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東京大学教育学部附属中等教育学校

東京都中野区にある国立中高一貫校 ウィキペディアから

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東京大学教育学部附属中等教育学校(とうきょうだいがくきょういくがくぶふぞく ちゅうとうきょういくがっこう)は、東京都中野区南台に所在する国立中等教育学校

概要 東京大学教育学部附属中等教育学校, 過去の名称 ...

2000年に中等教育学校に移行し、国立大学附属学校としては、国内初の制度上の中高一貫校となった[1]

設置者は国立大学法人東京大学。東京大学大学院教育学研究科・教育学部の附属校として、教育実践と研究の接点に位置する中等教育学校であり、東京大学の最新の知の財産を活かしたカリキュラムを提供している。情報化社会の未来を見据えた最先端の教育研究、および学習環境デザインに基づいた教育実践を行い、深い思考力や柔軟な表現力を育む教育が行われている。[2][3][4]

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沿革

要約
視点

本校の起源は、1921年に創立された七年制官立旧制東京高等学校にさかのぼる。学制改革に伴い1948年に新制中学校として東京大学に包括され、「東京大学附属中学校」として再編。翌1949年には新制「東京大学附属高等学校」が発足し、旧制高校の学問的伝統と自由主義的精神を受け継ぐ、日本初の男女共学による中高一貫型学校が誕生した。[5]

1950年に東京大学に教育学部が設置され、翌1951年、「東京大学教育学部附属中学校・高等学校」と改称。さらに2000年4月1日には、国立学校として初めて中等教育学校へ改組し、学年区分を高1・高2・高3をそれぞれ4年・5年・6年とする六年一貫制を確立した。後期課程(高等学校に相当)では、欠員が生じた場合に限り若干名の編入学を認めている[6]

旧制東京高等学校の自由主義的な校風を継承しつつ、国立大学附属校としての使命のもと、先進的な教育実践と学習環境デザインを展開。[7]文部科学省および東京大学と密接に連携し、全国の中等教育校や公立学校における教育改革を先導するモデル校としてリーダーシップを発揮している。適性検査型の入試制度もその一環として位置づけられ、知識偏重ではなく多面的な資質・能力を重視する入学者選抜のあり方を先駆的に示している。[8]


年表

  • 1921年大正10年)- 官立旧制 東京高等学校創設。
  • 1948年昭和23年)5月30日 - 学制改革に伴い、「東京大学附属中学校」(新制中学校、男子校)として再編。
  • 1949年(昭和24年)-「東京大学附属高等学校」が開校し、日本初の男女共学の中高一貫教育の開始。筆記試験無しの公開抽選で入学者選抜を行う。
  • 1950年(昭和25年)- 東京大学教育学部が発足。
  • 1951年(昭和26年)- 教育学部に移管され、「東京大学教育学部附属中学校・高等学校」と改称。
  • 1953年(昭和28年)- 双生児募集枠を設け、双生児男子10組、女子10組の募集を開始。
  • 1955年(昭和30年)- 高校への自動的進級の改定(学年の10%以内を進学不許可とし、補欠募集を実施)。
  • 1966年(昭和41年)- 高等学校の補欠募集を停止し、完全中高一貫教育体制となる。2-2-2制を採用し、「特別学習」を開始。
  • 1980年(昭和55年)- 入学者選抜を、公開抽選のみから、公開抽選後に学力検査実施に改訂。
  • 1999年平成11年)- 全国に先駆け、入学者選抜試験の学力検査を「適性検査型入試」で実施。
  • 2000年(平成12年)- 国立で初の中等教育学校への移行、「東京大学教育学部附属中等教育学校」と改称。
  • 2001年(平成13年)- 総合教育棟が完成。教員も7名増員となる。
  • 2007年(平成19年)- 入学者選抜試験で抽選を廃止する。
  • 2010年(平成22年)- 入学者選抜試験を改定し(適性検査Ⅰ、適性検査Ⅱ、実技)とし、本格的な学力試験を導入する。
  • 2013年(平成23年)- 新体育館、グラウンド落成。
  • 2017年(平成29年)- 東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センターとの連携を開始する。
  • 2018年(平成30年)- 「空間UI技術」で部屋全体をデジタル化したDeAL教室完成。
  • 2019年(平成31年)- 入学試験での双生児募集枠を一般選抜枠内に含める方針に変更。(双生児6 - 7組程度/1学年)
  • 2020年令和2年)- 東大院生による季節補習開始。コロナ禍のオンライン授業でTOEFLのCriterion導入開始。TOEIC Bridge L&R・TOEIC Bridge S&Wを全学で受験開始。
  • 2021年(令和3年)- 東京大学芸術創造連携研究機構発足に伴い、「アートを遊ぶ、アートに学ぶ、アートで繋がる」学問と芸術教育の連携を開始。空間UI技術を用いたICT活用アクティブ・ラーニング授業の探求学プログラムにおいて、東大院生によるZoomを用いた生徒支援を開始。入学者選抜試験の情報公開を開始。
  • 2022年(令和4年)- 東京大学教育学部の教授陣によるリレー講義形式の授業「現代教育学入門」を開始。
  • 2024年(令和6年)-文部科学省 新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業 校舎大規模改修開始。
  • 2025年(令和7年)-スクールアドボケート導入。
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概要

6年間一貫教育を通して、生徒が自ら問いを立て、調査や対話を通して学びを深める探究型・課題解決型学習(PBL)を中核に据えている点も特徴である。近年は特に、アントレプレナーシップ、AI、環境問題、地域社会、ジェンダー、芸術表現など現代的課題を扱い、東京大学の研究資源や外部機関との協働を通じて、次世代の知の創造を担う人材育成に取り組んでいる[9]

研究校としての立場から柔軟かつ先進的な教育内容を実施しており、学年・教科の枠を超えた横断的な授業も行われている。特に協働的な学習が日常化し、グループでの意見交換や相互評価を通じて、生徒同士の対話を重視した学びが展開されている。 進路は多様で、東京大学を含む国公私立大学への進学に加え、海外大学や芸術系・専門職系への進学実績も見られ、生徒自らの内発的動機に基づく自己実現に向けた進路選択を重視する。 [10]

男女共学の1学年120人の小規模校で、1学年あたり6人の担任団と15人の教員が教科指導にあたる体制となっている。母体の東京大学の学期に合わせて前後期制である[11]

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所在地

東京大学中野キャンパス旧制東京高等学校の敷地)内にある。2010年4月に東京大学海洋研究所が柏キャンパスに移転したものの、その後も中野キャンパスという呼称は残り現在に至る

特徴

  • 1960年代より他校に先駆けて探究的学習に取り組み、半世紀以上にわたり卒業研究を代表する教育実践を積み重ねてきた。総合学習を基盤とする探究活動は、課題設定から研究発表に至るまで体系的に構築されており、研究の面白さに気づく生徒を継続的に育成し、東京大学大学院への進学者が増え続けている。[12]
  • 卒業研究の主査又は副査を全員が担当するため、教員の多くは大学院修士課程を修了しており、各分野における高度な専門性を活かして、学問的探究と教育実践を往還させる授業と研究指導を展開している。教員は東京大学の所属教員として、大学教育との連携のもとに教育研究を推進している。
  • 生徒による自治的な活動が活発であり、学校運営における意思決定過程にも積極的に関与している。その一例として、生徒会での議論と教員との対話を重ねた結果、2020年4月より制服の着用を廃止し、私服制へと移行した。ジェンダーへの配慮や多様な価値観の尊重を背景に、生徒自身が学校のあり方を主体的に問い直し、方針を形成した事例として全国的に注目されている。[13]さらに、2000年に「開かれた学校」ワーキンググループの研究を契機として設立された「三者協議会」は、スウェーデンの高校をモデルに、生徒・保護者・教員が対等な立場で教育方針や学校運営について協議する場である。この協議会は、生徒会執行部を中心に継続的に運営されており、民主的な意思決定の実践と市民的リーダーシップの育成を目的とする教育活動として高く評価されている。[14]こうした取り組みは、生徒が学校共同体の一員として責任を担いながら、社会の構成員としての思考力・対話力・合意形成力を養う実践であり、生徒主体によるルールメイキング・スクールの先駆的事例とされている。毎年春に開催される生徒総会もその象徴的な場である。[15]
  • 東京大学工学部建築学科教授で建築家の千葉学氏の設計監修のもと、2027年の工事竣工を目指し、東京大学附属の学習観を前面に打ち出した校舎の大規模リノベーションが進められている。多様な「コモンズ(共有空間)」を核とする、新たな教育空間の創出がその中心にある。文部科学省「新しい時代の学び環境整備先導的開発事業」に採択され、探究活動の深化を促す普通教室の刷新、協働学習の拠点となる未来型コモンズの配置が進められている。設計の大きな特徴として、図書館をラーニングコモンズとして校舎の中核に据え、シチズンシップ探究の中心拠点とする点が挙げられる。 さらに、身体全体で他者や世界とつながる「区間UI(ユーザーインターフェース)」の導入、特別教室の可塑的かつ効果的な再配置、柔軟なレイアウトが可能な「L型普通教室」、回遊性と対話性を備えた「クリエイトラウンジ」「教職員コモンズ」、そして「DEAL+放課後コモンズ」による協働学習の空間「ラーニングコモンズB」など、先進的で未来志向の中高一貫校の学校建築が形になる。[16]
  • 研究校としての立場から柔軟かつ先進的な教育内容を実施しており、学年・教科の枠を超えた横断的な授業も行われている。特に協働的な学習が日常化し、グループでの意見交換や相互評価を通じて、生徒同士の対話を重視した学びが展開されている。 進路は多様で、東京大学を含む国公私立大学への進学に加え、海外大学や芸術系・専門職系への進学実績も見られ、生徒自らの内発的動機に基づく自己実現に向けた進路選択を重視する進路指導を行う。 [17]
  • 学習の基盤として「答えも問いも外から与えられるものではなく、自分の内から生まれる」という観点を置いている。この考えに基づき、自由主義的自律を重視した学習環境では、生徒は内発的動機に基づき、自らの興味や関心に従って課題に取り組むことで主体性を育む。一方、協働学習的共生の環境では、ディスカッションやグループワークを通じて、相手の価値観に触れ、自分との違いに気づきながら互いを尊重する能力が養われる。一見相反する概念であるが、自律と共生の共存を意図的に設計した学校運営が成立し、生徒は自分の考えを持ちながらも、他者と協働することで学びを深め、アサーティブ・コミュニケーションを通して多様性の理解や共感力を獲得する。このアプローチは、個人の主体性と社会的責任感を同時に育む教育理論に根ざしており、学校の学習空間全体に一貫して反映されている。[18]
  • 人よりも早く多くという無限競争や受験競争が成り立たないソサエティー5.0の社会像・求められる人材像・学びの在り方を、社会構成主義学習観に基づいて「シェアして知恵と力をわかちあう」対話的思考型の授業スタイルで育成する。クラスで男女2名ずつの4人グループでの学習チームを編成し、教科学習と総合学習を協働的な学びで進める。[19][20][21]
  • アントレプレナーシップ教育など、3年4年が縦割りで履修する課題別学習では、知識や技能を習得するのも重要だが、それと同等かそれ以上に感性を磨くこと、豊かにすることを大切にする。[22]
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教育目標

教育目標は「未来にひらく自己の確立[23][24]としている。

[23]

アドミッション・ポリシー(入学者に求められる資質・能力)
  • 学習に向き合うことのできる素直さ
  • 知らないことや取り組んだことのないものと関わろうとする知的好奇心
  • 感じたことや考えたことを、自分のことばによってまとめられる表現力
  • 小学校段階までの学習を修めていると認められる基礎学力[25]
グラデュエーション・ポリシー(育成を目指す資質・能力)
  • 自己との対話・多様な他者との対話を通して多岐に亘る事象に関心を深め、筋道を立ててその本質を問い続けることができる
  • 主権者、社会の形成者として未来のために行動することができる
カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)
【基礎期】
  • 探究の楽しさ大変さに気づかせ、探究的な学びへの手応えを持たせる
  • 思考、探究するための基礎的学力を身につけさせる
  • 他者との違いを認識しその違いを受け止められるように促す
  • 自らの所属する集団のために自分にできることを進んで行おうとする姿勢を育む
【充実期】
  • 解決方法を考えながら課題と向き合い探究する機会を積極的・意図的に設ける
  • 課題を見出す力や、協働するための幅広い学力を身につけさせる
  • 自己と他者の個性を尊重しながら協働して課題に取り組み、互いの成長が実感できるように促す
  • 社会の中で生きる将来の自分の姿を想像しながら、種々の選択・決定を行い行動できる力を培う
【発展期】
  • 社会との接点を踏まえつつ自らの興味・関心に基づいた探究ができる機会を充実させる
  • 自分の進路に向けて深く思考・探究する学力を身につけさせる
  • 自己と他者とが互いに支え合っていることを自覚しながら協働して社会に働きかける力を培う
  • 学校という枠組みを超えて多様な他者と連携しながら思考し行動する機会を多く設ける
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通学

学区は通学時間概ね90分以内の距離に居住している生徒が対象となる。自転車通学は全学年ともに直線距離で半径5km内は許可されている。

教育

要約
視点

社会構造の変化に伴う働き方の変化を踏まえ、学習環境のイノベーションの必要性から教育目標に「未来にひらく自己の確立」を掲げる[26][27]


東京大学の知の財産を活用した、2-2-2制の独自の学習プログラムを展開している。近年は大学との協働を深化させつつ、少子化による中学校教育環境の変化に対応する改革が進められている。[28]

先の見えないこれからの時代において、「正解」のない問いに他者と手を取り合い立ち向かう力の必要性と自分自身の内側から湧き起こる内発的動機の重要度を掲げ、自らの「問い」に基づいた根源的能動性を発掘する機会を多くの友と共有し分かち合いによる共創を目指す人生100年時代の学びの幸福感・幸福度を重要視する学習観を展開。[29]

教育方針

「5つの力」の獲得を目指し、未来を拓いていく力、すなわち“生きるちから”を育てる。そのために教科学習と総合学習を2本の柱とし、未来を拓いていく力の獲得に向けた「『知の総合』学習」を展開している。

1 「5つの力」とは[23][28]
  • 『ことばの力』- 自分や社会、自然についてしっかり知り、自分の考えをことばを使ってはっきり伝える力
  • 『論理の力』- すじみちをたててきちんと考えることのできる力
  • 『身体と表現の力』- さまざまな技を身につけ、しなやかな発想や柔軟な身のこなしで自分を表現できる力
  • 『情報の力』- あふれる情報のなかから必要な情報を選び、発信することのできる力
  • 『関係の力』- 他の人との関係を大切にし、対等な関係をきりむすぶことのできる力
2 「教科の学習」
一貫制度の特長を生かし教科内容や通常の進度とは異なる編成を行うなどの工夫を取り入れている。5・6年生においては、将来の進路も視野に入れ、生徒の多様な進路希望と自己実現に向けた広範な選択科目を置く。東京大学全学の協力を得て「数学特論」「現代宇宙論」「図書館情報学入門」「臨床心理学」の講座の設置[28]
3 「総合学習」[28]
  • 1・2年生では「総合学習入門」を行う。これは、「5つの力」の獲得を意図したさまざまな題材・手法を経験することによって総合的な学力の基礎を養うものである。
  • 3・4年生では「課題別学習」[30]を行う。これは、用意された講座の中からそれぞれの生徒が、関心の深いものを選び2学年混合で行う研究活動である。校外での調査活動や宿泊を伴うフィールドワークも含みながら担当教員の指導で総合的な学習の手法や考え方を身につけることを意図している。
  • 5・6年では「卒業研究」を行う。これは一人一人の生徒が自分で決めたテーマについて2年間をかけて研究する。

教育内容

  • VUCA時代を生き抜くヒトづくり」を標榜しており、課題の発見と解決を主体的・能動的に探究する学習(ディープ・アクティブラーニング)の研究に力を入れ、総合学習の開発と実践を進めている。
  • ソサエティー5.0 の学校モデルとして、今後の予測不能な社会の中で全く新しい価値観や社会制度の変革に必要とされる他者と協働し解決していく共創力育成プログラムを、協働性と市民性を重視した教科学習の授業で実践している[31][2]
  • 「中高一貫教育の芸術活動や芸術経験の充実」「空間UI技術を用いたICT活用アクティブ・ラーニング授業」「GIGAスクール構想を先導する形でICT を用いた“からだ丸ごとの協働”を引き出す空間UI(ユーザーインターフェイス)の実践研究」「シチズンシップ教育」「中高一貫教育の学習環境デザイン」「3Dプリンターやレーザーカッター、3D-CADを採用した情報科授業とデジタルファブリケーション教室整備」「双子研究」「高大接続を視野に入れた卒業研究」「STEAM教育」「実践共同体の中の学び」「主体的・探究的な学びの体験がもたらす高大接続・社会への貢献」「地域文化倶楽部創設に向けた調査研究」「新しい時代の学び環境整備先導的開発事業」などの研究開発が続けられている[1][32][24]
  • クラスで男女2名ずつの4人グループでの学習チームを編成し、教科学習と総合学習を協働的な学びで進める[33]

東大との連携

[4][34]

東京大学学校教育高度化効果検証センター効果検証部門 (CASEER)、東京大学大学院教育学研究科附属学校データベース (DB) 管理運営委員会、東京大学大学院教育学研究科と連携し、ディープアクティブラーニングによる思考型、体験型の課題別講座や学内外でのフィールドワークを通じた総合学習と探究学習カリキュラムを展開し教育効果検証を行い、生徒の内発的動機とメタ認知能力を意識した先進的な「学習者中心の教育空間」を展開している[35][36][37][24]

学校長は東京大学教育学部教授が2年ずつ務める。総長をはじめとした同大学教授陣による特別講義や特別授業も行われる。卒業式や入学式では、東大総長、教育学研究科兼教育学部長から祝辞があり、東京大学の一員として共に研究を進めていこうという訓辞がある。

2025年4月の東京大学入学式において、藤井輝夫総長は「新しい知を生み出す力、学びのアップデート」とともに、「対話に基づく協働の重要性」にも言及している。同年3月の卒業式でも、東京大学の運営においても対話を重視していることが語られ、この理念と東大附属学校の学習観と教育実践は深く共鳴し、生徒が主体的に学び、社会との関係の中で思考と行動を深める教育実践は、大学附属校としての特色を形成している。[38][39]1960年から継続されている探究学習は、教育学研究科兼教育学部との実践研究による総合学習のプログラムデザインの成果である。

  • 東京大学大学院情報学環・学際情報学府の知見から、高性能なCPUを増やすフィンランドやオランダの教育スタイルを参考に、フィンランドメソッドという、学びのイニシアチブが教員ではなく生徒にある学習環境を実践している[24]
  • 東京大学芸術創造連携研究機構と共同で芸術活動に力を入れており、芸術を新たな視点から捉え直す機会と多彩な体験活動機会が多い。国内外の一流芸術家とのワークショップが多数あり、授業外の土日に開催されている[4][40]
  • 東京大学附属図書館/東京大学OPAC(東京大学のオンライン蔵書目録データベース。東京大学が所蔵するすべての雑誌と、1986年以降に受け入れたほぼすべての図書検索システム)の利用が可能。
  • 東京大学大学院博士課程の学生が、生物部のコーチを歴代で務め、文献検索、画像解析、統計など、大学レベルの研究で用いられる技術を教え、日々研究のノウハウを提供し生徒を支えている[41]。東大附属出身で東大進学をしたコーチで、東大総長賞を受賞した者がいる[42][43]
  • 課題別学習では、東大田無キャンパス農場での農業実習体験、田無演習林地や東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所(三崎臨海実験場)での各種体験活動を行う。
  • 学部生院生同様の UTokyo Accountを用いたGoogleのシステム(東京大学アカウント「ECCSクラウドメール」を利用)を、附属の生徒も6年間使用する。教員からの諸連絡はどの教科もECCS GmailとGoogle class room・Google チャットが活用されており、授業ではGoogleドライブ・Googleドキュメント・Googleスプレッドシート・Googleフォーム・YouTube・Google Meetを1年生から本格的に使用し、東京大学のシステムを利用したICT化が進んでいる[44]
  • UTokyo Microsoft License(Microsoft 365)が後期課程生徒(高校生)はフル活用できる。[45]
  • 東京大学大学院生による季節ごとの放課後補習、夏季休暇中の自習サポート、定期考査前の放課後学習サポートがある。
  • 3年生4年生で、東大教授陣がリレーし担当する授業が行われている[4]
  • 東大医学部生の学生団体AMSSによる講演会が開催され、論文の書き方や構成と展開の指導をする[46]
  • 東京大学本郷キャンパス安田講堂での音楽祭(前期課程=中学生)や、本郷キャンパスを巡る東大探検の授業、中山道のウォークラリーとして本郷キャンパス遠足など、生徒から人気がある[28][47]
  • 東京大学駒場キャンパスの図書館を、後期課程=高校生の生徒は利用することができる。また、東京大学本郷キャンパスの教育学部図書館は、前期課程=中学生から利用が可能である。東京大学総合図書館や史料編纂所をはじめとした25か所の図書館での閲覧や貸し出しなどが可能である[48][49]
  • 生徒は、入学時に東京大学の生協会員となり、書籍や文具を中野キャンパス・本郷キャンパス・駒場キャンパスで購入可能[49]
  • UTokyo アカウントで国内外の活動でeduromの使用ができる。

教科学習

  • 思考力重視の授業スタイル。一部の教科では進度別授業も取り入れている[30]
  • 授業に表現活動の場(芸術性表現・身体性表現・文章表現)を積極的に設けている。学内外に向けて、プレゼンテーションをする機会も多く与えられている[30]
  • 進度より深度を重視した高度な専門性と、教科書に加え学問の本質を見据えた副教材プリントによる教科指導[30]
  • 高校受験がない利点を生かし、前期課程(中学校)で後期課程(高等学校)の先取り学習を主要5教科で行っている[30]
  • 大学受験に備え、5-6年生では幅広い選択科目制を導入[30]
  • 外部講師のレクチャーも盛んで、東大王出演の東大生クイズ王がゲスト講師を務めた授業例もある。
  • どの教科も協働学習の課題作成は、中1から東京大学のアカウントで利用するECCS Googleを活用し、GoogleスプレッドシートやGoogleスライド、Googleドキュメントを用いて学習を進める。
  • 英語はオーセンティックな副教材をプリント配布。大学進学に際して、国際系の学部に志望する生徒が年々増えている。また、海外志向も増え、海外で活躍する卒業生が多い。

総合学習

  • 教科横断の「総合的な学習」への取り組みが1966年度より行われており、1・2年生で総合学習入門、3・4年生で課題別学習、5・6年生で卒業研究をそれぞれ履修する[50]
  • 校外宿泊生活や東京大学本郷キャンパスのフィールドワーク、地域と連携した中野区フィールドワークなど多様な活動が豊かにプログラムされている[47][50]
  • ICTでのプレゼンテーションの鍛錬を重ね、生徒の新たな視点の獲得と表現を開くことを目指している[30]
  • 概念中心型授業ではなく、テーマ中心型授業に重きを置いたプログラムを展開し、チームで共創することにより、正解のない学びを経験する[30]

国際教育

  • 英語の授業では、1 - 4年次で外国人講師とのチームティーチングを行っている[28]
  • TOEFL のCriterionを導入している。TOEIC Bridge L&R を1年に2回受検、TOEIC Bridge S&W を1年に1回受検を全学で臨んでいる[51]
  • コロナ禍前は東大留学生との交友もあった。外国人留学生の受け入れを行っている。
  • 後期課程の英語授業では、少人数クラスを設け、週8コマの英語授業も選択可能。
  • Extensive English や外国事情といった、学校独自の設定科目の英語授業がある。
  • 外務省の在外日本国総領事館の領事らが行う高校向け出前講座「グローバルに働く」の授業がある[52]
  • 在籍する外国人留学生のホームステイ先を毎年在校生家庭から募集し、異文化交流の実践が盛んである。
  • 中国北京大学附属中学(中高一貫校)やオーストラリア(中高一貫校)の Holland Park State High School からの生徒訪問団との交友活動や交流会を行っている。
  • 外国人教師による春休み夏休みのレベル別英会話講座とフランス語講座を開催している。
  • 入試の帰国子女枠はなく、帰国子女は一般選抜枠で入学する。
  • 国際結婚の子女の入学が増えてきている。
  • 後期課程で留学する生徒も多くいる。特に4年次夏から5年次夏まで1年間の留学に行く生徒が多い。成績により、留学の単位を認める制度があり6年で卒業することもできる[53]。卒業まで見越しての海外高校への編入も増えている。
  • 英検取得に学校をあげて目指し、毎年1月に校内受験。
  • 夏季のオーストラリアスタデイツアーが人気で応募者が殺到し、高倍率である。

卒業研究

5 - 6年生で「卒業研究」に取り組む。当校の教員に留まらず、東大教員および東大院生をチューターに迎えてまとめ上げる[54]

  • 卒業研究をAO入試や学校推薦型選抜に活用する生徒が増えてきている[55][28]。また、近年はこの探究をより高度な学習への手掛かりとし、学部卒業後に東京大学大学院へ進学する卒業生が増え始めた[56]
  • 卒業研究を通じ、全国学芸サイエンスコンクール受賞常連校となっており文部科学大臣賞の受賞が続く。内閣総理大臣賞受賞の事例もある[57]
  • 本校での卒業研究を基に、より発展した研究を東京大学で続けたい生徒が東京大学の学校推薦型選抜(旧推薦入試)に挑戦し合格者が続いたことから、高大接続の事例として「附属学校の卒業研究は東大での学びに何をもたらしているか」というテーマでのシンポジウムも開催された[24][36][56]
  • 「高校生・高専生科学技術チャレンジ (JSEC) 2022」でグランドアワードである科学技術政策担当大臣賞に輝いた卒業研究が、米国テキサス州ダラスで開催された国際学生科学技術フェア (Regeneron ISEF) 2023へ日本代表として進出。帰国後に、文部科学大臣特別賞を受賞[58][59]
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学校行事

要約
視点
  • 4月 - 入学式・始業式、体力テスト/健康診断・フィールドワーク
  • 5月 - 生徒総会、中間考査、体育祭
  • 6月 - 進路講演会
  • 7月 - 三者協議会、前評行事(1-3年)、歌舞伎教室(4-5年)、卒業研究提出(6年)
  • 8月 - 夏休み、オーストラリア海外宿泊研修
  • 9月 - 銀杏祭、期末考査
  • 10月 - 宿泊研修(1,3,5年)、三者協議会
  • 11月 - 生徒会長選挙、音楽祭(前期課程)
  • 12月 - 東大総長授業、スキー実習(5年)、中間考査
  • 1月 - 英検
  • 2月 - 前期課程評議委員選挙、公開研究会
  • 3月 - 学年末考査、卒業式、総合学習入門発表会・課題別学習報告会、生徒総会、校内競技大会(1-5年)、終業式

●銀杏祭

  • 銀杏祭(ぎんなんさい)は、毎年9月に開催される。生徒を主体に、芸術表現と身体表現、学習と研究が披露される。主催の銀杏祭実行委員会は異学年合同で共創し運営する。前期課程の生徒も後期課程の生徒と協働で準備及び運営を行う。
  • 長年にわたって継続されている探究学習の発表も行う。中学2年時は、東京大学教育学部附属中等教育学校を起点に半径2km圏内の地域に焦点を当てた探究活動の発表を行う。高校3年時には、総合学習の集大成として卒業研究を発表し、生徒が自らの関心を深めた成果を示す。これらの銀杏祭での取り組みは、探究学習・総合学習に力を入れる中高一貫校ならではの教育実践として位置づけられる。

●宿泊研修

国内は、1年生は中山道ウォーク、3年生は里山里海体験(漁船クルージング体験・シーカヤック体験)、5年生は長崎県での宿泊研修がある(1,3年生は2泊3日、5年生は3泊4日)。5年生は自然コース[島原半島]・平和コース[長崎追悼祈念館]・近代化コース[長崎市内]の3つのコースに分かれ、コースごとに学習を進める。課題別講座でも、3 - 4年合同での宿泊フィールドワークが、東京大学山中寮内藤セミナーハウスや東京大学 北海道演習林セミナーハウスで、夏休みを活用して行われる。冬休みには体育科の宿泊スキー教室もある。
海外は、異文化体験と国際理解、英語研修を目的とし、オーストラリアのブリスベン夏のスタディツアーを開催している。ブリスベンでホームステイし、現地の高校の演劇、ダンス、音楽、アートの授業に参加し英語力を高め、STEM教育を通してグローバルな視点で物事を考えるプログラムとなっている。

●東大附属芸術祭

東京大学芸術創造連携研究機構との共催で、一流を見て触れて本物を体験する場を提供している。「一流を再考する芸術の交差点」というスローガンを抱え、アートクロスロードプロジェクトとして、社会的に活躍する一流の芸術家・科学者・アーテイストと産学連携を試み、各分野のプロフェッショナルによる講演やワークショップを行う[60]

●体育祭

生徒会と体育祭実行委員会の主催による、生徒主体で企画と運営を行う初夏のイベントで、1年間かけて準備を進める。「〇回生」という学年が横のアイデンティティーならば、体育祭のA組(白)B組(青)C組(赤)の「色組」は、1年生から6年生までを一体化する縦のアイデンティティーとなる。色組の異学年一体でリレーのバトンをつないだり応援合戦を行い、チームワークを高めていく。競技のプログラムとスローガンは、体育祭実行委員会がリフレクションを重ねて毎年設計している。
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部活動

主な活動実績[61]
生物部:JSEC2022 高校生科学技術チャレンジ グランドアワード 科学技術政策担当大臣賞、研究論文コンペティション全国入賞常連、国際コンペ複数回入賞、令和三年度日本水産学会秋季大会最優秀賞、つくばサイエンスアイデアコンテスト銀賞、日本進化学会2021年大会最優秀賞、日本動物学会関東支部 最優秀ポスター賞、サイエンスキャッスル2021関東大会 最優秀ポスター賞、「サイエンスキャスル2020関東大会」口頭発表・最優秀賞、「つくばScienceEdge 2021」金賞、「TAMAサイエンスフェスティバルinTOYAKU2020」スタンダード部門・優秀賞
計算機科学部:JAXA宇宙教育センター 水ロケット国際大会進出
高校軟式野球部:関東大会出場
中学水泳部:関東大会女子総合優勝、個人種目全国大会優勝
高校水泳部:個人種目世界選手権出場
中学陸上競技部:駅伝関東大会進出、個人種目都大会入賞常連
高校陸上球技部:インターハイ進出
管弦楽部:全国大会出場
演劇部:都大会入賞常連

全面人工芝の広大なグラウンドとトレーニングルームを活用し、陸上部は好成績が続いている。

計算機科学部、演劇部、生物部は積極的に対外的なコンクールへ挑戦している。天文部と生物部の夏季合宿は大自然の環境下での体験型で人気がある。
教員が各部の顧問であるが、現場には外部の専門家人材をコーチに迎え、全国的に見て部活動における働き方改革が健全に進んだ好事例となっている。
東大施設の活用

準運動会員として、東京大学の施設を活用できる[62]

東京大学検見川総合運動場
乗鞍寮
戸田寮
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林 千葉演習林
東京大学大学院理学系研究科附属植物園 (小石川植物園)
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林 北海道演習林
戸田寮(静岡)
下賀茂寮/スポーティア下賀茂(静岡)
スポーティア山中 東京大学山中寮内藤セミナーハウス(山梨)

3か所のセミナーハウスも利用されている。


設備・施設

  • 蔵書数3万冊の図書館は、司書東京大学大学院情報学環・学際情報学府が連携しながら、ラーニング・コモンズとして発展させている。東京大学総合図書館(本郷キャンパス)からの本の連携貸し受け取りも可能。
  • 野球場、200 mトラック(人工芝)、全天候型直線走路 (120 m)、サッカーコート(人工芝)、プール、テニスコート2面の運動施設が設置されており、学校の敷地の総面積は37,111 m2と、東京都内有数の広い施設を有する。
  • ソーラーパネルを導入し、2005年夏より全教室に冷暖房完備。
  • 空間UI技術を採用したICT教室、パソコンラウンジ、OA教室、屋上プール、道場。
  • FAB room(3Dプリンター・レーザーカッター・3D-CAD装備)
  • 校舎内に東大生協が設置されている。
  • ランチタイムに、生徒と教職員向けに予約制のオーガニック弁当販売がある。
  • 校舎全面改修中で完成が生徒からも教職員からも期待されている。
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入試

  • 旧制東京高校から東大附属へ改編時にGHQCIAにより、旧帝国大学の東京大学の附属校になる条件として、入学選抜は学力試験は行わずに公開抽選のみであれば承認するというものだった。これは、戦前まで旧制東京高校のエリートが集団で軍国主義に激しく傾倒していた記憶がGHQには生々しく、東京大学附属ともなればエリート教育再燃のおそれがあるため、一般の公立学校と同じ水準を強いたとされる。抽選のみによる入学選抜が東京大学附属校としての学校再編の条件となり、その後も長年学力試験なしの抽選選抜が続き、そのために長期間、進学校化とはならなかった。[63]
  • 1980年から入学試験を開始し、公開抽選との組み合わせが可能になった。2008年には、文科省の研究依頼で抽選を廃止し、全国の国立公立の中高一貫校のモデルとなる「適性検査型入試」を全国で初めて実施した。400字作文、実技を含む教科横断型の出題で論理的思考力・読解力・記述力・数学力・表現力と試行力を測る[1]。これをもとに、国公立中高一貫校の入学者選抜に関して、「学校教育法施行規則」にて「入学者選抜に当たって学力検査を行わないものとする」という規定が定められるようになった。[64]
  • 受験競争の低年齢化を招くことのないよう配慮するため、中学受験塾の早期対策を良しとしない考えから、2020年度までは入試情報を一切公開せず過去問の販売も無く、入試情報が極めて少なかった。しかし、2021年度より入試情報の公開に努め始め、受験生の試験問題の持ち帰りを初めて可能とした。その結果、過去問集の販売もようやくこの年から開始された。[65]
  • 1980年から、ようやく入学試験を開始し公開抽選との組み合わせが可能となった。2008年には、文科省の研究依頼で抽選を廃止し、全国の国立公立の中高一貫校のモデルとなる「適性検査型入試」を全国で初めて実施した。400字作文、実技を含む教科横断型の出題で論理的思考力・読解力・記述力・数学力・表現力と試行力を測る[1]。これをもとに、国公立中高一貫校の入学者選抜に関して、「学校教育法施行規則」にて「入学者選抜に当たって学力検査を行わないものとする」という規定が定められるようになった。[66]
  • 適性検査Ⅲの代わりに、数学的な素養を計る実技試験があるのが特徴的である。図形作図や立体把握など数学的素養を測る実技試験が特徴である。過去問では展開構造や折板構造の基礎を理解し、コンパスや三角定規で設計図を作成し厚紙で立体模型を作る問題が多く、STEAM教育の実践研究の場としての東大らしさを反映している[67]。2021年度にはプログラミングの出題もあり、読解力・論理的思考・問題解決力を備えた生徒を選抜する意図が明確である。この実技試験は、中学受験塾での併願校対策と直接結びつかないため、塾が東大附属校受験を勧めにくい一方で、入学後のディープ・アクティブラーニングに直結する能力を評価できる。この試験科目により、塾の指導に依存せず東大附属を第一志望とする生徒を中心に集めることが可能となり、高倍率で合格を勝ち取った生徒は愛校心が高く、自己目標を達成して自己肯定感の高い子が集まるコミュニティを形成する。特色ある入試制度は、過度な受験偏重を避けつつ、東大附属校としての独自性ある教育環境を支える重要な要素となっている[68][1]
  • 1953年より、東京大学の双生児研究に関連して、双生児入学枠が設けられていた。2020年度以降は一般選抜枠に統合されつつも、若干の双生児入学者は選抜されている。この研究は、同一または類似の遺伝・家庭環境における教育手法の影響を検証し、教育における遺伝的要因と環境的要因の関係を分析するものであり、国際的な学術研究に発展している[69][70]。ただし、双生児研究は学校教育全体の一要素であり、学校の中心的活動ではない。
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著名な関係者

元教員

出身者

関連文献

  • 『中高一貫教育1/2世紀-学校の可能性への挑戦』(東京書籍1998年4月27日発行)- 東京大学教育学部附属中・高等学校著作
  • 『新版 学び合いで育つ未来への学力-中高一貫教育のチャレンジ』(明石書店2010年6月10日初版発行)- 東京大学教育学部附属中等教育学校編著
  • 多様なアートと出会う Art Crossroads 東京大学教育学部附属中等教育学校の取り組み(あいり出版、2025年3月23日東京大学教育学部附属中等教育学校 芸術祭実行委員会著作、藤田航、仁張誠子、蓬田息吹 編著 )

脚注

関連項目

外部リンク

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