)
  • 北オセチア自治州ロシア語版 (北カフカース地方に属する)
  • チェルケス自治州英語版 (北カフカース地方に属する)
  • チェチェン自治州 (北カフカース地方に属する)

民族管区

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行政区画の細分化と自治州のASSRへの昇格(1930年代)

要約
視点

1930年代には、地方や広域な州の解体により、行政区画が細分化された。分立した州はロシア帝国時代の県の領域をそのまま引き継いだ州も多かった。スターリン憲法が制定の際には、多くの自治州が自治ソビエト社会主義共和国(ASSR)に昇格し、カザフASSRとキルギスASSRがソビエト連邦構成共和国に昇格した。1930年代から50年代にかけて設立された州などの地方区分の多くが今日のロシア連邦の行政区分として引き継がれている。

1930年

1931年

  • 6月16日、モスクワ州のモスクワ市が独立した市となる[12]
  • 12月3日、レニングラード市がレニングラード州から独立した市となる[13]

1932年

1933年

  • 11月20日、北カフカース地方の北部が北部州ロシア語版として分離(1934年7月5日にアゾフ・黒海地区に編入)[11]

1934年

1935年

  • 1月27日、中ヴォルガ地方がクイビシェフ地方に改称[17]
  • 1月29日、レニングラード州、モスクワ州、西部州の各一部からカリーニン州(現在のトヴェリ州)が設立される[18]
  • 10月20日、カルムイク自治州がカルムイクASSRに昇格[19]

1936年

1937年

1938年

1939年

  • 2月4日、クィビシェフ州、サラトフ州、タンボフ州の各一部からペンザ州が分立[29]
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第二次世界大戦期の領土編入と州の新規分立(1940年 - 1950年代前半)

要約
視点

第二次世界大戦期には、ソビエト連邦がその領土を拡大させ、ロシアSFSRもそれに伴って多くの地域を編入した。また、独ソ戦でドイツに協力したとされる民族の自治州や自治ソビエト社会主義共和国は戦後まで一時廃止となった(ヴォルガ・ドイツASSRのみは復活しなかった)。自治州やASSRの住民は中央アジアやシベリアなどに強制移送され、戦後暫く経つまで故郷に戻ることが許されなかった。

1940年

1941年

  • 8月28日、独ソ戦開戦に伴い、ヴォルガ・ドイツASSRがサラトフ州とスターリングラード州に分割される。

1943年

  • 1月12日、オルジョニキーゼ地方がスタヴロポリ地方に再改名。
  • 1月19日、クイビシェフ州からウリヤノフスク州が分立。
  • 1月26日 ノボシビルスク州の一部からケメロヴォ州が分立。
  • 2月6日 チェリャビンスク州、オムスク州の各一部からクルガン州が分立。
  • 9月18日、沿海地方に属する沿海州とウスリー州が廃止され、各地区が沿海地方の直接的な下位区分となる。
  • 10月12日、カラチャイ自治州が廃止、チェルケス自治州とスタヴロポリ地方、グルジアSSRの一部に分割。
  • 12月27日、カルムイクASSRが廃止、スターリングラード州の一部を含んだアストラハン州となる。

1944年

  • 3月、チェチェン・イングーシASSRが廃止、スタヴロポリ地方に編入された一部地区以外で、グロズヌイ州ロシア語版が設立。
  • 4月8日、カバルダ・バルカルASSRが、バルカル人の中央アジアへの強制移送に伴ってカバルダASSRに改組。
  • 7月5日
    • オリョール州の一部からブリャンスク州が分立。
    • トゥーラ州、モスクワ州、スモレンスク州、オリョール州の各一部からカルーガ州が分立
    • レニングラード州とカリーニングラード州の各一部からノヴゴロド州が分立。
  • 7月13日、ヤロスラブリ州、イワノヴォ州、ゴーリキー州、ヴォログダ州の各一部からコストロマ州が分立[31]
  • 8月13日、ノヴォシビルスク州、ケメロヴォ州の各一部とアルタイ地方の一部からトムスク州が分立。
  • 8月14日
  • 8月22日、カリーニン州ノヴゴロド州スモレンスク州の各一部からヴェリーキエ・ルーキ州が誕生した。
  • ロシアSFSRとエストニアSSRラトビアSSRとの境界が確定に伴い、ロシアSFSRが一部地域を編入
  • 8月23日、エストニアやラトビアから編入された一部地域がレニングラード州と、レニングラード州とカリーニン州の一部が分立してできたプスコフ州に編入。
  • 9月19日、継続戦争後のモスクワ休戦協定によってフィンランドからペチェングスキー地区英語版を編入
  • 10月11日、トゥヴァ人民共和国がソ連に併合され、ロシアSFSRに属するトゥヴァ自治州となる。
  • 11月、カレロ=フィン・ソビエト社会主義共和国からヴィボルグなどの地域がレニングラード州に編入。

1945年

  • 5月8日、独ソ戦が終結し、ソ連が東プロイセンの北半分を編入。
  • 6月30日、クリミア自治ソビエト社会主義共和国が廃止され、クリミア州が設置。
  • 8月7日 - 9月4日、南樺太北方領土を含む千島列島をソ連が占領。
  • 7月21日、ペチェングスキー地区がムルマンスク州に編入[33]

1940年代後半

  • 1946年2月2日、南サハリン(南樺太)とクリル列島(千島列島)が、ハバロフスク地方に属する南サハリン州となる。
  • 4月7日、東プロイセンにケーニヒスベルク州が設置される。
  • 7月4日、ケーニヒスベルク州がカリーニングラード州に改名
  • 1947年1月2日、南サハリン州がサハリン州に統合されてハバロフスク地方から分離。サハリン州の行政中心地がアレクサンドロフスク・サハリンスキーからユジノサハリンスクに移転。
  • 1948年1月7日、オイロート自治州がゴルノ・アルタイ自治州に改名
  • 8月2日、アムール州がハバロフスク地方から離脱し、チタ州の一部を編入

1950年代前半

  • 1952年5月8日、カザン州ロシア語版チストポリ州ロシア語版がタタールASSRの一部として設立。
  • 5月29日、ウファ州ロシア語版ステルリタマク州ロシア語版がバシキールASSRの一部として設立。
  • 1953年2月21日、ブグリマ州ロシア語版がタタールASSRの一部として設立。
  • 1953年4月30日、タタールASSRのカザン州、チストポリ州、ブグリマ州およびバシキールASSRのウファ州、ステルリタマク州が廃止。
  • 12月3日、ハバロフスク地方からマガダン州が分離
  • 1954年1月6日
    • クルスク州とヴォロネジ州の各一部からベルゴロド州が分立
    • ヴォロネジ州、オリョール州、リャザン州、クルスク州の各一部からリペツク州が分立
    • サラトフ州、スターリングラード州、 ヴォロネジ州、タンボフ州の各一部からバラショフ州ロシア語版が分立
    • ロストフ州、 ヴォロネジ州、スターリングラード州の各一部からカメンスク州ロシア語版が分立
  • 1月7日、ゴーリキー州の一部からアルザマス州ロシア語版が分立
  • 4月26日、クリミア州がロシアSFSRからウクライナSSRに移管。
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自治州や民族共和国の復活と一部州の再編(1950年代後半)

1957年に中央アジアやシベリアに強制移送された諸民族の帰郷が許され、独ソ戦中に廃止されていた自治州や自治ソビエト社会主義共和国が復活した。また、1957に一部の州が廃止され、1960年までにはロシア連邦に移行するまでの行政区分が完成された。

1950年代後半

  • 1956年1月23日、カムチャッカ州がハバロフスク地方から離脱、ハバロフスク地方下のニジニ・アムール州が廃止。
  • 7月16日、カレロ=フィン・ソビエト社会主義共和国がカレリア自治ソビエト社会主義共和国に降格し、ロシアSFSRに再編入。
  • 1957年1月9日
    • スタヴロポリ州とアストラハン州の一部からカルムイク自治州が復活。
    • チェルケス自治州がチェルケス人の帰郷に伴って、カラチャイ・チェルケス自治州に改組。
    • スタヴロポリ地方の一部地区とグロズヌイ州からチェチェン・イングーシASSRが復活。
    • カバルダASSRがバルカル人の帰郷に伴ってカバルダ・バルカルASSRに名称が戻る。
  • 3月8日、モロトフ州の名称がペルミ州に戻る
  • 4月10日、グロズヌイ州が廃止され、チェチェン・イングーシASSR、ダゲスタンASSR、スタヴロポリ地方に分割
  • 4月23日、アルザマス州が廃止、ゴーリキー州の一部に戻る。
  • 10月2日、ヴェリーキエ・ルーキ州が廃止、プスコフ州とカリーニン州の各一部となる。
  • 11月19日
    • バラショフ州が廃止、サラトフ州、スターリングラード州、 ヴォロネジ州、タンボフ州の各一部に分割
    • カメンスク州が廃止、ロストフ州、 ヴォロネジ州、スターリングラード州の各一部に分割
  • 12月4日、チカロフ州の名称がオレンブルク州に戻る。
  • 1958年7月7日、ブリヤート・モンゴルASSRがブリヤートASSRに改名
  • 7月29日、カルムイク自治州がカルムイクASSRに昇格
  • 9月16日、ウスチ・オルダ・ブリヤート・モンゴル民族管区とアガ・ブリヤート・モンゴル民族管区の名からモンゴルが省かれ、それぞれウスチ・オルダ・ブリヤート民族管区、アガ・ブリヤート民族管区に

1960年以降

  • 1960年10月10日、トゥヴァ自治州トゥヴァASSRに昇格
  • 11月10日、スターリングラード州がヴォルゴグラード州に改名
  • 1977年10月7日、ロシアSFSSR内のすべての民族管区が、自治管区に移行
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1961年から1990年にかけての行政区画

自治ソビエト社会主義共和国

地方

自治州

自治管区(1977年までの民族管区)

ロシアSFSR直轄の都市

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ロシアSFSR末期(1990年 - 1991年)

要約
視点

1990年になると、各地の自治ソビエト社会主義共和国において主権を宣言し、ロシアSFSRでの立法が各共和国での立法より優先されることに異議を唱え、関税を設けるなどして経済的自立を図った主権のパレードが起こった。 しかし、ソ連崩壊後に各地の自治地域のほとんどはロシア連邦と権限分割の条約である連邦協定ロシア語版を締結し、各自治地域の自治権拡大運動は収束した。ただし、タタールスタン共和国は1994年までロシアと権限分割の条約を結ばず、チェチェン・イングーシASSRはチェチェン・イチケリア共和国として2000年までロシアから独立していた。

  • 1990年7月17日、カリーニン州がトヴェリ州に改名[34]
  • 8月29日、コミASSRがコミ・ソビエト社会主義共和国として主権を宣言[35]
  • 8月30日、タタールASSRがタタールスタン共和国として主権を宣言
  • 9月27日、ヤクートASSRがヤクート・ソビエト社会主義共和国として主権を宣言[36]
  • 10月8日、ブリヤートASSRがブリヤート・ソビエト社会主義共和国として主権を宣言[37]
  • 10月11日、バシキールASSRがバシキール・ソビエト社会主義共和国として主権を宣言
  • 10月18日、カルムイクASSRがカルムイク・ソビエト社会主義共和国として主権を宣言[38]
  • 10月22日
    • マリASSRがマリ・ソビエト社会主義共和国として主権を宣言[39]
    • ゴーリキー州がニジニ・ノヴゴロド州に改称[40]
  • 10月24日、チュヴァシASSRがチュヴァシ・ソビエト社会主義共和国として主権を宣言[41]
  • 10月25日、ゴルノ・アルタイ自治州がゴルノ・アルタイ自治ソビエト社会主義共和国として主権を宣言[42]
  • 11月4日、ウドムルトASSRがウドムルト共和国として主権宣言[43]
  • 11月27日、チェチェン・イングーシASSRがチェチェン・イングーシ共和国として主権宣言[44]
  • 1991年1月25日、クイビシェフ州がサマーラ州に改名[45]
  • 4月17日、マリ・ソビエト社会主義共和国がマリ共和国に改名[46]
  • 5月13日、ダゲスタンASSRがダゲスタン共和国として主権を宣言[47]

5月24日、ソビエト社会主義自治共和国の名称に関するソビエト連邦憲法改正案が採択され、「自治」の文字が削除される[48]

7月3日、ユダヤ自治州以外の4自治州がロシアSFSR内のソビエト社会主義共和国に昇格される[51]

これ以降のロシアの行政区画の変遷はロシア連邦の地方区分を参照。

脚注

参考文献

関連項目

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