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騏乃嵐和稔
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騏乃嵐 和稔(きのあらし かずとし、1961年7月9日 - )は、北海道夕張市出身で、押尾川部屋に所属した大相撲力士。本名は石山 和敏(いしやま かずとし)。身長183cm、体重162kg。得意手は右四つ、寄り。最高位は東前頭2枚目(1982年11月場所)。血液型はB型。夕張市立幌南中学校卒。
経歴
要約
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父親は夕張炭鉱の元・炭鉱夫。小学校6年時で既に170cm・76kgに達していた為走ることを不得手としていた。中学生の頃は野球や卓球を経験し、野球では一塁手として活躍した。
中学校卒業直前に、押尾川部屋のマネジャーで夕張市出身であった工藤氏のスカウトを受けて上京し、同部屋に入門することとなった。都内のガソリンスタンドへの就職が決まった兄も、自身と同時に上京したとされる。
1977年3月場所にて、15歳で初土俵を踏んだ。押尾川部屋での同期には恵那櫻、佐賀昇がおり、自身を含む3人全員が幕内まで出世した(ただし、3人が同時に幕内にいたことはない)。
出世は3人の中で一番早く、右を差して一気の出足で寄り切る正攻法の相撲で1981年1月場所にて19歳で新十両昇進、押尾川親方(元大関・大麒麟)が育てた弟子達からの関取第一号となった。同時にそれまでの四股名を本名と同じ石山から、騏ノ嵐に改名した。青黒い名馬の如き嵐を呼ぶ活躍を期待すべく後援会会員が命名したとされる。
1982年3月場所で20歳で新入幕を果たし、同年9月場所では横綱・北の湖を堂々と破る金星を挙げ、その他にも当時大関だった隆の里の横綱昇進に「待った」をかける勝利も挙げた。これらの活躍により当時炭鉱事故で沈んでいた出身地・夕張を元気付け、「夕張の希望の星」と呼ばれた。更にこの年には東京中日スポーツ新聞が主催する新人賞を受賞し、同じ北海道出身の大ノ国(後の横綱・大乃国)と共に「将来の大関・横綱」として期待されていた。
しかし、1983年1月場所直前に行われた二所ノ関一門の連合稽古で鳳凰(二所ノ関部屋)と稽古した際に左膝に致命傷を負い、以降の相撲人生に重大な影響を及ぼした。同年は3月場所を皆勤(東十両2枚目で8勝7敗)したのみで、全休・途中休場を続けた。その結果、1984年1月場所で東三段目25枚目まで番付を下げた。
復活に臨んだ同場所では格の違いを見せ7戦全勝したものの、負傷の再発・悪化を懸念して優勝決定戦を棄権した。これは2022年3月現在、優勝決定戦を休場し不戦勝(不戦敗)が発生した唯一の例である。
その後も着実に復調し、東幕下筆頭まで番付を戻し、四股名を騏乃嵐に改名した1984年9月場所で4勝3敗と勝ち越し、翌11月場所で8場所振りに十両復帰を遂げた。しかし同場所では6勝9敗と負け越した上に古傷を悪化させ、幕下に陥落した翌1985年1月場所の休場とそれに伴う幕下下位からの再度の出直しを余儀なくされた。1場所で本場所に復帰して以降は再び勝ち越しを続け、1986年1月場所で7場所振り3度目の十両昇進。同年9月場所で十両優勝、1987年3月場所で4年ぶりの幕内復帰。幕内在位経験者が三段目陥落後に再入幕した史上初のケースだった[1]。
しかし負傷前の自己最高位は更新できず、幕内下位と十両の往復に終始した。1991年には右膝も痛め、再び全休・途中休場を続け、序二段まで陥落した同年9月場所を最後に廃業[2]。尚同年には、十両から幕下に陥落した翌場所に三段目に陥落するという戦後唯一の珍記録を残した。
立ち合いに激しく当たって右差しで一気に寄る正攻法の取り口ゆえに、大関昇進をも期待された力士であったが、膝の故障のため、三賞・三役とも経験がないまま土俵を去った。
土俵を去る際には、年寄竹縄を借株で襲名し、引退相撲も行うことを後援者から提案されたが、将来の保証がないことを善しとせず廃業し、高田馬場の相撲料理店「浜力」で修業した後、東京都江東区森下で相撲料理店「まんぷく屋 騏乃嵐」を経営している。
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主な戦績
- 通算成績:459勝405敗97休 勝率.531
- 幕内成績:98勝112敗30休 勝率.467
- 現役在位:88場所
- 幕内在位:16場所
- 金星:1個(北の湖、1982年9月場所)
- 各段優勝
- 十両優勝:1回(1986年9月場所)
- 幕下優勝:2回(1980年11月場所、1981年9月場所)
場所別成績
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幕内対戦成績
改名歴
- 石山 和敏(いしやま かずとし)1977年5月場所 - 1980年11月場所
- 騏ノ嵐 和敏(きのあらし - )1981年1月場所 - 1984年7月場所
- 騏乃嵐 和稔(きのあらし かずとし)1984年9月場所 - 1991年9月場所
脚注
関連項目
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