カルロス・エステベス (野球)

カルロス・サミュエル・エステベス（Carlos Samuel Estévez, 1992年12月28日 - ）は、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身のプロ野球選手（投手）。右投右打。MLBのカンザスシティ・ロイヤルズ所属。愛称はワイルド・シング（Wild Thing）。

カルロス・エステベス
Carlos Estévez

カンザスシティ・ロイヤルズ #53
コロラド・ロッキーズ時代 （2021年6月23日）
基本情報
国籍	ドミニカ共和国
出身地	サントドミンゴ
生年月日	(1992-12-28) 1992年12月28日（32歳）
身長 体重	6' 6" ＝約198.1 cm 275 lb ＝約124.7 kg
選手情報
投球・打席	右投右打
ポジション	投手
プロ入り	2011年 インターナショナルFA
初出場	2016年4月23日
年俸	$10,100,000（2025年）[1]
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
コロラド・ロッキーズ (2016 - 2017, 2019 - 2022) ロサンゼルス・エンゼルス (2023 - 2024) フィラデルフィア・フィリーズ (2024) カンザスシティ・ロイヤルズ (2025 - )
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経歴

プロ入りとロッキーズ時代

2011年にコロラド・ロッキーズと契約してプロ入り。契約後、傘下のルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・ロッキーズでプロデビュー。8試合（先発6試合）に登板して3勝2敗、防御率3.44、27奪三振の成績を記録した。

2012年もルーキー級ドミニカン・サマーリーグでプレーし、12試合（先発9試合）に登板して3勝3敗、防御率4.14、38奪三振の成績を記録した。

2013年からはアメリカ本土へ渡り、パイオニアリーグのルーキー級グランドジャンクション・ロッキーズとA-級トリシティ・ダストデビルズ（英語版）でプレー。2球団合計で24試合に登板して6勝1敗、防御率3.66、36奪三振の成績を記録した。

2014年はA級アッシュビル・ツーリスツでプレーし、33試合に登板して1勝3敗、防御率4.72、50奪三振の成績を記録した。

2015年はA+級モデスト・ナッツとAA級ニューブリテン・ロックキャッツでプレーし、2球団合計で48試合に登板して5勝3敗18セーブ、防御率3.40、68奪三振の成績を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、ソルトリバー・ラフターズ（英語版）に所属した。11月20日に40人枠入りした^[2]。

2016年は開幕をAAA級アルバカーキ・アイソトープスで迎えた後、4月22日にメジャー初昇格を果たした^[3]。翌23日のロサンゼルス・ドジャース戦でメジャー初登板^[4]すると、そこからリリーフ及び一時は抑えとしてメジャーに定着。最終的に63試合に登板して3勝7敗11セーブ、防御率5.24、59奪三振の成績を記録した。

2019年は2年ぶりにメジャーへ復帰し、自己最多となる71試合に登板した。

2022年オフの11月6日にFAとなった^[5]。

エンゼルス時代

2022年12月5日にロサンゼルス・エンゼルスと2年総額1350万ドルの契約を結んだ^[6][7]。

2023年はクローザーとして起用された。7月7日にエマヌエル・クラセが妻の出産に立ち会うため辞退し^[8]、代替選手としてオールスターゲームに初選出された^[9]。5回表に登板し、2奪三振を記録した。後半戦ではセーブ失敗も少し目立ったが、シーズンでは63試合に登板して5勝5敗31セーブ、防御率3.90を記録した。

2024年もクローザーとして起用され、6月は10試合に登板し10.0イニングを投げ、被安打2、自責点0という結果を収め、最優秀中継ぎ投手に選ばれた。

フィリーズ時代

2024年7月27日にジョージ・クラッセン（英語版）、サム・アルデゲリとのトレードで、フィラデルフィア・フィリーズへ移籍した^[10]。オフの10月31日にFAとなった^[11]。

ロイヤルズ時代

2025年1月31日にカンザスシティ・ロイヤルズと2年総額2200万ドルの契約を結んだ^[12]。2027年の契約は1300万ドルのチームオプションとなり、破棄された場合は200万ドルが支払われる^[13]。

選手としての特徴

最速101.1mph^[14]（約162km/h）・平均97mph（約156km/h）の速球（フォーシーム・ツーシーム）を中心に、平均86mphのスライダー、平均90mphのチェンジアップを投げる^[15]。

人物

愛称のワイルド・シングの由来は、野球映画『メジャーリーグ』に主演した俳優チャーリー・シーンの本名がカルロス・エステベスであり、同姓同名という事実にちなんだのもの（但しミドルネームはそれぞれサミュエルにアーウィンと別）である。そのシーン本人とは2016年シーズン中のロサンゼルス遠征時に対面が実現している^[16]。また、本拠地クアーズ・フィールドでの登場曲も映画のテーマソングである『恋はワイルド・シング（原題：Wild Thing）』を使用している。

2023年のオールスターゲームでは開催地T-モバイル・パークにドラゴンボールのフィギュアを5体持っていき、ロッカーに飾るほどの日本のアニメ、漫画、ゲーム好きであり、最後の投手として勝利の瞬間を迎えた時は愛読のドラゴンボールにちなんでマウンド上でかめはめ波のパフォーマンスを披露する^[17]。また同年のインタビューでは、大谷翔平選手に薦められてスラムダンクを読んでいると話している。

2023年現在、娘が2人いる。

詳細情報

年度別投手成績

年 度	球 団	登 板	先 発	完 投	完 封	無 四 球	勝 利	敗 戦	セ 丨 ブ	ホ 丨 ル ド	勝 率	打 者	投 球 回	被 安 打	被 本 塁 打	与 四 球	敬 遠	与 死 球	奪 三 振	暴 投	ボ 丨 ク	失 点	自 責 点	防 御 率	W H I P
2016	COL	63	0	0	0	0	3	7	11	11	.300	246	55.0	50	6	28	4	5	59	3	0	32	32	5.24	1.42
2017		35	0	0	0	0	5	0	0	7	1.000	149	32.1	39	3	14	2	1	31	1	1	21	20	5.57	1.64
2019		71	0	0	0	0	2	2	0	11	.500	308	72.0	70	12	23	1	1	81	1	1	34	30	3.75	1.29
2020		26	0	0	0	0	1	3	1	6	.250	116	24.0	33	6	9	0	3	27	2	0	21	20	7.50	1.75
2021		64	0	0	0	0	3	5	11	15	.375	270	61.2	71	8	21	0	2	60	5	0	32	30	4.38	1.49
2022		62	0	0	0	0	4	4	2	13	.500	235	57.0	44	7	23	1	1	54	6	0	27	22	3.47	1.18
2023	LAA	63	0	0	0	0	5	5	31	2	.500	281	62.1	62	7	31	5	5	78	1	0	34	27	3.90	1.49
2024		34	0	0	0	0	1	3	20	0	.250	124	34.0	20	3	5	2	0	32	1	0	10	9	2.38	0.74
	PHI	20	0	0	0	0	3	2	6	0	.600	88	21.0	18	2	7	2	1	18	2	0	8	6	2.57	1.19
'24計		54	0	0	0	0	4	5	26	0	.444	212	55.0	38	5	12	4	1	50	3	0	18	15	2.45	0.91
MLB：8年		438	0	0	0	0	27	31	82	65	.466	1817	419.1	407	54	161	17	19	440	22	2	219	196	4.21	1.35

• 2024年度シーズン終了時

ポストシーズン投手成績

年 度	球 団	シ リ ｜ ズ	登 板	先 発	勝 利	敗 戦	セ ｜ ブ	打 者	投 球 回	被 安 打	被 本 塁 打	与 四 球	敬 遠	与 死 球	奪 三 振	暴 投	ボ ｜ ク	失 点	自 責 点	防 御 率
2017	COL	NLWC	1	0	0	0	0	2	0.1	1	0	0	0	0	1	0	0	1	1	27.00
2024	PHI	NLDS	3	0	0	0	0	12	2.2	2	1	1	0	0	4	0	0	2	1	3.38
出場：2回			4	0	0	0	0	14	3.0	3	1	1	0	0	5	0	0	3	2	6.00

• 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

年 度	球 団	投手（P）
		試 合	刺 殺	補 殺	失 策	併 殺	守 備 率
2016	COL	63	2	5	2	0	.778
2017		35	1	2	0	0	1.000
2019		71	4	4	1	1	.889
2020		26	1	1	0	0	1.000
2021		64	5	5	0	1	1.000
2022		62	6	5	0	1	1.000
2023	LAA	63	1	3	0	0	1.000
2024		34	0	2	0	0	1.000
	PHI	20	1	2	1	0	.750
'24計		54	1	4	1	0	.833
MLB		438	21	29	4	3	.926

• 2024年度シーズン終了時

表彰

• リリーバー・オブ・ザ・マンス：1回（2024年6月）

記録

• MLBオールスターゲーム選出：1回（2023年）

背番号

• 54（2016年 - 2017年、2019年 - 2022年）
• 53（2023年 - ）