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ドラゴンボール (アニメ)
日本のテレビアニメ番組 ウィキペディアから
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『ドラゴンボール』(DRAGON BALL)は、鳥山明の同名の漫画を原作とするテレビアニメ。1986年(昭和61年)2月26日から1989年(平成元年)4月19日まで、フジテレビ系列で毎週水曜日 19:00 - 19:30(JST)に放送された。全153話で番組としては終了するが、ストーリーはそのまま後続番組『ドラゴンボールZ』へと続く。
後続番組である『ドラゴンボールZ』などと区別するため、『元祖ドラゴンボール』[1]や『元祖』などとも表記される。
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概要
要約
視点
原作のうち、連載開始から第23回天下一武道会までの部分のアニメ化に当たる。原作と同様に、シリーズ初期は秘宝「ドラゴンボール」を集める冒険活劇だったが、徐々に格闘路線へとシフトしていく。
基本的には原作漫画をそのまま踏襲しているが、一部アニメのみのオリジナルエピソードや設定もある。これは、原作がまだ週刊連載中にアニメ化され、原作をそのままアニメにすると連載にすぐに追いついてしまうため、オリジナルの話を入れて調節したためである[2]。第22回天下一武道会前の孫悟空の「修行の旅編[3]」、神様の下での「天界修行編[3]」などの他、第23回天下一武道会終了後には5話にわたって悟空とチチをメインとした冒険ストーリー「炎の中のウエディングドレス編[3]」が描かれている。原作者の鳥山明は、アニメオリジナルのエピソードやキャラクターのアイデア[注釈 2]をいくつか提供しているが[4]、アニメ制作に基本的に関わっておらず[2]、「ノータッチ」と発言している[5][6]。鳥山は「正直言うと始めの頃のアニメは、なんとなくどこかに『Dr.スランプ』的な優しさというか、ちょっと甘さを引きずっていて、あまり好きではなかった覚えがありますが、昔のほうがかわいくてスキって人もけっこう多いみたいですね」とも語っている[7]。また鳥山は「アニメ化の際、スタッフに全てお任せするつもりだったので、特に要望は無かった。ただしばらくして、健全な方向に行き過ぎていると感じて、その時だけは注意させていただきました[8]」、「カラフルすぎて『Dr.スランプ アラレちゃん』の色味を引きずりすぎているかな、という話をした[9]」と語っている。
チーフデザイナーの辻忠直以外のスタッフは、 前番組の『Dr.スランプ アラレちゃん』から引き継いだ東映動画のスタッフ陣で、脚本や作画監督、演出、美術なども前番組の『Dr.スランプ アラレちゃん』から引き継いでいるが、原作の人気に反して視聴率は徐々に落ちていった。当時、鳥山の担当編集者だった鳥嶋和彦が悟空がピッコロ大魔王を貫くアニメのシーンを観て、「『Dr.スランプ』の甘い感じを引きずっておりアクションに徹しきれていない」「これは駄目だ」と思ってフジテレビと相談してプロデューサーに降りてもらい、新番組『Z』開始へとつながった[10]。
「アラレフィーバー」を起こした前番組の『Dr.スランプ アラレちゃん』と比べると関連商品は不振に終わり、放映途中でバンダイは「(『ドラゴンボール』の)マーチャン(ダイジング)はおしまい」と述べている[11]。当時の東映動画も同時期では『聖闘士星矢』の方が商品化収入が大きいと語っている[11]。ただしファミリーコンピュータソフトのみは売れた。鳥嶋和彦は1作目『ドラゴンボール 神龍の謎』のヒット後、当時の代理店を通じてスポンサーを降りると申し出たバンダイの橋本真司に対し、「じゃあゲームの許諾を取り消すから2本目はないよ」と言ったことで降板を取り消させており、以降はアニメのスポンサードしないゲーム化は全て断るようになった[12]。
第56話・第57話は、『Dr.スランプ アラレちゃん』のキャラクターが登場し、本作の主人公である孫悟空とブルー将軍以外の『ドラゴンボール』のキャラクターは登場しない[注釈 3]。原作とアニメではペンギン村の季節や登場する住民が一部異なり、『Dr.スランプ アラレちゃん』のBGMが使用されている。第56話『うほほーい!アラレ雲にのる』は29.2%で、本作で2番目に高い視聴率だった[注釈 4]。
平均視聴率:21.2%(関東地区)、最高視聴率:29.5%(1987年1月21日放送 第47話「KAME HOUSE発見さる!!」・関東地区)[13]。全シリーズ中最高視聴率。
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登場人物
→「ドラゴンボールの登場人物」および「ドラゴンボールのアニメオリジナルの登場人物」を参照
スタッフ
- 企画(東映動画) - 七條敬三(1話 - 153話)、森下孝三(132話 - 153話)
- フジテレビプロデューサー - 土屋登喜蔵(1話 - 101話)、清水賢治(1話 - 28話、92話 - 153話)、石川順一(131話、132話)
- 原作 - 鳥山明(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
- 製作担当 - 岸本松司
- シリーズディレクター - 岡崎稔、西尾大介
- シリーズ構成 - 小山高生(131話 - 153話)
- 音楽 - 菊池俊輔
- チーフアニメーター - 前田実
- チーフデザイナー - 辻忠直(1話 - 153話)、池田祐二(102話 - 153話)
- 美術進行 - 森英樹 → 中村実
- 特殊効果 - 橋本由香里、熊井芳貴、山本公、朝沼清良、中島正之、青木麻美、桜田和哉、平尾千秋、河内正行
- 撮影 - 池上元秋、佐伯清、鈴木典子、佐藤隆郎、中村哲、立仙裕俊、大藤哲生、前原勝則(スタジオコスモス)
- 編集 - 福光伸一(タバック)
- 録音 - 二宮健治(タバック)
- 音響効果 - 新井秀徳 (フィズサウンド)
- 選曲 - 宮下滋(ビモス)
- オーディオディレクター - 小松亘弘(テアトル・エコー)[14]
- 演助進行・演出助手・製作進行 - 上田芳裕、橋本光夫、佐藤豊、石川敏浩、折目達也、山口彰彦、中村哲、末永雄一、上村康宏
- 広報(フジテレビ) - 木暮雄一(25話 - 130話) → 重岡由美子(131話 - 153話)
- 録音スタジオ - タバック
- 現像 - 東映化学
- 制作 - フジテレビ[注釈 5]、東映動画[注釈 1]
主題歌・挿入歌
要約
視点
主題歌
楽曲はオープニング・エンディング共に『Z』に移行するまで変更されることはなかったが、途中でアニメーションが変更されている。
- 歌詞字幕 - OPあり EDなし
- オープニングテーマ
- 「魔訶不思議アドベンチャー!」
- 作詞 - 森由里子 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 田中公平 / 歌 - 高橋洋樹
- 「摩訶不思議アドベンチャー!」は誤記[15]。
- オープニングアニメーションは当初、悟空、ブルマ、ヤムチャ、ウーロン、プーアル、亀仙人、ウミガメが登場するものだったが、「ピッコロ大魔王編」が始まる第102話からは悟空が中心に描かれ、最初のタイトルの場面および悟空と各地に飛んでいくドラゴンボールの場面以外はすべて変更されている。また、登場するキャラクターもクリリン、ランチ、天津飯、餃子、ヤジロベー、ピッコロ大魔王(シルエット姿)とその側近ピアノが追加された。
- 企画の七條敬三は本作は原作に「ロマン」を付け加えたものとしており、「魔訶不思議アドベンチャー!」は5人の作詞家が参加した主題歌オーディションにおいて、「この世はでっかい宝島」というロマンあふれる一行が決め手となり採用された[3]。
- エンディングテーマ
- 「ロマンティックあげるよ」
- 作詞 - 吉田健美 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 田中公平 / 歌 - 橋本潮
- ブルマを中心に描かれており、アニメーションも4パターンが製作されている。原作漫画の扉絵や、コミックスの表紙イラストをセル画に描き起こしたものをアレンジして使用した。1度目(1話 - 21話)は孫悟空とその仲間たち、2度目(22話 - 101話)は悟空、クリリン、ランチが登場、3度目(102話 - 132話)は天津飯、餃子、カリン、ヤジロベーも追加された。「第23回天下一武道会」以降では悟空など主要キャラクターが成長したことに伴い、4度目(133 - 最終話)の変更では曲に合せて流れる映像の姿もそれに準じたものになる。過去3回の窓越しに雨を見つめるシーンとは違い、ブルマが崖の上に座っているシーンからスタートした。
挿入歌
- 「めざせ 天下一」(28、86、95話他)
- 作詞 - 吉田健美 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - 高橋洋樹
- 「不思議ワンダーランド」(29話)
- 作詞 - 吉田健美 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - Wonderland Gang(いけたけし)
- 「ドラゴンボール伝説」(30、33、35、76話他)
- 作詞 - 泉鬼角[注釈 6] / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - 高橋洋樹
- 「孫悟空ソング」(43話)
- 作詞 - 河岸亜砂 / 作曲 - 菊池俊輔 / 編曲 - 神保正明 / 歌 - 野沢雅子
- 「レッドリボンアーミー」(48話)
- 作詞 - 吉田健美 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 田中公平 / 歌 - Wonderland Gang(宮内タカユキ)
- 「燃えるハートで 〜レッドリボン軍をやっつけろ〜」(65話)
- 作詞 - 吉田健美 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 山本健司 / 歌 - Wonderland Gang(いけたけし)
- 「青き旅人たち」(78話)
- 作詞 - 森由里子 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - 高橋洋樹
- 「ウルフハリケーン」(87話)
- 作詞 - 井上敏樹 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - 古谷徹
- 「武天老師の教え」(130話)
- 作詞 - 吉田健美 / 作曲 - 菊池俊輔 / 編曲 - 神保正明 / 歌 - 宮内幸平
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各話リスト
要約
視点
タイトルコールは八奈見乗児が担当。
第1期ドラゴンボール探し編(1986年2月 - 1986年9月)
- 孫悟空編(1986年2月 - 1986年5月)
計13話(1986年2月26日 - 1986年5月21日)
- 第21回天下一武道会編(1986年5月 - 1986年9月)
計15話(1986年5月28日 - 1986年9月3日)
第2期ドラゴンボール探し編 (1986年9月 - 1988年2月)
- レッドリボン軍編(1986年9月 - 1987年7月)
計40話(1986年9月10日 - 1987年7月1日)
- 占いババの戦士・ピラフとの対決(1987年7月 - 1987年9月)
※79話以降はアニメオリジナル
計15話(1987年7月8日 - 1987年10月14日)
- 第22回天下一武道会編(1987年10月 - 1988年2月)
計18話(1987年10月21日 - 1988年2月17日)
ピッコロ大魔王編(1988年2月 - 1989年4月)
- ピッコロ大魔王編(1988年2月 - 1988年8月)
計21話(1988年2月24日 - 1988年8月10日)
- 神殿での修行編(1988年8月 - 1988年11月)
※127話以降はアニメオリジナル
計10話(1988年8月17日 - 1988年11月2日)
- 第23回天下一武道会編(1988年11月 - 1989年4月)
※149話以降はアニメオリジナル
計21話(1988年11月9日 - 1989年4月19日)
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放送局
系列は放送当時のもの。
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劇場版・短編アニメ
要約
視点
劇場版
- ドラゴンボール 神龍の伝説(1986年)
- ドラゴンボール 魔神城のねむり姫(1987年)
- ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険(1988年)
- ドラゴンボール 最強への道(1996年)
詳細は各項目を参照。第1作『神龍の伝説』から第3作『摩訶不思議大冒険』までは、本作の放映中に製作・公開された。第4作『最強への道』は『ドラゴンボールGT』放映中に製作されたため作画は『GT』のそれに近いものとなり、エンディング曲も『GT』のオープニング曲を使用している。これらの劇場版は原作のキャラクター設定を変えてストーリーを作ったものとなっている。
短編アニメ
本作の放映中に制作された、防災・交通安全のための教育用アニメ。両作品ともに、最後は本作の主題歌の歌詞を防災や交通安全を説いたものに変更した替え歌で締めくくられる。
- ドラゴンボール 悟空の交通安全
- 脚本 - 照井啓司、演出 - 橋本光夫、作画 - 内山まさゆき、美術 - 丸森俊昭、音楽 - 菊地俊輔
- 交通安全を教育するための交通アニメ。内容はブルマの誕生会に出席するため、西の都に向かった悟空たちがブルマの家に着くまでの様子を通じ、悟空の無茶な行動に対して婦警やスノが交通安全の大切さを教えるというもの。
- ランチそっくり(顔や口調は青髪のおとなしい方。ただし、髪の色は金髪だった)の婦警が交通安全の指導役として登場し、ラストのクレジットでは単に婦警としか書いていないが、声優もランチと同じ小山茉美が演じている。また、西の都の親戚の家に遊びに行く少女として、レッドリボン軍編で登場したスノ(本編と異なり、悟空とは初対面)が登場。声はアニメ本編同様に渡辺菜生子がプーアルと2役で担当している。第21回天下一武道会に登場したナムも、横断歩道の説明のシーンで一瞬だけ登場しているが、セリフは無い。
- 西の都を走行している自動車が、近未来的なドラゴンボールの世界のものとは違い現代的な自動車になっていたりするものの、キャラクターの性格、設定などは下記「悟空の消防隊」と比較して原作に忠実なものとなっている。
- ドラゴンボール 悟空の消防隊
- 脚本 - 照井啓司、演出 - 竹之内和久、作画 - 海老沢幸男、美術 - 脇威志、音楽 - 菊地俊輔
- 火災安全を教育するための防災アニメ。消防博物館で視聴可能。内容は消防隊員の悟空たちが町の火災を消し止めながら、火の消し忘れなどの注意を呼びかけるというもの。冒頭の公園のシーンにおいて、弟と花火をしていて火災を起こす少女が、アニメ79話に登場したオリジナルキャラクターのチャオ(声:山本百合子)となっている。火災が起こった高層ビルから逃げ遅れたブルマを悟空が助けにいく場面において、悟空が如意棒を使ってブルマの部屋まで上り、救助を行うシーンがある。
- 原作と異なり悟空が消防隊員で一般常識をわきまえている、西の都の町並みが原作の近未来的なものとは異なり現代的な町並みになっている、ブルマが原作で登場した大きな邸宅ではなく、ごく普通のマンションで原作未登場のペットの猫(名前は「タマ」だが、118話に登場したカプセルコーポレーションで飼われている同名の猫とは、毛色や顔が全く異なる)と暮らしている、被災するブルマを助けるために筋斗雲を使わずにはしご車を使用しようとする、悟空たちとブルマに面識がない(面識がある描写がない)、などといった特徴があり、原作やアニメ本編とは相違点が多い。
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映像ソフト化
要約
視点
DVD
2004年7月7日に全話収録のDVD-BOXが発売、後に2007年4月4日から単巻DVDが発売されている。
- DVD-BOX
- 単巻DVD
現在販売されているドラゴンボールのDVDには、本放送とはいくつか仕様の違いがある。まず、本放送では次回予告はEDの前に配置されていたのに対し、DVDではEDの後に配置されている。そして最も顕著な違いは本編の音質である。本放送ではシネテープの磁気音声を使用していたのに対し、DVDではフィルムトラックの光学音声が使用されている。この仕様の違いは、同時期の東映作品も同様である。
VHS
- 劇場版ドラゴンボールシリーズ
- 発売・販売・製作は東映、東映ビデオ。劇場版各作品は公開後早い場合で数か月ほどでビデオ化されたが、テレビシリーズのビデオ化は2004年までされず、放送終了から15年近くかかった。
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関連CD
- シングル
- アルバム
- ドラゴンボール 全曲集(1987年12月21日/1991年10月21日[再発]/1998年3月21日[再々発])
- ドラゴンボール 全曲集 (2003年盤)(2003年9月25日)
- 「ドラゴンボール」「ドラゴンボールZ」大全集(1994年4月1日)
- サウンドトラック
イベント
CMへの起用
- サンヨー食品
- 「サッポロボーイ おもしろめん」(1986年頃)
- 三越日本橋本店・「三越こども博覧会」
- 『ドラゴンボール』、『Dr.スランプ アラレちゃん』、『キン肉マン』が登場(1980年代後半)。
- ひらかたパーク・「ひらかたパーク ドラゴンボール89」
- 『ひみつのアッコちゃん』、『ビックリマン』、『聖闘士星矢』、『ゲゲゲの鬼太郎』が登場(1989年)。
脚注
外部リンク
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