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ハニーフィー・ロヒンギャ文字 (Unicodeのブロック)
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ハニーフィー・ロヒンギャ文字(ハニーフィー・ロヒンギャもじ、英語: Hanifi Rohingya)は、Unicodeのブロックの一つ。
解説
ミャンマーのラカイン州などに居住する少数民族ロヒンギャが話すインド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派インド語派に属する、ベンガル語などと近縁のロヒンギャ語を表記するために1980年代にマウラナ・モハメッド・ハニフ(Maulana Mohammed Hanif)によって考案されたハニーフィー・ロヒンギャ文字を収録している。なお、この文字が考案される以前のロヒンギャ語はラテン文字、アラビア文字、ビルマ文字が用いられていた[1]。
ハニーフィー・ロヒンギャ文字は音素文字のうち子音と母音とに独立した文字が割り当てられているアルファベットに分類される。アラビア文字やヘブライ文字などと同様に右から左への横書き(右横書き)であり、単語毎に分かち書きをする。
直接の系統的な関係は無いが、一部の文字の外観はアラビア文字、ビルマ文字、ラテン文字の影響がみられる[1]。
アラビア文字のように一つの単語は繋げて書かれ、単語内の位置(独立・語頭・語中・語末)によって字形が変化する。なお、文字の語内位置による字形変化を説明する場合はゼロ幅接合子(U+200D; ZWJ)を用いることで、その字形を表現することができる。例えば字母U+10D14 𐴔
の語中形は𐴔U+200D U+10D14 U+200D
の形で表すことができる。
また、強調のため文字と文字とを繋ぐ線を引き延ばして書かれることがあるが、Unicodeではアラビア文字で同様の用途で用いられるU+0640 ـ ARABIC TATWEEL
(タットウィール)を使用してこれを表現する[1]。
加えて、アラビア文字やタイ文字などと同様に独自の数字体系(ハニーフィー・ロヒンギャ数字)を有している。
符号位置の順序はおおむね伝統的なハニーフィー・ロヒンギャ文字の順序に従っている。
文字名はブラーフミー文字由来の南アジアの文字のUnicode命名規則に従っている[1]。
Unicodeのバージョン11.0において初めて追加された。
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収録文字
要約
視点
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小分類
このブロックの小分類は「字母」(Letters)、「追加の文字」(Additional letter)、「母音字」(Vowels)、「殺母音記号」(Vowel silencer)、「鼻音化記号」(Nasalization mark)、「声調記号」(Tone signs)、「促音記号」(Gemination sign)、「数字」(Digits)の8つとなっている[2]。
字母(Letters)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字のうち、基本的な字母が収録されている。
追加の文字(Additional letter)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字のうち、/v/を表す、現在は使われていない字母が収録されている。
母音字(Vowels)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字のうち、基本的な母音字が収録されている。
殺母音記号(Vowel silencer)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字のうち、単語の末子音を表すために任意で用いられるsakinと呼ばれる文字一つのみが収録されている。
鼻音化記号(Nasalization mark)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字のうち、鼻音化を表す文字一つのみが収録されている。
声調記号(Tone signs)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字のうち、なんちゃらかんちゃらが収録されている。
促音記号(Gemination sign)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字のうち、子音字を長子音として読むための結合記号(ダイアクリティカルマーク)が収録されている。
数字(Digits)
この小分類にはハニーフィー・ロヒンギャ文字で用いられる固有の数字が収録されている。
必須の合字
字母da(U+10D0A 𐴊
)と殺母音記号sakin(U+10D22 𐴢
)が連続すると特殊な合字を形成する[1]。
独立形 | 語頭形 | 語中形 | 語末形 | |
da+sakin | 𐴊𐴢 | 𐴊𐴢 | 𐴊𐴢 | 𐴊𐴢 |
文字コード
ハニーフィー・ロヒンギャ文字(Hanifi Rohingya)[1] Official Unicode Consortium code chart (PDF) | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+10D0x | 𐴀 | 𐴁 | 𐴂 | 𐴃 | 𐴄 | 𐴅 | 𐴆 | 𐴇 | 𐴈 | 𐴉 | 𐴊 | 𐴋 | 𐴌 | 𐴍 | 𐴎 | 𐴏 |
U+10D1x | 𐴐 | 𐴑 | 𐴒 | 𐴓 | 𐴔 | 𐴕 | 𐴖 | 𐴗 | 𐴘 | 𐴙 | 𐴚 | 𐴛 | 𐴜 | 𐴝 | 𐴞 | 𐴟 |
U+10D2x | 𐴠 | 𐴡 | 𐴢 | 𐴣 | 𐴤 | 𐴥 | 𐴦 | 𐴧 | ||||||||
U+10D3x | 𐴰 | 𐴱 | 𐴲 | 𐴳 | 𐴴 | 𐴵 | 𐴶 | 𐴷 | 𐴸 | 𐴹 | ||||||
注釈
|
履歴
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
出典
関連項目
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