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メロディーロード
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メロディーロードは、乗用車のタイヤとの転がり抵抗で音を発生させるように舗装路面に溝を切り込み、路面上を一定の速度で走行すると音楽が流れるよう細工を施した道路、または、その舗装技術[1]。日本で発明され[2]、本技術は特許庁に2005年9月16日出願、2011年3月に特許され、特許原簿に登録されている。また、この名称「メロディーロード」は2006年に商標として登録されている。世界各国でも採用が行われており、ミュージカル・ロードの名称として知られる。

構造
アスファルトおよびコンクリート舗装路面に深さ3mm–6mm、幅6mm–24mm、長さ2.9m–3.1mの溝を道路横断方向に複数切削することにより、車両走行時に発生する舗装とタイヤとの接触走行音を適切に設定することで、走行音があたかも音楽を奏でるかのような効果を狙ったものである。
溝から溝までの距離の調整によって走行音の音階や音域等の発生を調整する。また、溝の切削幅を変える事により発生音量の大小を調整する。設定速度が60km/h、延長300mのメロディーロードの場合、設定速度に従って走行すれば約20秒間のメロディを奏でる。車両の前後にある複数のタイヤから同時に発生する異なった音は、人の脳の働き(カクテルパーティー効果)により都合よく取捨選択されるほか、予備知識として使用されている曲目などの情報がある場合は、より鮮明に聞くことが可能である。
排水対策
道路に溝を設けることにより、タイヤと路面との間に発生する摩擦抵抗を向上させたり、切削する溝の施工長さを路側線より外側に施工し路面水を車両走行帯外側に排水することにより車両走行帯の滞水を改善しハイドロプレーニング現象を防止する効果があるが、車両走行帯内で溝の切削を終了する場合は溝端部に路面水が集中し滞水する可能性があるため、事故防止の観点からは溝端部の排水処理や道路排水勾配に配慮する必要がある。
音の効果
メロディの効果を得ようとする運転手が設定速度どおりに走ることにより、速度超過を抑制する効果もある。
眠気防止や地域に由縁のある曲目を利用する事により観光資源の創出などにも効果が期待できる。
騒音として感じられる場合があることから、影響する地域の住民の理解、合意が必要とされる。人家など居住区域から300m程度離すことにより音量の改善・軽減はされるが、施工場所の環境(周囲の構造物・地形等)による音の反響の状態や、設計する音量・音階などに工夫、配慮する必要がある。実際、群馬県によって設置された長野原町北軽井沢地区の国道146号にあった「メロディーライン」は、別荘住民らからの「騒音がひどい」などの苦情を受け、わずか1年後の2013年には撤去の憂き目に遭っている[3]。
歴史
株式会社篠田興業(北海道標津町)が北海道立工業試験場(現 北海道立総合研究機構)と共同開発[注 1]し、2004年に標津町の町道に実験的に設置された[注 2]。
建設機械が通行した際に付いた傷や、横方向にグルービング施工された道路などを速度を変えて走行したところ、音の高さが変化したことからメロディを奏でられると考えたという[4]。
特許・商標登録
本技術は日本特許庁に特許[注 3]され、特許原簿に登録されている。
また、「メロディーロード」の呼称は商標登録がなされている[注 4]。
設置されている道路(日本国内)
要約
視点
道路の愛称として、「メロディロード」以外の呼称がなされている事例もある。
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設置されている道路(日本国外)
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過去に設置されていた道路
歌う空港
アメリカフロリダ州オーランドにあるウォルトディズニーが所有するプライベート空港ウォルト・ディズニー・ワールド空港では、滑走路上に『星に願いを』のランブルストリップスを施し、飛行機で訪れた乗客を驚かせている。時速72 Km/h(45マイル)で通過すると鳴る様施行された。空港は1970年代初頭に建設され、1972年までの短期間のみ運用が行われ、舗装は2008年に撤去された[10]。
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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