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戸隠村

日本の長野県上水内郡にあった村 ウィキペディアから

戸隠村map
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戸隠村(とがくしむら)は、かつて長野県上水内郡に存在した。長野県の北部、戸隠山の麓に位置していた。2005年(平成17年)1月1日長野市へ編入され消滅した。現在、長野市のうち町・字名に戸隠を冠している区域が旧戸隠村の区域である。最盛期には、人口が10000人ほどあったが、現在は4000人ほどに落ち込んでおり、過疎地域に指定されていた。

概要 とがくしむら 戸隠村, 廃止日 ...
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地理

長野県の北西部に位置する。村域は東西方向に9.9キロメートル、南北に20.1キロメートルで、総面積は132.76平方キロメートルである[1]

隣接していた自治体

歴史

村名の由来

「戸隠」という地名には諸説ある[2]

沿革

さらに見る 年, 人口(人) ...
  • 江戸時代初期 - 水内郡栃原村から下楠川村・奈良尾村・宇和原村が分村[5](奈良尾村・宇和原村は天保年間までに下楠川村に合併している[6])。
  • 明暦3年 - 水内郡栃原村から志垣村・追通村が分村[5]
  • 天保15年 - 水内郡上野村の一部・下楠川村の一部(旧・奈良尾村)が合併し日照田村が成立[7]
  • 明治5年 - 戸隠山門前と戸隠神社社地をもって水内郡戸隠村が成立[2]
  • 1876年(明治9年)
    • 水内郡上楠川村が戸隠村に合併[2]
    • 水内郡下楠川村・日照田村・上野村が合併し豊岡村が成立[8]
    • 水内郡志垣村・追通村が栃原村に合併[5]
    • 水内郡上祖山村・下祖山村が合併し祖山村が成立[9]
  • 1879年(明治12年) - 水内郡戸隠村・豊岡村・栃原村・祖山村が上水内郡の所属となる[2][5][8][9]
  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、上水内郡戸隠村・豊岡村の区域をもって戸隠村[2]、上水内郡栃原村・祖山村の区域をもって柵村(しがらみむら)がそれぞれ発足[3]
  • 1957年昭和32年)8月1日 - 柵村と合併し、改めて戸隠村が発足[2]
  • 2005年平成17年)1月1日 - 長野市に編入。同日戸隠村廃止。
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町丁

要約
視点

戸隠

現在の長野市戸隠(とがくし、郵便番号:381-4101)[10]。旧村域の北部から中部にかけての地域で、戸隠神社の門前町として発展し、戦後は戸隠スキー場戸隠バードラインといった開発が行われ、観光客で賑わう[11]

戸隠山門前と戸隠神社社地から成立した水内郡戸隠村と、楠川上流の水内郡上楠川村を前身とする。両村は1876年(明治9年)に合併。1889年(明治22年)、豊岡村と合併して以降は戸隠村の大字となる[12]

豊岡

現在の長野市戸隠豊岡(とがくしとよおか、郵便番号:381-4102)[10]。旧村域の東部、飯縄山麓に広がる高原で、農業のほか食品加工・電子部品工場が立地する。村役場(現・長野市役所戸隠支所)や保育所、戸隠小・中学校、長野県長野吉田高等学校戸隠分校が置かれる[11]猿丸太夫ゆかりの地でもある[8]

上水内郡豊岡村を前身とする。1876年(明治9年)、水内郡下楠川村・上野村・日照田村が合併して成立(当初は水内郡)。村名は当地の古名から[8]

祖山

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ステゴドンの頭蓋骨

現在の長野市戸隠祖山(とがくしそやま、郵便番号:381-4103)[10]。裾花川以南の山村。裾花渓谷沿いに国道406号が通じ、長野市中心市街地へのアクセスが良く(自動車で30分)、兼業農家が多い。柵層と呼ばれる当地の第三紀地層からは、ステゴドンなどの化石(約400万年前)が発掘されている[11]

上水内郡(旧・水内郡)祖山村を前身とする。古くは曽山とも。柵村を経て戸隠村の大字となる[9]

栃原

現在の長野市戸隠栃原(とがくしとちわら、郵便番号:381-4104)[10]。旧村域の西部に位置し、裾花川を隔てて南に祖山と接する。鬼女紅葉伝説が伝わり、これにちなんで設置された能舞台がある[11]。地名も平維茂率いる軍勢がを解き野営をした「ときわらの地」に由来する[5]

上水内郡(旧・水内郡)栃原村を前身とする。江戸時代は松代藩領で、アサウルシ(実)、和紙の産地であった。柵村を経て戸隠村の大字となる[5]

さらに見る 大字, 区名 ...

経済

特産品

  • 戸隠そば - 5月下旬から6月上旬にかけて種をまき、7月下旬から8月上旬にかけて収穫する「夏そば」と、8月上旬から中旬にかけて種をまき、10月中旬に収穫する「秋そば」があるが、質・量ともに秋そばが勝る。1965年(昭和40年)に121ヘクタールあった作付面積は昭和50年代に10ヘクタール台まで減少し、それに伴い収穫量も10トン台まで落ち込んだが、その後回復し、平成以降は40ないし50トン以上の収穫量で推移している(村勢要覧・村総生産額調)[14]
  • 竹細工 - 当地の伝統工芸。観光客向けの土産物として生産・販売されている[11]

姉妹都市・提携都市

地域

健康・介護

  • 長野市国民健康保険戸隠診療所(戸隠豊岡1554番地) - 診療科目は内科・小児科・歯科。15台分の駐車場がある[15]
  • 今井医院(戸隠栃原4776-2) - 診療科目は内科。5台分の駐車場がある[16]
  • 特別養護老人ホーム豊岡荘(戸隠豊岡1384番地) - 入所定員50人、ショートステイ入所定員10人[17]。戸隠デイサービスセンター(定員25人)[18]、診療所(内科)を併設[19]

生活

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戸隠ご当地マンホールカバー
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豊岡浄化センター
  • 水道
    • 上水道
      • 水源[20]
        • 越水第3,4水源 - 深井戸
        • 宝光社第1,2水源 - 湧水
        • 上野第1水源 - 湧水
        • 上野第3水源 - 浅井戸
        • 上野第4水源 - 深井戸
        • 南部水源(シナノキ池水源) - 湧水
        • 下祖山第一水源 - 湧水
        • 下祖山第二水源 - 湧水
        • 下楠川水源 - 湧水
        • 谷沢水源 - 湧水
        • 山入水源 - 地下水
        • 宮浦第2水源 - 深井戸
        • 水景苑水源 - 深井戸
        • 上楠川水源 - 表流水(河川水)
        • 尾倉沢水源 - 表流水
        • 川下水源 - 地下水
        • 祖山水源 - 表流水(休止中)
      • 浄水場 - 上楠川水源付近に上楠川浄水場、尾倉沢水源付近に尾倉沢浄水場がある[21]
    • 下水道[22]
      • 戸隠高原浄化センター(長野市戸隠1603番地1) - 1996年(平成8年)供用開始。計画面積85ヘクタール、計画人口950人で、オキシデーションディッチ法を採用し、1日あたり最大3,300立方メートルの汚水を処理し、仁王堂川へと放流する。
      • 豊岡浄化センター(長野市戸隠豊岡7033番地2) - 1999年(平成11年)供用開始。計画面積112ヘクタール、計画人口1,500人で、プレハブオキシデーションディッチ法を採用し、1日あたり最大1,100立方メートルの汚水を処理し、楠川へと放流する。
  • 電力
  • LPガス
    • ながの農業協同組合(JAながの)ながの裾花ガスセンター(戸隠豊岡9714)[23]
  • ごみ
    • ごみ収集エリアは「中社ほか」・「北部ほか」・「西部ほか」の3エリアに分かれている[24]

教育

通信・放送

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柵郵便局
  • 郵便
    • 柵郵便局(戸隠栃原3421-5) - 郵便・貯金・保健窓口、ATMを設置。4台分の駐車場がある[28]
    • 祖山郵便局(戸隠祖山268-1) - 郵便・貯金・保健窓口、ATMを設置。5台分の駐車場がある[29]
    • 戸隠郵便局(戸隠豊岡1372-2) - 郵便・貯金・保健窓口、ATMを設置。2台分の駐車場がある[30]
    • 戸隠神社前郵便局(戸隠2280-5) - 郵便・貯金・保健窓口、ATMを設置。4台分の駐車場がある[31]
  • 携帯電話
  • ケーブルテレビ - 戸隠ケーブルテレビを参照。
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交通

道路

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戸隠へと続くバードライン(飯綱高原にて)

バス

鉄道路線

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

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戸隠神社奥社杉並木
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戸隠神社奥社
  • 神社[37]
    • 中社五斎神社(戸隠3505)
    • 健南方神社(長野市戸隠豊岡字宇和原8242-イ)
    • 豊岡神社(とよおかじんじゃ、長野市戸隠豊岡字和沢口1577) - 祭神応神天皇健御名方命安和2年9月、平維茂による鬼女・紅葉討伐の際に勧請。例祭日は9月15日[38]
    • 上野神社(戸隠豊岡字大中1676)
    • 戸隠神社
    • 古宮神社(戸隠豊岡字下沖3140)
    • 上楠川神社 (かみくすがわじんじゃ、戸隠361) - 祭神は健御名方命・天照皇大神。元々奥地にあったが、災害で神体である石体が現在の場所に流れ着き、そこを社地として再建されたという。明治になって豊岡神社に合併。地元住民によって新しく上楠川神社が設立された。例祭日は9月1日に近い日曜日[39]
    • 矢本八幡宮 (戸隠祖山1752-イ)
    • 柵健代神社(戸隠祖山870)
    • 伊勢社 (いせしゃ、戸隠栃原字不動坂5215) - 祭神は天照大御神。創建は不詳。例祭日は8月31日[40]
    • 菅沼神社(すがぬまじんじゃ、戸隠栃原字下谷澤5551-1) - 祭神は健御名方命。創建は不詳。社殿は棟札によると寛延2年(1749年)7月の建築とある。例祭日は4月16日[41]
    • 裾花川神社 (すそばながわじんじゃ、戸隠栃原字追通8594) - 通称・川鎮めの社。祭神は健御名方命・事代主命。古くは諏訪社。例祭日は10月13日[42]
    • 南方神社(みなみかたじんじゃ、戸隠祖山5649) - 旧社格村社。上祖山の産土神。祭神は健御名方命ほか7柱。創建は不詳。古くは諏訪大明神といい、寛政6年に現在の社名となる。社殿は室町時代後期の建築で、長野県宝。12月例祭日は5月3日[43]
    • 宮前神社(みやさきじんじゃ、戸隠栃原7535) - 旧社格は村社。栃原の産土神。祭神は健御名方命・事代主命。創建は不詳。古くは諏訪大明神。例祭日は5月4日[44]
    • 金刀比羅神社(ことひらじんじゃ、戸隠栃原字浦ノ山7521) - 祭神は金山彦命。西条地区の住民から信仰を集める。創建は不詳。社地内に広場がある。例祭日は9月の第2日曜日[45]
    • 伊勢社(いせしゃ、戸隠栃原字浦ノ山6941) - 祭神は天照大御神。創建は不詳。例祭日は10月16日[46]
    • 伊勢社(いせしゃ、戸隠栃原字倉手217) - 祭神は天照大御神。創建は不詳。古くは神明社。文久3年9月11日に現在の社名となる。例祭日は10月4日[47]
    • 妙見神社(みょうけんじんじゃ、戸隠栃原字浦ノ山6951-1) - 祭神は天御中主命。創建は不詳。例祭日は4月17日[48]
    • 伊勢社(いせしゃ、戸隠栃原字笹原5978) - 笹原の産土神。祭神は天照大御神ほか2柱。創建は不詳。古くは神明社。例祭日は5月17日[49]
    • 橡原御厨神明宮(戸隠栃原字追通8913) - 旧社格は村社。追通の産土神。祭神は天照大日霊神・迦具土命。創建は不詳。明治になって秋葉社を合併。例祭日は4月15日(4月の第3日曜日)[50]
    • 解藁神社(戸隠栃原1899)
    • 諏訪神社(戸隠栃原宮沢1015)
    • 清三神社(戸隠栃原3104)
    • 柵神社(しがらみじんじゃ、戸隠栃原字西之矢4581) - 旧社格は村社(供進指定神社)。志垣の産土神。祭神は誉田別尊。安和年間、平維茂による鬼女・紅葉討伐の際、維茂が放った矢が落ちた場所に勧請。天保14年の古文書には柵宇佐八幡宮と見える。1877年(明治10年)6月に現社名となる。例祭日は9月5日[51]
    • 宮本正八幡宮(戸隠祖山1635-ロ)
  • 寺院
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戸隠民俗館
  • 博物館美術館
    • 戸隠民俗館・戸隠流忍法資料館・忍者からくり屋敷(戸隠3688-12) - 地元の民俗資料や戸隠流忍者に関する展示をしている。手裏剣体験も可[55]
    • 北野美術館 戸隠館(戸隠3685-12) - 休館中[56]
    • 長野市立博物館分館 戸隠地質化石博物館(戸隠栃原3400) - 旧・長野市立柵小学校校舎を活用。太古のクジラや貝などの化石を展示している[57]
    • 長野市そば博物館とんくるりん(戸隠3018) - 蕎麦をテーマとする博物館。食事処を併設。蕎麦打ち体験も可[58]
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戸隠スキー場
  • アウトドア・スポーツ
    • 戸隠森林植物園(戸隠3510-35) - ミズバショウの名所[59]
    • 戸隠牧場(戸隠3694) - 戸隠山麓の牧場を放牧している[60]
    • 戸隠キャンプ場(戸隠3694) - 標高1,200メートル、戸隠牧場付近にある、広さ22ヘクタールのキャンプ[61]
    • 戸隠倶楽部Poleiro(戸隠字午王峯3688-9) - 株式会社ラポーザによる自然体験活動ツアー拠点[62]
    • チビッ子忍者村(戸隠3193) - 忍者のテーマパーク[63]
    • 戸隠スキー場(戸隠3682) - コース数19[64]
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戸隠神告げ温泉 湯行館
  • 入浴施設
    • 戸隠神告げ温泉 湯行館(戸隠3188-18) - 日帰り温泉施設。食事処「安兵衛」併設[65]
    • 森林囃子(もくもくばやし、戸隠祖山31-1) - 保養所[66]
  • 祭事・催事
    • 戸隠そば祭り - 毎年秋、新そばを戸隠神社に奉納する[67]
    • 鬼女紅葉祭り - 鬼女・紅葉伝説にちなみ、秋の紅葉の時期に開催。会場は戸隠栃原の荒倉キャンプ場[68]
    • その他、各神社の例祭については個別の神社の項目を参照。
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防犯・防災

  • 長野市は、裾花川上流(戸隠参宮橋上流)の地区を対象に、約100年に1回の大雨を想定した洪水ハザードマップ[69]土砂災害ハザードマップを作成・公開している[70]
  • 長野市は、ため池の小鳥ヶ池が決壊した場合を想定したハザードマップを作成・公開している[71]

警察・消防

伝承

  • 鬼女紅葉伝説が伝わる。討伐に赴いた平維茂の放ったが立ったという「柵神社」や、討たれた紅葉の墓「鬼の塚」、維茂と紅葉を合祀する「大昌寺」といった名所がある[72]

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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