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第101回東京箱根間往復大学駅伝競走

2025年に日本の東京都・神奈川県で開催された101回目の箱根駅伝 ウィキペディアから

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第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(だい101かい とうきょうはこねかんおうふくだいがくえきでんきょうそう)は、2025年令和7年)1月2日から1月3日まで開催された関東学生陸上競技連盟による101回目の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)である。

概要 試合日程, 出場校 ...

実施日程

区間

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変更点

  • 給水の際、前回までは主催者側が用意した水・スポーツドリンクだったものが、今大会からは主催者側が用意した水・指定ボトルに入れたドリンクに変更された。指定ボトルの中身は、主催者側が用意したスポーツドリンクか各校で用意した飲料で選択が可能。
  • この大会より、優勝した大学の選手の中で特に優れた選手に最優秀選手賞が贈られることになった。

参加大学

要約
視点

第100回大会の上位10校(シード校)と予選会通過校10校、これにオープン参加の関東学生連合チームを合わせた全21チームが参加。

専修大学と東京国際大学が2年ぶりに出場権を獲得した一方、東京農業大学(前年本大会22位/予選会11位)・明治大学(前年本大会20位/予選会12位)・国士舘大学(前年本大会12位/予選会13位)・東海大学(前年本大会11位/予選会14位)・駿河台大学(前年本大会18位/予選会16位)が連続出場を逃した。予選会10位通過の順天堂大学と11位の東京農業大学の差はわずか1秒で、第79回-第89回のインカレポイント制導入時期を除いて過去最少差となった。

さらに見る シード校 (10校), No. ...

出場選手

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概要

要約
視点

今シーズン出雲全日本を制し、史上6校目の大学駅伝三冠に王手をかけた國學院大を筆頭に、青学大・駒大の3校による優勝争いを軸に、出雲・全日本4位の創価大と出雲6位・全日本5位の早大が「3強崩し」を狙って割り込む構図で展開されると予想されていた。

往路

1区

エントリー変更は東洋大、國學院大、法大、大東大、中大、順大、学生連合。

スタート直後に中大・吉居駿恭が飛び出すと他につく選手が現れず、後続との差がみるみる開いていき吉居の単独走となる。2位集団からは3.5km付近で学生連合・片川祐大(亜細亜大)と専大・新井友裕も前に出るが、青学大・駒大・國學院大を始めとする有力校は互いに牽制し合い1km3分前後のスローペースとなる。

1人旅となった吉居は5kmを13分54秒、10kmを28分06秒とハイペースで突っ込み、第98回大会で兄・大和が樹立した区間記録(1時間00分40秒)を更新するラップを刻んでいく。

一方、東洋大・小林亮太が引っ張る2位集団は新井を吸収するもペースが上がらず、蒲田(15.2km)の定点では吉居と単独で2位を走る片川との差が1分16秒、集団との差は1分58秒まで開く。

先頭の吉居は六郷橋以降表情が険しくなり若干ペースが落ち、区間記録には届かなかったものの歴代4位の快走で3年ぶりに中大が鶴見中継所をトップでタスキリレー。

2位集団は六郷橋の登りで日大・安藤風羽が引っ張り始めると、新井と神大・大岩蓮が遅れ出す。すると六郷橋を下り終えた20km付近で青学大・宇田川瞬矢も遅れる。残り500mで駒大・帰山侑大がスパートし、トップと1分32秒差の2位でタスキリレー。2位以下は大混戦となり、駒大から18番手の創価大まではわずか23秒差、最後尾の神大まで1分12秒の間にタスキリレーを終えた。1度遅れた宇田川はラストスパートで巻き返し、トップと1分44秒差の10位でタスキリレー。

2区

エントリー変更は青学大・東洋大・創価大。

トップでタスキを受けた中大・溜池一太は10kmを28分28秒で入ると、快調なペースを刻んでいく。

後方では4位でタスキを受けた早大・山口智規が5kmを13分45秒で突っ込み、駒大の主将・篠原倖太朗と日体大・山崎丞をかわし、単独2位で前を追う。その後ろからは14位でタスキを受けた東国大のリチャード・エティーリが山口を上回るペースで追い上げ、7.4kmで篠原を捉え3位に浮上する。

11.4kmでエティーリと篠原が山口を捉え2位集団が形成されるが、その後ろからは國學院大の主将・平林清澄が引っ張る5位集団が迫る。

2位集団からは12.9kmで山口が脱落すると、16kmでエティーリがペースを上げ篠原を引き離しにかかる。

後方では青学大・黒田朝日が昨年と同様に権太坂(15.2km)からペースを上げ始め、17kmで山口を、18kmで4位集団を捉えると、19.5kmで単独4位に立つ。さらに後方からは17位でタスキを受けた創価大・吉田響が黒田同様に権太坂からスピードを上げ一気に5位に浮上する。その前方では、黒田が20km過ぎで篠原をかわして単独3位に浮上し、前を追う。その後、吉田響も21.6kmで篠原をかわし、4位に浮上する。

大混戦の2区は1区の流れそのままに中大がトップでタスキリレー。最後までハイペースで押し切ったエティーリは第97回大会で同じく東国大のイェゴン・ヴィンセントが樹立した区間記録を18秒更新する、1時間05分31秒の驚異的な区間新記録を叩き出して区間賞を獲得、トップ中大と2位東国大との差は40秒まで縮まった。

3位は先頭と49秒差で青学大がタスキリレー。黒田も従来の区間記録を5秒上回る1時間05分44秒のタイムで区間3位、黒田の10秒後に中継所に飛び込んできた吉田響が1時間05分43秒で黒田を1秒抑えて日本人歴代最高タイムをマークし、区間2位。2人はそれぞれ第96回大会で東洋大・相澤晃がマークした日本人最高記録を14秒および15秒更新する快走を見せた[1]

篠原は3人に抜かれたものの区間4位(歴代6位)の走りで1時間06分14秒を記録し、1分09秒差の5位でタスキリレー。平林は18.2kmで黒田に、19.5km手前で吉田響にかわされると、並走していた帝京大の主将・山中博生、中央学大の主将・吉田礼志にも付いていくことができず、2年連続の1時間06分台を記録したものの、8位に順位を落とした。

山口は序盤に突っ込んで入った影響もあって終盤ペースを落としてしまい、7人に抜かれ11位でタスキリレーを行った。

また、黒田が7人抜き、吉田響が13人抜き、エティーリが12人抜きとそれぞれごぼう抜き記録を達成した。なお、今大会では1時間05分台が3人、1時間06分台が8人といずれも過去最多を記録し、そのうちエティーリ、黒田、吉田響、山中、吉田礼志、立大・馬場賢人、城西大学のヴィクター・キムタイがいずれも大学記録を更新した。

また、区間最下位相当だった学生連合・森川蒼太(流通経済大)のタイムも1時間08分58秒で、最下位のタイムとしては過去最速の記録であり、エティーリが区間新記録を樹立したにもかかわらず区間賞と区間最下位のタイム差である3分27秒差は歴代最少であった。

3区

エントリー変更は駒大・城西大・東洋大・早大・創価大・帝京大・大東大・専大・山梨学大・日体大・中央学大・日大・神大。

先頭でタスキを受けた中大・本間颯は終始ハイペースを維持し、歴代4位の快走で区間賞を獲得。2位との差を1分34秒に広げた。

出雲・全日本で共に区間賞を獲得した青学大・鶴川正也は3位でタスキを受けると10kmを27分58秒というペースで飛ばし、10.1kmで東国大・佐藤榛紀を捉え2位に浮上。ただ中盤以降は差し込みの影響もありペースが上がらず、後方から追い上げてきた創価大のスティーブン・ムチーニに12.8kmでかわされ再び3位となる。

5位争いは8位でタスキを受けた國學院大・山本歩夢が1.4kmで立大・稲塚大祐と中央学大・市川大世をかわし、9.3kmで5位を走る駒大の1年生・谷中晴に追いつくも、谷中も粘って山本と競り合う。

さらにその後方では早大の1年生・山口竣平が11位でタスキを受けると、藤沢の定点以降ペースを一気に上げて次々と前の選手を抜いていき、16.3kmで山本、そのすぐ前を走る谷中を捉えると谷中もこれについて行く。その後、並走となった2人は19.3kmで佐藤を捉え4位に浮上する。

単独2位を走るムチーニは区間歴代5位の快走で順位を2つ上げ、創価大が先頭と1分34秒差でタスキリレー。2分24秒差の3位で青学大、4位争いをする山口と谷中は最後にスパート合戦となり、谷中がわずかに先着しトップと2分56秒差で駒大がタスキリレー、1秒差で早大と続いた。

優勝候補の一角と目された國學院大は、山本が中盤以降ペースを上げられず区間5位の走りで先頭と3分17秒差の6位でタスキリレー。この時点で大学駅伝3冠に早くも黄色信号が灯った。

4区

エントリー変更は青学大・國學院大・大東大・専大・山梨学大・中央学大・日大・学生連合。

先頭でタスキを受けた中大・白川陽大は落ち着いたペースを刻む。

するとトップと2分24秒差の3位でタスキを受けた青学大・太田蒼生が区間記録を上回るペースで飛ばし、12.9kmで50秒前にいた創価大・野沢悠真を捉え2位に浮上する。

後方では6位でタスキを受けた國學院大・青木瑠郁が突っ込んだ走りで21秒前にいた駒大の1年生・桑田駿介に迫るも、13kmから桑田がペースアップし、青木を引き離していく。

トップの白川は区間9位と粘り、中大が小田原中継所をトップでタスキリレー。ハイペースで猛追した太田は区間記録には届かなかったものの、第96回大会で青学大の先輩・吉田が記録した日本人区間最高タイムを6秒更新する1時間00分24秒の快走で区間賞を獲得した。また、平塚中継所からその差を1分39秒も縮め、45秒差の2位でタスキリレー。

3位は1分15秒差で創価大が続いた。4位争いは再び青木が桑田との差を詰め、駒大が2分17秒差で4位、6秒後に國學院大と続いた。青木は区間歴代7位(区間2位)の好記録をマークし、桑田も1年生としては歴代最速となるタイムをマークした(区間4位)。

さらに後方では前回大会10区で区間賞を獲得した東洋大・岸本遼太郎が快走。16位でタスキを受けると区間3位(歴代9位)の走りで7人を抜き、シード圏内の9位に押し上げた。

5区

エントリー変更は駒大・城西大・東洋大・法大・創価大・専大。

24年ぶりの往路優勝を目指す中大は4年生にして初めての箱根駅伝出場となる園木大斗が、追いかける青学大は3度目の山登りとなる若林宏樹がそれぞれエントリー。園木が突っ込んだ入りをするも登りが本格的になってから失速し、区間記録と変わらないペースを刻む若林との差が詰まりだす。

4位争いは駒大・山川拓馬に國學院大・高山豪起が追いつき並走するも、5.3kmで登りに入ってから高山が遅れ出す。その後ろからは6位でタスキを受けた早大・工藤慎作と8位でタスキを受けた城西大・斎藤将也が快調に飛ばし前との差を詰めていく。

先頭争いは9.5kmで若林が園木を捉えて首位に浮上。園木はついていけず引き離されていく。

若林は時折太ももを叩く仕草を見せながらも山を登り終えてからの下りで一気に加速し、前回大会で城西大・山本唯翔が記録した区間記録を3秒、さらには参考記録ながら第81回大会(2005年)で順大・今井正人が記録した1時間09分12秒[注釈 2]をも1秒上回る1時間09分11秒の区間新記録を樹立。青学大が2年連続で往路優勝のテープを切った。引き離された園木は1分47秒差の2位。24年ぶりの往路優勝とはならなかった。

3位争いは工藤が激走を見せ、大平台(7.0km)手前で高山をかわし、10.8kmで山川、15.3kmで1分39秒前にいた創価大の1年生・山口翔輝をそれぞれかわすと、早大がトップと2分29秒差の3位でフィニッシュ。また、工藤は区間歴代3位(3年生以下としては歴代最速)の好タイムをマークした。

4位の山川は区間4位と粘ったがトップと3分16秒差がつき、自身も2年前からタイムを10秒落とした。國學院大は高山が区間14位のブレーキでトップと5分25秒差の6位と大差がつき、大学駅伝三冠は絶望的となった。

7位には斎藤が区間3位の快走を見せた城西大、8位には区間5位の力走を見せた立大・山本羅生が入り、51年ぶりの往路トップ10入りを果たした。20年連続シード権獲得の偉業に挑む東洋大は9位で往路を終えた。シード争いは、8位・立大から14位・帝京大まで2分01秒差という混戦となった。

往路優勝を果たした青学大から10分以上差が付いた15位の山梨学大以降、学生連合を含めた7チームが復路一斉スタートとなった。

復路

6区

エントリー変更は立大・帝京大・法大。

先頭の青学大は、前回大会で6区区間2位と快走した野村昭夢が、追いかける中大はこちらも2年連続の山下りとなる浦田優斗がそれぞれエントリー。

野村は最初の5kmの登りを15分58秒と猛烈なペースで突っ込み、芦之湯(4.8km)で後続との差を20秒広げると、下りに入ってからも快調に飛ばし、小涌園前(9.0km)で3秒、大平台(13.4km)で24秒も区間記録を上回り山を駆け下りる。

その後ろでは前々回の6区で区間賞を獲得した駒大・伊藤蒼唯が追い上げを見せる。芦ノ湖を4位でスタートすると、5kmを16分03秒とこちらもハイペースで入る。その後、大平台をほぼ区間記録と同じタイムで通過し、11.9kmで47秒前にスタートした早大・山﨑一吹を捉え3位に浮上する。

6位争いは城西大の1年生・小林竜輝が小涌園前で前を走る國學院大・嘉数純平を捉えて5位に浮上し、積極的な走りで前を追う。

シード権争いは山の中で激しい争いが繰り広げられることとなる。9位でスタートした東洋大・西村真周が4.4kmで8位の立大・原田颯大を捉えるも、小涌園前で再度原田が前に出る。その後ろでは13位でスタートした順大・林龍正が5kmまでの登りで3人を抜いて10位圏内に浮上するが、下りに入ってから東国大・中山拓真と中央学大・小松裕大朗が追いつき、小涌園前で今度は小松が前に出る。

ハイペースで山を駆け下りた先頭の野村は函嶺洞門前(17.0km)を区間記録より38秒も速いタイムで通過すると、平地に入ってからもペースを落とすことなくそのまま小田原中継所を2年連続トップでタスキリレー。野村は第96回大会で東海大・館澤亨次がマークした57分17秒の区間記録を30秒も更新し、史上初の56分台となる56分47秒の驚異的な区間新記録を叩き出して区間賞を獲得した。

3位争いは伊藤と山﨑が競り合いながら函嶺洞門前を通過するも、平地に入ってから伊藤が山﨑を引き離し始め、2位を走る浦田に迫る。

浦田は区間6位と粘ったものの、野村の快走もあり小田原中継所では3分49秒まで差をつけられ2位でタスキリレー。駒大は区間2位(歴代5位)の走りで追い上げた伊藤が2位と18秒差の3位でタスキリレー。

4位は先頭と4分27秒差で早大、その後1分56秒差と大きく差が開いて創価大・川上翔太、53秒差で城西大がタスキリレーを行った。なお、小林は1年生区間歴代最高タイムを更新する快走を見せた(区間3位)。

シード権争いは最後まで接戦となった。函嶺洞門前で林が中山・小松を引き離しにかかるが、さらにその後ろからは芦ノ湖を54秒遅れでスタートした帝京大・廣田陸が迫る。すると残り1kmで中山がスパートし、東国大が10位でタスキリレー。1秒差で順大、7秒差で帝京大、さらにその後ろは10秒差で中央学大、21秒差で日体大と続いた。

史上初の56分台を叩き出した野村を始め、57分台が1人、58分台が7人、さらには出場した全21人中19人が60分を切る記録をマークするなど、6区史上最高となるハイレベルな戦いとなり、前日の2区同様に近年の学生駅伝の高速化を象徴するようなレースとなった。

7区

エントリー変更は中大・早大・駒大・國學院大・立大・東洋大・日体大・東国大・順大・法大・神大・専大。

先頭でタスキを受けた青学大・白石光星は7kmまで区間記録と変わらないペースで入るも、以降は1km3分前後と落ち着いたペースを刻む。

2位争いは4.6kmで中大の1年生・岡田開成に駒大・佐藤圭汰が追いつき2人の並走となるが、10.9kmで佐藤が岡田を引き離していく。

前年3月にアメリカロサンゼルスで行われた「THE TEN 10000m」に出場して以来2度の恥骨のケガに悩まされ、今大会が復帰レースとなった佐藤だったが、10kmを28分21秒とハイペースで突っ込むと二宮の定点では区間記録を27秒上回る激走で先頭の白石を猛追する。

後方のシード圏争いでは、順大・吉岡大翔が激走を見せる。11位でタスキを受けた直後に前を行く東国大・冨永昌輝に追いつくと、吉岡が引っ張る形となり区間記録を上回るペースで並走しながら前との差を詰めていき、8.2kmで8位争いをしていた東洋大の1年生・内堀勇と立大・小倉史也を捉え8位集団を形成する。

さらにその前方では7位でタスキを受けた國學院大・辻原輝がハイペースで前との差を詰め、1分03秒前にいた城西大の1年生・三宅駿をかわし順位を上げる。

先頭の白石は後半ペースが落ちたものの区間9位と粘り、青学大がトップを守ってタスキリレー。駒大は区間記録を遥かに上回るペースで猛追した佐藤が青学大との差を2分27秒も縮め、1分40秒差の2位でタスキリレー。佐藤は第96回大会で明大・阿部弘輝が記録した1時間01分40秒の区間記録を57秒も更新し、1時間00分43秒と圧巻の区間新記録を樹立して区間賞を獲得した。

中大は、途中佐藤に引き離された岡田が区間7位の走りでトップと3分46秒差の3位でタスキリレー。この時点で、優勝争いは青学大と駒大の一騎打ちとなった。

その後、4位に4分53秒差で早大、5位に6分22秒差で創価大、6位に7分30秒差で國學院大と次々にタスキリレー。

後方で相変わらず吉岡が引っ張る8位集団からは11.1kmで内堀と小倉が脱落すると、中継所手前ラスト1kmで吉岡がスパート、冨永を引き離して8位で中継所に飛び込んだ。吉岡は辻原とともに区間歴代4位、同タイムでの区間2位の快走を見せた。

8区

エントリー変更は城西大・東洋大・日体大・東国大・中央学大・順大・神大・大東大。

トップを走る青学大は前回同区間で区間賞を獲得した塩出翔太を起用。前半から快調に飛ばしていき、遊行寺坂の定点を区間記録と2秒しか変わらないペースで通過する。しかし追う駒澤大・安原海晴も塩出から8秒遅れるだけの好走を見せ、食い下がる。

3位争いは中大の1年生、佐藤大介が低体温症とみられるアクシデントで5キロ以降大きくペースを落とし、早大・伊福陽太が3位に順位を上げる。

シード権争いでは12位でタスキを受け取った東洋大・網本佳悟が塩出を超えるペースで追い上げ、帝京大・高島大空を引き連れて前回区間2位の日体大・分須尊紀との差を詰めていく。

先頭を走る塩出は中盤以降区間記録から遅れたものの、大きくペースを落とすことなく2年連続の区間賞を獲得した。しかし安原も区間4位と粘り、トップまで1分57秒差と優勝への望みを繋いだ。

早大は伊福が直前の体調不良に見舞われた中で、区間11位と粘りの走りを見せ、3位でタスキリレー。一方中央大は終盤も苦しい走りとなり、創価大・石丸修那、國學院大・佐藤快成にも抜かれたが、なんとか6位でタスキリレー。石丸と佐藤快は終盤競り合い、タイム差無しながら、4位創価大、5位國學院大でそれぞれ9区にタスキをつないだ。

シード権争いは網本が遊行寺坂を過ぎると高島を引き離し、分須に追いつく。二人は戸塚中継所まで激しく競り合いながら前を追い、東国大・益田郁也を抜くと、8位順大との差を13秒まで詰めた上で同タイムでタスキリレー(9位日体大、10位東洋大)。分須は区間5位、網本は区間2位(歴代10位)の好走だった。高島も益田を抜いて11位に浮上し、前との差を21秒に留めてタスキリレー。東国大は3つ順位を落としたものの、10位と53秒差でタスキリレーし、山口史朗が終始単独走ながら区間6位の走りを見せた立大が前と5秒差、10位と58秒差で続いた。シード権争いは岩田真之が区間16位と苦戦した7位城西大を巻き込み、1分27秒の間に7チームがひしめき、4枠をかけて争う混戦となった。

後方では山梨学大の1年生である阿部鉱也が区間3位の快走を見せたほか、学生連合・秋吉拓真(東京大学)が最初の定点を全体トップで通過すると、後半は単独走になった影響もあり伸び切らなかったが、それでも今大会の学生連合では唯一の区間一桁相当となる区間7位相当の好走で9区を走る古川大晃(東京大学大学院)との「赤門リレー」を果たした(東大学部生と大学院生のリレーは史上初[2])。

戸塚中継所では日大が繰り上げスタートとなった。

9区

エントリー変更は青学大・駒大・國學院大・城西大・東国大・法大・学生連合。

先頭の青学大は2年ぶりの出走となった主将の田中悠登が横浜駅前での給水で「乾杯」し、中継所では自ら実況しながらタスキリレーするなど終始余裕を持ちながらもハイペースを刻み、区間2位の好走で優勝を大きく手繰り寄せた。

2位でタスキを受け取った駒澤大・村上響は権太坂の定点で1分48秒差に迫るも、横浜駅前以降は差が縮まらず逆に引き離される。区間5位とまずまずの走りを見せたが、差は2分21秒に広がった。

その後ろでは5位でスタートした國學院大・上原琉翔が区間新ペースで突っ込み、すぐに同時にスタートした創価大・吉田凌を引き離すと1分29秒の差があった早大・石塚陽士を9.7kmで捉え、3位に浮上。一時は差を広げたが、ハイペースがたたったか終盤に失速。残り1kmを過ぎて石塚が再び追いつくとそのまま競り合い、早大が3位、國學院大が1秒差の4位でタスキリレー。

シード権争いは7位の城西大・桜井優我が区間賞の走りでシード権を確実にし、6位の中央大と同タイムでタスキリレー。その後方では、同時にスタートした日体大・山口廉と東洋大・吉田周が5kmで順大・石岡大侑に追い付き8位集団を形成すると、11位でスタートした帝京大・小林大晟も追い上げを見せ、13.4kmで8位集団に追い付き、4人での争いとなった。後半になって山口が遅れると、8位東洋大、9位帝京大、10位順大の順で11秒の間に3チームが鶴見中継所になだれ込んだ。8位争いから遅れた山口は終盤に東国大・菅野裕二郎にも抜かれ12位に後退。菅野は区間3位の好走で10位と21秒差でタスキリレー。そこから5秒差で日体大もタスキをつなぎ、シード権争いは10区までもつれ込んだ。一方で63年ぶりのシード権を目指してた立教大はシード権争いから引き離され、10位と1分31秒差が開き、シード権獲得が厳しくなった。

鶴見中継所では専大と学生連合が3年ぶりに繰り上げを回避した一方、山梨学大が2年連続、大東大が7年ぶり、日大が5年ぶりに繰り上げスタートとなった。

10区

エントリー変更は青学大・中大・駒大・創価大・立大・東国大・中央学大・順大・日大・神大・大東大・専大。

先頭でタスキを受けた青学大のルーキー・小河原陽琉は、1年生ながら区間歴代2位の好走で駒大・小山翔也との差を広げ、区間賞の走りでそのままフィニッシュ。青学大が連覇を飾り、自らの持つ総合記録を6秒、復路記録を18秒更新した。小山は終盤にペースを上げ、2分48秒差の2位。小山も区間2位(歴代8位)の好走であった。駒大は青学大が更新した復路記録をさらに28秒上回り、5時間20分50秒の復路新記録を樹立。2年ぶり11回目の復路優勝を果たし、青学大の完全優勝及び復路連覇を阻止した。

國學院大と早大の3位争いは、鶴見中継所でタスキを受けて以降長い並走が続いていたが、國學院大・吉田蔵之介が17.3kmで早大・菅野雄太をじわじわと引き離してそのままフィニッシュ。國學院大は史上6校目の大学駅伝三冠を逃したが、過去最高順位に並ぶ総合3位となった。往路2位の中大は総合5位でフィニッシュし、2年ぶりにシードを獲得。城西大は総合6位。創価大は当日変更で2年生の小池莉希を投入するが、終盤に失速したのが響いて総合7位でフィニッシュ。それでも前々回大会でマークした総合タイム(10時間55分55秒)を2分20秒更新して10時間53分35秒とし、6年連続でシード権を獲得した。

シード権を巡っては、鶴見中継所で11秒の差に固まっていた8位の東洋大、9位の帝京大、10位の順大に加え、順大から21秒差でタスキを受け取った東国大の4校が3枠を巡る争いとなった。

まずは東国大・大村良紀が2.4kmで順大・古川達也に追いつき、5.5kmで東洋大・薄根大河を、5.9km手前で帝京大の1年生・小林咲冴を捉えて4人の並走となり終盤までもつれ込むも、ラスト1kmを過ぎた地点で大村がスパートをかけると古川が遅れ、薄根と小林が大村の後ろで並走する形に。ラストスパートを続けた4人はそのままゴールになだれ込み、東国大が総合8位、東洋大が総合9位、帝京大が総合10位でそれぞれフィニッシュ。総合11位となった順大は惜しくも7秒差でシード権に届かなかった。順大の総合記録10時間55分05秒は、シード権を逃した大学としては過去最速の記録となった。東国大は3年ぶり、東洋大は20年連続のシード獲得となった。

往路を8位でフィニッシュしたことで63年ぶりのシード権獲得が期待された立大だったが、7区で総合13位に後退して以降は差を広げられ、10区では区間17位とブレーキ。最終的に10位と3分23秒差の13位となり、シード権は獲得できなかった。総合15位の法大は4年ぶり、総合19位の大東大は2年ぶりにシードを失った。

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成績

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総合成績

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往路成績

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復路成績

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区間賞

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区間成績

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予選会

要約
視点
  • 2024年10月19日東京都立川市で開催。立川駐屯地を周回、市街を経て国営昭和記念公園をフィニッシュとする21.0975kmのコース(JAAF/世界陸連公認)で行われた[5][6]
  • 各校上位10名の合計タイムにより上位10校が本大会出場。
  • 11位以下のチームの選手から個人成績に基づき関東学生連合チームを編成。
  • 順位決定方法
    1. 競技成績での上位10名の合計タイムが少ない大学を上位とする。
    2. 1)で同タイムの場合には上位10名の合計順位が少ない大学を上位とする。
    3. 2)によって順位が決定しない場合には、各校最上位競技者の順位が上位の大学を上位とする。
  • スタート後 1時間24分00秒 経過時点(10時59分00秒)でレース終了。

予選会エントリー校

前回大会予選会にエントリーした関東学連所属46チームから3減の43チーム586人がエントリー。なお、東京工業大学は2024年10月の東京医科歯科大学との統合により、今期から東京科学大学としてのエントリーとなった。

さらに見る No.1-13 第100回 本戦出場校 / No.14-42 前回予選会 出場校 / No.43 前回予選会 未出場校, No. ...

予選会 参加資格

  1. ) 2024 年度本連盟男子登録者で、本予選会並びに箱根駅伝本大会出場回数が通算4回未満である者に限る。なお、出場とはエントリーした時点で出場とする。ただし、別個加盟の大学院の競技者は、学部での出場回数に関係なく新たに 4 回まで出場できる。
  2. ) 1校1チームとする。ただし、エントリーは10名以上14名以下とし、出場人数は10名以上12名以下とする。
  3. ) 2023年1月1日(日)より申込期日前日まで(編注:2024年10月6日までの過去1年10か月の期間内)に各校エントリー者全員が10000m 34分00秒以内のトラックでの公認記録を有していること。

予選会における変更点

  • 前回予選会(第100回)は、参加者を日本学生陸上競技連合の所属とすることで関東以外の所属校も出場可能としていたが、今大会予選会は第99回以前と同様に、関東学生陸上競技連盟の所属に限定している。
  • 前回本大会では選抜チームを編成しなかったが、今大会では予選会の結果に基づき選抜チーム「関東学生連合」を編成し本大会に出場する。

予選会競走成績

チーム成績
※上位10校(太字)が本大会出場
順位チーム名最終総合タイム備考
1立教大学10時間52分36秒
2専修大学10時間53分39秒2年ぶり出場
3山梨学院大学10時間54分06秒
4日本体育大学10時間55分58秒( 棄権者 1 )
5中央学院大学10時間56分01秒
6中央大学10時間56分03秒
7日本大学10時間56分53秒
8東京国際大学10時間58分53秒2年ぶり出場 ( 棄権者 1 )
9神奈川大学10時間59分12秒( 棄権者 1 )
10順天堂大学11時間01分25秒
【10位との差】00時間00分01秒【最少僅差:第83回予選以来】
11東京農業大学11時間01分26秒2年ぶり予選敗退
12明治大学11時間02分24秒7年ぶり予選敗退
13国士舘大学11時間02分40秒09年ぶり予選敗退 ( 棄権者 1 )
14東海大学11時間03分39秒12年ぶり予選敗退 ( 棄権者 1 )
15流通経済大学11時間05分11秒
16駿河台大学11時間09分10秒2年ぶり予選敗退
17麗澤大学11時間12分05秒
18筑波大学11時間12分17秒
19明治学院大学11時間12分56秒
20武蔵野学院大学11時間15分24秒
順位チーム名最終総合タイム備考
21日本薬科大学11時間15分30秒
22拓殖大学11時間16分03秒
23芝浦工業大学11時間16分13秒
24上武大学11時間16分20秒
25平成国際大学11時間16分29秒
26東京経済大学11時間21分04秒
27亜細亜大学11時間21分51秒
28桜美林大学11時間22分04秒
29慶應義塾大学11時間23分10秒
30関東学院大学11時間24分25秒
31育英大学11時間38分51秒
32立正大学11時間41分46秒
33湘南工科大学11時間55分40秒( 棄権者 1 )
34国際武道大学11時間58分35秒
35清和大学12時間02分53秒
36東京大学12時間03分21秒
37東京大学大学院12時間13分59秒
38東京科学大学12時間23分49秒
39東京理科大学12時間29分22秒( 失格者 1 )
40一橋大学12時間30分34秒
41千葉大学12時間34分39秒( 棄権者 1 )
42防衛大学校12時間50分47秒( 棄権者 1、失格者 1 )
43埼玉大学12時間53分33秒
-(以下 参考)--
-関東学生連合10時間50分57秒( 選出選手上位10名 合計 )
  • 失格者はいずれも関門不通過(制限時間超過)
さらに見る 予選 順位, No./大学名 ...

予選会個人成績

さらに見る 順位, No. ...
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メディアによる中継・配信

予選会

  • テレビ
  • インターネット
    • TVer、スタートから予選通過校発表までライブ配信を実施。

本大会

脚注

外部リンク

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