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『愛しの座敷わらし』(いとしのざしきわらし)は、荻原浩による日本の小説。第139回直木三十五賞候補作品[1]。2007年に朝日新聞夕刊に連載され、翌2008年に朝日新聞出版から単行本として出版、2011年に文庫化された。さらに、2012年に『ここにいるよ ざしきわらし』の題で絵本化、『HOME 愛しの座敷わらし』の題で映画化された。
愛しの座敷わらし | ||
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著者 | 荻原浩 | |
発行日 |
2008年4月4日(単行本) 2011年5月6日(文庫本 上下巻) | |
発行元 | 朝日新聞出版 / 朝日文庫 | |
ジャンル | 家族小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 |
単行本 文庫本 | |
ページ数 |
435ページ(単行本) 296+296ページ(文庫本) | |
公式サイト |
書籍『愛しの座敷わらし』 「愛しの座敷わらし」 | |
コード |
ISBN 978-4-02250424-1(単行本) ISBN 978-4-02264607-1(文庫本 上巻) ISBN 978-4-02264608-8(文庫本 下巻) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『朝日新聞』の夕刊に2007年の1月31日から11月19日までの期間で連載された。
父親の転勤で東京から岩手の古民家に引っ越した一家が、生活や家族の問題でギクシャクするが、座敷わらしの存在に気付き、家族の絆を取り戻す物語。
2008年6月、第139回直木三十五賞(2008年上半期)の候補作品6点の一つになる[2]。2008年7月15日決定発表で落選となった。
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映画化の公開前にスピンアウト作品として『ここにいるよ ざしきわらし』の絵本が2012年3月16日に刊行された。
『HOME 愛しの座敷わらし』(ホーム いとしのざしきわらし)として映画化。2012年4月28日公開。主演の水谷豊は、1983年公開の『逃がれの街』以来29年ぶりに映画単独主演を務めた[1]。
2012年3月14日、舞台となった岩手県盛岡市で、先行試写会と舞台あいさつを行った[4]。
同年4月24日には、山形県でも先行試写会と舞台あいさつがムービーオンやまがたにて開催された。
同年4月28日、初日舞台あいさつが丸の内TOEIにて行われた。水谷豊、安田成美、濱田龍臣、橋本愛、 草笛光子、和泉聖治監督の6人が登壇した[5]。
28日の公開後、東京→秋田→青森(29日)→静岡(30日)→大分(5月1日)→鹿児島(2日)→富山(3日)→長野(4日)→再び東京(5日)[6]→そして沖縄(6日)[7]と全国縦断リレー舞台あいさつが続いた。
同年7月21日には、ロケ地の岩手県花巻市の花巻市文化会館中ホールで凱旋上映会が行われた[8]。
高橋家の父・晃一は食品会社の新製品開発責任者だったが、売れない豆腐プリンわさび味を作ったり、新たに創作した柿カレーにこだわりや愛情を注ぎすぎたり、開発までにあまりにも時間を掛けてしまった結果、東京から盛岡支店に半ば左遷された状態で、家族とともに岩手県の田舎町へと引っ越してきた。晃一が写真も見せずに家族が引っ越した家は築200年を数える古民家だった。東京での暮らしに馴れていた妻の史子は、突然の田舎暮らしに不安と不満でいっぱい。老人ばかりの近所付き合いにも戸惑う。前の外国人家族は1年ほどで引越したという。中2の長女・梓美にもただのボロ家にしか見えず、転校先の学校生活を考えると心が落ち着かない。転校前の学園生活でも人間関係で悩んでばかりだったからで、皆が書いた色紙も破ってしまう。同居する晃一の母親・澄代は田舎住まいには馴れた顔をしているものの、認知症の症状が始まりつつある。唯一、古民家への転居を楽しんでいる小4の長男・智也は、治りかけている喘息の持病をひどく心配され、サッカーをやりたくてもやれずにいる。晃一は家族の不平不満をなかなかうまく解消することはできないばかりか、支店でも馴れない営業職に悪戦苦闘する。誰もいない場所で物音が聞こえたかと思えば、囲炉裏の自在鈎(じざいかぎ)が勝手に動いたり、掃除機のコンセントがふいに抜けたり、手鏡に見知らぬ着物姿の子どもが映ったり、不思議な出来事が高橋家に起こり始める。この家には東北地方の民間伝承で有名な「座敷わらし」が住んでいるという。一風変わった同居人と共同生活をすることになった高橋一家は営業不振、更年期障害、認知症などを抱えながら、その生活に順応していく…。
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