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TWO-MIX
日本の音楽ユニット ウィキペディアから
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TWO-MIX(トゥーミックス)は、日本の声優である高山みなみと作詞家の永野椎菜による2人組音楽ユニット。2005年から2007年の間は、派生ユニットとしてジョー・リノイエとともにII MIX⊿DELTA(トゥーミックス デルタ)として活動。2009年以降は、TWO-MIXとしての活動を休止している。前身としてES CONNEXIONがある。
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概要
1995年に活動開始。作曲・編曲は高山みなみが担当していたが、2009年以降は永野椎菜が楽曲の全制作を担当している。ユニット名の『TWO-MIX』はレコーディングの最終段階で音源を左右のチャンネルに振り分ける用語に由来しており、永野が名付けた[8]。
シンセサイザーによる音色を主体としつつ、「TRUE NAVIGATION」から生楽器も取り入れるようになった。シングルはサビ始まりの曲が多い。
キングレコード時代はアーティスト部門に所属。当初はメンバープロフィールが明かされないままのデビューだったこともあり、所謂アニソン歌手としてのイメージに染まらず一般アーティストと同じ扱いだった。テレビアニメ『新機動戦記ガンダムW』や『名探偵コナン』の主題歌をはじめ、タイアップ曲は、テレビドラマからバラエティ番組まで幅広かった。
現在は活動の場をインディーズに移し、永野のソロプロジェクトを中心に展開。なお、結成25周年にあわせて開設した公式YouTubeチャンネルと公式Xは2025年秋に「30周年」に改名されている[9]。
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メンバー
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活動
要約
視点
ヴァーチャルアーティスト
ヒット曲を数多くリリースしたTWO-MIXであるが、テレビ出演は皆無に等しく、2000年頃に2回顔出しした程度である。理由について永野は「CDを超える音源をテレビで再現することは不可能である」と雑誌のインタビューに答えている[12]。
ライブ活動に対しても消極的な姿勢をとっており、過去にファンクラブのイベントで行われた程度に過ぎない。
CDジャケットやライナーノーツでも、本人達の写真は加工されていたり、判別しにくいサイズで掲載されている。またプロモーションビデオはそのほとんどがCGで作られ、本人達が出演しているものはほとんど存在せず、認知度は極めて低い。そのため、日本テレビ系にて放送された『速報!歌の大辞テン』で初紹介された際は「正体不明のバンド」として紹介されたというエピソードがある。
「JUST COMMUNICATION」のヒット時にも、声優の高山みなみがボーカルであることはあまり認知されておらず、当時所属していたキングレコードの関係者さえ知らなかったという[8][13]。また、「JUST COMMUNICATION」のリピート注文枚数が毎回2万5000枚と決められていたため、最終的に50万枚[注釈 6]のヒット曲にもかかわらず、オリコンチャートで20位にも入らなかった[8]。
これらはデビュー当時所属していた「イズムアーティスト」の方針によるもので「ヴァーチャルアーティスト」という触れ込みで売り出し、所属メンバーの名前はアピールされていなかったためである。永野は「隠すつもりもバーチャルにするつもりもなかったんですけど、高山さんの声優としてのスタンスを守るためにTV出演をすべて断ったり、レコード会社も最初、僕らに関心を示さなくて告知しなかったために、一般的にバーチャル扱いになっていた」と語っている[8][14]。また、当時TWO-MIXを取り上げてくれるメディアは『オリコン・ウィーク The Ichiban』をはじめ、『月刊歌謡曲』と『CDでーた』の三誌しかなく、一般的に知名度が低かったことに加えて電話インタビューでも「本当に自分たちで曲を作ってるんですか?」と訊かれることがあったという[15]。また、高山は音楽活動と声優活動はマネジメント含め、事務所を別にして活動を切り分たことでイメージ保持していた側面もあるという[7]。
「JUST COMMUNICATION」のヒット後、1年間にアルバム2枚、シングル3枚、ミニアルバム1枚というハードな楽曲制作を強いられたにもかかわらず、どんなに作詞や作曲、編曲しても報酬は月5万円だったといい、プロデュース印税や歌唱印税はなぜか貰えなかったという[16]。そのため、当時永野は貯金を切り崩して生活しており「ヒットしてなかったら高山さんはともかく僕は死んでたと思います」[17]「戦い続けた日々」[18]と語っている。
2020年代以降は、高山が声優活動に専念しているため、音楽活動に関しては、広報も含めて永野が一任している[7]。永野はSNSが普及したことで、高山が音楽活動と声優活動を切り離した活動が困難になってしまったため「声優活動に支障が出ないように、僕からは公式アナウンス以外にはあまり触れないように努めています」としている[7]。
クレジット
上述の方針があったため、『BPM 150MAX』までは作詞・作曲のクレジットがTWO-MIXとなっている。6thシングル「WHITE REFLECTION」から2人の名前が作者としてクレジットされるようになった。これは上述の事情に加え、デビューシングルである「JUST COMMUNICATION」が『新機動戦記ガンダムW』の主題歌だったことに対し「(アニソンユニットという)一つの枠に入れられているような気がしたから」と永野はインタビューで答えており、「無理にでもアーティストという部分を押し出そうと思った」という[15]。だが、その後もアルバムのクレジットは、TWO-MIX名義が使われることがあった[注釈 7]。
また、初期の一部の楽曲は馬飼野康二が作曲していた。当時のCDなどにはTWO-MIX名義でクレジットされていたが、2011年に発売された『TWO-MIX パーフェクト・ベスト』では表記が改められている。
アルバムシリーズのタイトル
初期のアルバムシリーズのタイトルである『BPM』は1分間の拍子数を表す『Beat Per Minute』に由来している。BPMシリーズのタイトル名の由来は以下の通り。
しかし、実際には『BPM 143』に収録の「INNOCENT DANCE」が最速(BPM=153)であり、タイトルの意味としては、収録曲のBPMの平均値として捉えるのが一般的である。これらが指し示す通り、TWO-MIXの楽曲には全体的にアップテンポの楽曲が多い。
来歴
1990年代
- 1995年
- キングレコードに所属し、テレビアニメ『新機動戦記ガンダムW』前期オープニングテーマとして使用されたデビューシングル『JUST COMMUNICATION』で50万枚[注釈 6]の売り上げを記録。同年11月にリリースされたセカンドシングル『RHYTHM EMOTION』では、36.4万枚の売り上げを記録した[19]。
- 1996年
- 第10回日本ゴールドディスク大賞 ベスト5ニュー・アーティスト賞を受賞[20]。この時、永野が授賞式に出席して受賞コメントを述べた。
- 2作目のアルバム『BPM 143』がオリコンチャートで5位、3枚目のアルバム『BPM 150MAX』では、GLAYの『BELOVED』に次いで2位を記録した。その他の作品も軒並み10位以内を記録している。
- 1997年
- 11月17日・11月24日、TWO-MIXは漫画『名探偵コナン』の作中で、『LIVING DAYLIGHTS』のデモテープをめぐる「人気アーティスト誘拐事件」の回に登場。事件の手掛かりとなるデモテープの歌詞は永野自らが実際に作詞・提供したもので、実際にラジオ番組で一度だけ放送され、後に歌詞を一部変更して実際にシングルCD化、CD BOX『TWO-MIX COLLECTION BOX 〜Categorhythm〜』ではデモテープ版の歌詞・編曲によるものも収録された。アニメ版「人気アーティスト誘拐事件」では、声優として、高山は主人公の江戸川コナンと高山みなみ本人の二役を、永野も本人役を演じている。18年後の2015年8月22日・29日に「人気アーティスト誘拐事件」がリマスター版で再放送され、前・後編放送終了直後に永野が自身のtwitterで漫画版やアニメ版でのエピソードを語った。
- 1998年
- 3年間所属していたキングレコードを離れワーナーミュージック・ジャパンへ移籍。永野曰く「突然の移籍」と、のちに自身のブログで語っている[21]。シングル「TRUTH〜A Great Detective of Love〜」とオーケストラアレンジアルバム『Baroque Best』の2枚が同時発売された直後に、所属事務所であるイズムアーティストとの契約を解除し、個人事務所であるLittle Stationを立ち上げた。
- 1999年
- 5月12日、高山の従姉妹である高山美瑠をプロデュースし、テレビアニメ『金田一少年の事件簿』のオープニングテーマとして使用された楽曲「JUSTICE〜Future Mystery〜」でデビューし、高山みなみと高山美瑠のユニットM★TWO-MinaMiru-(エム トゥー ミナミル)などもあり、高山美瑠ファンクラブが作られたものの、本人がアメリカへ留学してしまったため、立ち消えとなる。
- この他にも、『ガメラ3 邪神覚醒』の主題歌である『もういちど教えてほしい』も当初はTWO-MIXが歌う予定だったとされている[22]。
2000年代
- 2000年
- 2003年
- 所属事務所のレーベルからシングル「BEFORE THE IGNITION」を発売する。その背景には自身の音楽の方向性を理解してもらえなかったというワーナーミュージックに対する不信感があったこと、自分達が作りたい方向性の曲を作らせて貰えない不満があったという話がファンクラブ内の号外で発表された。
- 2004年
- TWO-MIXとしての活動を休止。
- 2005年
- 2006年
- セカンド・ミニ・アルバム『dELTa TWO -UNIVERSE-』をリリース。
- 2007年
- II MIX⊿DELTAとしてテレビアニメ『キスダム -ENGAGE planet-』の主題歌「時空を超えて」と劇伴を担当する。主題歌「時空を超えて」は、TWO-MIXとしては2000年の「NAKED DANCE」以来久々のタイアップ曲となる。オリコンチャート最高位39位を獲得。また、アニメのBGMを担当するのは今回が初めて[注釈 9]。さらに9月14日には、後期主題歌として「A Runner at Daybreak」が発売された。
- 2008年
- 2009年
2010年代
- 2012年
- 5月1日、3年ぶりに活動再開することをShiina-Tactixオフィシャルブログで発表された。
- 2013年
- 1月25日、配信シングル「T.R.Y〜NEXT〜」が配信された。正式な配信予定日は26日であったが、永野が配信サイトの手続きでミスをしてしまい、結果的に配信日が前倒しになった。当初は完全復活の予定だったが、これを最後に2020年まで活動はなく、事実上の活動休止状態となっている。
2020年代
- 2020年
- 4月29日、結成25周年プロジェクトが始動開始[注釈 10]と同時に、ベストアルバム発売の決定が発表され[24]、プロジェクトの公式Twitterも同日に開設された。
- 10月23日、翌年の1月20日にベスト・アルバム発売の決定が発表され[25]、ベスト・アルバムの特設サイトも同時に公開、TWO-MIXの全楽曲の中から5曲まで投票できる『TWO-MIX楽曲総選挙』も11月12日まで開催された。
- 11月28日、YouTube内のTWO-MIX25周年プロジェクト 公式チャンネルにて、インターネットラジオ番組『Radio TWO-MIX BPM25』の配信が開始[26]。ナビゲーター(パーソナリティ)は、かつてデビュー当時からラジオ番組で楽曲を紹介し、高山と永野両者ともに面識のある日髙のり子が担当し、全6回配信された[27]。
- 12月25日、オールタイムベストアルバム『TWO-MIX 25th Anniversary ALL TIME BEST』の発売延期が発表された[28]。
- 2021年
- 2月10日、TWO-MIX自身初となるオールタイムベストアルバム『TWO-MIX 25th Anniversary ALL TIME BEST』が発売され、週間売上約9,835枚でオリコン初登場6位を記録[29]。オリコンチャートベスト10入りは、1998年に発売されたアルバム『DREAM TACTIX』で初登場6位(1998年10月5日付)以来、22年5ヶ月ぶりとなった[30]。
- 4月29日、TWO-MIXが発表した、シングル21タイトルとアルバム13タイトルの音楽配信とサブスク配信が解禁された[31]。同時に、『TWO-MIX 25th Anniversary ALL TIME BEST』の初回限定盤Blu-rayのみ収録されていた「WHITE REFLECTION 25th Anniversary edition」も同時に配信限定シングルとしてリリースされた。
- 2022年
- 4月29日、初となるトリビュート・アルバム『TWO-MIX Tribute Album "Crysta-Rhythm"』の発売決定が発表された。永野は「制作されると聞いて、TWO-MIXとしてもとても嬉しく思っています」「こんな素晴らしい企画を考えてくれたTWO-MIX愛に溢れたスタッフと、独自の個性とキャリア、音楽スタイルで『今』として新たに表現してくれた魅力的なアーティスト達に心から感謝したいと思います」とコメントしている[32]。
- 7月27日『TWO-MIX Tribute Album "Crysta-Rhythm"』が発売された。さらに8月19日に同作品のハイレゾ配信がスタートした[33]。
- 12月23日にデビュー25周年を記念して制作された2021年発表の「WHITE REFLECTION 25th anniversary edition」を、新たにソニーの360立体音響技術を使った立体的な音場に没入できる音楽体験「360 Reality Audio」として配信を開始した[34][35]。
- 2025年
- 7月25日、テレビアニメ『新機動戦記ガンダムW』が放映30周年を記念した映像『新機動戦記ガンダムW-operation30th-』が公開され[37]、永野によるプロデュースで「Overture〜Just Communication〜」と「Main theme song〜RHYTHM EMOTION 30th Anniversary-」が披露された[38][注釈 11]。
- 9月5日、永野の監修・制作によるデビュー30周年記念CDの発売予定と[39]、結成30周年記念ロゴが公表された[40]。
- 9月30日、12月24日に『新機動戦記ガンダムW』の主題歌集『新機動戦記ガンダムW TWO-MIX DIGITALLY REMASTERED』と『THE END OF THE ENDLESS WALTZ』の2作を同時に発売予定であることが発表[41]。その後、12月5日に、発売日を2026年3月18日に延期すると同時に[42]、収録内容の決定の告知が発表された[43]。
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記録・受賞など
- 受賞歴
- 第10回日本ゴールドディスク大賞 ベスト5ニュー・アーティスト賞[20](受賞会場での歌唱披露は無し)
- 記録
ディスコグラフィ
要約
視点
シングル
アルバム
オリジナル・アルバム
リミックス・アルバム
ミニ・アルバム
ベスト・アルバム
非公認ベスト・アルバム
セルフカバー・アルバム
コンピレーション・アルバム
トリビュート・アルバム
CD BOX
映像作品
カヴァー楽曲
タイアップ一覧
II MIX⊿DELTA 名義
シングル
アルバム
オリジナル・アルバム
サウンドトラック
タイアップ一覧
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楽曲提供
シングル
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プロデュース
アルバム
書籍
出演番組
以下、全てラジオ番組
脚注
外部リンク
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