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チャクマ文字 (Unicodeのブロック)
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チャクマ文字(チャクマもじ、英語: Chakma)は、Unicodeのブロックの一つ。
解説
バングラデシュ東部のチッタゴン丘陵地帯などに居住するチャクマ族によって話される、インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派インド語群に属する、ベンガル語などと近縁のチャクマ語を表記するためのチャクマ文字(チャクマ語: 𑄌𑄋𑄴𑄟𑄳𑄦 𑄃𑄧𑄏𑄛𑄖𑄴; Changmha Ajhapat / 𑄃𑄧𑄏 𑄛𑄒𑄴 / Ajhā pāṭh[1])を収録している。
また、チャクマ文字は2009年ごろには同地域で話される、チャクマ語と近縁関係にあるタンチャンヤ語での使用に向けて調整が進められているが、まだ開発とテスト段階であるため、追加の子音字、母音記号、声調記号が追加される可能性があり、これらの拡張は将来の標準化の対象となっている[1]。
チャクマ文字はブラーフミー文字から派生した所謂ブラーフミー系文字(インド系文字)の一つであり、音素文字のうち子音字単独では暗黙の随伴母音/-a/を伴って発音され、別の母音にする際に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダに分類される。ラテン文字などと同様に左から右への横書き(左横書き)であり、単語毎に分かち書きをする。
加えて、アラビア文字やタイ文字などと同様に独自の数字体系(チャクマ数字)を有している。ただし、チャクマ語ではベンガル文字、タンチャンヤ語ではビルマ文字の数字も用いられる。
符号位置の順序はおおむね通常のブラーフミー系文字の順序に従っている。
Unicodeのバージョン6.1において初めて追加された。
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収録文字
要約
視点
「ラテン文字転写」の列はブラーフミー系文字のラテン文字への翻字方式の一つであるISO 15919(及び一部はIAST)に従う。
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小分類
このブロックの小分類は「各種記号」(Various signs)、「独立母音字」(Independent vowels)、「子音字」(Consonants)、「従属母音記号」(Dependent vowel signs)、「数字」(Digits)、「約物」(Punctuation)、の6つとなっている[2]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。また、収録文字が1文字しかない小分類については小分類名が単数形で表現されているが、本記事では単数形か複数形かによる小分類名の表記ゆれについては別の小分類として扱わず、同一の小分類として扱うこととする。
各種記号(Various signs)
この小分類にはチャクマ文字のうち、母音字や子音字に結合する発音記号などの様々な記号が収録されている。
独立母音字(Independent vowels)
この小分類にはチャクマ文字のうち、頭子音のない母音の音節を表す際に用いられる独立した母音字が収録されている。
子音字(Consonants)
この小分類にはチャクマ文字のうち、基本的な子音字が収録されている。
従属母音記号(Dependent vowel signs)
この小分類にはチャクマ文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。
数字(Digits)
この小分類にはチャクマ文字で用いられる固有の数字が収録されている。
約物(Punctuation)
合字
要約
視点
チャクマ文字は子音連続を表すために歴史的には様々な合字が用いられてきた。Unicode上ではこれをヴィラーマ(U+11133 𑄳 CHAKMA VIRAMA
)を用いて表現することができる。ただし、現在この記法は時代遅れのものとなっており、通常は合字形成などの複雑な挙動を示さないU+11134 𑄴 CHAKMA MAAYYAA
の使用が好まれている[1]。
ヴィラーマを用いた合字形式には大きく分けて2通りが存在し、ヴィラーマの後にある文字がそのままの形、あるいは特殊な形状(下接形)に変化して前の文字の下に書かれる場合と、2つの文字を続けて書いたような合字が形成される場合とが存在する。前者の例として、例えば子音クラスタ/kk/は
U+11107 U+11133 U+11107
𑄇𑄳𑄇
と表される。
以下に、下接形をとらずに2つの文字を続けて書いたような合字が形成される場合の組み合わせを示す[1]。
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文字コード
チャクマ文字(Chakma)[1] Official Unicode Consortium code chart (PDF) | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+1110x | 𑄀 | 𑄁 | 𑄂 | 𑄃 | 𑄄 | 𑄅 | 𑄆 | 𑄇 | 𑄈 | 𑄉 | 𑄊 | 𑄋 | 𑄌 | 𑄍 | 𑄎 | 𑄏 |
U+1111x | 𑄐 | 𑄑 | 𑄒 | 𑄓 | 𑄔 | 𑄕 | 𑄖 | 𑄗 | 𑄘 | 𑄙 | 𑄚 | 𑄛 | 𑄜 | 𑄝 | 𑄞 | 𑄟 |
U+1112x | 𑄠 | 𑄡 | 𑄢 | 𑄣 | 𑄤 | 𑄥 | 𑄦 | 𑄧 | 𑄨 | 𑄩 | 𑄪 | 𑄫 | 𑄬 | 𑄭 | 𑄮 | 𑄯 |
U+1113x | 𑄰 | 𑄱 | 𑄲 | 𑄳 | 𑄴 | 𑄶 | 𑄷 | 𑄸 | 𑄹 | 𑄺 | 𑄻 | 𑄼 | 𑄽 | 𑄾 | 𑄿 | |
U+1114x | 𑅀 | 𑅁 | 𑅂 | 𑅃 | 𑅄 | 𑅅 | 𑅆 | 𑅇 | ||||||||
注釈
|
履歴
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
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出典
関連項目
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