トップQs
タイムライン
チャット
視点

代表取締役刑事

ウィキペディアから

Remove ads

代表取締役刑事』(だいひょうとりしまりやくデカ)は、1990年10月7日から1991年9月29日まで、テレビ朝日系列で毎週日曜20:00 - 20:54(JST[注 1]に全45話が放送された、石原プロモーション制作のテレビドラマ。

概要 代表取締役刑事, ジャンル ...

概要

ゴリラ・警視庁捜査第8班』(1989年 - 1990年)に続く石原プロ制作再開第2作。これまで同社が得意としてきたハードアクション路線から一転し、本作品では隅田川を望む勝どき月島周辺を管轄する架空の警察署・辰巳警察署を舞台に、下町に生きる人々の人間模様にスポットを当てている。作品タイトルの『代表取締役刑事』は、“社会において市民を守る刑事は、企業で社員を守る代表取締役と同じ”という意図で付けられたという[1]

従来の石原プロ作品と同様に、作中でも随所にアクションシーンを盛り込んでいるものの、ストーリーは窃盗や傷害、痴漢、家庭・近隣トラブルなど、現実社会に根差した問題が数多く取り上げられた。また犯罪捜査だけでなく、通常点検や防犯活動など実際の警察署内で行われている日常業務や地域住民たちの生活風景、下町風俗などの描写にも力点を置いている。初回2時間スペシャルは視聴率7.7%と低迷を強いられたが、1年の放映期間を経て、最終話は14.5%とある程度の躍進を見せている。

Remove ads

スタッフとキャスティング

人情アクション主体ということもあり、当時ワイドショーのコメンテーターとして活動していた市川森一がメインライターに迎えられた。他に『ただいま絶好調!』で石原プロとの接点がある折戸伸弘と香取俊介、刑事ドラマの執筆歴が豊富な桃井章・大川タケシ、過去の石原プロ作品の執筆者からは大野武雄・宮下隼一・日暮裕一・峯尾基三・柏原寛司など、幅広い人選がなされた。初回の監督には生前石原裕次郎と親交のあった斎藤耕一が起用され、他の監督陣には小澤啓一・吉田啓一郎・澤田幸弘ら石原プロ作品の常連のほか、鹿島勤や東映京都出身の西垣吉春といった初参加の監督も加わった。

またゲストのキャスティングにも力が入れられ[注 2]、主だったものとしては坂上二郎高木ブーを共演させた第28話や『ただいま絶好調!』で渡、舘と共演した西山浩司の第34話、『西部警察』シリーズで渡、舘と共演した三浦友和の第36話、同シリーズで数多の凶悪犯を演じた八名信夫、当時は悪役の出演が多かった遠藤憲一に新たな一面を引き出させた第42話、神田正輝をゲストに迎えた最終話などが挙げられる。

Remove ads

登場人物

兵頭 真(辰巳署刑事防犯課係長・警部補) - 舘ひろし
1990年春、辰巳署刑事防犯課に配属。以前は城南署[2]、西部署に勤務歴がある。部下からは単独行動が多いと指摘されながらも、信望を集める存在である。部下から役職で呼ばれることを嫌い、橘課長からは「ヘイさん」と呼ばれている。趣味は乗馬、船舶免許も持っている。辰巳署に転属になった際からウォーターフロント地区にあるマンション住まいで、おとり捜査に利用した事がある[3]北海道小樽市出身。実家はスーパーマーケットで弟が継いでいる(後述)。自身のデスクの引き出しにはウィスキーを入れており、宿直の時にこっそり飲んでいる[4]。得意のすき焼き(関東風)を振る舞うことがある。宝くじに高額当選するも、その当選金を事件関係者に譲っている[5]
仕事で使用する覆面パトカー、プライベートで使用する自家用車とも三菱・ディアマンテ25V-SEで、内装がオプション扱いの本革仕様である。[注 3]を使用しているが「洗う暇がない」とのことで車体はいつも埃まみれ[注 4]である。
使用拳銃はコルト・ガバメントでパックマイヤーのメダリオン付きグリップ仕様をヒップホルスターに収めている。
岩田 利夫(辰巳署刑事防犯課主任・巡査部長) - 高松英郎
呼称は「ガンさん」。勤続35年のベテラン刑事[6]。単独捜査や休暇などで兵頭不在の際は、係長代行的存在である。辰巳署管内が地元らしく、地域の住民の歴史にも詳しい[7]
松本 正義(辰巳署刑事防犯課員・巡査部長) - 川野太郎
妻子を溺愛し、遠距離通勤を苦にしないマイホームパパ。逃亡中の容疑者の妻が妊婦であることを知ると、捜査より妊婦を気遣う一面も[8]。ある事件で千葉県警に誤認逮捕されてしまったことがある[9]
中西 大吉(辰巳署刑事防犯課員・巡査) - 谷川竜
時々長崎弁が口に出る。また、一時的に派出所の応援勤務に廻されたことがあり、その際に誤認逮捕してしまった事がある[10]。自らの発砲が査問委員会で審議にかけられたことがある。野球が特技。第39話にて愛車(黒の三菱・GTO)をローンで購入。 高校時代、南長崎高校で野球部のエースだった。
小早川 竜一(辰巳署刑事防犯課員・巡査) - 池田政典
呼称は「コバ」。被疑者の姉に想いを寄せたり[11]、同級生だった元・恋人が新聞記者となって現れて事件の捜査を混乱させたり[12]、現在の恋人には車に同乗させたまま逃走車の追跡を行った結果、大怪我を負わせてしまったり[13]と女性が絡むと不運な状況に見舞われることが多い。高所恐怖症の弱点がある。
五十嵐 直子(辰巳署刑事防犯課員・巡査) - 市川翔子(第25話まで)
兵頭を凌ぐ射撃の名手で、オリンピックの銀メダリスト。しかし、事件現場で発砲を躊躇してしまった結果、犯人を取り逃がしたことがある[14][注 5]。海外研修生に選ばれ本庁外事課へ異動となる(第25話)。
南条 冴子(辰巳署刑事防犯課員・巡査) - 木之原賀子(第25話以降)
五十嵐に代わり、辰巳署に赴任した刑事。世田谷区北島在住[15]
牧野 ひろみ(辰巳署刑事防犯課事務・巡査) - 荒井玉青
事務兼無線係。警ら課の応援要員としてミニパト巡回を務めることもある。
中川巡査(辰巳署警ら課・巡査) - 秋山武史
刑事志望の巡査。指名手配犯の写真を常に携帯するなど[16]、仕事熱心である。兵頭には得意のすき焼きの材料を買いに行かされるなど、彼の子分的存在でもある。過去に警察犬に自身の生命の危機を救われて以来、その犬を気にかけている。
大島 茂三(辰巳警察署署長・警視) - 安部譲二
兵頭たちの破天荒な行動で常に頭を痛めている。事あるごとに「バッカモン(馬鹿者)」と怒鳴るが、本心は人情味に溢れた人物。仲人歴15回、人生相談を数多くこなすなどの世話好き[17]
斉藤 寛子(兵頭真の元婚約者) - 根本りつ子
国連職員。ニューヨーク転勤を機に兵頭との婚約を解消する[18]、最終話にて辞職して日本に帰国するも、兵頭のマンション前で轢き逃げに遭い死亡していたことが判明する。
兵頭 裕介(兵頭真の弟) - 沖田浩之
兵頭の故郷、北海道小樽にあるディスカウントストア「マッキンレイ」の社長。亡き父の後を継ぎスーパーを年商90億の巨大チェーンに成長させ、現在では道内有数の若手実業家として注目を浴びている。刑事退職に傾きかけていた真に事業への参入を勧めるが、その最中に窃盗グループの絡む非正規流通業者とのトラブルが原因で拉致されてしまう。裏取引の末に解放されるも捜査協力を拒否し、真と対立し疎遠となる。それでも唯一の肉親である真への情愛は捨てきれず、地元の幼馴染との結婚式に真を招待するも、婚約者の姉に絡む事件の捜査がきっかけで再び兄弟仲に亀裂が生じてしまう[19]
松本刑事の妻 - 福家美峰
名古屋出身[20]。生まれてくる子供のためにマイホーム購入を決意。里帰り出産のため、東京を一時離れた。
橘 日向子(橘謙司の娘) - 酒井法子
フリーター。明朗活発で周りに影響されやすいタイプ。兵頭と事件捜査過程で知り合い助けられてから、彼のことが気になる存在に。
橘 麻子(橘謙司の妻) - 阿木燿子
環境庁水質保全局技官。四国・四万十川の水質調査のため、現地へ単身赴任している。
橘 喜一(橘謙司の父親) - 北村和夫
穴子漁の漁師。毒舌家だが人情味に厚く、地元の仲間たちをこよなく愛する典型的な江戸っ子
橘 謙司(辰巳署刑事防犯課長・警部) - 渡哲也[注 6]
兵頭ら刑防課メンバーを温かく見守り、時に厳しく叱咤する最大の理解者。作中では自ら執筆する捜査日誌を通してストーリーの語り部役を担う。物腰は柔和ながら指揮能力に優れ、部下や大島たちの信頼も厚い。基本的には署内勤務だが、第30話では自ら潜入捜査に臨み、負傷している。剣道の腕は全国大会レベルで[21]、署内では周辺の子供たちを相手に剣道教室を開いている。西部署に勤務歴があり、「20年前に在籍していて、自身の初手柄が空き巣の検挙である」と劇中で触れられている[22]。一人称は自分。
Remove ads

スタッフ

Remove ads

主題歌

主題歌にはブーム間近だったビーイング系の楽曲が起用された。

オープニング

孤独のRunaway
作曲:松本孝弘、演奏:安宅美春
ギターインスト曲。稲葉浩志が一部ヴォーカルとコーラスを務めている。
番組エンディングのテロップでは、「孤独Runaway」と誤表記されている。

エンディング

毎回本編のラストから流れ、そのままエンディングタイトルに移る演出だった。

挿入歌

放送日程

要約
視点
  • 各回のサブタイトルは、第1話の『昨日・今日・明日』をはじめとして、いずれも古今東西の名作映画のタイトルから引用されている。
  • 黒太字で表記されているエピソードは、セレクションDVD-BOXへの収録分を示す。
  • 2023年8月2日には全話収録[注 9]のCOMPLETE DVD-BOXが発売された。
さらに見る 放送回, 放送日 ...
Remove ads

CS放送

下記の日程にてファミリー劇場で放送された。第1話については本放送と同様に2時間スペシャル用の素材を使用。

  • 2013年6月29日 - 2014年6月28日 (毎週土曜19:00 - 20:00: → 同17:00 - 18:00)
  • 2015年2月12日 - 7月16日(毎週木曜6:30 - 8:30/2話連続)
  • 2015年6月22日 - 9月28日(月曜 - 木曜18:00 - 19:00)

動画配信

脚注

地方ロケ

関連商品(絶版含む)

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads