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仙台市宮城野区の町名 ウィキペディアから
旧・宮城郡鶴谷村から引き継いだ地名であり、七北田丘陵東端近くの北斜面、および、七北田川南岸にかけての平地に広がる。
旧・鶴谷村の生活の場だった平地には鶴ケ谷を大字とする小字地名が今も残り、鶴ケ谷字大樋、大谷、金堀(北緯38度18分3秒 東経140度55分38.1秒)、川原、崖ノ上、北畑、京田、京原、坂下、佐野原、菖蒲沢、新田、竹ノ花、舘下、筒下、洞堀、中曾根、並柳、原田、東菖蒲沢、本山、谷地、山沢がある[3]。
平地の南側にある七北田丘陵には造成された鶴ケ谷団地があり、昭和後期には、隣接する旧・泉市(現・仙台市泉区)南光台などと共に、仙台市都心部から見て北東に所在する大型ニュータウンとして市民が多く移り住んだ。
高度経済成長期になって人口が急増していた仙台市は、国の全国総合開発計画に呼応して1962年(昭和37年)3月16日、公害がなく、全市民が健康な生活や福祉を享受出来、かつ、東北開発の中核としての近代的大都市建設を目ざした「健康都市宣言」を発表した[4]。また、同年国が制定した新産業都市建設促進法に基いて、1964年(昭和39年)3月3日に仙台市を含む仙台湾地区が新産業都市に指定された。すると仙台市は1966年(昭和41年)、都市計画区域の範囲を従来の市内限定から、隣接する宮城郡泉町、宮城町、および、名取郡秋保町(以上の1市3町が現・仙台市域)にまで広げた都市計画を策定し、将来の政令指定都市移行を目指して広域行政を展開した[5]。
この都市計画において、仙台駅東口の中心市街地化(参照)や、現在の3環状12放射状線の元なった都市計画道路網の建設、建設中の国道4号仙台バイパス沿いに東部工業団地および東部流通団地の建設、新設する仙台港に臨海工業集積などが打ち出され、さらに中心市街地を囲む丘陵地には住宅地を配置することとした[5]。
この都市計画を実現すべく、仙台バイパスに隣接する丘陵地である鶴ケ谷地区に、東北最大と言われるモデル・ニュータウンが市の主導で造られることになった[6]。
1963年(昭和38年)に創設された新住宅市街地開発事業に基づき、「仙塩広域都市計画事業 鶴ケ谷新住宅市街地開発事業」が、面積178.0ha、計画人口2万3千人で、1966年(昭和41年)3月16日に当初決定され、翌年から造成開始した[7]。大部分が国有地であった東北大学の演習林を買収して、造成が行われた。
「鶴ケ谷団地」と称されるのは上記事業により造成された鶴ケ谷1-8丁目である場合が多いが、土地区画整理事業などにより造成された鶴ケ谷東、および、鶴ケ谷北を含む場合もある。
事業名 | 現住所 | 面積 (ha) |
施行期間 (年度) |
事業認可 (公告) |
換地処分 (公告) |
総事業費 (百万円) |
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山崎西部 | 鶴ケ谷東2丁目の一部 | 2.7 | 1971年度~'73年度 | '71年4月23日 | '73年9月4日 | 63 |
鶴ケ谷 | 鶴ケ谷東3丁目 | 8.8 | 1977年度~'82年度 | '77年11月4日 | '81年10月9日 | 1,145 |
鶴ケ谷南 | 鶴ケ谷東2丁目ほか | 5.5 | 1977年度~'81年度 | '78年1月7日 | '81年12月25日 | 700 |
鶴ケ谷中央 | 鶴ケ谷東2丁目の一部 | 5.6 | 1982年度~'84年度 | '82年6月22日 | '84年10月16日 | 694 |
山崎東 | 鶴ケ谷東2丁目の一部 | 1.5 | 1983年度~'87年度 | '83年4月26日 | '86年6月24日 | 302 |
鶴ケ谷第二 | 鶴ケ谷東4丁目の一部 | 2.0 | 1984年度~'89年度 | '84年8月7日 | '88年4月15日 | 535 |
高度経済成長はインフレーション(参照)も伴っていたため、スーパーマーケットが発達していなかった当時、生鮮食品の廉売や安定供給を目的に都市部への「食料品公設小売市場設置事業」を農林水産省が1967年(昭和42年)から補助していた[6]。仙台市も同省の方針に従い、1971年(昭和46年)12月に鶴ケ谷団地に市内初の公設小売市場を設置し、以後、仙台市や泉市で設置が相次いだ[6]。
画像外部リンク | |
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smt「せんだい時遊map」写真 | |
1985年(昭和60年)11月 東仙台から北向きに鶴ケ谷方面の空撮 |
1976年(昭和51年)、鶴ケ谷公設小売市場の隣接地にトーコーチェーンの旗艦店が核店舗である鶴ケ谷ショッピングセンターが開店し、さらに翌年には温水プールが併設された市民センターも開館するなど、鶴ケ谷は施設が充実した団地として発展した。しかし、スーパーマーケットの大規模化や、モータリゼーションの発達による大駐車場を伴ったロードサイド店舗の興隆もあって、駐車場が20台分程度しかない鶴ケ谷団地の中心商業施設の集客力は低下していった[6]。近年は、少子高齢化や老朽化した市営団地の建て替えが問題になっている。
2017年(平成29年)4月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
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