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伊豆急行線

伊豆急行の鉄道路線 ウィキペディアから

伊豆急行線
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伊豆急行線(いずきゅうこうせん)は、静岡県伊東市伊東駅から静岡県下田市伊豆急下田駅を結ぶ、伊豆急行鉄道路線

概要 伊豆急行線, 基本情報 ...
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概要

要約
視点

1961年昭和36年)12月10日に全線が開業。伊豆半島東部の海岸沿いを走っているが、実際に海が見える区間は半分程度である。伊豆半島特有の山が海までせり出す地形のため、全線の38%がトンネルとなっており(全31本・総延長17.8km)、トンネルがない区間は城ヶ崎海岸駅 - 伊豆高原駅間のみである。伊豆急行沿線は、古くから温泉街が多く、建設当時はトンネルを掘る際、地盤に源泉が浸み込み、落盤事故を度々引き起こしていた。この事故で、多数の建設員が犠牲となった。

川奈駅 - 富戸駅間では、海抜100m超の位置から海を見下ろすことができる。眼下には川奈岬、川奈ホテルゴルフコースが広がる。片瀬白田駅 - 伊豆稲取駅間では波打ち際近くを走る、伊豆急行線の車窓を代表する区間で、「リゾート21」に乗車すると、視界いっぱいに海が広がる。この区間ではワンマン運転列車を除き車内放送で車掌伊豆七島の案内放送をする(伊豆急行線に乗り入れていたJR東日本の特急「スーパービュー踊り子」ではNREのビューアテンダントが放送を担当していた)。天候が悪く見ることができない場合は、「本日はあいにくご覧いただけませんが」などとその旨断って放送する。

2010年平成22年)3月13日に全線にICカードSuica」を導入し[5]PASMOなどSuicaと相互利用可能なICカードも利用可能となった[6]。なお、伊豆急行では、自社での発行は行わないが、2021年令和3年)10月25日まではJR東日本発行のSuicaカード(無記名式)の発売を行っていた[7]定期券も従来のものである。なお、伊東駅と伊豆急行線内の各駅間を利用すると、履歴には「伊急伊東」と表記される。

JR管理駅である伊東駅を除いた全ての駅には自動改札機は設置されておらず、駅員が列車ごとに改札を行う。前述のようにSuica導入に伴い、南伊東駅からの各駅にICカード用の簡易改札機が設置された。一部の駅では自動券売機が設置されており、伊豆急行線はもちろん伊東駅から先のJR(伊東線東京静岡方面)への連絡乗車券や特急「踊り子」の座席未指定券が購入できる。発券される乗車券は磁気化されているので、伊東駅と熱海駅から先の各駅に設置されている自動改札機に通せる。新幹線を含む指定席特急券とJRの遠距離乗車券は特急停車駅にあるみどりの窓口で販売されている。2020年令和2年)4月1日より全有人駅および臨時で有人となる伊豆大川駅の窓口では普通乗車券特急券、定期券、回数券団体券の購入の際にクレジットカード決済が可能となり[8]、それに伴い同日よりJR管理駅である伊東駅のみどりの窓口では伊豆急行線内完結の一部を除く乗車券類の購入の際にもクレジットカード決済が可能となった[9][出典無効]。また、2020年(令和2年)2月下旬には駅窓口におけるQRコード決済の導入について「今後検討する」と報道されている[10]

2012年(平成24年)4月1日より伊豆北川駅稲梓駅は終日無人駅となり、窓口は閉鎖され、券売機なども撤去された。終日無人となったため、緊急通話用として伊豆北川駅は伊豆高原駅に、稲梓駅は伊豆急下田駅に自動でつながる電話機を設置した。2015年(平成27年)には伊豆大川駅、2021年(令和3年)には富戸駅、城ヶ崎海岸駅、片瀬白田駅、今井浜海岸駅蓮台寺駅が無人化された。

終日無人駅である富戸駅、城ヶ崎海岸駅、伊豆大川駅、伊豆北川駅、片瀬白田駅、今井浜海岸駅、稲梓駅、蓮台寺駅以外は有人駅である。無人8駅以外の特急通過駅および伊豆熱川駅、河津駅では一部時間帯に無人となるため、乗車駅証明書発行機と運賃収受箱が設置されている。この乗車駅証明書発行機は、JR東日本の乗車駅証明書発行機とは全く違い、路線バスなどに設置されている小田原機器製の感熱紙整理券発行機が使用されている。駅員がいる場合でも、駅の見回りなどで不在のときに使用されることがある。運賃収受箱は早朝・夜間の一部時間帯と日中のワンマン運転時に車掌が乗務しておらず乗客の運賃、切符を無人駅で車掌が回収できないため設置されており、運賃収受箱の近くに各駅からの運賃が記載された表が貼られている。

近年、JR東日本と同タイプのものでない非常ボタンが設置されている踏切を対象に、非常ボタンがJR東日本と同タイプのものに取り替えられている。また、特殊発光信号機は踏切では伊豆急行独自のデザインのものが使用され、海岸線や山間部などに設置されている落石警報では一般的な反時計回りに点灯する五角形のものが使用されている。踏切動作反応灯は一般的なデザインのものが使用されている。踏切の警報音はほとんどの踏切が東急電鉄の踏切と同じ警報音が使用されている。

2017年(平成29年)より、JR東日本のATS-SNと互換性のあるATS-SiからATS-Pへの更新工事が順次、進められている[11]。なお、更新工事は、伊東駅[注釈 1] - (富戸駅 - 城ヶ崎海岸駅間に存在する)富戸トンネル中間[12][出典無効]、富戸トンネル中間 - (伊豆大川駅 - 伊豆北川駅間に存在する)大川トンネル中間[13][出典無効]、大川トンネル中間 - (片瀬白田駅 - 伊豆稲取駅間に存在する)黒根トンネル手前[14][出典無効]、黒根トンネル手前 - (河津駅 - 稲梓駅間に存在する)鷲頭山トンネル先[15][出典無効]、(蓮台寺駅 - 伊豆急下田駅間に存在する)中トンネル中間[3][出典無効]の順で完了している。

路線データ

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運行形態

1961年の開業当時より優等列車の多くは、伊東駅で接続しているJR東日本の伊東線を経由して東海道本線と直通している。普通列車も、朝晩は伊東駅での折り返し運転となるが、日中については伊東線の熱海駅まで直通運転する列車が多い。

普通列車は、かつて伊豆急下田駅 - 熱海駅間で国鉄・JR東日本と相互直通乗り入れしていた[注釈 2]。そのため、当線の開業当時一等車(後のグリーン車)を連結していた国鉄持ちの伊東線用編成に合わせる必要があったことと、沿線に別荘地が多く、需要が見込めることから、伊豆急行でも二等車(後の普通車)だけではなく、一等車(後のグリーン車)も保有し、自社の普通列車にも連結していた。のちに特別車両の「ロイヤルボックス」を連結するようになったが、現在では自社列車にグリーン車やロイヤルボックスなどの特別車両の連結はしていない。なお、JR伊東線内折り返し運転の普通列車についても、伊豆急行の車両で運転される。

普通列車の運行本数は昼間時間で1時間に2本程度。日中は伊東線直通列車を含め8000系電車2編成を連結した6両で運転される。ただし、伊豆高原以南は時間帯によって同駅で後方を切り離して3両での運転となる。その場合の後方3両は「普通 伊豆高原」と行先表示され、車内の電光掲示もそれに伴った表示となる。乗車中は3・4両目間の行き来ができない。また「リゾート21」での運用時も、伊豆高原駅から先は8000系3両に取り換えて運転されることもある。なお、特急停車駅と一部の特急通過駅のホームは10両編成に対応している(伊東駅は11両対応)。

定期列車は特急列車(「踊り子」「サフィール踊り子」)・普通列車の2種別のみであるが、観光シーズン等の多客期になると、特急列車の増発や臨時の快速列車の運転が行われる。観光列車として2017年7月21日からは東海道本線横浜駅 - 伊豆急下田駅間で伊豆急行の2100系5次車による「THE ROYAL EXPRESS」が運転されている[16]

ワンマン運転

早朝・夜間および日中の伊豆高原駅以南の一部普通列車には8000系を使用したワンマン運転が行われている。

ただし、運転士以外にもう1人乗務員が乗務しており(一部の時間帯を除く)、乗車券の発券や集札を担当している。このため8000系には自動放送装置は設置されているものの、運賃箱整理券発行機は設置されていない。ドア扱いは全て運転士が担当し、もう1人の乗務員はドア扱いを行わない。

お召列車

下田に須崎御用邸があるため、私鉄では珍しくお召し列車御乗用列車が乗り入れる[17]

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利用状況

輸送実績

伊豆急行線の近年の輸送実績を下表に記す。輸送量は減少している。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

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収入実績

伊豆急行線の近年の収入実績を下表に記す。 表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

さらに見る 年度別収入実績, 年 度 ...
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使用車両

要約
視点

特記なければ車種は電車、運用列車は普通列車。

現在の使用車両

自社車両

乗り入れ車両

過去の使用車両

自社車両・借用車両

7000系と7200系は夏期の輸送力増強のため、新造車を東急車輛製造から一時的に直接伊豆急行に搬入したもので、シーズンの終わりに東急へ返却されている。

乗り入れ車両

その他臨時列車や団体列車で様々な車両が入線していた。

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駅一覧

概要 "Category:伊豆急行の鉄道駅"の全ての座標を示した地図 - OSM ...
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ほとんどの駅が一線スルー化されている。 なお、「伊豆」を冠する駅名が多いのは、開業当時に国鉄連絡運輸を行っていた東海自動車バス駅バス停留所と区別するためである。

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脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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