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三井住友フィナンシャルグループ
三井住友銀行などを傘下に置く金融持株会社 ウィキペディアから
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株式会社三井住友フィナンシャルグループ(みついすみともフィナンシャルグループ、英語: Sumitomo Mitsui Financial Group, Inc.)は東京都千代田区丸の内に本社を置く、メガバンクの三井住友銀行(SMBC)などを傘下に置く三井グループ・住友グループの金融持株会社。略称はSMFG。

東証プライム市場およびニューヨーク証券取引所(NYSE)上場企業であり、日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ[1][2][3]。上場銘柄としての略称は、単に「三井住友」としている。
SMFGを中核とする金融コングロマリットとしては「SMBCグループ」と称する。2018年3月まではグループ全体の名称も「三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)」と称していた[4]。なお、三井住友信託銀行を中心とした三井住友トラストグループとの間に資本的関係などはない。
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概要
三井住友銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC信託銀行、三井住友カード、SMBCコンシューマーファイナンス、日本総合研究所、SMBC日興証券などを傘下に置く。既存子会社と持株会社を設立した背景に、三井住友銀行の財務状況の改善がある。2005年から、SMFG社長・SMBC会長は旧さくら銀行(三井系)出身の北山禎介、SMBC頭取・SMFG会長は西川善文の後継者として有望視されていた奥正之、それぞれが就任した。
2007年は中期経営計画「LEAD the VALUE」の初年度にあたるが、規模では同グループを凌駕する三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に通期純利益で肉薄する勢いであり、サブプライム問題で後退を余儀なくされたみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)を大きく上回る結果を残した。2009年5月には、金融危機で経営難に陥ったシティグループから日興コーディアル証券(現:SMBC日興証券)、日興シティグループ証券(現:シティグループ証券)の事業を取得すると発表した[5]。
2011年4月現在、都市銀行と信託銀行を傘下とする金融持株会社ではりそなホールディングス(りそなHD)とともに全国銀行協会の持株会社会員ではなく、メガバンクで唯一の非加盟持株会社である。
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提携関係
要約
視点
消費者金融部門はプロミス(現:SMBCコンシューマーファイナンス)に出資し[注釈 1]、合弁会社としてアットローンを設立した[注釈 2]。2006年5月にニッシン(事業者金融)の第三者割当増資80億円超を引き受け、中小企業向け無担保ローン市場にも参入した。
証券部門ではかつて大和証券との提携を図り、合弁会社の大和証券SMBCを通じてホールセール証券を共同で運営していた。しかし、2009年10月に日興コーディアルグループを買収したことに伴い、大和証券との提携を解消した。
外資金融機関は、旧住友銀行時代よりゴールドマン・サックス(GS) と関係が深い。邦銀が海外進出に積極的だった1980年代後半に住銀はGSに出資したが、後年の金融不安を経て関係は逆転してSMFGの自己資本増強のための優先株発行1503億円をGSが引き受けた。年率4.5%の配当を25年間保証、普通株式へ転換条項[注釈 3]、SMFGがGSの投資業務損失を21億ドルまで信用補完、GSの債券13億ドルをSMFGが購入、と種々の条件が付与するGSに有利なものであった。交渉は金融当局の指導をうけて水面下で進められ、取引企業を引受先とする1兆円を増資したみずほFGとともに批判が多く上がった。
信託部門との関係
1990年代から2000年代にかけての金融ビッグバン以後、メガバンクグループが相次いで信託銀行を買収する中、三井住友FGは長らくリテールにも対応した信託部門がなかった。これは、ライバル会社であるが同根でもある中央三井トラスト・ホールディングスと住友信託銀行が、ともに信託銀行専業での存続にこだわり三井住友FGとは独立した経営を堅持してきたためである[注釈 4]。
2013年10月、三井住友銀行がソシエテジェネラル信託銀行の全株式を、ソシエテ・ジェネラル(フランス)から取得してSMBC信託銀行に改称させることで、初めて信託銀行の機能も有するようになった。また2014年12月には、シティバンク銀行のリテールバンク事業部門を譲り受けることで、体制を強化させている。
東海地区の基盤強化
東海銀行(後のUFJ銀行、現:三菱UFJ銀行)および同行系列企業が圧倒していた東海地区の金融事情であるが、MUFGの発足に伴う三菱系企業主導による再編でそれを嫌う旧東海銀行系企業のMUFGからSMFGへの異動が見られる。三井住友銀行も従来手薄だった東海地区(中京圏)の支店を順次開設していたり、新たに名古屋銀行とATM相互開放して手数料引き下げたりするなど基盤強化に務めている。
関西地区グループ会社の再編
SMBCの前身の一つである住友銀行は、在阪三大都市銀行(関西都銀)の一角を占めていた[6][注釈 5]。関西地区は、第二地方銀の関西アーバン銀行およびみなと銀行がグループ内に存在し、グループ全体で強固な基盤を有しており、歴史的な関わりも深く、取引先も多い[6][7]。その一方で、バーゼルⅢなどの国際的な金融規制の対象となっており、それらの規制強化により、資産の効率化による資本効率の向上が最重要課題となっていた[8][9]。この規制への対応という観点では、関西アーバン銀行とみなと銀行という2つの第二地銀をグループに抱えることは重荷となっており、早々に両行を売却することで自己資本比率を0.5%程度に引き下げ、この課題をクリアすることが求められていた[8][9]。
2017年2月20日に日本経済新聞及び読売新聞などが、「りそな銀行を中心とするりそなホールディングスが設立する中間持株会社に関西アーバン銀行、みなと銀行、りそなホールディングスの完全子会社である近畿大阪銀行をぶら下げる経営統合を、三井住友フィナンシャルグループが検討している」[注釈 6][12][11][10][13]と報じた。また、同年2月25日に日本経済新聞が「三井住友フィナンシャルグループとりそなホールディングスは系列の関西の地銀3行を来春に経営統合することで大筋合意した」[6]と報じた。
2017年3月3日、SMFG、りそなHD、近畿大阪銀行、関西アーバン銀行、みなと銀行各社は近畿大阪銀行、関西アーバン銀行、みなと銀行の経営統合で基本合意した[14]。関西アーバン銀行、みなと銀行、近畿大阪銀行の3社がぶら下がる形で、新たに金融持株会社を設立させる[14]。金融持株会社はりそなHDの連結子会社、SMFGの持分法適用会社となる[14]。
2017年9月26日、統合計画についてりそなHD、近畿大阪銀行、関西アーバン銀行、みなと銀行の間で最終合意したこと、金融持株会社の社名を関西みらいフィナンシャルグループとすることをそれぞれを公表した[15][16][17]。
同年11月14日、関西みらいFGが設立され[19]、今後段階を踏んで経営統合、システム統合並びに近畿大阪銀行および関西アーバン銀行の会社合併を行うことが公表されている[20]。2018年2月20日、りそなHDによる株式公開買付けに応じた結果、みなと銀行が連結子会社から持分法適用関連会社となった[21]。なお、関西みらいFGは2024年4月1日付でりそなHDに合併され消滅した[22]。
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沿革
- 2002年12月2日 - 初代三井住友銀行の単独株式移転により、株式会社三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)を設立。
- 2003年1月 - わかしお銀行の全株式を取得。
- 2003年2月1日 - 持株会社化実施に伴う、子会社の再編を実施。
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- 2003年3月17日 - 連結子会社のわかしお銀行が初代三井住友銀行を逆さ合併、2代目三井住友銀行(現法人)に改称[23]。
- 2005年4月27日 - 連結子会社の三井住友カードがNTTドコモと、おサイフケータイ関連事業の資本業務提携[24]。
- 2005年7月11日 - 連結子会社の三井住友カードの一部株式を、NTTドコモに売却。
- 2006年9月1日 - SMFGが株式交換により、SMBCフレンド証券を完全子会社化[25]。
- 2006年10月17日 - SMFGが公的資金を完済[26]。
- 2007年10月1日 - 連結子会社の三井住友銀リースが住友商事系の住商リースと合併、三井住友ファイナンス&リース(SMFGと住友商事の折半出資)を設立。
- 2008年10月1日 - カード事業を統括する中間持株会社として、SMFGカード&クレジットを設立。
- 2009年5月1日 -米国のシティグループと資本業務提携、同グループの日興コーディアル証券を買収[27]。
- 2009年7月1日 - 連結子会社の三井住友銀行が、オリックス・クレジット(現:ドコモ・ファイナンス)の株式51.0%を取得[28]。
- 2009年10月1日 - 連結子会社の三井住友銀行が、日興コーディアル証券を完全子会社化。
2010年10月17日までの旧本社社屋(日比谷三井ビルディング) - 2010年10月18日 - 本社所在地を日比谷三井ビルディングから、(SMBC本店北館に移転した部門を除き)三井住友銀行本店ビルディングへ移転[29]。
- 2010年11月1日 - ニューヨーク証券取引所に新規上場(ADR)[30]。
- 2011年5月 - 中間持株会社のSMBCカード&クレジットが、セディナの全株式を取得[31]。
- 2012年4月26日 - 連結子会社の三井住友銀行がオリックス・クレジットの保有分全株式を、共同出資先で大手総合金融サービスのオリックスに譲渡[32]。
- 2012年4月 - TOBにより、大手消費者金融のプロミス(現:SMBCコンシューマーファイナンス)の全株式を取得[33]。
- 2013年5月 - 連結子会社の三井住友銀行が、インドネシアの商業銀行のBank BTNPの株式を取得[34]。
- 2013年7月24日 - 連結子会社の三井住友銀行がフランスのソシエテ・ジェネラルグループより、ソシエテジェネラル信託銀行(同年10月、SMBC信託銀行に改称)を買収[35]。
- 2014年12月25日 - 連結子会社のSMBC信託銀行が、シティバンク銀行の個人向けリテールバンク事業を吸収[36]。
- 2016年7月 - 連結子会社の三井住友銀行が三井住友アセットマネジメント(現:三井住友DSアセットマネジメント)を連結子会社化[37]。
- 2017年6月 - 指名委員会等設置会社に移行[38]。
- 2018年1月1日 - 連結子会社のSMBC日興証券が、SMBCフレンド証券を吸収合併[39]。
- 2018年4月 - グループ名を「三井住友フィナンシャルグループ」から、「SMBCグループ」に変更[4]。
- 2019年4月 - 三井住友アセットマネジメントと大和住銀投信投資顧問の合併により、三井住友DSアセットマネジメントを設立[40]。
- 2019年4月 - 連結子会社の三井住友カードが、中間持株会社のSMFGカード&クレジットを吸収合併[41]。
- 2020年7月1日 - 連結子会社のセディナが初代SMBCファイナンスサービスを吸収合併のうえ、2代目SMBCファイナンスサービスに商号変更[42]。
- 2021年6月- フィリピンのリサール商業銀行に出資[43]。翌2022年11月には出資比率を4.9%から、20.0%に高めると発表した。
- 2022年10月 -金融庁がSMFGに対し、行政処分及び報告徴収命令を公示[44]。
- 2023年7月1日 - いずれもNECグループとの合弁会社のブリースコーポレーションとNCoreの合併により、BPORTUSを設立[45]。
- 2023年7月1日 - 連結子会社の三井住友カードが、SMBCモビットを吸収合併[46]。
- 2023年7月12日 - 翌2024年4月~6月をめどに、連結子会社の三井住友銀行の英国法人をユニバーサルバンク化させることを発表[注釈 7][47]。
- 2023年8月30日 - 連結子会社の三井住友カードとともに、ライフネット生命保険と資本業務提携[48]。
- 2023年9月29日 - 連結子会社の三井住友DSアセットマネジメントより、日興グローバルラップの全株式を取得[49]。
- 2023年10月2日 - 求人情報メディアのアトラエと共同で、SMBC Weboxを設立[50]。
- 2024年4月1日 - 連結子会社の三井住友カードが、SMBCファイナンスサービスを吸収合併[51]。
- 2024年4月1日 - 連結子会社の日本総合研究所と日興システムソリューションズの共同株式移転により、IT関連事業を統括する中間持株会社として、日本総研ホールディングスを設立[52]。
- 2024年10月1日 - 連結子会社のSMBCカードが、SMBCコンシューマーファイナンスを完全子会社化[53][54]。
- 2025年4月 - 連結子会社のSMBCグローバル・インベストメント&コンサルティング(2024年10月1日、日興グローバルラップより改称)が、SMBC日興証券のチーフ・インベストメント・オフィス機能を吸収[55]。
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歴代社長
ブランディング
フレッシュグリーン | トラッドグリーン[4] |
2018年4月からグループ全体の名称を「三井住友フィナンシャルグループ」から「SMBCグループ」に改めており、ロゴもグループロゴとしては「三井住友フィナンシャルグループ」や「SMFG」の使用を止め、トラッドグリーンをベースにした「SMBC」「SMBC Group」に統一している。
SMBCグループの上昇カーブを描くマークは「ライジングマーク」と名付けられており、「グループが提供する一層価値あるサービス、先進的・革新的なサービスにより、お客さま、株主、社会と共にグループが発展していく願い」が込められている。
コーポレートカラーの2色のうち「フレッシュグリーン」は「若々しさ、知性、やさしさ」を、もう一方の「トラッドグリーン」は「伝統、信頼、安定感」を表現している。
統合前の旧住友銀行は、住友財閥の社章が採用されていた(旧さくら銀行は旧太陽神戸三井銀行時代からさくらのマーク、旧三井銀行は1984年から五十嵐威暢による青地に白で楕円に「三」の字を基調としたマークを使用していた)。
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主要関連会社
要約
視点
三井住友銀行
株式会社三井住友銀行(三井住友フィナンシャルグループ 100.0%)- 三大メガバンクの一角を占める大手都市銀行
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【東南アジア】
【米州】
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- Banco Sumitomo Mitsui Brasilero S.A.(三井住友銀行 100.0%)- ブラジルの銀行業
【欧州】
三井住友ファイナンス&リース
三井住友ファイナンス&リース株式会社(三井住友フィナンシャルグループ 50.0%、住友商事 50.0%)- 大手総合リース業
【日本・東アジア】
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【東南アジア】
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【欧州】
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SMFLみらいパートナーズ
SMFLみらいパートナーズ株式会社(三井住友ファイナンス&リース 100.0%)- 不動産事業、環境エネルギー事業等
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住友三井オートサービス
住友三井オートサービス株式会社(三井住友ファイナンス&リース 33.4%、三井住友フィナンシャルグループ 26.2%、住友商事 40.4%)- 大手カーリース
【日本】
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【APAC】
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SMBC日興証券
SMBC日興証券株式会社(三井住友フィナンシャルグループ 100.0%)- 大手総合証券会社
【日本・東アジア】
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【欧州】
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三井住友カード
三井住友カード株式会社(三井住友フィナンシャルグループ 100.0%)- 大手三社の一角を占めるクレジットカードサービス
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SMBCコンシューマーファイナンス
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(「SMCF」三井住友カード 100.0%)-「プロミス」ブランドで知られる大手消費者金融
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日本総合研究所
株式会社日本総研ホールディングス(三井住友フィナンシャルグループ 100.00%)- 中間持株会社
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- 日興システムソリューションズ株式会社(日本総研HD 100.00%)- 証券・金融系Sler
- 株式会社インテリジェントテクノロジー(野村総合研究所との共同出資)- 金融系ITサービスの提供
三井住友DSアセットマネジメント
三井住友DSアセットマネジメント株式会社(「SMDS」、三井住友フィナンシャルグループ 50.1%、大和証券グループ本社 23.5%)- 大手アセットマネジメント(AM)サービス
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SMBCグローバル・インベストメント&コンサルティング株式会社(三井住友フィナンシャルグループ 100.0%)- 資産運用、投資助言
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脚注
関連項目
外部リンク
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