トップQs
タイムライン
チャット
視点

成田国際空港 (企業)

成田国際空港の設置・管理に携わる企業 ウィキペディアから

成田国際空港 (企業)map
Remove ads

成田国際空港株式会社(なりたこくさいくうこう、: NARITA INTERNATIONAL AIRPORT CORPORATION; NAA)は、2004年平成16年)4月1日に施行された成田国際空港株式会社法により、成田国際空港(成田空港)の設置および管理を目的として設立された特殊会社。通称「成田空港会社」。

概要 種類, 略称 ...
Remove ads
Remove ads

概要

特殊法人新東京国際空港公団の業務及び資産負債を承継した特殊会社で、全株式日本国政府株主国土交通大臣財務大臣)が所有する。略称のNAAは、空港公団の英字略称(New Tokyo International Airport Authority)と同じ。

成田国際空港株式会社法に基づき、日本国政府から無利子貸付、出資債務保証を受けることができるが[2]営業年度毎の事業計画新株発行社債の募集・資金の借入、代表取締役の選定・定款の変更等については、国土交通大臣の認可を要する[3]

日本国政府が100%出資する会社のため、国税の他にも配当金として連結最終利益の3割程度が毎年国庫に納付される[4]2018年6月26日の同社株主総会で決議された配当額は、107億7,600万円[5])。この他に、株式会社化する際に新東京国際空港公団の政府出資金等3,016億円のうち1,496億5,300万円が政府の無利子融資として振り替えられており、その負債返済を継続していたが、2017年度(平成29年度)をもって完済した[4][6][7][8]

会社の事業の範囲には、成田国際空港周辺における航空機騒音等により生ずる公害の防止や、損失補償のための諸事業が含まれている[9]

株式会社化して以降、空港ターミナルビルに入居している飲食店ショップ航空会社事務所といった、テナントによる賃貸収入等を「非航空系収入」と称して、店舗エリアの増床などにより売上強化を図っており、公団時代の主な収入であった空港使用料主体の「航空系収入」に依存しない経営体質を目指している[10]

2017年度では、NAA全体の収入のうち56%を非航空系収入が占めている(民営化時は34%)[10]。なお、2017年度の成田国際空港のターミナルビル全体の店舗売上は、1,246億円と過去最高に上り、ショッピングセンターとしては、御殿場プレミアム・アウトレットラゾーナ川崎プラザを押さえて、5年連続で日本一の売上収入を誇っている[10][11]

千葉港から成田空港まで航空燃料を輸送する約47キロメートルのパイプライン輸送管を持ち、石油パイプライン事業法が適用される日本唯一の事業者である[12][13][14]

Remove ads

事業

事業目的

成田国際空港の設置及び管理を効率的に行うこと等により、航空輸送の利用者の利便の向上を図り、もって航空の総合的な発展に資するとともに、我が国の産業観光等の国際競争力の強化に寄与する(成田国際空港株式会社法第1条[15])。

法令等で定められた事業

成田国際空港株式会社法第5条[15]や定款第2条[16]で定められた主な事業は以下のとおり。

  • 成田国際空港の設置及び管理
  • 成田国際空港における航空機の離陸又は着陸の安全を確保するために必要な航空保安施設の設置及び管理
  • 航空旅客及び航空貨物の取扱施設、航空機給油施設その他の成田国際空港の機能を確保するために必要な航空保安施設の建設及び管理
  • 事務所、店舗その他の成田国際空港を利用する者の利便に資するために成田国際空港の敷地内に建設することが適当であると認められる施設の建設及び管理
  • 成田国際空港の周辺における航空機の騒音等により生ずる障害を防止し、又はその損失を補償するために行う事業(移転補償、騒音防止工事等)
  • 成田国際空港の周辺における生活環境の改善に資するために行う事業(空港周辺における環境評価、自治体への交付金交付等)

また、閣議了承などを基に、地域との共生のための取り組みの一環として、有機農業研修や社有地の農地貸付も実施している[17][18][19]

事業部門

同社では事業部制を採用しており、事業を「空港運営事業」「リテール事業」「施設貸付事業」「鉄道事業」の4つに分類している[4][20]

周辺対策交付金

NAAは空港の円滑な運営を図るため、航空機騒音等により生じる障害の防止及び空港周辺整備の費用に充てるものとして、千葉県・茨城県の10市町(成田市・富里市香取市山武市神崎町多古町芝山町横芝光町稲敷市河内町)に成田国際空港周辺対策交付金を交付している。

2016年度までの交付総額は約1214億円であり、同年度は約41.6億円を交付した。

交付金の使途としては、防音工事を行った公共施設の維持費並びに空港周辺道路・公園・消防施設・農業施設等の整備のための費用に充てられる[21]

Remove ads

沿革

Remove ads

事務所

旧本社ビル
Thumb
旧本社ビル(現在解体)

1996年7月から第1ターミナルビル前の旧・日本航空オペレーションセンタービル跡を本社ビルとして使用してきたが、移転後に旧本社ビルは解体され、跡地は2008年より空港利用者用の立体駐車場(P5駐車場)となった。

旧本社ビルは、日本航空のオペレーションセンタービルとして、空港開港の1978年当時から存在する建物であった。テレビドラマスチュワーデス物語」のロケ地などにも使用された経緯がある。

不祥事

官製談合事件

2005年11月18日に旧新東京国際空港公団発注の成田空港電気設備工事で、空港公団主導による受注調整など官製談合の疑いが浮上し、関わった電機企業各社と成田国際空港会社が東京地検特捜部捜索を受けた。この官製談合疑惑では、成田国際空港の社員2人(懲戒解雇処分)が競売入札妨害の疑いで逮捕されるなど、官製談合事件へと発展した[注釈 3][57][58]

関連会社

連結子会社

同社の連結子会社は以下のとおり(2021年3月31日現在)[59]

持分法適用関連会社

同社の持分法適用会社は以下のとおり(2021年3月31日現在)[59]

Remove ads

キャラクター

  • クウタン - 成田国際空港株式会社の民営化1周年を迎えた2005年(平成17年)4月に作られた。キャラクターの設定は、性別は男。年齢は不詳。夢はヒーローになる事。趣味は深夜の滑走路散歩。

脚注

Loading content...

参考文献

関連項目

Loading content...

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads