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付き馬屋おえん事件帳
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『付き馬屋おえん事件帳』(つきうまやおえんじけんちょう)は、1990年代前半にテレビ東京系で放送された連続テレビ時代劇である。テレビ東京、松竹の共同製作。主演は山本陽子。原作は南原幹雄の『付き馬屋おえん』シリーズ。テレビシリーズ3作のほか舞台版も上演された。
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作品概要
普段は吉原の仕出し料理屋のおかみ。裏の顔は吉原の遊廓でのツケを取り立てる「付き馬屋」。しかし、吉原の弱き女たちを救うべく闇に隠れた悪を倒すというさらなる裏の顔があった。
郭の借金を払わない客に対しておえんたちは最終的に殺害するとの結論に至るが、借金を払わないという理由だけで殺すのでは、視聴者へ道義的正当性を主張しにくいため、債務者の側が殺されるに値する悪逆非道な行為を行ったというエピソードを(場合においては多少強引な形で)ストーリーに組み込むことで、最終場面で必ず行われるおえんとその配下による殺人行為の正当性が視聴者に承認されるようにストーリーが展開する演出が採られている。
本作と同じ松竹が手がけた『必殺シリーズ』のスタッフが多数参加しており、本作劇中で使われているBGMにも同シリーズの物が流用され、また特に第1シリーズにおいては主題歌をアップテンポにアレンジしたいわゆる「殺しのテーマ」も作られ、毎回のようにクライマックスの立ち回りのシーンで使用された。
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キャスト
喜の字屋
- おえん
- 演 - 山本陽子
- 吉原の仕出し屋[1]「喜の字屋」の女将を表看板に、裏では未払いの遊興費を取り立てる「付き馬屋」を営む。
- 同業だった父親[2]の急死に伴い、やむなくそのあとを継ぐ。
- その父親が得意としていた鍵縄を使った縄術を会得していて、第1部では鍵縄を投げつけて相手を絞殺、第2部では鍵縄で相手の首を絞めて身動きを封じてから針を仕込んだ扇による刺殺、第3部では鍵縄使用の後に帯枕に隠し持った懐剣を殺しに用いる。
- 又之助
- 演 - 宅麻伸(第1部)、阿部寛(スペシャル)、小西博之(第2部)、尾美としのり(第3部)
- 喜の字屋の若い衆の一人で、表の顔は揚屋に料理を運ぶ配達担当。
- 怪力の持ち主で、立ち回りのときはその力で相手の頸椎をへし折る[3]こともある。
- 劇中で越後(あるいは佐渡)の漁師の生まれであることが語られている。
- 浜蔵
- 演 - 黒田隆哉(第1部、スペシャル)、丹野由之(第2 ・3部)
- 喜の字屋の若い衆の一人で又之助の後輩。立ち回りの際は棒術を用いて戦う。
- 新五郎
- 演 - 山城新伍
- 表の顔は喜の字屋の花板。おえんの父親である先代の右腕でもあり、今の喜の字屋では番頭格といった役回りである。おえんに惚れているが、主従の関係をわきまえ、表には出さない[4]。立ち回りのときは長ドスを引っさげて相手を斬り殺す。包丁を持つときは左利きだが、長ドスは右手で扱う。
その他
- おしま
- 演 - 入江若葉
- おけい
- 演 - 長谷川稀世(第1部)
- おかつ
- 演 - 芦川よしみ(第2 ・3部)
- おえんの友人。吉原の遊郭経営者の妻たち、いわゆる「有閑マダム」の様相のキャラクターである。
- おさと
- 演 - 林美里(香奈美里)(第1・2部)
- おえんの娘。本人も気づいているが、実はおえんとの血のつながりはない。
- おさよ
- 演 - 中山玲(第3部)
- 第3部でのおえんの娘。第1・2部でのおさとと同様におえんとの血のつながりはなく、実の母親である女郎がおさよを産んですぐに死去したためおえんが引き取り育てている。
- おたね
- 演 - 斉藤絵里(第3部)
- おえんやおしまたちと知り合いで、普段は辻占売りをしている。
- 村木鉄平
- 演 - 中山仁
- 面番所[5]同心。おえんに惚れており、何かとモーションをかけてくる。おえんが付き馬屋をしていることを知っており、そのために殺生をしていることも薄々気付いている。
ゲスト
第1シリーズ(1990年)
- 第1話「女涙の初恋始末」
- 第2話「渦吉原恋模様身請け話に泣く女」
- 第3話「爪の代金五十両」
- 第4話「かまいたちの牙」
- 第5話「情が仇の暗闇始末」
- 第6話「江戸の黒い霧けじめつけさせて貰います」
- 第7話「女郎ぐもの罠」
- 第8話「恋飛脚走る」
- 第9話「吉原悲話 露の情け」
- 第10話「おけさは遥か恋の唄」
- 第11話「取り立て無用におじゃりまする」
- 最終話「過去から来た女」
スペシャル(1992年)
第2シリーズ(1993年)
- 第1話「吉原御法度破り!」
- 第2話「雨に消えたおいらん」
- 第3話「吉原慕情」
- 第4話「枕さがしの罠」
- 第5話「裏茶屋の秘密」
- 第6話「もう一人の付き馬屋」
- 第7話「おいらん地獄」
- 第8話「母恋観音を抱く悪党」
- 第9話「女郎の夢」
- 第10話「火事場泥棒」
- 第11話「親指百両」
- 最終話「吉原を潰せ!」
スペシャル(1993年)
第3シリーズ(1995年)
- 第1話「たった十日の花嫁」
- 第2話「乳房千両」
- 第3話「吉原水鏡・涙のおいらん道中」
- 第4話「女郎になった妻」
- 第5話「女の恨み取り立てます」
- 第6話「忘八地獄」
- 第7話「小蝶哀しや吉原夢見島」
- 第8話「悪党裁く吉原人形」
- 第9話「吉原色里忍び恋」
- 第10話「仇討取り立てます」
- 第11話「羅生門河岸の女」
- 最終話「悪女おえんが取り立てます」
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スタッフ
- 原作 - 南原幹雄
- 脚本 - 吉田剛、鴨井達比古、和久田正明、加瀬高之、髙山由紀子、南部英夫、田坂啓、下飯坂菊馬、田村多津夫、松平繁子、保利吉紀、上條逸雄、渡辺善則、古田求、鈴木生朗、藤原緋沙子、山城新伍
- 音楽 - 長部正和(第3シリーズ)
- 監督 - 貞永方久、大州斉、高瀬昌弘、原田雄一、南部英夫、吉田啓一郎、岡屋龍一、杉村六郎、津島勝、山城新伍
- ナレーター - 石丸謙二郎(第3部)
- 主題歌
- 第1シリーズ - 坂本冬美「雨あがり」(EMIミュージック・ジャパン)
- 第2シリーズ - 宇多川都「おもいで酒場」(BMGビクター)
- 第3シリーズ - 宇多川都「愛哀しくて」(BMGビクター)
- 撮影 - 石原興、伊佐山巌、藤原三郎
- チーフプロデューサー - 江津兵太、桜林甫
- プロデューサー - 小川治、鈴木一巳、網野英夫、中嶋等、斉藤立太、堀口貴子、武田功
- 製作協力 - 京都映画、松竹大船撮影所スペシャル(1993年)「美しき女郎蜘蛛の挑戦!」のみ
- 製作 - テレビ東京、松竹
放送日程
第1シリーズ
- 1990年1月12日 - 3月30日、全12話。
- 最終話は本放送時にスペシャル(2時間番組)として放送されたため再放送では2話に分けて放送される。
スペシャル
第2シリーズ
- 1993年1月8日 - 3月26日、全12話。
- 最終話は本放送時にスペシャル(2時間番組)として放送されたため再放送では2話に分けて放送される。
スペシャル
第3シリーズ
- 1995年4月10日 - 6月26日、全12話。
- 第1話は初回スペシャル(2時間45分番組)として放送されたため、再放送時は3話に分けて放送される。
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脚注
外部リンク
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