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別冊少年マガジン

講談社が発行する日本の漫画雑誌 ウィキペディアから

別冊少年マガジン
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別冊少年マガジン』(べっさつしょうねんマガジン)は、講談社が発行する日本月刊少年漫画雑誌2009年9月9日創刊[1]。基本的に毎月9日発売だが、発売日が土曜・休日の場合はその前日に発売される。略称に「別マガ」。

概要 別冊少年マガジン, 愛称・略称 ...
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概要

要約
視点

基本概要

キャッチフレーズを「いちばん新しい冒険の書!!」とした上で、ファンタジー系統の作品を多く掲載する少年誌として2009年9月9日に創刊[2][3]。定価は500円(創刊号のみ380円)。『週刊少年マガジン』(以降『週マガ』)の別冊及び増刊的な扱いの雑誌であるものの[4]、流通上は独立誌として扱われている。なお『週マガ』2009年34号に予告が出た際は9月10日創刊予定とされていたが、諸事情により1日早まっての創刊となった。当初雑誌名の候補には『週マガ』に対抗する意味で『黒マガジン』や、マガジンのロゴに×を付けたタイトルロゴを想定した『マガジンΧ(カイ)』などの案が存在したという[5]

創刊前日の9月8日には雷句誠天野ひろゆきボビー・オロゴン畑正憲などが出演する記者発表会が開催されるなど、近年創刊された漫画雑誌の中では注目を浴びる中での創刊となった[1][2][3]。また創刊直前に無料冊子が書店等で配布されており、『週マガ』2009年41号に掲載された雷句誠の読み切り作品「どうぶつの国 〜エピソード0〜」と創刊号の紹介が収録された。

制作体制

『別マガ』は少年マガジン編集部にて『週マガ』『マガジンSPECIAL』(以降『マガスペ』)と共に制作されており[6]、編集部内には別マガ班と呼ばれるものが存在するという。しかしこの“班”とは便宜上呼ばれているもので、実際には編集部内のほぼ全員が『週マガ』『マガスペ』『別マガ』の3誌に関わりながらそれぞれの雑誌が制作されている[7]。そのため正確な『別マガ』編集長は少年マガジン編集部の編集長であるが、『別マガ』もしくは『マガスペ』の制作に関しては編集長とほぼ同等の権限を持つ班長(チーフ)の役割が編集部員の中でも主要な人物に与えられており[4]、『別マガ』は創刊号から少年マガジン編集部副編集長[8]朴鐘顕が担当していた[9][10]

創刊から3年半が過ぎた2013年6月3日には班長交替が発表され、翌7月発売の8月号から後任として創刊号より副班長を担当していた[11]鈴木一司が2代目班長となった[12]。なお2代目班長鈴木は、朴が育児休業を取っていた2012年1月下旬から4月上旬の間に期間限定で班長代理の職に就いていた経験がある[13][14][15][16]

編集姿勢

週マガでできないことをやろう」が創刊時のコンセプトの1つであり、この雑誌の創刊により少年マガジン編集部にて捌く事の出来る作風の幅が広がったという[17]。この事に関して班長の朴は「新しい表現を発信する場を作りたかった」と語り、実際に『週マガ』では連載出来なかったであろう「進撃の巨人」や「惡の華」といったヒット作が生まれる結果となった[9][10]。このような方針から、『別マガ』には週刊少年誌では試す事の出来なかった独自の才能を持つ新人作家が多く登場している[18]

また創刊時に設定した対象読者は15歳辺りであり、『週マガ』読者の年齢分布で一番多い17,18歳辺りよりも若い層をターゲットにしていた[18]。これは「読者である青少年に対して夢や希望を届けるためには絶望も十分に描かなければならない」との考えの元、「ダーク・ファンタジー」というコンセプトを創刊に際して掲げていた事に起因する[18]。そのため、そのような作品を作り出す能力のある作家に声をかける事で創刊号は完成したという[18]。なおこの「ダーク」という点は読者を限定する恐れがあったため、創刊号の宣伝では前面に出されなかった[18]。2013年1月時点での読者の状況については、男女比7対3、平均年齢約22歳、年齢分布のピークは17,18歳であるとされる[19]

上記のような編集姿勢から、掲載作品には所謂『少年漫画の殻を破る』作品が多い[20]

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特徴

表現規制については少年マガジンより緩く、進撃の巨人の連載にあたり諫山創は「人体の断面を描いてはいけない」程度の規制しか受けていないと証言しており、過激な描写の作品も多く掲載されている[21][22]

講談社が発行する他の少年誌には無い多くの企画が存在するが、その中で最も特徴的なものが『別マガ』連載作品の『週マガ』への出張読み切り掲載である。前述の通り『別マガ』は少年マガジン編集部内にて制作されており、連載会議の際は少年マガジン編集部の編集長(『週マガ』編集長)も参加するなど『週マガ』との結びつきが強い[23]。そのため各作品の単行本発売やアニメ放映などに合わせて知名度の高い『週マガ』へと新作読み切りを掲載する事によって、その作品と共に掲載誌である『別マガ』自体の認知度をも上げる事を目的として行なっている[24]。結果としてこの取り組みはある程度の成果を残しており、例として「進撃の巨人」の単行本発行部数が上昇した要因の1つとなった[25]。2013年10月現在29作品が『週マガ』への出張掲載を果たしている他[注 1]、『マガスペ』にも出張掲載される事があり、毎号掲載されている企画「よんこま!」にも度々『別マガ』作家が登場している。なお、この取り組みは「進撃の巨人」を例に取ってテレビ朝日系列クイズ番組雑学王』2011年1月24日の放送にて取り上げられた。

また上記とは逆に『週マガ』にて主に活動する作家が『別マガ』にて作品を発表する機会も多く、真島ヒロ小林尽さとうふみや樹林伸吉河美希といった作家が読み切り・連載を発表している。この他にもインターネットを使用した数多くの独自企画が存在する。

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歴代班長

  1. 朴鐘顕:2009年10月号(2009年10月1日発行、1巻1号通巻1号、創刊号) - 2013年7月号(2013年7月1日発行、5巻7号通巻46号)
  2. 鈴木一司:2013年8月号(2013年8月1日発行、5巻8号通巻47号) - 2016年6月号(2016年6月1日発行、8巻6号通巻81号)
  3. 川窪慎太郎:2016年7月号(2016年7月1日発行、8巻7号通巻82号) - 2020年11月号(2020年11月1日発行、12巻11号通巻134号)
  4. 乙黒[26]:2020年12月号[27](2020年12月1日発行、12巻12号通巻135号) - 2024年10月号[28](2024年10月1日発行)
  5. ひらつか:2024年11月号[29](2024年11月1日発行) -

なお奥付の編集人欄には少年マガジン編集部編集長の菅原喜一郎が記載されている。

掲載作品

要約
視点

連載漫画

  • 連載中の作品については太字で表記。なお、連載中の作品のみの一覧はテンプレートを参照。
  • デフォルトでの表示順は連載開始順。開始号の同じ物に付いては掲載順とした。
  • 可視性向上のため、一部の長い名称については便宜的な略称を用い、注記欄に正式な名称を記載している。略称を用いたものについては※を記載。
  • 開始・終了欄ではyyyy年mm月号を「yyyy.mm」の形で略記。
  • 移籍元/先については、備考欄で「←/→ 『 移籍元/先の雑誌名』」の形で略記。
  • 2025年8月現在。
連載中
さらに見る 作品名, 作者(作画) ...

連載詩

連載小説

エッセイ連載

次号予告漫画

創刊号から毎号、次号予告の4ページ漫画「漫画で次号予告!ミヤジマがお知らせします。」(漫画:宮島雅憲)が掲載されているが、連載作品ではなく毎号読み切りという扱いになっている[34]。また作中及び編集者による煽り文で度々「単行本化の予定がない」「単行本は自分で作れ」とネタにしていることもあり、公式サイトにて画像ファイルフォーマットによる配信が行なわれている[35]。また『週マガ』2011年8号[リンク切れ]、14号[リンク切れ]、18号[リンク切れ]、32号[リンク切れ]、39号[リンク切れ]、48号には、それぞれ2ページもしくは3ページずつで出張掲載された。この内14号掲載分のみ『別マガ』2011年4月号に再掲載されている。

なお2012年1月号と3月号から同年11月号まで「漫画であらすじ!ミヤジマが『神さま』をお知らせします。」と題して、「神さまの言うとおり」のあらすじ1ページ漫画が掲載されていた。この他の関連作品に、『別マガ』2010年12月号に掲載された高本ヨネコ作の読み切り「ミヤジマが持ち込みします。」がある。

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掲載作品の映像化

要約
視点

アニメ化

さらに見る 作品, 放送年 ...

徒然チルドレン寄宿学校のジュリエットのテレビアニメ化は、週刊少年マガジンに転籍後。

さらに見る 作品, 公開年 ...
さらに見る 作品, 発売年 ...

テレビドラマ化

さらに見る 作品, 放送年 ...

実写映画化

さらに見る 作品, 公開年 ...
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発行部数

創刊号である2009年10月号の発行部数は20万部であったが[2][3]、その後約1年の間に月平均約6万部[36]に落ち着いていた。しかし2011年に入ると、2010年12月10日に発売された『このマンガがすごい! 2011』(宝島社)のオトコ編トップ10に連載作品の「進撃の巨人」と「惡の華」がランクインするなど徐々に連載作品の人気が上昇していき、正確な部数こそ公表していないものの実売部数は上り調子になったという[37]。更に2013年には「進撃の巨人」テレビアニメ放送開始直後に発売された5月号の実売部数が前号と比べて約30%増加し[38]、同年9月号では創刊号の発行部数である20万部を超える部数を発行した[39]

  • 創刊号:20万部[2][3]
  • 2010年:約6万部[36]
  • 2011年:約6万5000部[20]
さらに見る 1〜3月, 4〜6月 ...
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単行本

掲載作品の単行本は、2010年3月17日より〈講談社コミックスレーベルから発行中。また2010年5月17日よりA5判の単行本が〈ワイドKCマガジン〉レーベルから、2010年7月23日よりB6判の単行本が〈KCデラックス〉レーベルから発行中である。ただし雑誌内や公式サイトなどではこれらのレーベル名は大きく扱われず、全てを一括りにした『別マガKC(コミックス)』の名称が使われている。なおこれらの単行本は、2010年11月発売分までは基本的に『週マガ』掲載作品などの単行本と同じ日付に発売されていたが、2010年12月発売分より雑誌の発売日と同日の毎月9日発売に変更された。基本的に、発売日が土曜日または祝日の場合はその前日に、日曜日の場合はその前々日の金曜日に発売される。

脚注

外部リンク

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